講義資料、講義のための自分の勉強用の資料となりそうな教科書のまとめです。
解剖生理学
人間の体はどういう仕組みで動いているのか?に関する知識がまとまっているのが解剖生理学という学問分野です。
なるほどなっとく解剖生理学
改訂2版 南山堂 多久和 典子、多久和 陽 著
303ページなのでなんとか読破できそうな厚さの本です。見た目の柔らかさから、看護学部の学生向けに書かれた教科書だと思います。最初の一冊としては、こういった本から入るのが良さげ。
ヒューマンボディ
ヒューマンボディ からだがわかる解剖生理学 原著第5版 ELSEVIER 電子書籍付き 前書きを読むと、この本はアメリカで「新人ナースのバイブル」と言われているそうで、看護学部の学生向けに書かれているようです。そのため、生化学や物理化学の予備知識も求めておらず、敷居が低い教科書だと思います。邦訳書は、学術用語に日本語と英語の併記が採用されていて、便利です。
The Human Body in Health and Illness 7th Edition – March 15, 2021 Author: Barbara Herlihy Paperback ISBN: 9780323711265 9 7 8 – 0 – 3 2 3 – 7 1 1 2 6 – 5 eBook ISBN: 9780323811231
最初のほうで、12の器官系(外皮系、骨格系、筋系、神経系、循環器系、内分泌系、リンパ系、消化器系、呼吸器系、泌尿器系、生殖器系)のイラスト(人間の姿+器官系)がまとめて掲げられていて大変わかりやすいと思いました。教科書としては小さくありませんが、それでも読み物として面白いように書かれています。つまり、読む気が起きる本です。
人体発生学 (大著のもの)
有名な大著の教科書がいくつもありますが、それぞれ特徴があるので自分の好みにあったものを買ったほうがいいです。でないと、分厚すぎて読みのに挫折します。
カールソン Carlson
Human Embryology and Developmental Biology, 7th Edition Author : By Bruce M. Carlson, MD, PhD 第7版 発売予定日:ELSEVIER
ラングマン Langman
Langman’s Medical Embryology 15th edition 2023/1/14 最新版は2023年現在、第15版です。
ラングマン人体発生学 第11版 サドラー,T.W.Sadler,Thomas W.メディカル・サイエンス・インターナショナ 2016/02 427p 原書名:Langman’s medical embryology , 13th edition
B5の大きさでページ数が427ページですが、持ち歩ける大きさ、重さです。しかし原書は15版が出ていますので、原書を買ったほうがよいでしょう。解剖学的な記述の部分はあまり古くならなくても、遺伝子発現制御など分子メカニズムの知見は日進月歩です。写真は奇形の胎児の写真がかなり多く、純粋な発生学よりも、臨床医学寄りの内容だと思います。
ラーセン人体発生学 Larsen
ヒトだけでなく、動物の発生学の知見もかなりスペースを割いて、併せて紹介されているのが特徴的です。
Larsen’s Human Embryology 6th Edition – November 29, 2020 Authors: Gary C. Schoenwolf, Steven B. Bleyl, Philip R. Brauer, Philippa H. Francis-West Paperback ISBN: 9780323696043 9 7 8 – 0 – 3 2 3 – 6 9 6 0 4 – 3 eBook ISBN: 9780323696050 ELSEVIER 608ページ デジタル版も含まれているようです。
ムーア人体発生学 Moore
Clinically oriented embryologyという副題が示すように、臨床寄りの内容です。ELSEVIER社の発行で、講義資料用に図などがデジタルで利用可能なようです(本を購入して、シールをこすってはがすとアクセスコードが現れる)。
The Developing Human Clinically Oriented Embryology 11th Edition – December 23, 2018 Authors: Keith L. Moore, T. V. N. Persaud, Mark G. Torchia Paperback ISBN: 9780323611541 9 7 8 – 0 – 3 2 3 – 6 1 1 5 4 – 1 eBook ISBN: 9780323611565 522ページ
人体発生学の教科書 学生向け
Singh
Textbook of Clinical Embryology, 2nd Updated Edition 2020/5/20 Vishram Singh
行動学の副読本
能力はどのように遺伝するか(ブルーバックス) 双子の研究の成果に基づく主張
生化学
集中講義 生化学 改訂2版
メディカルビュー社:医学部向けに書かれた教科書。トピックが全て「~か?」と疑問形でまとめられているので、疑問を解決するという形で知識が得られて頭に残りやすいと思います。
マークス臨床生化学
大著で読破するのは大変かもしれませんが、ストーリー性があり読み物として楽しめます。
ハーパー生化学
ロングセラーで非常にきっちり書かれている教科書だと思います。将来研究者になるつもりの人は、この本は取り組む価値があるでしょう。
マクマリー生化学反応機構:どうしてその反応が起きるのかを知りたい人にお勧めの一冊。
生化学 医学書院
看護学のシリーズで、古典的な生化学の範囲に加えて、細胞生物学(セルシグナリング経路など)も加わった広い範囲がコンパクトにまとまっています。コンパクトな量で、網羅的に書かれている分、ストーリー性がないため、初学者がこの本でで独学するのは大変でしょう。大学の授業による解説とセットで学ぶべきものだと思います。看護学生向けに書かれているため、看護系の大学の指定教科書になっていることが多いようです。
大学の生化学の教科書のページにも、まとめました。
統計遺伝学の教科書
D. S. Falconer Introduction to Quantitative Genetics 1996/2/6 第4版ではTrudy F. C. Mackayが共著者に加わっている。原書第3版は邦訳がある。『量的遺伝学入門』1993年10月5日 蒼樹書房。各章末には練習問題もあり(解答付き)、説明も初学者向けの丁寧なもの。遺伝子の頻度の定義と実際の計算例がまず述べられていて、知識ゼロの人向けに具体的でわかりやすい説明がなされていく。定量的な遺伝学をきちんと学びたい人には最適と思われる。統計遺伝学者が必ず読む定番中の定番の本なのではないか。章末問題とその解答も含めて546ページもある(原書第3版の邦訳)。
共著者による本書の紹介:
‥ his textbook, Introduction to Quantitative Genetics, which for many throughout the world has been both their lead into and their lifelong reference on the subject. ‥ the book (albeit advanced for that naïve student) gave a lead into the science behind the practice. ‥ We both have read it many times, consulted it, and taught from it. The book has been part of our lives. (William G Hill, Trudy F C Mackay https://doi.org/10.1093/genetics/167.4.1529)