脂肪酸は、炭素が長くつながったさきにカルボキシ基がついた構造をしています。炭素が16個すなわち
CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
の構造を持つ脂肪酸は、パルミチン酸です。
同様に炭素が18個つながっている脂肪酸
CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
はステアリン酸になります。パルミチン酸やステアリン酸を多く含む食品は、動物性油脂(牛脂、豚脂、ラード)、植物油(パーム油)、乳製品(バター)などです。
炭素数18の脂肪酸で二重結合が一つ、ω-9の位置に入ったものがオレイン酸です。
CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
ω-6, ω-9の位置に二重結合があるのが、リノール酸です。
CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
上が、リノール酸。リノール酸を多く含む食品は、植物油:サフラワー油、ひまわり油、コーン油、大豆油、ごま油など。ナッツ類:くるみ、アーモンド、ピーナッツなど。
二重結合を三つもつのがリノレン酸ですが、二重結合がどこにあるかで、α-リノレン酸(ωー3,6,9)、γ-リノレン酸(ωー6,9,12)の2種類があります。下は、α-リノレン酸の構造式
CH3-CH2-CH=CH-CH2-CH=CH-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
γ-リノレン酸は、ω-6, ω-9,ω-12の位置に二重結合があります。
CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-CH2-CH=CH-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
「パ」ルミチン酸、「ス」テアリン酸、「オ」レイン酸、「リ」ノール酸、リノ「レン」酸で、
「パ」、「ス」、「オ」、「リ」、「レン」 と10回くらい唱えていれば、覚えられるでしょう。
オレイン酸はオリーブオイルに多く含まれます
パスオリレンを忘れてしまうとどうしようもありませんが、「バス降りれん(バスから降りられない)」と覚えて、
バス降りれん
→ パスオリレン
→ 「パ」ルミチン酸、「ス」テアリン酸、「オ」レイン酸、「リ」ノール酸、リノ「レン」酸
と辿りましょう。