医師主導治験とは

 

医師主導治験の趣旨

医師主導治験は,採算性の問題から企業が積極的に開発しない国内未承認適応外使用されている医薬品および医療機器について医師自らが治験を実施することで医療の質の向上につながることが期待され,導入された. (RSMP vol.6 no.2, 223—231, May 2016 医師主導治験の発展と話題 小林 史明)

 

医師主導治験は何でないか

医師主導という言葉そのものが大いなる誤解を生んでいる.その誤解の本体は,自主臨床試験との混同である.(医師主導治験は,医師主導ではない(2008/9)

 

  1. 臨床試験とは(関西ろうさい病院治験事務局)臨床試験には「治験」と「自主臨床試験」があります。… 自主臨床試験とは医師が主体となって治療法や診断法の有効性や安全性を調べ、より優れた医療を患者さんに提供する事を目的に行う臨床試験をいいます。この試験で多くの標準療法が確立されており医療を行う上で重要な試験です。
  2. 臨床試験とは(千葉大学病院臨床試験部) 医薬品・医療機器の「候補」を販売するにあたって国の承認を得るためのデータを集める臨床試験のことを「治験」と呼んでいます。

 

医師主導治験における治験薬の入手方法・供給方法

これまでの医師主導治験の治験薬の大半は,製薬企業治験薬提供者となり,提供されている.‥ 最近では,医師が創製した新規化合物を外部に製造委託して,治験薬として使用している事例もある.この場合は,製薬企業が存在しない形となり,医師自らが治験薬提供者の役割を担うことになる. (医師主導治験の発展と話題)

 

医師主導治験にかかる運営資金の提供元・ファンディングリソース

  1. 医師主導治験の費用:補助金や企業からの資金提供を受ける際の注意点 (2018/05/09 2020/09/04 医師主導試験の総括) 医師主導治験の運営資金の提供元は、大きく以下の2つが該当します。 AMED:国立開発研究法人 日本医療研究開発機構  民間資金
  2. 日本医師会 治験促進センター 「医師主導治験の実施の支援及び推進に関する研究」が終了したため研究の募集は行っておりません

 

医師主導治験特有の問題点

  1. 医師主導治験における問題点や課題に触れ、解決策について考える (2018/05/16 2020/09/04 医師主導治験の総括)

 

医師主導治験の支援組織・窓口

  1. RS総合相談・RS戦略相談(PMDA)
  2. 日本医師会 治験促進センター 治験促進センターは、GCP上、実施医療機関及び自ら治験を実施する者に定めることが求められているSOPの雛形を提供しています。

 

医師主導治験のガイドブック

  1. 治験のおすすめ本をご紹介 2020/07/24 2020/10/05 医師主導治験の総括
  2. ゼロから知りたい 臨床試験点医師主導治験のQ&A 小林史明、山下美和、山本晴子 編著 平成21年9月10日 じほう  Q&A形式で書かれているので読みやすく、ポイントをつかみやすい。医師主導治験においてどんなことが問題になり得るのかや、全体の流れを概観できる。医師主導治験に関してまだ何も知らない人向けの良い参考書。

 

 

参考

  1. セッション3医師主導治験を円滑に実施するために~企業治験と医師主導治験何が違う?~総括スライド
  2. 臨床試験のためのe traning center (日本医師会治験促進センター)
  3. 第6回がん新薬開発合同シンポジウム臨床研究の新時代の幕開け~変化にどう対応するか~2016/11/25 製薬企業と共同での研究者主導臨床研究(医師主導治験)国立がん研究センター東病院先端医療科・消化管内科先端医療開発センター新薬臨床開発分野 久保木 恭利