2x2分割表、相対危険率(リスク比)、オッズ比とは

医学研究では暴露因子の有無と疾患の有無とを集計して関連性を解析することが頻繁に行われています。

疾患 あり  a+c 人 疾患 なし  b+d  人
暴露因子 あり  a+b a 人 b 人
暴露因子 なし c+d c 人 d 人

の表に該当する人の数が入るわけです。ここではa人、b人、c人、 d人とそれぞれ書いておきます。ここで暴露因子ありなしそれぞれに関して、「危険度」というものが定義されてそれは、 疾患あり/疾患なし であらわされます。暴露因子ありの場合の危険度は、 a/(a+b)、 暴露因子なしの場合の危険度は c/(c+ⅾ) です。危険度の比

(a/(a+b) ) / (c/(c+d)) を相対危険度、あるいは相対リスク (Relative risk; RR)といいます。

また、事象が起きる確率  /  事象が起きなかい確率  という比のことをオッズと呼びます。今の場合暴露因子ありの条件下で、疾患ありの確率/疾患なしの確率は  a(a+b) / b(a+b)  = a/bで、これがオッズになります。同様に暴露因子なしのときのオッズは c(c+d) /d(c+d) = c/d です。暴露因子ありのオッズとなしのオッズの比をオッズ比と呼び、 (a/b) / (c/d) となります。暴露因子が疾患の発症に影響していなければ、(a/b)と(c/d)は同じ値になりますので、オッズ比は1になります。暴露因子の影響で疾患が生じているのであれば、オッズ比は >1になります。実際の数をみてみましょう。喫煙と喘息との関係を調べた論文の数字を借りてみます。

喘息あり 喘息なし
喫煙歴あり 726人  13836 人
喫煙歴なし 1306 人  35123 人

喫煙歴ありの危険率 =  726 / (726 + 13836)  = 0.050

喫煙歴なしの危険率= 1306 / (1306+35123) = 0.036

相対危険度 =  0.050 / 0.036 = 1.39

煙草をすうと喘息になる確率が1.39倍に上がってしまうというわけです。「危険率」は日常語と同じ理解でいいので、問題ないですね。

喫煙歴ありのオッズ =726/13836 = 0.053

喫煙歴なしのオッズ = 1306 / 35123 = 0.037

オッズ比 = 1.43

  1. 2×2の表,オッズ比,相対危険度 oku.edu.mie-u.ac.jp
  2. 相対危険度とオッズ比 kamiyacho.org

 

相対危険率とオッズ比との違い

上記の相対危険率は前向きコホート(つまり暴露因子の有無で分けて分析)での計算であって、症例対照研究だと使えないという注意が下の解説記事にありました。

  1. オッズ比とリスク比の違い best-biostatistics.com