- 認知症スクリーニング検査「MMSE」とは? LIFULL MMSEは正式名称を「Mini-Mental State Examination(ミニメンタルステート検査)」と言います。 認知症が疑われるときに行われる神経心理検査のひとつです。… 日本では、「改訂版長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」がよく使われていて、その質問内容のいくつかはMMSEと似ています。
MDPI社が発行するジャーナルSustainabilityのセルフサイテーションがひどいという論文をみかけました。
Journal Impact Factor = Citations in 2020 to items published in 2018 and 2019 / Number of citable items in 2018 and 2019
= (18,186+20,818) /(4,815 +7,184)
= 39,004 / 11,999 = 3.251
Journal Impact Factor without self cites =(Citations in 2020 to items published in 2018 and 2019 − Self Citations in 2020 to items published in 2018 and 2019 ) / Number of citable items in 2018 (4,815) and 2019 (7,184)
= (18,186+20,818) – (4,066+6,677) / (4,815 + 7,184)
=(39,004 − 10,743)/11,999=2.355
上の例でみると、10745/39004 = 27.5%がセルフサイテーションになっています。これによってインパクトファクターが押し上げられているわけですね。
MDPI社の別の雑誌INTERNATIONAL JOURNAL OF MOLECULAR SCIENCESで同様にみてみると、
2020 JOURNAL IMPACT FACTOR 5.923
JOURNAL IMPACT FACTOR WITHOUT SELF CITATIONS 5.356
とやはりセルフサイテーションの有無で大きな差があります。2年分の引用数61,237のうち自己引用が5,865件で、割合でいえば、9.6%になります。Sustainability誌ほどではないですが、IJMSも引用件数およそ10%がセルフの引用なんですね。他の出版社のジャーナルの場合はどうなのかを見てみますと、nature communicationsの場合、
2020 JOURNAL IMPACT FACTOR 14.919
JOURNAL IMPACT FACTOR WITHOUT SELF CITATIONS 14.526
であまり大きな差はありません。2年間の引用数157,111のうち 4,134件がセルフ。割合は2.6%に過ぎません。やはりIJMSの10%は大きな数字だと思います。
階層ベイズ&MCMC講義 (久保拓弥) 難易度★★ 2014/07/31 統計数理研究所
外勤(がいきん)というのは、医師が通常勤務している病院以外の病院にアルバイトとして行って診療することみたいです。民間の病院だったり街中で開業している病院に、週に一回近くの大学病院の先生が来てみてくださっているという状況が外勤ということだったんですね。
- 外勤(がいきん)。そもそもよくわからない制度ですよね。一言で言えば、医者のアルバイトです、えぇ。
- 医者は他の職業と違い、アルバイトの方が常勤先よりも時給がよいという珍しい職業なのです。
- 多くの医局では、名前は違えど、週に1日前後「研究日」とか「外勤日」とか言われる日を設けており、医師はその日を使ってバイトしたりしているわけです。
せのびぃ、初外勤で「違い」を実感 2014/04/16 日々是たぶん好日ナリ
- 後期研修医は初期研修医とは異なり、アルバイトをすることが可能
- このアルバイト代が後期研修医の収入を大きく占めている
- 後期研修医のアルバイトとは、勤務先の病院以外での医療機関で働く「外勤」のこと
後期研修医は外勤やアルバイトもできる!その年収は? e-doctor
ほとんどは医局で『あそこへ行って』と指示されます。バイト先は各大学ごとにシマがあって、たとえば順天堂のシマ、日本医大のシマというものがある。
患者にはとても言えない「病院の真実」後編 週刊現代
- 時給は、1万円〜です
- 1回バイトに行くと8万~10万貰えるわけです
医者の給料 2018-03-28 外科医たっくのブログ
東京女子医大の卒後3年目の医師の待遇。なぜに月給24万賞与なしなのに年収800万?と思ったが、週1
バイトを募集要項の年収に反映させてるんやな。てかこれ反映させていいんか? pic.twitter.com/JXw5XFiT99— Zetton (@Dr_Zetton) April 20, 2021
運動するとコルチゾール(ストレスホルモン)が上昇するという記述を見かけて、驚きました。運動するとストレス解消になるというのが、よく一般的に言われることだと理解していたからです。
- 有酸素トレーニングは、コルチゾール(ストレスホルモン)値を上昇させる。それで炎症が起こり、加齢が加速する。コルチゾール値が高まると、体内の酸化物質の量が増加する。この酸化物質が、脳、心臓、消化管、その他の器官の炎症を増大させる。
- 2010年のある研究では、300人以上の持久性運動の選手(長距離走者、トライアスロン選手、自転車競技者)のコルチゾール値を調べ、非アスリート対照群と比較した。その結果として、有酸素運動競技者のコルチゾール値は対照群よりもかなり高く、この値の高さとトレーニング量の多さに明確な相関関係が認められた。
- 2011年の研究では、健康で活動的な男子大学生に対する自転車こぎの影響を調べた結果、コルチゾール値と炎症マーカーがかなり増大することがわかった
出典:長距離の「有酸素運動」は脳を老化させる デイヴ・アスプリー 栗原百代:翻訳 2020.7.17 4:20
上の記事で紹介されていたスキームは、有酸素運動⇒コルチゾール上昇⇒酸化物質の量の増加⇒脳、心臓、消化管などで炎症が増大⇒加齢が加速 です。有酸素運動は体にとって良くないという内容で驚きました。
運動がストレス解消に良いというのは、自分でも日頃実感していることですので、上で紹介されていた内容は運動の条件によるのではないかと思います。実際、運動でストレスホルモンが減るという話もあります。
- 運動をするとコルチゾールの分解が促され、体内のストレスホルモンを減らすことができます。
- 有酸素運動、球技、ダンス系、ヨガ系、どのスポーツでも効果があります。
- たった3分間のストレッチを行うだけでも、コルチゾールの分泌量が減るという研究も報告されています。
言っていることが、真逆ですよね。運動でコルチゾールが増えるのか、減るのか、変わらないのかは、研究によってまちまちのようです。
周期的な測定データを回帰モデルで表現する場合にMidline estimating statistic of rhythm (MESOR)というものが登場することがあります。
回帰モデル式 Y(t) = M + A*cos (2*pi*t / τ + φ) + e(t)
M: the MESOR (Midline Statistic Of Rhythm, a rhythm-adjusted mean
A: the amplitude (a measure of half the extent of predictable variation within a cycle)
φ: the φ is the acrophase (a measure of the time of overall high values recurring in each cycle)
τ: the period (duration of one cycle)
e(t): the error term
参考 Cosinor-based rhythmometry Germaine Cornelissen Theoretical Biology and Medical Modelling2014,11:16
NanoString社のnCounterという測定法技術を初めて耳にしたので、内容をまとめておきます。最初の報告の論文は2008年ネイチャーバイオテクノロジー誌でした。
Direct multiplexed measurement of gene expression with color-coded probe pairs. 17 February 2008;Nature Biotechnology volume 26, pages317–325.
これは検出したい遺伝子のmRNAの配列に相補的なDNAを蛍光標識しておき検出するものです。その際、蛍光プローブは一種類ではなく7種類並べたものを使うので、原理上、蛍光色の数の7乗種類の標的配列を認識できることになります。3^7=2187、4^7=16384、5^7=78125ですから、かなりの数の遺伝子の発現を同時に検出できるということになります。しかしマイクロアレイが数十万~数百万までできるようですから、それにはかないません。感度はナノストリングのnカウンターの方がいいみたいです。論文を見るとnCounterを使った研究では数十個の遺伝子発現を調べたものが多いようです。
左室駆出率の保たれた心不全(Heart failure with preserved ejection fraction; HFpEF)という言葉をしばしば目にするのですが、それが何なのかは文字通りとしても、なぜそれが大事なのか、なぜみなそれに興味を持っているのかが今一つピンと来ていませんでした。
心臓には、血液を循環させるための二つの機能があります。全身へ血液を送り出すための「収縮機能」と、全身から戻ってきた血液を取り込むための「拡張機能」です。以前は、左心室の収縮力が低下し(左室駆出率が50%未満)、左心室が拡大した「収縮機能不全」が心不全の主な原因と考えられていました。しかし、最近の研究から、高齢者の心不全の半数は、収縮力が保たれているにもかかわらず、左心室が硬くて広がりにくいために、心不全症状を呈する「拡張機能不全」というタイプの心不全であることが分かってきました。… 拡張能を正確に評価することが難しいため、「収縮機能が保たれた心不全」(heart failure with preserved ejection function: HFpEF)と呼ばれています。(高齢者の心不全 日本心臓財団)
拡張不全と言えばよいのですが,日常診療では拡張機能を正確に評価することは,必ずしも簡単ではありません.そのため,便宜上このような病態を「収縮機能の保たれた心不全」“Heart Failure with Pre-served Ejection Fraction”,略名 “HFpEF”と呼んでいます.
なるほど、「左室駆出率の保たれた」の言わんとするところは、収縮とは逆の機能すなわち拡張が出来ない、つまり、血液を取り込むほうがうまくいかないということだったんですね。(左室駆出率の保持された心不全の病態 吉川 勉(榊原記念病院) 心臓財団虚血性心疾患セミナー(2015年9月29日放送分))
“If an old man’s heart relaxes slowly, his capacity for physical exertion is thus limited, even though the systolic contractions were still like those of youth.”(老人の心臓がゆっくりと拡張するなら,たとえ収縮能が若い人と同じであっても運動能力は制限されるであろう.)1923 年の Physiological Review に載っている Henderson の言葉である.90 年以上前に高齢化社会における拡張不全の出現を予言していたのである.(拡張不全とはどのような心不全のことをいうのでしょうか? 拡張不全の疫学)
心不全は病名ではなく、心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋炎などの心臓のさまざまな病気や高血圧などが原因となり、引き起こされる状態のこと。(心不全 Doctors File)
「不全」の国語の辞書的な意味は、「活動や機能が完全でないこと」です(goo辞書)。医学用語として使われているときも、病気の名前ではなく、状態のことのようです。腎不全なら、腎臓の機能が低下した状態です(参照:腎不全 Doctors File)。
心不全を引き起こす病気の一つに心筋梗塞があります。「梗塞」という言葉も、心筋梗塞や脳梗塞で使われていますが、そもそもの意味は、「①ふさがって通じないこと。②動脈がふさがれて、その先の組織に壊死 (えし) を生じた状態。」(goo辞書)。なるほど、心臓を取り巻く血管が詰まって、血液が心臓の筋肉にいきわたらなくなり心臓の筋肉が死んでしまった状態が「心筋梗塞」なわけですね。goo辞書の説明がわかりやすかったです。
心不全の原因には心筋症や弁膜症など、さまざまな病気がありますが、とくに多いのが心筋梗塞なのです。心筋梗塞のために壊死した心筋部分が大きいと、心筋が充分にポンプの役割を果たせずに、身体の要求に見合うだけの十分な血液を送り出せないため心不全状態となるわけです。(心筋梗塞、虚血性心不全とは 日本心臓財団)
この説明で「心不全」と「心筋梗塞」との違いがはっきりとわかりました。心筋梗塞は心不全の原因の一つというわけです。