特017-5

特許法

(願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の補正)
第十七条の二 特許出願人は、特許をすべき旨の査定の謄本の送達前においては、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をすることができる。ただし、第五十条の規定による通知を受けた後は、次に掲げる場合に限り、補正をすることができる。

一 第五十条(第百五十九条第二項(第百七十四条第二項において準用する場合を含む。)及び第百六十三条第二項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による通知(以下この条において「拒絶理由通知」という。)を最初に受けた場合において、第五十条の規定により指定された期間内にするとき。
二 拒絶理由通知を受けた後第四十八条の七の規定による通知を受けた場合において、同条の規定により指定された期間内にするとき。
三 拒絶理由通知を受けた後更に拒絶理由通知を受けた場合において、最後に受けた拒絶理由通知に係る第五十条の規定により指定された期間内にするとき。
四 拒絶査定不服審判を請求する場合において、その審判の請求と同時にするとき。

2 第三十六条の二第二項の外国語書面出願の出願人が、誤訳の訂正を目的として、前項の規定により明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をするときは、その理由を記載した誤訳訂正書を提出しなければならない。

3 第一項の規定により明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をするときは、誤訳訂正書を提出してする場合を除き、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては、同条第八項の規定により明細書、特許請求の範囲及び図面とみなされた同条第二項に規定する外国語書面の翻訳文(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあつては、翻訳文又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面)。第三十四条の二第一項及び第三十四条の三第一項において同じ。)に記載した事項の範囲内においてしなければならない。

4 前項に規定するもののほか、第一項各号に掲げる場合において特許請求の範囲について補正をするときは、その補正前に受けた拒絶理由通知において特許をすることができないものか否かについての判断が示された発明と、その補正後の特許請求の範囲に記載される事項により特定される発明とが、第三十七条の発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものとなるようにしなければならない。

5 前二項に規定するもののほか、第一項第一号、第三号及び第四号に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、拒絶理由通知と併せて第五十条の二の規定による通知を受けた場合に限る。)において特許請求の範囲についてする補正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。
一 第三十六条第五項に規定する請求項の削除
二 特許請求の範囲の減縮(第三十六条第五項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであつて、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。)
三 誤記の訂正
四 明りようでない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る。)
6 第百二十六条第七項の規定は、前項第二号の場合に準用する。

プロンプト:第5項の前提部分の説明がちんぷんかんぷんなんだけど?

Claude Opus 4.6:わかります、17条の2第5項の前提部分はかなり読みにくいですよね。分解して説明します。

第5項が適用される場面

第5項は「最後の拒絶理由通知後の補正」や「審判請求時の補正」で、特許請求の範囲の補正目的を4つに制限する規定です。

問題の前提部分はこうなっています:

第一項第一号、第三号及び第四号に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、拒絶理由通知と併せて第五十条の二の規定による通知を受けた場合に限る。)

これを分解すると:

まず対象となる3つの場面

  • 1号:最初の拒絶理由通知後の補正
  • 3号:最後の拒絶理由通知後の補正
  • 4号:拒絶査定不服審判請求時の補正

次にカッコ書きの限定:

1号については「そのまま全部」ではなく、拒絶理由通知と併せて50条の2の通知を受けた場合に限る、と絞っています。

つまり何が言いたいか

  • 3号(最後の拒絶理由通知後)と4号(審判請求時) → 常に補正目的が制限される(削除・減縮・誤記訂正・釈明の4つだけ)
  • 1号(最初の拒絶理由通知後) → 原則は自由に補正できるが、50条の2の通知(既に審査された旨の通知)も一緒に来た場合だけ、同じ目的制限がかかる

50条の2の通知とは

他の出願の審査過程で既に拒絶理由が通知された同じ発明について、重複して審査する手間を省くための規定です。要するに「この拒絶理由は前の出願のときにもう一度やってるよね」というケースで、最初の拒絶理由通知であっても実質的にはやり直しなので、補正を厳しく制限するわけです。

逆に言えば、50条の2の通知がない普通の最初の拒絶理由通知に対しては、第5項の目的制限はかからず、第3項(新規事項追加禁止)と第4項(発明の単一性)だけ守ればよい、ということになります。

 

プロンプト:要するに「この拒絶理由は前の出願のときにもう一度やってるよね」というケース  同一出願人が?そんな前提、どこに書いてあるの?分割出願の話?

Claude Opus 4.6:鋭い指摘です。「同一出願人」とは限りませんし、私の説明が不正確でした。

50条の2の正確な趣旨

50条の2は、当該出願の拒絶理由の一部または全部が、他の特許出願の拒絶査定や拒絶理由通知の内容と同一である場合に、その旨を通知する規定です。

典型的には分割出願(44条)や変更出願の場面が想定されています。たとえば:

  • 原出願で拒絶理由通知を受けた
  • その後、分割出願をした
  • 分割出願の審査で、原出願と同じ拒絶理由が出てきた

このとき、分割出願にとっては「最初の拒絶理由通知」ですが、出願人は原出願の審査を通じて実質的にはその拒絶理由への対応機会を既に得ているわけです。

なぜ補正を制限するのか

普通の最初の拒絶理由通知なら、出願人にとって初めて指摘を受ける場面なので補正の自由度を広く認めます。しかし50条の2の通知が併せてなされる場合は、「同じ内容の拒絶理由に対応する機会は既にあったでしょう」という趣旨で、最初の拒絶理由通知であっても最後の拒絶理由通知と同様の目的制限をかける、という仕組みです。

なので「同一出願人がもう一度やってる」という私の先ほどの表現は不正確でした。正確には「他の出願との関係で、実質的に同じ拒絶理由への対応機会が既にあった」場合ということです。

 

特50の2「既に通知された拒絶理由と同一である旨の通知」

特許法

(既に通知された拒絶理由と同一である旨の通知)
第五十条の二 審査官は、前条の規定により特許出願について拒絶の理由を通知しようとする場合において、当該拒絶の理由が、他の特許出願(当該特許出願と当該他の特許出願の少なくともいずれか一方に第四十四条第二項の規定が適用されたことにより当該特許出願と同時にされたこととなつているものに限る。)についての前条(第百五十九条第二項(第百七十四条第二項において準用する場合を含む。)及び第百六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知(当該特許出願についての出願審査の請求前に当該特許出願の出願人がその内容を知り得る状態になかつたものを除く。)に係る拒絶の理由と同一であるときは、その旨を併せて通知しなければならない。

プロンプト:この条文をできるだけわかりやすく説明して!弁理士試験が解ける程度の「解像度」で。

Claude Opus 4.6:

特許法50条の2:「既に通知された拒絶理由と同一である旨の通知」

一言でいうと

分割出願の関係にある出願間で、親(または兄弟)出願で既に通知済みの拒絶理由と同じ理由で拒絶しようとするなら、「これは前に他の出願で通知した拒絶理由と同一ですよ」と教えてあげなさい、という規定。


なぜこの規定があるのか

分割出願(44条)を使うと、元の出願と「同時にされた」ものとして扱われる。ここで問題になるのが、出願人が分割出願を利用して、親出願で拒絶された内容をそのまま(または実質同じ形で)もう一度審査させようとするケース

これを放置すると審査が堂々巡りになる。そこで50条の2は、「同一の拒絶理由ですよ」と通知させることで、その拒絶理由通知に対する応答(補正)の範囲を17条の2第5項で厳しく制限する(いわゆる最後の拒絶理由通知と同等の補正制限がかかる)仕組みにつなげている。


条文の構造を分解すると

①対象となる出願の関係

「他の特許出願(…第44条第2項の規定が適用されたことにより…同時にされたこととなっているものに限る。)」

分割出願の関係にある出願同士。「当該特許出願」と「他の特許出願」の少なくともいずれか一方に44条2項(出願日の遡及)が適用されていればよい。つまり、親子関係だけでなく、兄弟分割(孫分割等)も含む

②どの「通知」と同一か

「前条…の規定による通知」

→ 50条の拒絶理由通知。括弧書きで159条2項(拒絶査定不服審判での拒絶理由通知)・163条2項(前置審査での通知)を準用している場合も含む。つまり、審査段階だけでなく、審判・前置審査段階で通知された拒絶理由も「他の出願での通知」としてカウントされる

③出願人の知り得た状態(除外要件)

「当該特許出願についての出願審査の請求前に当該特許出願の出願人がその内容を知り得る状態になかつたものを除く。」

→ その分割出願の審査請求をする前に、出願人がその拒絶理由通知の内容を知ることができなかった場合は、同一の旨の通知をしなくてよい(=補正制限もかからない)。

趣旨は手続的公平。出願人が知らない間に他の出願で拒絶理由が通知されていたなら、それを前提に補正制限するのは酷だから。

④効果

「その旨を併せて通知しなければならない」

→ 審査官の義務。通知されると、出願人は17条の2第5項各号の補正制限(限定的減縮・請求項の削除等)を受ける。つまり実質的に**「最後の拒絶理由通知」と同じレベルの補正制限**がかかる。


試験対策上のポイント

  • 50条の2の通知 ≠ 最後の拒絶理由通知。条文上の位置付けは異なるが、補正制限の効果(17条の2第5項)は同じくかかる、という整理。
  • 「知り得る状態になかったものを除く」の要件は、審査請求時を基準に判断する。
  • 44条2項の適用による「同時出願」関係が前提なので、出願変更(46条)や実用新案登録に基づく特許出願(46条の2)は対象外
  • 174条2項による準用で、再審についても159条2項が準用される点の括弧書きも押さえておくとよい。

プロンプト:

審査が堂々巡り って、分割って何度でも(理論上は)無限にできるんだっけ?

Claude Opus 4.6:

いい質問ですね。結論から言うと、理論上は、要件を満たす限り何度でもできます

分割出願の回数制限

条文上、44条1項は分割の回数を制限していません。つまり、分割出願からさらに分割(孫分割)、そこからさらに分割(ひ孫分割)…ということが制度上は可能です。

ただし時期的制限がある

44条1項各号で分割できる時期は限定されています。

  • 1号:補正ができる時・期間内(17条の2第1項)
  • 2号:特許査定の謄本送達日から30日以内
  • 3号:最初の拒絶査定の謄本送達日から3月以内

なので「永遠に自由に」というわけではなく、これらの時期的窓が開いているときにだけ分割できます。ただ、新たな分割出願にまた拒絶理由通知が来れば補正可能時期(1号)が開き、拒絶査定が来れば3号の窓が開く…という形で、実務上かなり長期間にわたって繰り返せる構造になっています。

だからこそ50条の2が必要

回数制限がないからこそ、出願人が「親出願で拒絶された内容を実質同じまま分割出願で再チャレンジ」を繰り返す余地がある。これを放置すると審査リソースが浪費されるので、50条の2で同一拒絶理由の通知→17条の2第5項の補正制限、という形で実質的なブレーキをかけているわけです。

試験的には、「分割の回数制限はない」「時期的制限はある」「それでも繰り返し可能な構造だから50条の2の趣旨が活きる」というセットで押さえておくとよいと思います。

特017の2第3項 補正 が分割出願に対しての場合

弁理士試験短答過去問 H24-2がよくわからなかったので、AIに確認してみました。

プロンプト:

分割出願についての質問。親出願が発明a,b,c,dを記載していたとする。子出願でa,bを記載した。子出願の補正のときにa,b,cとした。この補正はOK?NG?

Claude Opus 4.6:

これは分割出願(特許法第44条)における補正の可否の問題ですね。

結論:NG(補正却下または拒絶理由の対象)

理由を整理します。

分割出願の明細書等に記載できる事項は、原出願の出願当初の明細書等に記載した事項の範囲内である必要があります(第44条第2項→出願日の遡及要件)。この点では、cは親出願の当初明細書に記載されていたので、一見問題なさそうに思えます。

しかし、子出願についての補正の基準は、子出願についても通常の出願と同様に第17条の2第3項が適用されます。すなわち、補正は「その出願(=子出願)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内」でなければなりません。

子出願の出願時の明細書にはa, bしか記載されていないので、cを追加する補正は子出願の当初明細書等に記載した事項の範囲内とは言えません。

したがって、たとえcが親出願の当初明細書に記載されていたとしても、子出願の当初明細書に記載されていなければ、子出願における補正で追加することは新規事項の追加(第17条の2第3項違反)となり、NGです。

もしcも含めたければ、最初から子出願の明細書にa, b, cを記載して分割出願するか、あるいは親出願から改めてcを含む別の分割出願をする必要があります。

 

フレーズドライにあった解説通りでした。

特017の2第3項の読解

特許法

(願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の補正)
第十七条の二 特許出願人は、特許をすべき旨の査定の謄本の送達前においては、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をすることができる。ただし、第五十条の規定による通知を受けた後は、次に掲げる場合に限り、補正をすることができる。
一 第五十条(第百五十九条第二項(第百七十四条第二項において準用する場合を含む。)及び第百六十三条第二項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による通知(以下この条において「拒絶理由通知」という。)を最初に受けた場合において、第五十条の規定により指定された期間内にするとき。
二 拒絶理由通知を受けた後第四十八条の七の規定による通知を受けた場合において、同条の規定により指定された期間内にするとき。
三 拒絶理由通知を受けた後更に拒絶理由通知を受けた場合において、最後に受けた拒絶理由通知に係る第五十条の規定により指定された期間内にするとき。
四 拒絶査定不服審判を請求する場合において、その審判の請求と同時にするとき。
2 第三十六条の二第二項の外国語書面出願の出願人が、誤訳の訂正を目的として、前項の規定により明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をするときは、その理由を記載した誤訳訂正書を提出しなければならない。
3 第一項の規定により明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をするときは、誤訳訂正書を提出してする場合を除き、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては、同条第八項の規定により明細書、特許請求の範囲及び図面とみなされた同条第二項に規定する外国語書面の翻訳文(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあつては、翻訳文又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面)。第三十四条の二第一項及び第三十四条の三第一項において同じ。)に記載した事項の範囲内においてしなければならない。
4 前項に規定するもののほか、第一項各号に掲げる場合において特許請求の範囲について補正をするときは、その補正前に受けた拒絶理由通知において特許をすることができないものか否かについての判断が示された発明と、その補正後の特許請求の範囲に記載される事項により特定される発明とが、第三十七条の発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものとなるようにしなければならない。
5 前二項に規定するもののほか、第一項第一号、第三号及び第四号に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、拒絶理由通知と併せて第五十条の二の規定による通知を受けた場合に限る。)において特許請求の範囲についてする補正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。
一 第三十六条第五項に規定する請求項の削除
二 特許請求の範囲の減縮(第三十六条第五項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであつて、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。)
三 誤記の訂正
四 明りようでない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る。)
6 第百二十六条第七項の規定は、前項第二号の場合に準用する。

プロンプト:

これでわからないのが、第3項の括弧書きの中のさらなる括弧書きの部分。(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあつては、翻訳文又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面)の「又は」に関して。翻訳文(つまり一番の元の文書)でもいいし、もし補正してたらその補正後のやつでもいいよと言っているわけだよね。いまは補正の範囲の問題だから、じゃあ、その翻訳文と、一回補正した書類との間で「範囲」には差がないだろうからどっちでもいいってこと?補正は範囲内でしないといけないわけだから(=新規事項追加の禁止)。

Claude Opus 4.6:

いい質問ですね。ただ、少し違います。ここでのポイントは、誤訳訂正書による補正は、翻訳文の範囲を超えることができるという点です。

通常の補正は「願書に最初に添付した明細書等」(=翻訳文)の範囲内でしなければなりません。しかし誤訳訂正書は、そもそも翻訳が間違っていたことを正すためのものなので、翻訳文には書かれていない事項を持ち込むことが許されます(もちろん外国語書面の範囲内という制約はありますが、それは第17条の2第3項ではなく第36条の2第6項の話です)。

つまり、誤訳訂正書による補正後の明細書等は、元の翻訳文より広い記載事項を含んでいる可能性があるわけです。

だからこそ括弧書きで、誤訳訂正書を提出して補正をした場合には、次の補正の新規事項判断の基準を「翻訳文又は当該補正後の明細書等」としている。これは「どっちでもいい」というよりも、**両方を合わせた範囲(和集合)**を基準にするという趣旨です。

具体的に言うと、翻訳文にはもともと書いてあったけど誤訳訂正で消えてしまった事項は、翻訳文を根拠に補正できる。一方、誤訳訂正で新たに入ってきた事項は、補正後の明細書等を根拠に補正できる。「又は」はこの両方をカバーするためのものです。

もし基準が「補正後の明細書等」だけだったら、元の翻訳文にあった記載が誤訳訂正で消えた場合に、それを根拠にした補正ができなくなってしまう。逆に「翻訳文」だけだったら、誤訳訂正で正しく入れた事項を根拠にした補正ができない。だから両方を並べているわけです。

特許法(拒絶の査定)

第四十九条 審査官は、特許出願が次の各号のいずれかに該当するときは、その特許出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。 一 その特許出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面についてした補正が第十七条の二第三項又は第四項に規定する要件を満たしていないとき。 二 その特許出願に係る発明が第二十五条、第二十九条、第二十九条の二、第三十二条、第三十八条又は第三十九条第一項から第四項までの規定により特許をすることができないものであるとき。 三 その特許出願に係る発明が条約の規定により特許をすることができないものであるとき。 四 その特許出願が第三十六条第四項第一号若しくは第六項又は第三十七条に規定する要件を満たしていないとき。 五 前条の規定による通知をした場合であつて、その特許出願が明細書についての補正又は意見書の提出によつてもなお第三十六条第四項第二号に規定する要件を満たすこととならないとき。 六 その特許出願が外国語書面出願である場合において、当該特許出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項が外国語書面に記載した事項の範囲内にないとき。 七 その特許出願人がその発明について特許を受ける権利を有していないとき。

プロンプト:

49条6号との関係は?抵触とか矛盾しない?

Claude Opus 4.6:

なるほど、条文を見せてもらって趣旨がわかりました。ご質問は要するにこういうことですね:

第17条の2第3項の括弧書きでは、誤訳訂正後の補正の基準が「翻訳文又は補正後の明細書等」(和集合)になっている。一方、第49条第6号では、明細書等に記載した事項が「外国語書面に記載した事項の範囲内」になければ拒絶される。この二つの制約は矛盾しないのか、と。

結論としては矛盾しません。制約のレイヤーが二重になっているだけです。

第17条の2第3項は「補正が新規事項追加にならないか」を判断する基準です。外国語書面出願で誤訳訂正をした場合、次の補正がどこまで許されるかという局面で、「翻訳文又は補正後の明細書等」の範囲内であればよい、というのがこの規定です。

しかしそれとは別に、第49条第6号は、最終的に出願の明細書等に書かれている事項が外国語書面の範囲内に収まっているかをチェックしています。

つまり、ある補正が第17条の2第3項をクリアしても(=翻訳文又は誤訳訂正後の明細書等の範囲内であっても)、その結果として明細書等の記載が外国語書面の範囲を逸脱していれば、第49条第6号で拒絶されます。

構造としては:

  • 第17条の2第3項:補正ごとの手続的な適法性チェック(前の書類との関係)
  • 第49条第6号:出願全体としての実体的な適法性チェック(原文である外国語書面との関係)

第17条の2第3項の「翻訳文又は補正後の明細書等」という和集合的な基準は一見広く見えますが、最終的に第49条第6号という上位の天井があるので、外国語書面を超えた内容が残ることは許されない。二段構えで整合しています。

 

特014 複数当事者の相互代表「ただし、~、この限りでない。」はどこに係るのか

特許法第14条は、文章の意味がつかみにくくて、フレーズドライの問題を解いていて間違えました。フレーズドライの解説を読んでもまったく理解できなかったのでAIに訊いてみました。これはもう「国語力」、「文章読解力」の問題です。自分は国語力はない方ではないと自信を持っていたのですが、その自信はあえなく打ち砕かれました。法律の条文は日本語の文法に則ってただしく書かれており、単に自分に読解力が足りないだけだったようです。

ちなみに生成AI3つに訊いたところ、Geminiは間違えました。ClaudeとChatGPTのほうが日本語の知識が豊富なようです。自分は今まで主としてGeminiをつかって条文の勉強をしてきましたが、(少なくとも現時点での)Geminiに頼るのは危険かも。

特許法

(複数当事者の相互代表)

第十四条 二人以上が共同して手続をしたときは、特許出願の変更、放棄及び取下げ、特許権の存続期間の延長登録の出願の取下げ、請求、申請又は申立ての取下げ、第四十一条第一項の優先権の主張及びその取下げ、出願公開の請求並びに拒絶査定不服審判の請求以外の手続については、各人が全員を代表するものとする。ただし、代表者を定めて特許庁に届け出たときは、この限りでない。

プロンプト:

この条文に基づいた問題が解けないんだけど、問題は

「甲および乙が共同して出願をしたときは、当該特許出願についての出願公開の請求は、甲および乙が共同してしなければならない。ただし、甲を代表者と定めて特許庁に届け出たときは、当該特許出願についての出願公開の請求は、甲が代表してすることができる。」(2022特実1)

まるかばつか? どっち?

 

ChatGPT5.4 Thinking:

×(バツ)です。

理由は、特許法14条がこういう構造だからです。

条文本文では、共同手続の場合、原則として各人が全員を代表するとされています。
しかしその原則から外れて、「各人が単独で代表できない」例外が列挙されていて、その中に 「出願公開の請求」 が入っています。したがって、共同出願人甲・乙の特許出願についての出願公開の請求は、甲乙が共同してしなければならないです。ここまでは問題文前半どおりです。 (e-Gov 法令検索)

でも後半の
ただし、甲を代表者と定めて特許庁に届け出たときは、甲が代表してすることができる
は誤りです。

なぜかというと、14条のただし書きは、本文の原則事項について「代表者を定めたらその代表者が行う」という意味であって、最初から例外として除かれている手続まで単独代表可能に変えるものではないからです。出願公開の請求は、JPOのFAQでも明確に**「出願人全員でしなければなりません(同法第14条)」**とされています。 (特許庁)

なので、この問題文は

前半○、後半× → 全体として×

です。

覚え方はこうです。
14条の列挙事項は「単独代表できない重い手続」
その中に 出願公開の請求 も入っている。
だから、代表者届を出してもダメ、全員でやる

 

Cladue Opus4.6の回答:これ、よく引っかかるポイントですね。答えは ×(バツ) です。理由を整理します。

第14条の構造は「原則除外リストただし書」です。

原則: 各人が全員を代表する(=一人でできる)

除外リスト: ただし以下の手続は除外(=全員でやれ): → 出願の変更・放棄・取下げ、延長登録出願の取下げ、請求等の取下げ、優先権主張とその取下げ、出願公開の請求、拒絶査定不服審判の請求

ただし書: 代表者を定めて届け出たときは「この限りでない」

ここで問題文の後半、「甲を代表者と定めて届け出たときは、甲が代表して出願公開の請求ができる」としていますが、ただし書の「この限りでない」は原則部分(各人が全員を代表する)にかかっているのであって、除外リストの手続にかかっているわけではありません。

つまりただし書の意味は:

  • 原則では「各人が全員を代表」→ 代表者を届け出たら「代表者だけが代表する」

という、原則側の修正にすぎません。

出願公開の請求はそもそも除外リストに入っているので、原則の適用外=常に共同でしなければならず、代表者を届け出ても一人ではできません。

ひっかけのパターン: ただし書が除外リストの手続にも効くように読ませる、という典型的な入れ替えパターンです。条文の「この限りでない」が何にかかるか、を正確に読めるかが問われています。

 

プロンプト:「14条で全員共同が必要なもの」を覚えやすく整理して。

ChatGPT5.4 Thinking:

はい。これは**「14条本文に列挙された手続は、全員共同。代表者届を出しても単独ではできない」**と押さえると、一気に整理できます。根拠は特許法14条本文そのものと、JPO方式審査便覧の注記で、代表者を届け出ても、14条本文に掲げる手続についてまで代表者が単独代表できるわけではないと明示されています。 (e-Gov 法令検索)

まず、14条で全員共同が必要なものは、条文どおり次のものです。

変更・放棄・取下げ系
特許出願の変更、放棄、取下げ。さらに、特許権の存続期間の延長登録出願の取下げ。これらは、権利や出願そのものを動かしたり消したりするので、勝手に一人でやらせない、という理解でよいです。 (e-Gov 法令検索)

攻撃系の手続の取下げ
請求、申請、申立ての取下げ。いったん起こしたアクションを引っ込める行為なので、他の共同当事者に大きく影響します。これも全員共同です。 (e-Gov 法令検索)

優先権まわり
41条1項の優先権主張と、その取下げ。優先権の有無は出願の命運を左右しうるので、これも単独でいじれません。 (e-Gov 法令検索)

公開系
出願公開の請求。ここが試験でとても狙われやすいです。共同出願人の一人だけではできませんし、代表者届を出していても単独ではできません。JPOも、共同出願なら出願人全員でしなければならないとしています。 (e-Gov 法令検索)

不服申立て系
拒絶査定不服審判の請求。これも重要な争訟行為なので、全員共同です。 (e-Gov 法令検索)

覚え方は、かなり乱暴に言えば、
重いものは全員
です。

つまり、
消す(放棄・取下げ)、
切り替える(変更)、
順位を左右する(優先権)、
前倒しで公開する(出願公開請求)、
争いを始める(拒絶査定不服審判請求)、
こういう大事なものは全員共同。
それ以外は原則として各人が全員を代表します。 (e-Gov 法令検索)

ひっかけポイントは、主に次の4つです。

ひっかけ1:「代表者を定めたら何でも単独でできる」ではない
これが最大の落とし穴です。14条ただし書は、もともと相互代表できる手続について代表者に一本化するだけで、14条本文で除外されている重い手続まで単独可能にするものではありません。方式審査便覧も裁判例を引いて、その旨をはっきり述べています。 (特許庁)

ひっかけ2:「出願公開の請求」は軽そうに見えるが、実は全員共同
補正とか意見書みたいな通常対応と同じノリで単独でできそうに見えますが、できません。試験ではとても狙いやすいです。 (e-Gov 法令検索)

ひっかけ3:「請求、申請又は申立ての取下げ」だけが全員共同
ここは「請求そのもの」全部が全員共同なのではなく条文は取下げを問題にしています。もっとも、拒絶査定不服審判の請求は別建てで明示されていて、これは請求自体が全員共同です。つまり、
普通の「請求・申請・申立て」→原則は相互代表、
でもその取下げ→全員共同、
そして拒絶査定不服審判の請求そのもの→全員共同、
という切り分けです。ここは混同しやすいです。 (e-Gov 法令検索)

ひっかけ4:「代理人」と「共同当事者の相互代表」は別の話
たとえば出願公開請求は、JPO資料でも特別授権が必要な重い手続として扱われています。つまり、代理人にやらせる場合にはまた別の代理権の問題があり、14条の共同当事者間の相互代表ルールとは別次元です。ここをごちゃまぜにすると間違えやすいです。 (特許庁)

試験用には、次の一文で覚えると強いです。

「14条は原則バラで動ける。でも、変更・放棄・取下げ、優先権、公開請求、拒絶査定不服審判だけは、みんなで。」

さらに圧縮すると、

「消す・変える・優先・公開・審判は全員」

です。

最後に、問題の切り方のコツを書いておきます。
設問で
「共同出願人の一人が単独でできる」
「代表者を届け出ているから一人でできる」
と来たら、まず頭の中で
変更、放棄、取下げ、優先権、公開請求、拒絶査定不服審判
のどれかに当たるかをチェックする。
当たれば、原則として単独不可です。 (e-Gov 法令検索)

必要なら次に、14条の短答ひっかけ10問をこちらで作ります。

知財検定試験対策・受験勉強 独禁法の攻略 

独禁法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)

【毎回出る】独占禁止法を出題パターン別に分かりやすく解説【知的財産管理技能検定】 村井PのYouTube大学 チャンネル登録者数 5760人

独禁法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律) https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000054

第一章 総則
第一条 この法律は、私的独占、不当な取引制限及び不公正な取引方法を禁止し、事業支配力の過度の集中を防止して、結合、協定等の方法による生産、販売、価格、技術等の不当な制限その他一切の事業活動の不当な拘束を排除することにより、公正且つ自由な競争を促進し、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにし、雇傭及び国民実所得の水準を高め、以て、一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする。

第二条 この法律において「事業者」とは、商業、工業、金融業その他の事業を行う者をいう。事業者の利益のためにする行為を行う役員、従業員、代理人その他の者は、次項又は第三章の規定の適用については、これを事業者とみなす。
② この法律において「事業者団体」とは、事業者としての共通の利益を増進することを主たる目的とする二以上の事業者の結合体又はその連合体をいい、次に掲げる形態のものを含む。ただし、二以上の事業者の結合体又はその連合体であつて、資本又は構成事業者の出資を有し、営利を目的として商業、工業、金融業その他の事業を営むことを主たる目的とし、かつ、現にその事業を営んでいるものを含まないものとする。
一 二以上の事業者が社員(社員に準ずるものを含む。)である社団法人その他の社団
二 二以上の事業者が理事又は管理人の任免、業務の執行又はその存立を支配している財団法人その他の財団
三 二以上の事業者を組合員とする組合又は契約による二以上の事業者の結合体
③ この法律において「役員」とは、理事、取締役、執行役、業務を執行する社員、監事若しくは監査役若しくはこれらに準ずる者、支配人又は本店若しくは支店の事業の主任者をいう。
④ この法律において「競争」とは、二以上の事業者がその通常の事業活動の範囲内において、かつ、当該事業活動の施設又は態様に重要な変更を加えることなく次に掲げる行為をし、又はすることができる状態をいう。
一 同一の需要者に同種又は類似の商品又は役務を供給すること
二 同一の供給者から同種又は類似の商品又は役務の供給を受けること
⑤ この法律において「私的独占」とは、事業者が、単独に、又は他の事業者と結合し、若しくは通謀し、その他いかなる方法をもつてするかを問わず、他の事業者の事業活動を排除し、又は支配することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。
⑥ この法律において「不当な取引制限」とは、事業者が、契約、協定その他何らの名義をもつてするかを問わず、他の事業者と共同して対価を決定し、維持し、若しくは引き上げ、又は数量、技術、製品、設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し、又は遂行することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。
⑦ この法律において「独占的状態」とは、同種の商品(当該同種の商品に係る通常の事業活動の施設又は態様に重要な変更を加えることなく供給することができる商品を含む。)(以下この項において「一定の商品」という。)並びにこれとその機能及び効用が著しく類似している他の商品で国内において供給されたもの(輸出されたものを除く。)の価額(当該商品に直接課される租税の額に相当する額を控除した額とする。)又は国内において供給された同種の役務の価額(当該役務の提供を受ける者に当該役務に関して課される租税の額に相当する額を控除した額とする。)の政令で定める最近の一年間における合計額が千億円を超える場合における当該一定の商品又は役務に係る一定の事業分野において、次に掲げる市場構造及び市場における弊害があることをいう。
一 当該一年間において、一の事業者の事業分野占拠率(当該一定の商品並びにこれとその機能及び効用が著しく類似している他の商品で国内において供給されたもの(輸出されたものを除く。)又は国内において供給された当該役務の数量(数量によることが適当でない場合にあつては、これらの価額とする。以下この号において同じ。)のうち当該事業者が供給した当該一定の商品並びにこれとその機能及び効用が著しく類似している他の商品又は役務の数量の占める割合をいう。以下この号において同じ。)が二分の一を超え、又は二の事業者のそれぞれの事業分野占拠率の合計が四分の三を超えていること。
二 他の事業者が当該事業分野に属する事業を新たに営むことを著しく困難にする事情があること。
三 当該事業者の供給する当該一定の商品又は役務につき、相当の期間、需給の変動及びその供給に要する費用の変動に照らして、価格の上昇が著しく、又はその低下がきん少であり、かつ、当該事業者がその期間次のいずれかに該当していること。
イ 当該事業者の属する政令で定める業種における標準的な政令で定める種類の利益率を著しく超える率の利益を得ていること。
ロ 当該事業者の属する事業分野における事業者の標準的な販売費及び一般管理費に比し著しく過大と認められる販売費及び一般管理費を支出していること。
⑧ 経済事情が変化して国内における生産業者の出荷の状況及び卸売物価に著しい変動が生じたときは、これらの事情を考慮して、前項の金額につき政令で別段の定めをするものとする。
⑨ この法律において「不公正な取引方法」とは、次の各号のいずれかに該当する行為をいう。
一 正当な理由がないのに、競争者と共同して、次のいずれかに該当する行為をすること。
イ ある事業者に対し、供給を拒絶し、又は供給に係る商品若しくは役務の数量若しくは内容を制限すること。
ロ 他の事業者に、ある事業者に対する供給を拒絶させ、又は供給に係る商品若しくは役務の数量若しくは内容を制限させること。
二 不当に、地域又は相手方により差別的な対価をもつて、商品又は役務を継続して供給することであつて、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの
三 正当な理由がないのに、商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給することであつて、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの
四 自己の供給する商品を購入する相手方に、正当な理由がないのに、次のいずれかに掲げる拘束の条件を付けて、当該商品を供給すること。
イ 相手方に対しその販売する当該商品の販売価格を定めてこれを維持させることその他相手方の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束すること。
ロ 相手方の販売する当該商品を購入する事業者の当該商品の販売価格を定めて相手方をして当該事業者にこれを維持させることその他相手方をして当該事業者の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束させること。
五 自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、次のいずれかに該当する行為をすること。
イ 継続して取引する相手方(新たに継続して取引しようとする相手方を含む。ロにおいて同じ。)に対して、当該取引に係る商品又は役務以外の商品又は役務を購入させること。
ロ 継続して取引する相手方に対して、自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること。
ハ 取引の相手方からの取引に係る商品の受領を拒み、取引の相手方から取引に係る商品を受領した後当該商品を当該取引の相手方に引き取らせ、取引の相手方に対して取引の対価の支払を遅らせ、若しくはその額を減じ、その他取引の相手方に不利益となるように取引の条件を設定し、若しくは変更し、又は取引を実施すること。
六 前各号に掲げるもののほか、次のいずれかに該当する行為であつて、公正な競争を阻害するおそれがあるもののうち、公正取引委員会が指定するもの
イ 不当に他の事業者を差別的に取り扱うこと。
ロ 不当な対価をもつて取引すること。
ハ 不当に競争者の顧客を自己と取引するように誘引し、又は強制すること。
ニ 相手方の事業活動を不当に拘束する条件をもつて取引すること。
ホ 自己の取引上の地位を不当に利用して相手方と取引すること。
ヘ 自己又は自己が株主若しくは役員である会社と国内において競争関係にある他の事業者とその取引の相手方との取引を不当に妨害し、又は当該事業者が会社である場合において、その会社の株主若しくは役員をその会社の不利益となる行為をするように、不当に誘引し、唆し、若しくは強制すること。

第十九条 事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。

第二十一条 この法律の規定は、著作権法、特許法、実用新案法、意匠法又は商標法による権利の行使と認められる行為にはこれを適用しない。

第七章 差止請求及び損害賠償
第二十四条 第八条第五号又は第十九条の規定に違反する行為によつてその利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、これにより著しい損害を生じ、又は生ずるおそれがあるときは、その利益を侵害する事業者若しくは事業者団体又は侵害するおそれがある事業者若しくは事業者団体に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。

第二十五条 第三条、第六条又は第十九条の規定に違反する行為をした事業者(第六条の規定に違反する行為をした事業者にあつては、当該国際的協定又は国際的契約において、不当な取引制限をし、又は不公正な取引方法を自ら用いた事業者に限る。)及び第八条の規定に違反する行為をした事業者団体は、被害者に対し、損害賠償の責めに任ずる。
② 事業者及び事業者団体は、故意又は過失がなかつたことを証明して、前項に規定する責任を免れることができない。
第二十六条 前条の規定による損害賠償の請求権は、第四十九条に規定する排除措置命令(排除措置命令がされなかつた場合にあつては、第六十二条第一項に規定する納付命令(第八条第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対するものを除く。))が確定した後でなければ、裁判上主張することができない。
② 前項の請求権は、同項の排除措置命令又は納付命令が確定した日から三年を経過したときは、時効によつて消滅する。

第四十九条 公正取引委員会は、第七条第一項若しくは第二項(第八条の二第二項及び第二十条第二項において準用する場合を含む。)、第八条の二第一項若しくは第三項、第十七条の二又は第二十条第一項の規定による命令(以下「排除措置命令」という。)をしようとするときは、当該排除措置命令の名宛人となるべき者について、意見聴取を行わなければならない。

第六十二条 第七条の二第一項(第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)、第七条の九第一項若しくは第二項又は第二十条の二から第二十条の六までの規定による命令(以下「納付命令」という。)は、文書によつて行い、課徴金納付命令書には、納付すべき課徴金の額、課徴金の計算の基礎及び課徴金に係る違反行為並びに納期限を記載し、委員長及び第六十五条第一項の規定による合議に出席した委員がこれに記名押印しなければならない。
② 納付命令は、その名宛人に課徴金納付命令書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。
③ 第一項の課徴金の納期限は、課徴金納付命令書の謄本を発する日から七月を経過した日とする。
④ 第四十九条から第六十条までの規定は、納付命令について準用する。この場合において、第五十条第一項第一号中「予定される排除措置命令の内容」とあるのは「納付を命じようとする課徴金の額」と、同項第二号中「公正取引委員会の認定した事実及びこれに対する法令の適用」とあり、及び第五十二条第一項中「公正取引委員会の認定した事実」とあるのは「課徴金の計算の基礎及び課徴金に係る違反行為」と、第五十四条第一項中「予定される排除措置命令の内容、公正取引委員会の認定した事実及び第五十二条第一項に規定する証拠のうち主要なもの並びに公正取引委員会の認定した事実に対する法令の適用」とあるのは「納付を命じようとする課徴金の額、課徴金の計算の基礎及び課徴金に係る違反行為並びに第六十二条第四項の規定により読み替えて準用する第五十二条第一項に規定する証拠のうち主要なもの」と読み替えるものとする。

https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000054

特許法逐条解説(青本)を受験対策用にAIでまとめてみた

青本を自分で読むのは時間的に無理だと判断し、生成AI(Claude Opus 4,8)に、逐条解説のPDFとE-GOVからダウンロードした特許法の条文を与えて、以下のプロンプトで指示を出しました。

プロンプト:特許法の逐条解説は、弁理士試験対策にするには冗長だから、特許法の条文ごとに、弁理士試験を意識したポイントに絞って、逐条解説から重要な説明だけを抜き出して、条文ごとにまとめていってくれる?とりあえず最初の20条とかできる?

いきなり全部だと仕事量が重すぎて、利用制限をこえるため、部分にわけて頼むことにします。部分的に頼んだものをいくつか纏めました。

Claudeは作業量の上限がすぐに来てしまい、あと数時間マテということなので、残りはまた別の機会に。

 

 

特131の2 審判請求書の補正

特許法の条文

(審判請求書の補正)
第百三十一条の二 前条第一項の規定により提出した請求書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、当該補正が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

一 特許無効審判以外の審判を請求する場合における前条第一項第三号に掲げる請求の理由についてされるとき。

二 次項の規定による審判長の許可があつたものであるとき。

三 第百三十三条第一項(第百二十条の五第九項及び第百三十四条の二第九項において準用する場合を含む。)の規定により、当該請求書について補正をすべきことを命じられた場合において、当該命じられた事項についてされるとき。

2 審判長は、特許無効審判を請求する場合における前条第一項第三号に掲げる請求の理由の補正がその要旨を変更するものである場合において、当該補正が審理を不当に遅延させるおそれがないことが明らかなものであり、かつ、次の各号のいずれかに該当する事由があると認めるときは、決定をもつて、当該補正を許可することができる。

一 当該特許無効審判において第百三十四条の二第一項の訂正の請求があり、その訂正の請求により請求の理由を補正する必要が生じたこと。

二 前号に掲げるもののほか当該補正に係る請求の理由を審判請求時の請求書に記載しなかつたことにつき合理的な理由があり、被請求人が当該補正に同意したこと。

3 前項の補正の許可は、その補正に係る手続補正書が第百三十四条第一項の規定による請求書の副本の送達の前に提出されたときは、これをすることができない。

4 第二項の決定又はその不作為に対しては、不服を申し立てることができない。

Geminiによる解説:

特許法第131条の2(審判請求書の補正)は、弁理士試験において「要旨変更の禁止」とその「例外」を整理する非常に重要な条文です。一言でいうと、「後から勝手に言い分(請求の理由)をガラッと変えるのはズルいからダメだけど、一定のルール内なら認めてあげるよ」という内容です。試験対策として、条文を分解してわかりやすく解説します。


第1項:原則と例外

原則:請求書の補正は「要旨変更」をしてはならない。

審判請求書に書いた内容を後から大幅に変えることは、相手方(被請求人)や特許庁にとって不意打ちになるため禁止されています。ただし、以下の3つの例外があります。

  • 第1号:拒絶査定不服審判など(無効審判以外)

    • 無効審判は「当事者対立」なので厳しいですが、拒絶査定不服審判などは対立する相手がいないため、請求の理由(第131条1項3号)を後から変えても比較的寛大に許されます。

  • 第2号:審判長の許可(後述する2項の内容)

    • 無効審判であっても、審判長が「これならいいよ」と許可した場合はOKです。

  • 第3号:補正命令に基づく補正

    • 特許庁から「ここ直して」と言われた(第133条1項)部分を直すのは、当然認められます。


第2項:特許無効審判における「要旨変更」の許可

ここは論文試験でも頻出の**「要旨変更補正の要件」**です。特許無効審判において、本来ダメなはずの要旨変更が認められるための条件が書かれています。

【共通要件】

  1. 審理を不当に遅延させるおそれがないことが明らかであること。

  2. 決定をもって許可すること。

【個別要件(いずれかが必要)】

  • 第1号:訂正請求への対応

    • 相手(特許権者)が防御のために「訂正」をしてきたら、攻撃側(請求人)もそれに対応して攻撃理由を変える必要があるため、認められます。

  • 第2号:合理的な理由 + 相手方の同意

    • 「最初から言えなかった真っ当な理由」があり、かつ「相手がいいよと言っている」なら、認めても問題ないという判断です。


第3項:許可できないタイミング

「副本の送達前」は許可できない。

無効審判の請求書が相手(特許権者)に届く前であれば、そもそも「要旨変更」を議論するステージにありません。第2項の許可制度は、あくまで相手に書類が届き、審理が本格化し始めてからのルールです。


第4項:不服申し立ての禁止

「補正を許すかどうか」の決定に対して文句は言えない。

審判長の「補正していいよ(またはダメだよ)」という判断に対して、それ単独で不服を申し立てることはできません。これを認めると、審判の本筋が進まなくなってしまうからです。


弁理士試験対策のチェックポイント

項目 ポイント
主体的要件 審判長が決定で行う(2項)
客観的要件 不当遅延のおそれがない + (訂正請求対応 or 合理的理由+同意)
不服申立て 独立して不服申し立ては不可(4項)
注意点 無効審判以外の「請求の理由」の補正は、常に要旨変更にならない(1項1号)

💡 ワンポイントアドバイス

短答試験では「無効審判において、相手方の同意があれば常に要旨変更の補正ができる」といった×肢がよく出ます。「不当に遅延させるおそれがないこと」という審判長の裁量判断が必要な点を忘れないようにしましょう。

弁理士試験短答式問題の対策方法:どうやって勉強すればいいのか?条文の丸暗記?

 

【弁理士試験】短答これだけゼミ活用法(馬場信幸LEC専任講師) 【資格の総合スクール】LEC東京リーガルマインド チャンネル登録者数 6万人

  1. 理由付けして勉強しておかないと、暗記だけだと忘れてしまう。
  2. なぜ自分は間違えたのかの分析をしておかないと、次回また同じ間違いをする恐れがある!

 

弁理士短答式試験学習のポイント、合格を掴む「条文」の学習方法 資格の学校TAC チャンネル登録者数 6100人

【弁理士試験】最新講義を体験!短答コンプリート講座 短答基礎編 入門基礎 第1回 前半(佐藤卓也LEC専任講師) 【資格の総合スクール】LEC東京リーガルマインド チャンネル登録者数 6万人

【LEC弁理士】短答と論文を一気合格する方法教えます!~スケジュールからノウハウまで~ 【資格の総合スクール】LEC東京リーガルマインド チャンネル登録者数 6万人

 

短答試験に合格できれば次には論文試験が待っています。論文対策の勉強方法も知っていたほうが安心。というよりも、短答対策の勉強をしているときに、論文対策にもなるような勉強のしかたをしておかないと、次につながりません。そういう意味で、論文対策を同時にしておいたほうが賢明です。

【LEC弁理士】夏につなぐ短答⇒論文学習法!~パーツ学習で論文の土台を確立!~ 【資格の総合スクール】LEC東京リーガルマインド チャンネル登録者数 6万人

3分45秒~ 論文対策方法

その他の動画

  1. 【弁理士試験】最新講義を体験!短答コンプリート講座 短答基礎編 特実 第1回 前半(佐藤卓也LEC専任講師) 【資格の総合スクール】LEC東京リーガルマインド チャンネル登録者数 6万人

特許法 職権で

特許法

(期間の延長等)
第四条 特許庁長官は、遠隔又は交通不便の地にある者のため、請求により又は職権で、第四十六条の二第一項第三号、第百八条第一項、第百二十一条第一項又は第百七十三条第一項に規定する期間を延長することができる。

第五条 特許庁長官、審判長又は審査官は、この法律の規定により手続をすべき期間を指定したときは、請求により又は職権で、その期間を延長することができる。

2 審判長は、この法律の規定により期日を指定したときは、請求により又は職権で、その期日を変更することができる。

第二十三条 特許庁長官又は審判官は、中断した審査、特許異議の申立てについての審理及び決定、審判又は再審の手続を受け継ぐべき者が受継を怠つたときは、申立てにより又は職権で、相当の期間を指定して、受継を命じなければならない。

第九十条 特許庁長官は、第八十三条第二項の規定により通常実施権を設定すべき旨の裁定をした後に、裁定の理由の消滅その他の事由により当該裁定を維持することが適当でなくなつたとき、又は通常実施権の設定を受けた者が適当にその特許発明の実施をしないときは、利害関係人の請求により又は職権で、裁定を取り消すことができる。

(特許権者等の権利行使の制限)
第百四条の三 特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟において、当該特許が特許無効審判により又は当該特許権の存続期間の延長登録が延長登録無効審判により無効にされるべきものと認められるときは、特許権者又は専用実施権者は、相手方に対しその権利を行使することができない。
2 前項の規定による攻撃又は防御の方法については、これが審理を不当に遅延させることを目的として提出されたものと認められるときは、裁判所は申立てにより又は職権で却下の決定をすることができる。

職権による審理
第百二十条の二 特許異議の申立てについての審理においては、特許権者、特許異議申立人又は参加人が申し立てない理由についても、審理することができる。
2 特許異議の申立てについての審理においては、特許異議の申立てがされていない請求項については、審理することができない。

(審判における審理の方式)
第百四十五条 特許無効審判及び延長登録無効審判は、口頭審理による。ただし、審判長は、当事者若しくは参加人の申立てにより又は職権で書面審理によるものとすることができる。

2 前項に規定する審判以外の審判は、書面審理による。ただし、審判長は、当事者の申立により又は職権で、口頭審理によるものとすることができる。

6 審判長は、当事者若しくは参加人の申立てにより又は職権で、経済産業省令で定めるところにより、審判官及び審判書記官並びに当事者及び参加人が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、第三項の期日における手続を行うことができる。

(証拠調及び証拠保全)
第百五十条 審判に関しては、当事者若しくは参加人の申立により又は職権で、証拠調をすることができる。

2 審判に関しては、審判請求前は利害関係人の申立により、審判の係属中は当事者若しくは参加人の申立により又は職権で証拠保全をすることができる。

職権による審理)
第百五十二条 審判長は、当事者又は参加人が法定若しくは指定の期間内に手続をせず、又は第百四十五条第三項の規定により定めるところに従つて出頭しないときであつても、審判手続を進行することができる。

(審理の終結の通知)
第百五十六条 審判長は、特許無効審判以外の審判においては、事件が審決をするのに熟したときは、審理の終結を当事者及び参加人に通知しなければならない。
2 審判長は、特許無効審判においては、事件が審決をするのに熟した場合であつて第百六十四条の二第一項の審決の予告をしないとき、又は同項の審決の予告をした場合であつて同条第二項の規定により指定した期間内に被請求人が第百三十四条の二第一項の訂正の請求若しくは第十七条の五第二項の補正をしないときは、審理の終結を当事者及び参加人に通知しなければならない。
3 審判長は、必要があるときは、前二項の規定による通知をした後であつても、当事者若しくは参加人の申立てにより又は職権で、審理の再開をすることができる。

(審判における費用の負担)
第百六十九条 特許無効審判及び延長登録無効審判に関する費用の負担は、審判が審決により終了するときはその審決をもつて、審判が審決によらないで終了するときは審判による決定をもつて、職権で、定めなければならない。

(審決等に対する訴え)
第百七十八条 取消決定又は審決に対する訴え及び特許異議申立書、審判若しくは再審の請求書又は第百二十条の五第二項若しくは第百三十四条の二第一項の訂正の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
2 前項の訴えは、当事者、参加人又は当該特許異議の申立てについての審理、審判若しくは再審に参加を申請してその申請を拒否された者に限り、提起することができる。
3 第一項の訴えは、審決又は決定の謄本の送達があつた日から三十日を経過した後は、提起することができない。
4 前項の期間は、不変期間とする。
5 審判長は、遠隔又は交通不便の地にある者のため、職権で、前項の不変期間については附加期間を定めることができる。

https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121