パネート細胞とは

パネート細胞の呼称の由来

  1. パネート細胞も細胞質内に好塩基性の顆粒を内包する特徴的 な形態を持つ細胞として知られ,オーストリアの生 理学者 Joseph Paneth の名が冠されている.同細胞 は古くから抗菌機能を持つことが知られていたが, 近年の研究により「幹細胞ニッチ」を構成する主たる細胞としての機能も明らかとされており,異なる 2 つの重要な機能を有する細胞として注目されてい る.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/39/6/39_522/_pdf

パネート細胞の位置

  1. https://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2013/05/83-01-03.pdf

パネート細胞とは?パネート細胞の役割とは

小腸上皮細胞の一種であるパネート細胞は、抗菌ペプチドαディフェンシンを分泌することにより病原菌を排除する働きが古くから知られているが、Wnt3aなどの成長因子を分泌することにより隣接する幹細胞の維持や分化を制御する働きを持つことも明らかになってきており、これら2つの働きを通じて腸内環境の恒常性の維持、ひいては小腸粘膜免疫免疫において中核的な役割を果たしている細胞です。

  1. Paneth細胞自然免疫の主要な作用因子である抗菌ペプチドαディフェンシンを分泌し、腸内細菌の中でも常在菌には殺菌活性を示さず宿主にとって病原性を持つ腸内細菌のみを排除するという選択的な殺菌活性を示すことで、正常な腸内細菌叢を維持腸内環境の恒常性維持に貢献している。https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18K17931/
  2. 小腸陰窩基底部Paneth細胞は、抗菌ペプチドα-defensinを含む顆粒を腸内へ分泌することで自然免疫に貢献している。https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21K15460/
  3. 小腸陰窩基底部Paneth細胞から分泌されるα-defensin選択的殺菌活性により腸内細菌叢を制御することで,宿主と腸内細菌,食の複雑な相互作用により形成される腸内エコシステムの制御に寄与していると考えられる。https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21J22110/
  4. 小腸上皮細胞の一系統であるPaneth細胞抗菌ペプチドα-defensinを分泌することで腸管内腔へ侵入してきた病原体を排除し、腸内環境の恒常性維持に重要な役割を果たしている。https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19J11999/
  5. 腸管上皮細胞群の一種で腸管恒常性維持に中核的役割を果たすパネート細胞は、抗菌ペプチドを腸管管腔内に分泌し、宿主防御に寄与する。パネート細胞の機能は、腸内細菌を始めとする様々な外的要因により制御されることが知られている。https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19K17452/
  6. 腸管上皮細胞の一つであるパネート細胞は、腸管幹細胞の隣に位置し、抗菌や成長因子を分泌することで幹細胞の保護上皮細胞における増殖・分化の役割を担っている https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20K15694/
  7. パネート細胞Wnt3a等の成長因子を分泌し、腸管上皮細胞を構成する際に重要な役割を果たしている。 https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19K21169/
  8. 腸内細菌叢の組成小腸上皮であるパネート細胞が分泌するαディフェンシンによってコントロールされている https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19K19610/
  9. 成体の腸管陰窩では、パネート細胞幹細胞が隣接して存在し、パネート細胞は陰窩の幹細胞性維持に重要な役割を果たす。 https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19J40262/
  10. 小腸陰窩に位置するパネート細胞から分泌される抗菌ペプチド及び蛋白質(Antimicrobial peptides and proteins: AMPs)は、病原菌の排除と腸内細菌の構成を制御する。https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20K22646/
  11. からだの司令塔としての”腸”の働きに注目し、中でも腸管上皮細胞の中枢としてのパネト細胞の細胞膜および分泌タンパク質を解析することによって、パネト細胞を中心とするネットワークがいかに構築されているのかを明らかにする https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-26660100/
  12. 小腸粘膜免疫におけるPaneth細胞の重要性 https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19J02054/