科研費の申請書がうまく書けない理由:やりたいことが頭の中で整理されていない

やりたいことが頭の中で整理されていない状態で科研費の申請書を書いていても、うまく書けるわけがありません。紙面を埋めることができたとしても、論理展開が不明瞭で、同じようなことを繰り返し述べているだけだったり、無関係なことを書いてしまっていたりしています。

研究計画調書を書き始める前に一番大事なことは、研究計画のあらすじをたてておくことです。JSPSからダウンロードしてきた様式の空白のページにいきなり文章を書きだしてはいけません。

まずは、計画の全体像を、箇条書きにしてみましょう。何をしりたいので、何をする。どういう方法でそれをする。という論理的な構成が大事です。

研究のデザインをするためには、知りたいこと、ある生命現象のメカニズムに関する作業仮説をしっかりと立てることです。それを、一枚の図(俗に言うポンチ絵)にまとめることが大事です。作業仮説の図を申請書に掲載するかしないかで、審査委員の労力が劇的にかわります。

作業仮説の図が書けないということは、研究のアイデアが十分にクリアにはなっていないということです。申請書作成の大部分の時間は、作業仮説のわかりやすい図の作成に費やされるべきなのです。作業仮説の図が完成すれれば、それを見ながら文章を書いていけば、楽に書けます。審査委員はそれを見ながら文章を読んでいけば、楽に理解ができます。

あなたが書いた申請書に、作業仮説の図や、実験構想の図がありますか?もし、まだなければ、今すぐ作りましょう。