肺呼吸と細胞呼吸、酸素と二酸化炭素と呼吸商について

生化学の勉強をしたことがない人は、肺呼吸で吸い込んだ酸素はその後、体の中でどうなるのか?肺呼吸で吐いている二酸化炭素は体のどこからやってきたのか?という質問をされると考えこんでしまいます。酸素が赤血球で運ばれるくらいは常識として知っているので血液で体の隅々まで運ばれるというところまでは想像できても、その先は、え、え、え?となります。

生化学を勉強するとその答えがわかって、なるほどと感動するのではないでしょうか。

グルコース(ブドウ糖)を完全酸化すると以下の式のようになります。

C6H12O6 + 6O2 →  6CO2 + 6H2O

酸素と二酸化炭素は同じ分子の数だけありますね。これは炭水化物からエネルギーを得た場合の話。

呼吸商=単位時間あたりの CO2 排出量 / 単位時間あたりの O2 消費量=1です。エネルギー源となる物質が変わると呼吸商の値も変わってきます。

脂質はどうかというと,脂肪酸の構造が多 数の炭素原(C)の鎖のような構造で酸素原子が非常に少ないため,分解 すると産生するエネルギーは 9kcal/g と大きいのですが,そのときは多くの酸素が必要なわけですね.そして O2 消費量の割には,CO2 産生量が少 ないため,呼吸商はおよそ 0.71 と 3 大栄養素の中では最小なんです.https://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse1592.pdf

  1. https://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse1592.pdf