寒天やゼラチンは日常生活の中にあって、誰にとっても馴染み深い「物質」ですが、その構造は?というと案外知らなかったりします。寒天は炭水化物で、ゼラチンはタンパク質です。先にゼラチンのほうを見ておくと、人体の構成成分として非常にメジャーなタンパク質として「コラーゲン」があります。コラーゲンは3つの鎖がより合わさったような三重らせん構造をしています。この三重らせんがばらばらの一本ずつのタンパク質になった状態が、ゼラチンです。
ゼラチン=コラーゲン(=タンパク質の一種)というわけです。
それに対して、寒天は全然別の種類の物質です。寒天≒アガロースです。アガロースはガラクトースを基本ユニットとした多量体です。ただし寒天はアガロースに加えて「アガロペクチン」と呼ばれる、イオン性の多糖類も構成成分に持っています。アガロペクチンは、どんな官能基をもつかで種類がいくつかあります。
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デンプン=アミロース+アミロペクチン という図式にすこし似ていますね。