内胚葉と臓側中胚葉(側板中胚葉の内臓側の部分)との相互作用による消化器官の発生
消化管の粘膜上皮細胞は内胚葉由来ですが、それより下側の層は中胚葉に由来しており、消化菅は内胚葉と中胚葉との相互作用によって発生・分化します。その際、発生において重要な中胚葉は、側板中胚葉です。それも、側板中胚葉の臓側板(臓側中胚葉、splanchnic mesoderm)が主に関与します。 内胚葉は、消化管そのものの内壁、つまり上皮組織を形成しますが、胃や腸などの腺組織(例: 肝臓や膵臓)も内胚葉由来です(もちろん腺の周囲の部分は中胚葉が貢献)。 中胚葉(側板中胚葉)は、消化管を取り囲む結合組織、平滑筋、血管、リンパ管などを形成します。 臓側中胚葉は細胞間のシグナル伝達(例: FGF、BMP、SHH など)を通じて内胚葉の分化を促進します。