DNAの塩基はA,C,G,Tの4種類というのはもはや誰でも聞いたことがある当たり前のことだろうと思います。しかし、中学や高校で習う、酸性、塩基性の「塩基」と、DNAの「塩基」とがどう結びつくのか、よくわからずにいました。塩基とはブレンステッドの定義によれば、水素イオン(プロトン)を受け取ることができる物質と言う意味ですが、DNAの塩基のどの部分がプロトンを受け取るのでしょうか。
塩基は5員環と6員環が合わさった形をしていますが、この環のなかに窒素原子が含まれています。窒素原子は手が3本あって、一つの非共有電子対を持っていますが、この非共有電子対がプロトンを受け取る(H+と結合する)ことができるわけです。複数のNが存在する場合、塩基性の強さには差があるようです。
DNAの塩基の環の中のNに結合しているHの向きは?平面内かどうかについて
分子模型でDNAの塩基の部分を作っていて疑問に思ったのは、環を構成するNに結合するHの向きです。Nの模型には穴が3つあいているので、必然的に平面上には水素は来ません。しかし、それでいいのでしょうか。どうやら、この水素はsp2軌道(sp3ではなく)にあるため、平面上に位置するようです。
- https://chem.libretexts.org/Courses/Purdue/Purdue%3A_Chem_26200%3A_Organic_Chemistry_II_%28Wenthold%29/Chapter_14.__Aromaticity/14.04%3A_MO_description_of_aromaticity
- http://nsgene-lab.jp/dna_structure/acid-base/
- https://www.sciencedirect.com/topics/biochemistry-genetics-and-molecular-biology/nitrogenous-base プリン、ピリミジンの環を構成する原子(CまたはN)の番号の振り方
- https://chemistry.stackexchange.com/questions/27309/sp%C2%B2-hybridized-orbital
- https://chemistry.stackexchange.com/questions/50266/why-is-the-lone-pair-of-pyridines-nitrogen-atom-not-part-of-the-aromatic-ring
- https://www.reddit.com/r/chemhelp/comments/htjd8u/which_n_is_the_most_basic_in_this_molecule_can/