以下、ChatGPT 4oによる回答です。
はい、量子力学では、**演算子(物理量) × 波動関数 = 固有値 × 波動関数** という形が成り立つ場合がありますが、それは特定の条件下で成り立つものです。この関係は **固有値方程式** と呼ばれ、量子力学において重要な役割を果たします。
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### 詳しい説明:
1. **波動関数**:
– 量子力学では、粒子の状態は波動関数 \( \psi \)(サイ)で記述されます。
– 波動関数は粒子の位置や運動量などの確率分布を表すものです。
2. **演算子(オペレーター)**:
– 演算子は、物理量(位置、運動量、エネルギーなど)に対応する数学的操作を表します。
– 例:
– 位置演算子 \( \hat{x} \) は「位置」を表し、作用としては単純に \( x \) を掛ける。
– 運動量演算子 \( \hat{p} \) は \( -i\hbar \frac{\partial}{\partial x} \) という微分操作をする。
3. **固有値方程式の形**:
\[
\hat{A} \psi = a \psi
\]
– \( \hat{A} \): 演算子(例えば、ハミルトニアン \( \hat{H} \) や位置演算子 \( \hat{x} \))。
– \( a \): 固有値(演算子に対応する物理量の測定値)。
– \( \psi \): 固有関数(波動関数の特定の状態)。
この方程式が成り立つ場合、波動関数 \( \psi \) は演算子 \( \hat{A} \) の**固有関数**であり、\( a \) がその固有値です。
4. **具体例**:
– **位置演算子 \( \hat{x} \)**:
\( \hat{x} \psi(x) = x \psi(x) \)
位置演算子の場合、固有関数は「位置に局在する波動関数(デルタ関数)」です。
– **運動量演算子 \( \hat{p} \)**:
\( \hat{p} \psi(x) = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x} \psi(x) \)
平面波 \( \psi(x) = e^{ikx} \) は運動量演算子の固有関数で、対応する固有値は \( p = \hbar k \)。
– **ハミルトニアン \( \hat{H} \)**:
ハミルトニアンがエネルギーの演算子の場合、波動関数 \( \psi \) は特定のエネルギー状態の固有関数であり、固有値はそのエネルギー値を表します。
5. **物理的意味**:
– 波動関数が演算子の固有関数である場合、その状態では物理量(固有値)が明確に定義されています。
– 測定結果は常にその固有値となります。
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### まとめ:
量子力学の中で、「**演算子 × 波動関数 = 固有値 × 波動関数**」の形は、特定の物理量(位置、運動量、エネルギーなど)が測定によって決定される状態を記述するときに成り立ちます。しかし、波動関数 \( \psi \) が必ずしもすべての演算子の固有関数であるわけではありません。その場合、演算子が波動関数に作用すると、固有値ではなく別の波動関数を生成します。