なぜワクチンを打たないのか?子宮頸がんヒトパピローマウイルス(HPV)ウイルス、新型コロナウイルスのワクチン忌避問題

ヒトパピローマウイルス(HPV)(子宮頸がんの原因となるウイルス)、新型コロナウイルス(COVID-19の原因となるウイルス)のワクチン接種が利用可能になっていても、ワクチン接種を希望しないという選択をする人がいます。ワクチン接種の副反応の重大さを考えてのことです。社会全体でリスクーベネフィットをみれば、ワクチン接種のベネフィットは非常に大きいわけですが、個人で考えたときに、たまたま運悪く副反応のせいで人生を台無しにされたときに誰が責任を取ってくれるの?という話です。

新型コロナワクチンを接種してすぐに、それまで元気だった人が突然死んでしまったのに、ワクチン接種との因果関係がないと判断されたというニュースが随分たくさんありました。常識的に考えてそんなわけないだろ?と思うのですが、SNSなどを見ていると「識者」ぶった人が、統計学的なデータを持ちだしてきて、なんらかの原因で常に人はなくなっていて、ワクチン接種でその死亡率が増えてはいないなどと論じたりしていたと思います。

そういうのを見ていると、数学や確率論、統計学を正しく理解していることが非常に大事だと思います。ただ、いくら統計学がただしくても、論じる人の立場によって何が正しいのかが変わってくるので、専門家の意見を一個人が鵜呑みにしていいというものでもなくて、悩ましいところです。

新型コロナのパンデミックを経験して、非常に多くの人が新型コロナでなくなってしまい、ワクチン開発とその普及によってコロナの脅威が劇的に小さくなったのを目の当たりにすると、ワクチン接種の重要性は疑えません。