アンジオテンシンとは
アンジオテンシンは10個のアミノ酸慚愧からなるペプチド。配列は、Asp – Arg – Val – Tyr – Ile – His – Pro – Phe – His – Leu。アミノ酸残基を1文字であらわした場合は、DRVYIHPFHL。アンギオテンシンと呼ぶ人もいる。
- Angiotensin I human (biosynthesis)
- アミノ酸略号(ナカライテスク)
アミノ酸残基10個からなるアンジオテンシンは、アンジオテンシンIと呼ばれ、血中のアンジオテンシノーゲンという前駆体にレニンという酵素が働いて切りだされることで産生される。アンジオテンシンIには生理活性はあまりなくて、アンジオテンシン変換酵素(ACE)によってアンジオテンシンIが分解されてできた8アミノ酸残基からなるアンジオテンシンII(DRVYIHPF)が、血圧を上げるという生理活性を持つ。
- Angiotensin II, human (biosynthesis)
- 血圧の制御:レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系 MSDマニュアル家庭版
- 血圧調節ホルモン|内分泌 看護roo
- 分子の立体構造が明らかにする血圧調節の仕組み AMEDプレスリリース 京都大学大学院医学研究科 浅田秀基 特定講師、岩田想 教授らは、血圧の調節に重要な生理活性ペプチドホルモンであるアンジオテンシンII(AngII)が結合した2型アンジオテンシンII受容体の立体構造を世界に先駆けて明らかにしました。… アンジオテンシンII受容体(ATR)は、血圧の調節において重要な役割を担うGタンパク質共役(きょうやく)受容体(GPCR)※1です。ATRには、血圧を上げる1型受容体(AT1R)と血圧を下げる2型受容体(AT2R)の二つの受容体が存在しています。
新型コロナウイルスが感染する際の「受容体」となることがわかって有名になったACE2(アンジオテンシン変換酵素2)は、アンジオテンシンIIをさらに切断して、Angiogensin(1-7) (アミノ酸配列:DRVYIHP)を産生する。
Ang(1-7)の受容体であるMas
2000 年にAng(1-7)の産生酵素である ACE2 のクローニング1,2)がなされ,2003 年に内因性Ang(1-7)がMas 受容体のリガンドであることが発見された3)。これらの発見から,ACE2-Ang(1-7)-Mas 系が再び脚光を浴びるようになった。(腎の ACE2-Ang(1-7)-Mas 受容体 特集:腎とレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系 吉田英昭 島本和明 日腎会誌2010;52(2):110-113.)