レジデント,シニア・レジデント、研修医、インターンの違い

大学の医師には、トレーニング中の段階にいる医師たちの呼称として、レジデント、シニア・レジデント、研修医などと言った言葉があります。レジデントって研修医のことじゃなかったの?と頭が混乱してしまったため、ここで一度誰が何と呼ばれているのかを整理しておきたいと思いました。そのためには、大学で医師がどのようにトレーニングを受けるのかと合わせて理解するのが早道です。

医師になるためには大学の医学部を卒業し、医師国家試験に合格しなければなりません。国家試験に合格すれば医師として実際に働けるというものでもなくて、やはり医師としての訓練を受ける期間があります。医学部卒業後、2年間は「初期臨床研修」の期間です。この時期はまだ専門が決まっていなくて、いろいろな診療科をローテーションするようです。そして、初期臨床研修が終わったあとに、専門を決めて「後期臨床研修」を行います。

 

初期臨床研修を行っている医師が、初期研修医、研修医、ジュニア・レジデント、などと呼ばれるようです。
後期臨床研修を行っている医師が、後期研修医、後期専門研修医、レジデント、シニア・レジデントなどと呼ばれるようです。

 

レジデントという言葉は、研修医という意味だと思いますが、英語=日本語とはなっておらず、使い分けがあるということのようです。インターンという言葉もありますが、これはアメリカで研修1年目の医師を指す言葉だそう。同じ一つの実体に対して、様々な呼称がごちゃまぜで使われているんですね。

 

 

レジデントとは

一般的には初期臨床研修修了後(経験年数3年目以降)に専門研修を行っている医師のことをさすことが多いと思います。(滋賀県立小児保健医療センター

 

初期臨床研修医ジュニアレジデント初期レジデントスーパーローテーターなどと呼ばれ、それ以降に専門科での研修を行うものを単にレジデントと呼んだり、後期研修医後期レジデントシニアレジデント専攻医などと呼ばれています。(滋賀県立小児保健医療センター

 

若手医師の呼び名に関する不統一

上記の説明が一般的かと思いきや、病院によっては呼称が異なる使い方をされている例があるようです。

レジデント」は「研修医」とほぼ同じニュアンスの、曖昧な言葉です。つまり、「初期研修医」のことを「レジデント」と呼ぶところもあれば、それ以後も「レジデント」と呼ぶところもあります。ややこしいことに、卒後2年目以内を「臨床研修医」、3年目以降を「レジデント」と呼ぶ病院もあります。このケースでは「レジデント」=「フェロー」ということになります。とにかく若手医師であることは確かですが、その定義は病院によって様々です。(若手医師の呼び方|フェローと研修医、レジデントの意味の違いとは?2018年3月11日2018年11月16日 外科医の視点

 

参考

 

  1. 研修医、レジデント、インターンの使い分けについて 医学教育2007
  2. シニアレジデント(後期専門研修医)募集要項 群馬大学医学部付属病院臨床研修センター