メタボリック・シンドロームとは
メタボリックシンドロームは、糖尿病をはじめとする生活習慣病(高血圧症、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、高尿酸血症(痛風)など)の前段階の状態です。メタボリックシンドロームは、内臓肥満に、高血圧、脂質異常、高血糖などが合わさった状態です。
腹部肥満(男性腹囲85㎝以上、女性腹囲90㎝以上。これらの条件は、内臓脂肪面積 ≧100cm2に相当)に、高血圧(130/85mmHG以上)、高血糖(空腹時血糖110mg/dL以上)、脂質異常(中性脂肪150mg/dL以上かつ/またはHDLコレステロール40mg/dL未満)の3つのうちいずれか2つ以上を満たした場合に、メタボリックシンドロームと診断されます。
肥満には内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満の2種類がありますが、メタボリックシンドロームは内臓脂肪蓄積型です。
内臓脂肪の脂肪細胞は”悪玉”アディポカインであるTNF-αやIL-6などを分泌します。悪玉アディポカインがインスリン抵抗性を引き起こすことで高血糖になり、さらに脂質異常症、高血圧につながり、最終的に動脈硬化に至るリスクが増えます。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病のリスク因子になることが知られています。
- メタボってなに? 糖尿病情報センター
脂肪組織は内分泌組織
ヒト脂肪組織発現遺伝子プロファイルの解析を行った1).脂肪組織のエネルギー備蓄臓器としての機能を考えると,エネルギー代謝に関わる遺伝子群が多く発現していると考えられたが,予想に反して,分泌蛋白遺伝子の発現頻度が高く,皮下脂肪で約20%,内臓脂肪では約 30% に及んだ.脂肪組織は,単なるエネルギーの貯蔵庫として機能しているだけでなく,生体内における最大の内分泌臓器であることが上記研究によりはじめて明らかになった.そして,脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインは遠隔臓器に作用し様々な生理機能を有していることが明らかになってきた(図 1).
特 集 肥満症:診断と治療の進歩 Ⅰ.診断と関連検査 3.肥満症とアディポサイトカイン 前田 法一 下村伊一郎 https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/100/4/100_911/_pdf
- 大阪大学医学部論文不正事件 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 08:24 UTC 版)
- 研究不正 Scientific Misconducts 2015年11月27日学術フォーラム 黒木登志夫日本学術振興会・学術システム研究センター・相談役
生活習慣病
生活習慣病とは、かたよった食事・運動不足・飲酒・喫煙・ストレスなどの生活習慣が原因で起こる病気の総称です。生活習慣病は、健康長寿を阻害する最大の要因で、高血圧、糖尿病、脂質異常症のほか、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や高尿酸血症などがあります。https://suzuki-fc.jp/lifestyle-disease/
参考
- 新たな健診・保健指導と 生活習慣病対策 標準的な健診・保健指導プログラム(確定版) 厚生労働省 生活習慣病対策室