未分類」カテゴリーアーカイブ

肝臓学

肝切除の困難さについて

当初肝切除後の死 亡率は高く、1976 年の本邦の調査では 23%であった(3)。 肝は肝動脈門脈肝静脈の 3 つの異なる血管系が複雑に絡み合い、また肝背側には人体最大の静脈、すなわち下大静脈が存在する。門脈と肝動脈の血流 は、合わせて約 1.5 L/min であり(4)、血流が豊富なため切除術は出血過多にな りやすいという問題がある。また、肝切除時に腫瘍を含め一部の正常肝も同時 に切除されるが、残存肝容量が過小になった場合は、術後肝不全となり死亡率 が上昇するという問題もある(5)。… 世界中の肝臓外科医のたゆみない努力により、現在では肝切除 の安全性は飛躍的に高まり、周術期死亡率は 1.0%まで低下した(9, 10)。https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/2009384/files/A39409.pdf

医科学ニュース2025

脳神経外科

脳動脈瘤

  1. 脳動脈瘤の破裂リスクの可視化へ、 患者別に血流を再現する解析手法を開発 2025年6月24日 公開 MRI画像とシミュレーションを融合し、治療判断の高度化に貢献 2025年6月24日 東京科学大学プレスリリース 実用的な計算手法の開発により、患者ごとに取得された4D flow MRI画像と数値流体力学解析を融合するデータ同化を用いて、高効率かつ高忠実に脳動脈瘤内部の血液の流れ(血流)を患者ごとに評価

肝臓学

再生医学

  1. iPS細胞からヒト肝臓の類洞血管を再構築 凝固因子分泌能を高めたオルガノイドの創出により、血友病の出血症状を改善 2025年6月26日 東京科学大学 肝臓に特有の血管「類洞(るいどう)」をもつ肝臓オルガノイドをヒトiPS細胞から作成し、第VIII因子(FVIII)などの凝固因子が高いレベルで分泌されることも確認。また、血友病Aモデルマウスへの移植実験で長期間にわたる出血症状の改善を確認した。

予後因子prognostic factorと予後予測因子prognostic predictorとの違い

予後因子」とは、基本的には「予後予測因子(prognostic factor / prognostic indicator)」のことを指します。

◆ 定義と使い方の違い

🔹 予後因子(prognostic factor)

  • ある疾患に罹患した後の病気の経過や生命予後に影響を与える要因のこと。
  • 治療とは無関係に、その因子が存在することで良い/悪い予後になる傾向がある。
  • 例:腫瘍のステージ、年齢、分子マーカー。

🔹 予後予測因子(prognostic predictor / predictive factor)

  • 厳密には「predictive factor」という言葉は治療反応を予測する因子を指すことが多く、
    • Prognostic factor(予後そのものを示す)
    • Predictive factor(治療効果の反応性を示す)
      という区別があります。

🔹 用語の整理

用語 英語 内容
予後因子 Prognostic factor 治療に関係なく予後に影響する因子
予後予測因子 Prognostic indicator Prognostic factorとほぼ同義(指標という意味が強調される)
治療予測因子 Predictive factor 特定の治療に対する反応性を予測する因子

「予後因子」と言うときには、通常「予後予測因子」の意味で使ってよく、英語では prognostic factorprognostic indicator が対応します。ただし、治療との関連を論じる場合は「predictive」と混同しないよう注意が必要です。

(ChatGPT 4o)

SGLT2阻害薬(糖尿病のお薬)の開発

 

SGLT2阻害薬と尿路感染・性器感染のリスク

SNSでも尿路感染や性器感染のリスクが話題になっていました。

  1. SGLT2阻害薬患者指導箋 JSNP版 https://www.jsnp.org/sglt2_sogaiyaku/ ⑥ 性器感染症・尿路感染症
  2. Risk of Urogenital Infections in People With Type 2 Diabetes Initiating SGLT2is Versus GLP-1RAs in Routine Clinical Care: A Danish Cohort Study Diabetes Care . 2025 Jun 1;48(6):945-954. doi: 10.2337/dc24-2169. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40173095/
  3. Genitourinary Tract Infections in Patients Taking SGLT2 Inhibitors: JACC Review Topic of the Week Journal of the American College of Cardiology Volume 83, Issue 16, 23 April 2024, Pages 1568-1578 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0735109724004170?via%3Dihub Sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors (SGLT2is)

SGLT2阻害薬の種類

  1. https://www.kegg.jp/medicus-bin/similar_product?kegg_drug=DG01665

カナグル(田辺三菱製薬) カナグリフロジン水和物

ジャディアンス(日本ベーリンガーインゲルハイム) エンパグリフロジン

エンパグリフロジン(ジャディアンス) – 代謝疾患治療薬

SGLT2阻害薬とメトフォルミンの併用

  1. Diabetes Medications – SGLT2 inhibitors – Canagliflozin and Metformin (Invokamet) Dr. Andras Fazakas チャンネル登録者 https://www.youtube.com/watch?v=pBCR5dgTXd0

SGLT2阻害薬とダイエット

SGLT2阻害薬とダイエット、カナグルの体重減少効果について

    参考

    1. https://koganei.tsurukamekai.jp/blog/dm_sglt2.html

    放射線科

    放射線科医の仕事とAIとの関係性について

    放射線科医にとっての右と左

    放射線科医と他の診療科の医師との関係

    ヘマトキシリン・エオジン(Hematoxylin Eosin:HE)染色

    プロトコール

    1. ヘマトキシリン・エオジン(Hematoxylin Eosin:HE)染色 組織標本染色メソッド https://pathologycenter.jp/method/he.html

    臨床検査技師国家試験

    1. 平成 25 年月 20 日 13 時 30 分 〜 16 時 00 分  50 H-E 染色標本0別冊No. 82を別に示す。 この臓器はどれか。 1.甲状腺 2.肝 臓 3.膵 臓 4.副 腎 5.精 巣 https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp130422-05c.pdf 別冊No. 82 https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp130422-05d.pdf 正答 https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/dl/tp130422-05e.pdf

    利益相反(Conflict of Interest, COI)とは

    利益相反(Conflict of Interest, COI)は、研究不正のニュースなどで出てくる話題のせいか、なんとなく「悪いこと」というイメージが付きまといますが、実際には、利益相反自体が「悪」というわけではありません。

    利益相反が存在すること自体は不正ではありませんし、非倫理的であることを意味するものではありません。しかし、二次的利益(個人的収入の獲得等)を重視し、利益相反の存在を隠したまま、職業上の責務に関する一次的利益(公益等)に直接関係してくる研究計画、データ採取や分析等にバイアスが生じた結果、大切な研究成果がかえって有害となる危険があります。 (e-APRIN)

    抗尿酸薬とは

    抗尿酸薬(尿酸値を下げる薬)とeGFRスロープには一定の関連があります。特に慢性腎臓病(CKD)や高尿酸血症の患者においては、腎機能の悪化(eGFR低下)と高尿酸血症の進行が関係しているため、抗尿酸薬がeGFRスロープに影響を与えるかどうかが研究されてきました。


    💊抗尿酸薬とeGFRスロープ:関係の概要

    代表的な抗尿酸薬:

    • アロプリノール(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)
    • フェブキソスタット(同じくXO阻害薬)
    • ドチヌラド、ベンズブロマロン(尿酸排泄促進薬)

    🔍eGFRスロープへの影響

    ✅ 期待される効果

    • 高尿酸血症は腎臓に有害(尿細管障害や血管内皮障害、酸化ストレスなどを介して)。
    • そのため、尿酸値を低下させればeGFRの低下スピードが緩やかになる可能性がある、と考えられています。

    🔬エビデンスの状況

    • 一部の観察研究では、フェブキソスタットやアロプリノールの投与でeGFRスロープが改善したという報告があります。
    • ただし、大規模RCT(無作為化比較試験)では必ずしも明確な腎保護効果が示されておらず、抗尿酸薬によるeGFRスロープ改善効果は確定的ではありません

    例:

    • FEATHER試験(フェブキソスタット vs プラセボ):eGFRスロープに有意差はみられず。
    • CKD-FIX試験(アロプリノール vs プラセボ):腎機能悪化の抑制効果は示されず。

    📉一方で注意すべき点

    • 腎機能がすでに低下している場合、抗尿酸薬の種類や用量には注意が必要(特にアロプリノールは蓄積しやすい)。
    • 一部の薬剤は腎排泄されるため、腎機能に応じた投与量調整が必要です。

    🧾まとめ

    観点 内容
    理論的背景 高尿酸血症は腎機能悪化と関連があり、尿酸低下でeGFRスロープ改善が期待される。
    エビデンス 限定的。一部で改善効果が示されているが、大規模試験では明確な効果なし。
    臨床での位置づけ 抗尿酸薬は「腎保護目的」ではなく「尿酸管理目的」で処方されることが多い。

     

    eGFRとは?eGFR slopeとは?腎機能を表す指標 estimated Glomerular Filtration Rate(推算糸球体濾過量)の時間的変化(傾き)

    eGFRスロープとは、**estimated Glomerular Filtration Rate(推算糸球体濾過量)の時間的変化、つまりeGFRが時間とともにどの程度の速さで低下または改善しているかを示す傾き(slope)**のことです。単位は「mL/min/1.73m²/year」などで表されます。


    🔬eGFRスロープとは?

    • eGFRは腎機能を表す指標で、値が高いほど腎機能が良好。
    • eGFRスロープは「年間何mL/min/1.73m²のペースでeGFRが変化しているか」を示す。
    • 通常、慢性腎臓病(CKD)ではeGFRは徐々に低下していくので、スロープはマイナスになります。

    💊SGLT2阻害薬とeGFRスロープの関係

    SGLT2阻害薬(例:ダパグリフロジン、エンパグリフロジンなど)は、糖尿病治療薬として使われるだけでなく、腎保護作用があることが多数の臨床試験で示されています。

    ✔︎ どのように関係するの?

    • 初期にeGFRが一時的に低下(「dip」または「初期drop」)することがある。
    • しかし、その後のeGFRの低下スピード(スロープ)が緩やかになる
    • つまり、長期的にはeGFRスロープが改善(フラットになる)=腎機能の悪化を遅らせる

    📈eGFRスロープがどうだと、どうなの?

    スロープの傾き 腎機能の状態 臨床的な意味
    急なマイナス(低下が早い) 腎機能が急速に悪化 末期腎不全や透析リスクが高まる
    緩やかなマイナス(低下が遅い) 腎機能がゆっくり悪化 治療介入の効果あり
    0に近い or プラス(安定または改善) 腎機能が安定、または改善 治療が極めて有効、または自然回復

    🧪臨床試験での活用

    例えば、SGLT2阻害薬の大規模試験(CREDENCE, DAPA-CKDなど)では、プラセボ群と比較して、eGFRスロープが有意に改善したことが示されています。これは、腎保護作用の有力な証拠の一つです。


    ✍️まとめ

    • eGFRスロープ = 腎機能の低下スピードを示す指標。
    • SGLT2阻害薬はこのスロープを改善し、CKDの進行を抑える。
    • スロープが急なら悪化、緩やかなら安定、フラット~プラスなら腎機能が維持または回復。

    (ChatGPT 4o)

    eGFR は、
    estimated Glomerular Filtration Rate(推算糸球体濾過量)
    の略で、腎臓の働き(特に糸球体のろ過能力)を推定する指標です。


    1. 何を表すのか

    • 腎臓の糸球体で、1分間にどれくらいの血漿がろ過されるかをmL/分/1.73m²で表します。
    • 正常では 90〜120 mL/min/1.73m² 程度。
    • 腎機能が低下すると数値が下がります。

    2. なぜ「e」なのか

    • 実際にGFRを測るには、イヌリンクリアランスなどの複雑な検査が必要。
    • 日常臨床では、血清クレアチニン値・年齢・性別(場合によっては人種)を使った計算式で推定(estimated)します。
    • 日本では日本人向け補正式が使われています。

    3. 臨床での位置づけ

    • 慢性腎臓病(CKD)の診断・重症度分類に必須。
      • G1:eGFR ≥90(正常〜高値)
      • G2:60〜89(軽度低下)
      • G3a:45〜59
      • G3b:30〜44
      • G4:15〜29
      • G5:<15(腎不全)
    • 高血圧や糖尿病患者の経過観察にもよく使われます。

    💡 読み方

    • 日本の医療現場:ほぼ 「イー・ジー・エフ・アール」 とアルファベット読み。
    • 略さず言うことはほぼありません。

     

    BUN・クレアチニン(Cr)・eGFRの違いと臨床での使い分け

    1. それぞれの意味と特徴

    BUN(血中尿素窒素)

    • 何を測っているか
      タンパク質代謝の最終産物である尿素に含まれる窒素量。
    • 影響を受けやすい要因
      腎機能だけでなく、脱水、消化管出血、高蛋白食、肝機能などでも上下します。
    • 特徴
      腎機能の指標にはなるが、非腎性要因で変動しやすく特異性が低い

    クレアチニン(Creatinine, Cr)

    • 何を測っているか
      筋肉中のクレアチンが代謝されてできる老廃物。ほぼ一定速度で産生され、腎臓から排泄される。
    • 影響を受ける要因
      腎機能の低下で上昇。筋肉量の多少(高齢者ややせ型では低値)にも影響。
    • 特徴
      腎機能の評価にBUNよりは信頼できるが、腎機能が半分くらい落ちるまで上昇しにくい(感度が低い)。

    eGFR(推算糸球体濾過量)

    • 何を測っているか
      クレアチニン値・年齢・性別から糸球体のろ過能力を推定した値(mL/min/1.73m²)。
    • 影響を受ける要因
      基本的には腎機能依存。筋肉量の影響はCrより軽減されるが完全ではない。
    • 特徴
      CKDの診断や重症度分類の基準として国際的に使用される標準指標

    2. 臨床的な使い分け

    • BUN
      • 脱水か腎機能障害かの鑑別に有用(BUN/Cr比を見る)
      • 消化管出血や高蛋白食など腎臓以外の要因評価にも使える
    • クレアチニン
      • 腎機能の変化を比較的鋭敏に反映
      • 急性腎障害(AKI)の診断基準にも含まれる
    • eGFR
      • 腎機能の定量的評価と長期フォローアップに最適
      • CKDの診断・進行度分類に必須
      • 薬剤の腎排泄能に応じた投与量調整の参考にも使う

    💡 まとめると

    • BUN:幅広く変動 → 脱水や代謝状態の評価にも
    • Cr:腎機能の変化を反映するが筋肉量に左右される
    • eGFR:腎機能の国際的な標準評価指標

    (ChatGPT 5)