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上部尿路と下部尿路の発生学的な違い

上部尿路と下部尿路の発生学的な違い

上部尿路と下部尿路は、発生学的(ものが作られる過程)な由来が異なります。上部尿路(腎臓・尿管)は主に中胚葉から、下部尿路(膀胱・尿道)は主に内胚葉から発生します。


由来の違い

  • 上部尿路 (腎臓・尿管): 中胚葉由来
    • 腎臓は、中間中胚葉と呼ばれる部分から発生します。具体的には、前腎、中腎、後腎という3つの段階を経て、最終的に永久腎となる後腎が作られます。
    • 尿管は、中腎管から芽のように出てくる尿管芽が伸びて作られます。
  • 下部尿路 (膀胱・尿道): 内胚葉由来
    • 膀胱の大部分と尿道の上部は、原始的な腸管の末端部分である総排泄腔が分割してできる尿生殖洞という部分(内胚葉由来)から発生します。
    • ただし、膀胱の一部(膀胱三角)は中胚葉由来の尿管が開口部として取り込まれるため、完全に内胚葉のみでできているわけではありません。

このように、上部尿路と下部尿路は、全く異なる胚葉から発生するため、構造や機能、そして病気の種類にも違いが見られます。

(Gemini 2.5 Pro)

Embryological Differences Between the Upper and Lower Urinary Tracts

The upper and lower urinary tracts have different embryological origins. The upper urinary tract (kidneys and ureters) is primarily derived from the mesoderm, while the lower urinary tract (bladder and urethra) is primarily derived from the endoderm.


Differences in Origin

  • Upper Urinary Tract (Kidneys, Ureters): Mesodermal Origin
    • The kidneys develop from a part of the mesoderm called the intermediate mesoderm. Specifically, they form through three successive stages: the pronephros, mesonephros, and finally the metanephros, which becomes the permanent kidney.
    • The ureters develop from the ureteric bud, which branches off from the mesonephric duct.
  • Lower Urinary Tract (Bladder, Urethra): Endodermal Origin
    • The majority of the bladder and the upper part of the urethra develop from the urogenital sinus, which is formed when the cloaca (the terminal end of the primitive gut, derived from the endoderm) is divided.
    • However, a part of the bladder, known as the bladder trigone, is formed by the incorporation of the mesoderm-derived ureters into its wall. Therefore, it is not composed entirely of endoderm.

Thus, the upper and lower urinary tracts originate from completely different germ layers, which contributes to differences in their structure, function, and the types of diseases that affect them.

(Gemini 2.5 Pro)

参考

  1. https://www.lecturio.com/concepts/development-of-the-urogenital-system/
  2. Development of the Urogenital System – Urinary System and Kidney Development by John McLachlan, PhD https://app.lecturio.com/#/lecture/s/8188/36586

医学を極めるための教科書

発生学

ラーセン発生学

解剖学

生理学 Physiology

ガイトン臨床生理学

Guyton and Hall Textbook of Medical Physiology (Guyton Physiology)  2020/6/30 英語版 John E. Hall PhD (著), Michael E. Hall MD MSc. (著) 第14版

ガイトン生理学 原著第13版  2018/3/15 John E. Hall (著), 石川義弘 (翻訳), 岡村康司 (翻訳), 尾仲達史 (翻訳), 河野憲二 (翻訳)

第9版 邦訳 1999年 医学書院 この版でHall博士が新に執筆者として参加

第1版 1956年

生化学 Biochemistry

マークス臨床生化学

免疫学 Immunology

Janeway免疫学

病理学 Pathology

よくわかる専門基礎講座 病理学 高橋 徹 2006/03/03 ISBN 978-4-307-70206-5 B5判・366頁・図数:215枚 https://www.kanehara-shuppan.co.jp/books/detail.html?isbn=9784307702065 この本は図書館でたまたま見つけたのですが、わかりやすく読みやすい教科書です。オーソドックスなつくりですが、文章、図、写真、レイアウト、全てにおいてバランスの良さを感じます。三百数十ページというコンパクトさが、頑張れば一週間くらいで読み切れそうな分量で、やる気が起きます。自分は初めて読む病理学の教科書がこの本ですが、なんとなく聞いたことがあった医学用語などの定義が実にわかりやすく説明されていて、そういうことだったのか!という感動がページをめくるごとに多数味わえます。他書を読んだことはないですが、この本は初めての病理学の教科書として非常にお勧めです。

核をつかむ! 病理学特講SEMINAR & ATLAS 著 : 福嶋敬宜/佐野直樹 ISBN : 978-4-524-20335-2 発行年月 : 2025年3月 判型 : B5判 ページ数 : 496 在庫あり 定価6,930円(本体6,300円 + 税) https://www.nankodo.co.jp/g/g9784524203352/

CPC形式でわかる身につく 病理所見の見かた、病態の考えかた 研修医・医学生・若手病理医のための実践講義 金井弥栄,鈴木秀和/監,藏本純子/著 2023年03月29日発行 B5判 220ページ ISBN 978-4-7581-2402-7 4,950円(本体4,500円+税)https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758124027/

病理と臨床 2025年臨時増刊号(43巻) 病理解剖実践ガイドブック2025 編集:大橋健一(東京科学大学教授) 新井冨生(東京科学大学教授) 柴原純二(杏林大学教授) 長嶋洋治(東京女子医科大学教授) B5変型判・368頁・4色刷 雑誌コード 17694-04 2025年4月3日発行 定価 9,900 円 (本体 9,000円 + 税10%)  https://www.bunkodo.co.jp/magazine/J3BXNX46B9.html

超音波(エコー)の画像・見え方:心エコーほか

「超音波」あるいは「エコー」と呼ばれる医療診断画像技術があります。正式には、超音波画像法(エコー検査)と呼ぶべきでしょう。素人的には、超音波と聞くと、文字通り人間には聞こえない高い周波数をもつ音のことかと思いますが、医師が超音波と言ったらそれは、超音波画像法のことです。エコーも同様で、素人がエコーと聞くと、「こだま」?と思ってしまいますが、エコー検査のことです。

パルス状の超音波を当てたときに、体内のどこか(組織の境界など)で反射した音(エコー)の強さと、かえって来るまでの時間(時間を音速で割れば距離がわかる)を測り、超音波のビーム方向の一次元の組織の情報が得られます。超音波のプローブ(超音波の送信、受信の両方を担う)を一定方向に動かすことで、1次元情報が2次元情報、すなわち平面画像(体の内部に向かう垂直の断層面)が得られます。

心エコー(しんえこー)

Bedside Ultrasound Basic Cardiac US POCUS Geek チャンネル登録者数 5.75万人

01. TTE Sequence BASIC Critical Care Ultrasound チャンネル登録者数 3990人

Routine Echocardiogram Protocol With Standard 2D Echo Images and Color Doppler Everyday Echo: Real-World Cardiac Ultrasound チャンネル登録者数 4050人

肝臓のエコー

  1. https://www.kaggle.com/datasets/aryashah2k/2d-ultrasound-sequences-of-the-liver

骨盤のエコー

How To: Female Pelvis Ultrasound Exam 3D Video Sonosite チャンネル登録者数 13.4万人

骨盤底のエコー

  1. What exactly is the Pelvic Floor? https://www.foundationspelvichealth.com/pelvic-floor-journal/what-exactly-is-the-pelvic-floor

4D Transperineal Ultrasound of the Female Pelvic Floor Johns Hopkins Medicine チャンネル登録者数 46.8万人

 

発達中の胎児のエコー画像(立体画像)

BASICS OF 3D & 4D ULTRASOUND ACQUISITION. FDUC Benin TV チャンネル登録者数 1230人

 

胎児の性別診断

超音波検査による胎児の性別判定 | 超音波検査による胎児の性別判定(男の子/女の子) Dr. Sam’s Imaging Library チャンネル登録者数 13.1万人

サポートベクターマシン分類や回帰を行う

自分:サポートベクターマシーンで「分類」するのと、「回帰」するのは、何が違うの?何が同じ?

ChatGPT 4o:

サポートベクターマシン(Support Vector Machine, SVM)で「分類(classification)」と「回帰(regression)」を行う場合、その考え方のコアは共通していますが、目的と損失関数、マージンの定義などが異なります。


✅ 共通点(SVMの基本思想)

項目 内容
カーネルトリックが使える 線形でない問題にも対応可(RBFカーネル、ポリカーネルなど)
マージンの最大化 どちらも「予測の余裕(マージン)」を最大化しようとする点で共通
最適化問題を解く 目的関数を最小化するための凸最適化問題として定式化
正則化項(C)で過学習を防ぐ 複雑さと誤差のトレードオフを制御
サポートベクターが学習の核 重要な訓練データ点だけがモデルの決定に寄与する

❌ 相違点

観点 分類(SVC) 回帰(SVR)
目的 クラスラベルを予測(例:0 or 1) 実数値を予測(例:価格、温度)
出力 離散ラベル(分類境界のどちら側にあるか) 連続値(近似関数)
マージンの定義 正と負のクラスの間に最大マージンの境界を作る 許容誤差ε内に収まるようなεチューブを構築
損失関数 ヒンジ損失(margin-based) ε-insensitive 損失(誤差がεより大きいとペナルティ)
学習目標 クラスを明確に分離 できるだけ滑らかで誤差の小さい回帰曲線を作る

🔍 直感的なたとえ

  • 分類SVMは、「赤と青の点をできるだけ離して、真ん中に境界線を引く」作業。
  • 回帰SVMは、「点群に滑らかな線を当てはめるけど、多少の誤差(ε)は許す」というイメージ。

💡どちらを使うべきか?

タスク例 モデル
メールがスパムか否か 分類(SVC)
気温を予測したい 回帰(SVR)
がんの有無を予測 分類
売上高を予測 回帰

 

 

分類と回帰の類似について

確率を知りたいのか、クラスを決めたいのか」によって、分類と回帰の境界はあいまいになることがあります


✅ イベントが起こる「確率」を知りたい:回帰的アプローチ

たとえば:

  • 病気にかかる確率 → P(y=1 | x)
  • 顧客が購入する確率 → P(purchase=1 | features)

このような場合、出力が0〜1の連続値で、これは「確率」のように解釈されます。

SVMではこれに直接対応するのはやや苦手(理由は後述)ですが、ロジスティック回帰などはこのタスクに適しています。


✅ 確率にしきい値(カットオフ)を設けて、「分類」する:分類的アプローチ

確率が0.5を超えたら陽性(positive)、それ以下なら陰性(negative)とする、という方法:

if P(y=1 | x) ≥ 0.5 → 1(陽性)

else → 0(陰性)

これは、実質的には分類タスクですが、内部で回帰モデル(確率予測モデル)を使っている点で回帰的な分類とも言えます。


❗SVMの場合はどうか?

SVMはもともと「境界を引くこと(マージン最大化)」が目的なので、確率を出力しません(出力は +1 または -1)。

ただし、SVMでも「確率推定付きSVM(Platt Scalingなど)」を使えば、0〜1の確率を後処理で得ることができます:

from sklearn.svm import SVC

model = SVC(probability=True)

model.fit(X_train, y_train)

probs = model.predict_proba(X_test)

このようにすれば、「SVMで回帰的に確率を求め → カットオフで分類」という操作も可能です。


💡まとめ

欲しいもの 適したモデル コメント
クラス(0 or 1) 分類(SVM, ロジスティック回帰など) 出力は離散的
確率(0.0〜1.0) 回帰的分類(ロジスティック回帰、Platt SVM) 出力は連続、閾値で分類も可能
実数値(売上、価格など) 回帰(SVRなど) 数量予測

 

SVCによる分類と回帰の実例

  • 上の図(SVC – Classification)

    • 赤と青の点は2クラスのデータ。

    • 黒い線がSVMによる分類境界(decision boundary)。

  • 下の図(SVR – Regression)

    • グレーの点は回帰用の訓練データ。

    • 青い曲線がSVRによる予測関数(予測線)。

SVCは「2クラスを分ける線」を、SVRは「実数値を予測する滑らかな線」を、それぞれ学習するという違いが視覚的に理解できます。

SVMを分類(SVC)として使うか、回帰(SVR)として使うかは、以下の2点に依存します:


✅ 1. データの「目的」

目的 適したモデル
あるカテゴリに属するか知りたい(Yes/No, A/Bなど) SVC(分類)
実数の値を予測したい(価格、温度、スコアなど) SVR(回帰)
確率が知りたい & クラスも判定したい ロジスティック回帰 or SVC + Platt scaling

✅ 2. データの「性質・分布」

データの形 向いているSVMの使い方
ラベルが2値または多クラス分類 SVC
出力が連続値(数値) SVR
出力が0〜1に分布し、確率っぽい解釈がされる SVRでもSVCでも可(閾値次第)

💡つまり:

  • 分類か回帰かを選ぶのは、「データの出力変数(目的変数)が何を意味しているか」による。
  • そしてその変数に対して、**どういう出力が欲しいか(Yes/No? 実数? 確率?)**によって、モデル(SVCかSVRか)を決めます。

🔁 ボーダーラインなケース(応用的な選択)

  • クレジットカード不正利用の検知
    • 最終的には「不正 or 正常」の2クラス → 分類
    • でも、不正である「確率」も知りたい → 分類+確率出力(SVC+Platt)
  • 売上予測
    • 「今月いくら売れる?」→ 回帰(SVR)
    • 「売上が10万円を超えるかどうか?」→ 分類(SVC)

✳補足:

SVMはもともとマージン最大化の考えに基づいたアルゴリズムなので、分類に最も適しています。ただし、回帰にも応用できるように設計されており、その場合はマージンではなく「εチューブ(誤差の許容範囲)」という別の考えを使います。

 

医療データのAI解析

データサイエンスが華盛りですが、特に医療データをAIを活用して分析できる人材の需要が急激に増していると思います。医学では超音波、CT、MRI、脳波、心電図といった様々な画像や時系列データが大量の生まれますが、それを人間が手作業で解析するのは限界があります。AIの力を借りて非専門の医師であっても正しい診断ができることが望まれています。

増大する需要に対して、AI人材の供給が追い付いていない状態だと思われます。

リソース

  1. Medical Open Network for Artificial Intelligence MONAI https://monai.io/

各大学の医療データAI分析に対する取り組み

  1. https://www.shp.hosp.tohoku.ac.jp/Clinical_AI/course/ 各大学のコース
  2. https://ai.med.hokudai.ac.jp/clap/course/intensive-course/ 北大
  3. https://clinicalai.hsc.okayama-u.ac.jp/course/ 岡山大
  4. https://www.med.nagoya-u.ac.jp/ai-mails/organization/ 名古屋圏
  5. 東北大学AI人材育成コンソーシアム https://www.shp.hosp.tohoku.ac.jp/Clinical_AI/
  6. 東京女子医科大学 メディカルAIセンター https://www.twmu.ac.jp/university/medicalaicenter/
  7. 聖マリアンナ大学 https://www.link-j.org/member_event/post-3929.html
  8. 医療AIプラットフォーム技術研究組合(略称「HAIP」) (英文名:Healthcare AI Platform Collaborative Innovation Partnership) https://haip-cip.org/news/20240109/
  9. 滋賀医科大学 数理・データサイエンス・AI時代の医療人育成教育プログラム(応用基礎) https://www.shiga-med.ac.jp/education-and-support/education/math-ds-ai

医療データAI解析専門家養成(民間)

  1. メディカル AI 専門コース https://www.kikagaku.co.jp/course/medical-ai
  2. 一般社団法人 日本メディカルAI学会 https://cbt-medical-ai.kikagaku.co.jp/

超音波画像 AI診断  医療AIとディープラーニングシリーズ オーム社

医療AIとディープラーニングシリーズ オーム社

医用画像のためのディープラーニング-実践編-

医療AIとディープラーニングシリーズ 超音波画像 AI診断 著者 藤田 広志 シリーズ監修、椎名 毅 編、工藤 正俊 編 定価 4,950円 (本体4,500円+税) 判型 B5 頁 198頁 ISBN 978-4-274-22576-5 発売日 2021/09/18 発行元 オーム社https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274225765/

  • 医用画像は、CT, MRI, 超音波、PET,内視鏡など
  • 超音波はCTやPETのような被曝がない
  • 超音波は、ドプラ法で造影剤なしで血流計測ができる
  • リアルタイム性が高い
  • 世界で80000台(2015年)、うち日本国内に9000台(世界の約1割が日本にある!超音波大国、日本)
  • 手でプローブを広範囲に走査し、モニタ上の動画を視ながらリアルタイムで病変部の検出と良悪性の識別を行う
  • 診断精度のためには検査者の技術の向上が重要で相応のトレーニングが必要
  • AMEDで超音波画像データベース構築、AI診断支援システムが開発中(汎用の超音波診断装置にビルトインされる計画)
  • 超音波画像の計測:パルスエコー法:超音波パルスを照射して組織境界で反射されたエコー信号を用いる。
  • パルス波は臓器や組織の境界で一部は反射し、一部はさらに深部への伝播と反射を繰り返す。
  • BモードのBはBrightness(輝度)のこと。
  • 超音波プローブの種類:経皮的計測用(乳腺、肝臓など)、経直腸型(前立腺用)、血管内エコー用カテーテル先端プローブなど
  • 超音波の反射:組織の音響インピーダンス(音速と密度の席)の差で生じる
  • パルス波を送信してからエコー信号が受信されるまでの時間を反射面までの深さに換算し、また、エコー信号の強度を画像軌道に変換して、ビーム方向に対応した捜査線上の輝点としてモニターに表示。断層面内でビームを移動させて、輝点の集合として断層面を画像化。
  • アーチファクトが画像診断に活用される。乳腺の良性主要である嚢胞があると「外側陰影」とよばれるアーチファクトが生じる。すなわち外側陰影というアーチファクトが認められた場合には、嚢胞が存在する可能性が示唆される。
  • 超音波画像はCTやMRIに比べて、検査する人の手技に依存しやすい。プローブによる体表の圧迫の程度、プローブの角度、被検者の呼吸や体位などによって画像が大きく変化するため。

 

参考

  1. Bモードとは、超音波検査における画像表示モードの一つで、組織の密度を白黒の濃淡で表し、断層像として表示するものです。「B」はBrightness(明るさ)の略で、超音波の反射の強さによって、白黒の濃淡で表示されます。硬い組織は白く、柔らかい組織は黒っぽく表示されます。(グーグル検索AI回答)
  2. 画像のモード(B・Mモード)超音波画像の表示(モード):医用超音波の基礎工学を簡単に解説するサイトです。超音波検査の原理や装置の仕組みについての説明。 https://www.jsmoc.org/kiso/pulse2.html
  3. https://www.jsum.or.jp/ulpath/el/eduwg_kiso01/ 超音波医学会 教育スライド 超音波とは (物理学に基づいた原理の非常にわかりやすい解説)
  4. https://www.jsum.or.jp/uploads_files/education/gazourikatsuyou/overview.pdf
  5. 超音波学会 勉強用動画 https://www.jsum.or.jp/ulpath/  https://www.jsum.or.jp/ulpath/el/eduwg_kiso03/
  6. https://www.datacatalog.amed.go.jp/amed/catalog-list

 

参考図書

  1. 生体組織の超音波計測 (音響サイエンスシリーズ 23) 単行本 – 2022/4/21 【主要目次】  1. 生体組織の計測手法(in vitroの計測)  1.1 生体中の音波伝搬の基礎  1.2 音響特性の計測手法と軟組織の計測  1.3 硬組織・毛髪の計測 引用・参考文献  2. 臨床計測手法の現状と課題  2.1 超音波診断の基礎  2.2 コントラストエコーと診断装置の実際  2.3 軟組織の臨床計測の実際  2.4 硬組織の計測 引用・参考文献  3. 超音波治療  3.1 生体組織の超音波物性と超音波治療  3.2 キャビテーションと超音波治療 コロナ社 (2022/4/21)

生成AIによる解説

超音波診断装置(B-mode)は X 線 CT と同じく「断層像(トモグラム)」をつくっています。ただし CT が計算機で再構成したスライスなのに対し、超音波は探触子(プローブ)そのものが“物理的に”平面内を走査してリアルタイムに 2 次元像を描き出す――というのが最大の違いです。仕組みを順を追って整理します。


1. 1 本のビームで得られるのは A-mode(深さプロファイル)

  1. プローブの素子が短いパルス波を送信
  2. 深さ
    dd
     

    ごとに戻ってきた反射エネルギーを記録

  3. 得られるのは「時間(= 深さ)」―「反射強度」の 1 次元波形

2. 走査して A-mode を並べれば B-mode(Bright-ness mode)

方式 走査のやり方 像の形
リニアアレイ 素子列を時系列に送受信 → 直線状に走査 矩形の断層
コンベックス/セクタ 電子偏向または機械回転で扇状に走査 扇形の断層
フェーズドアレイ 全素子を位相制御 → ビーム方向を瞬時に振る 扇形(心臓 2D-Echo など)
  • 各ビームは「平面上の 1 本の線」を探るだけ。
  • その線を多数並べ、横軸(または扇軸)=面内位置、縦軸=深さ として 2D マトリクスに配置 → 強度を輝度に変換 ⇒ 1 枚の断層像。

3. 「面外」の厚み――エレベーション方向とスライス厚

  • プローブ素子には**高さ(厚み方向)**があり、その幅がビームの面外拡がりを決める。
  • 実際のスライスは理想的な無厚板ではなく、数 mm 程度の「レンズ状ボリューム」。
  • 高さ方向の分解能をエレベーション分解能と呼び、厚みが大きいと “partial-volume” アーチファクト(臓器が実際より太く写る等)が生じる。

4. 3D/4D 超音波は「断層の積み重ね」

  1. 機械スイープ
    プローブ内蔵モータで扇状に面をずらし、多数スライスを取得
  2. マトリクスアレイ
    縦横 2D 配列素子を個別制御 ⇒ 任意方向へ電子走査
  3. 得られた体積データをレンダリングして心臓 4D や胎児顔面像に応用

5. CT と比較すると

特性 X 線 CT 超音波
投射エネルギー 電磁波(X 線) 機械波(音)
像形成 減弱係数の逆投影再構成 反射強度の直接マッピング
断層厚 数 mm(再構成で調整) プローブのエレベーション幅で決定
3D 化 らせん収集+再構成 機械 or 電子ボリューム走査
放射線被曝 あり なし

6. 現場での実感ポイント

  • プローブを 1 cm 傾ければ、まったく別の断面が写る。
    • 心エコーで「心尖部四腔断面」「心基部短軸断面」などと呼ぶのは、向きを変えて“違うスライス”を見ているということ。
  • 立体構造を把握するには 同じ臓器を多方向から何枚も切って頭の中で 3D 再構築する“読影力”が要。
  • 造影エコーエラストグラフィは、基本の B-mode 断層に追加情報(造影剤の動態や硬さ分布)を上書きする拡張技術。

▶︎ まとめ

超音波診断装置が描いているのは、プローブが定めた平面をリアルタイムで「切り取る」断層像です。

  • 1 本のビームで深さ方向の反射プロファイル(A-mode)
  • ビームを横方向に掃いて並べると 2D スライス(B-mode)
  • さらにスライスを積めば 3D/4D

したがってプローブの操作は、実質的に「身体の中をどの方向で切るか」を決める行為に等しい――というわけです。

 

はい、超音波診断装置(B-mode)は X 線 CT と同じく「断層像(トモグラム)」をつくっています。ただし CT が計算機で再構成したスライスなのに対し、超音波は探触子(プローブ)そのものが“物理的に”平面内を走査してリアルタイムに 2 次元像を描き出す――というのが最大の違いです。仕組みを順を追って整理します。


1. 1 本のビームで得られるのは A-mode(深さプロファイル)

  1. プローブの素子が短いパルス波を送信
  2. 深さ
    dd
     

    ごとに戻ってきた反射エネルギーを記録

  3. 得られるのは「時間(= 深さ)」―「反射強度」の 1 次元波形

2. 走査して A-mode を並べれば B-mode(Bright-ness mode)

方式 走査のやり方 像の形
リニアアレイ 素子列を時系列に送受信 → 直線状に走査 矩形の断層
コンベックス/セクタ 電子偏向または機械回転で扇状に走査 扇形の断層
フェーズドアレイ 全素子を位相制御 → ビーム方向を瞬時に振る 扇形(心臓 2D-Echo など)
  • 各ビームは「平面上の 1 本の線」を探るだけ。
  • その線を多数並べ、横軸(または扇軸)=面内位置、縦軸=深さ として 2D マトリクスに配置 → 強度を輝度に変換 ⇒ 1 枚の断層像。

3. 「面外」の厚み――エレベーション方向とスライス厚

  • プローブ素子には**高さ(厚み方向)**があり、その幅がビームの面外拡がりを決める。
  • 実際のスライスは理想的な無厚板ではなく、数 mm 程度の「レンズ状ボリューム」。
  • 高さ方向の分解能をエレベーション分解能と呼び、厚みが大きいと “partial-volume” アーチファクト(臓器が実際より太く写る等)が生じる。

4. 3D/4D 超音波は「断層の積み重ね」

  1. 機械スイープ
    プローブ内蔵モータで扇状に面をずらし、多数スライスを取得
  2. マトリクスアレイ
    縦横 2D 配列素子を個別制御 ⇒ 任意方向へ電子走査
  3. 得られた体積データをレンダリングして心臓 4D や胎児顔面像に応用

5. CT と比較すると

特性 X 線 CT 超音波
投射エネルギー 電磁波(X 線) 機械波(音)
像形成 減弱係数の逆投影再構成 反射強度の直接マッピング
断層厚 数 mm(再構成で調整) プローブのエレベーション幅で決定
3D 化 らせん収集+再構成 機械 or 電子ボリューム走査
放射線被曝 あり なし

6. 現場での実感ポイント

  • プローブを 1 cm 傾ければ、まったく別の断面が写る。
    • 心エコーで「心尖部四腔断面」「心基部短軸断面」などと呼ぶのは、向きを変えて“違うスライス”を見ているということ。
  • 立体構造を把握するには 同じ臓器を多方向から何枚も切って頭の中で 3D 再構築する“読影力”が要。
  • 造影エコーエラストグラフィは、基本の B-mode 断層に追加情報(造影剤の動態や硬さ分布)を上書きする拡張技術。

▶︎ まとめ

超音波診断装置が描いているのは、プローブが定めた平面をリアルタイムで「切り取る」断層像です。

  • 1 本のビームで深さ方向の反射プロファイル(A-mode)
  • ビームを横方向に掃いて並べると 2D スライス(B-mode)
  • さらにスライスを積めば 3D/4D

したがってプローブの操作は、実質的に「身体の中をどの方向で切るか」を決める行為に等しい――というわけです。

プローブ操作と「扇形画像」の関係を整理します

見えている“扇形” 本当の原因 手に感じる操作
画面上のエコー像が扇形に広がる プローブ内部でビーム方向を段階的に変えている(電子走査 or 曲面素子列) 必ずしも大きく傾けているわけではない。同じ一点で軽く固定していても扇形像は出る
スライス(断面)を別の角度に切り替える 画像平面そのものを変えるために**プローブを “ロック” or “ヒール&トゥ”**で数°〜十数°傾ける 指先で“ゆらす”感覚(パン・ティルト)
観察範囲を体表面上で移動させる 皮膚に沿って平行移動(スライド) 「走査する」感覚

1. 扇形は“内部の走査”で作られる

  • フェーズドアレイ
    小さな開口を共有する 64~128 個の素子を、マイクロ秒単位で位相制御 → ビーム角度を電子的に‐30°〜+30°程度振る ⇒ 扇形
  • コンベックスアレイ
    最初から曲面に並んだ素子を順番に走査 ⇒ 幾何学的に扇形
  • ▶︎ どちらもプローブ先端は静止したままでも 1 フレーム内で複数の角度を“掃いて”いる

たとえると:懐中電灯を置いたまま、中でミラーが高速に振れてライトが扇形状にスキャンしているイメージ。


2. オペレータが行う主な 4 つの手技

手技 目的 画像の変化
スライド(平行移動) 隣の領域を見る 同じ断面向きで位置がずれる
ティルト(傾ける) 断面の角度を変える 心尖部四腔断面 → 二腔断面のように像が回転
ロック・ヒール&トゥ(先端支点に微傾斜) エコー輝度を最大化/部位を中央に 反射が強くなる・臓器中央化
ローテーション(回転) 長軸 ↔ 短軸切替 画像が90°回転した断面に

ティルト操作をすると画面の扇形が“首を振る”ように見えるので「傾け=扇形」と感じやすいですが、像自体の扇形形状は内部ビーム制御、断面を切り替える動きは手元のティルトと分けて考えると理解しやすくなります。


3. まとめ

  1. 扇形画像の形状そのものはプローブ内部のビーム走査方式が決めており、
    • 心エコー用フェーズドアレイ:電子的にビーム角を振る
    • 腹部用コンベックス:曲面素子列を順番に発射
  2. 操作者は
    • 画像平面を変えたいとき → 軽く傾けたり回したり(ティルト/ローテーション)
    • 観察領域を移したいとき → 皮膚に沿って平行移動(スライド)
  3. したがって「扇形=常に大きく傾けている」わけではなく、
    • 静止した位置でも扇形像は描ける
    • 傾け操作は断面の向きを替えるための追加動作

これで「扇形」と「プローブの傾け」の役割分担がクリアになると思います。

(ChatGPT o3)

 

参考

  1. https://www.riken.jp/pr/news/2024/20240906_2/index.html

ChatGPTのCode interpreterとは?

ChatGPTの有料版では、Code interpreterという便利なものがあるというネット記事をよく見書けますが、実のところ、もうそのようなものは「別物」としては存在せず、すでにデフォルトで組み込まれており、ユーザーは何も意識しなくてよいようです。以下、ChatGPTによる、要領を得ない説明のせいで長引いた会話の記録。

 

自分:ChatGPT Code Interpreterって何?

ChatGPT Code Interpreter(正式名称 Advanced Data Analysis、通称「コードインタープリタ」)は、ChatGPT が

  1. Python コードを書き、
  2. サンドボックス環境で即座に実行し、
  3. その結果(数値・表・グラフ・ファイル)をあなたに返す

――という一連の処理を自動で行う拡張機能です。


何ができるの?

典型的な用途 具体例
データ解析 CSV を読み込み → 前処理 → 統計量や相関の計算 → グラフ描画
可視化 時系列データの折れ線グラフ、散布図、ヒートマップなどを即座に生成
ファイル生成 PowerPoint・PDF・画像・Zip などを出力し、ダウンロードリンクを提供
数式・アルゴリズム実演 行列計算や数値シミュレーションを Python で実演
テキスト処理 大量の文章のトークン化・キーフレーズ抽出・正規表現検索
軽めの機械学習 scikit-learn で回帰/分類モデルを訓練し、精度を確認


「この ECG の CSV を読み込んで、QRS 検出アルゴリズムを可視化して」→ 数行の Python が自動実行され、グラフ付きで解説が返ってくる。


仕組み(ざっくり)

  1. プロンプトに「○○を分析して」と書く
  2. ChatGPT が内部で Python スクリプトを生成
  3. 安全なコンテナ内で実行(外部ネット接続なし)
  4. 標準出力・生成ファイル・プロットを取得
  5. 自然言語の解説とともに応答

利用条件

  • ChatGPT Plus または Enterprise プランで有効化
  • ブラウザ版の GPT-4o / GPT-4 モードで「Advanced Data Analysis」を選択
  • 実行時間やメモリに制限あり(長時間・大規模計算は不可)
  • インターネットへはアクセスできないので、外部データ取得は手動アップロードが必要

メリット & 注意点

メリット 注意点
コーディング不要で高度な解析が即座に 実行環境は毎回リセット。状態は保存されない
可視化・レポート作成まで一気通貫 ライブラリは標準+一部のみ(GUI系・重いDL系は非対応)
Python 初学者の学習にも◎ 機密データは利用規約を確認して慎重に

まとめ

Code Interpreter は「話しかけるだけで Python が走る」パワーツール
研究データのクイック解析、論文用図表の下書き、アルゴリズムの実験などをブラウザ内で完結できます。使いこなすと、データ分析の試行錯誤が驚くほど高速化します。

自分:私が普段やってること?それとも、特別にそれを起動するように頼む必要あるの?

いまブラウザで ChatGPT (GPT-4o / GPT-4) を開いているとき、画面上部のモデル選択で “Advanced Data Analysis(旧 Code Interpreter)” を選んでいれば、あとは普通に「この CSV を解析して」「グラフを書いて」などと頼むだけで自動的に Python が走ります。追加でコマンドを打ったり“起動”を宣言したりする必要はありません。

  • Plus/Enterprise ユーザー向け機能なので、無料プランでは表示されません。
  • モデル欄に “GPT-4o(Advanced Data Analysis)” と書かれていればオンになっています。デフォルトは “GPT-4o” だけで、解析機能を使いたいときにプルダウンで切り替えてください。
  • モードを切り替えたあとの会話では、解析してほしいデータや指示を自然言語で伝えるだけで OK です。
  • 一度チャット内で選択すれば、そのスレッドではずっと有効ですが、新しいチャットを開くたびに必要なら再度選択してください(ブラウザをリロードするとリセットされます)。

要するに、

  1. モデルを “Advanced Data Analysis” に合わせる(これがスイッチ代わり)。
  2. あとは「いつもの ChatGPT への質問」と同じ感覚で、解析タスクを投げるだけ。

これさえ押さえておけば、特別な起動コマンドは要りませんよ。

自分:画面のどこ?ChatGPT o3 と 4o を選ぶくらいしかできないよ?

ざっくり結論だけ先に

  • GPT-4o を選べば → ファイルをドラッグまたは「+/📎」ボタンで添付 → “Advanced Data Analysis” が自動で動く──いまは専用モードを手動選択する必要はありません。
  • もし📎が見当たらなければ 左下の “Tools” ドロップダウン(スライダー形アイコン)か 設定 > Tools/Beta features のトグルがオフになっていないか確認します。

1 | モデル選択バーの見え方

  1. チャット画面上部に 「OpenAI o3」「OpenAI 4o」 というチップ状ボタンが並んでいます。
  2. 4o をクリックすると応答開始。旧 UI ではここに小さな ▼ が付いており「4o (Advanced Data Analysis)」「4o (Browse with Bing)」など細分化されたリストが出ましたが、2025 年以降は 4o に ADA が統合されているため、リストが出なくても問題ありません (mitsloanedtech.mit.edu)。

✅ 要するに 「4o と書かれた方を選ぶ」だけで OK です。


2 | “コードインタープリタ”の起動トリガ

  • チャット入力欄の左端に 「+」または紙クリップ📎アイコンがあります。
    1. クリック → PC からファイルを選択(CSV, Excel, PDF ほか)
    2. またはドラッグ&ドロップ
    3. 「このファイルを解析して…」と送信
  • するとバックエンドで Python が走り、表・グラフ・ダウンロードリンク付きで返ってきます。
    この操作が Advanced Data Analysis です (mitsloanedtech.mit.edu)。

紙クリップが出てこない場合

  • 左下の“Tools”ドロップダウン(スライダー形アイコン/2025-05-29 UI 改訂で追加)を押す → Analyze file を選択 (OpenAI Help Center)
  • それでも出ないときは
    1. 画面左下の自分の名前 → Settings
    2. Tools(または Beta features)タブ
    3. Data analysis / File uploads を ON

3 | 使い始める最短手順

  1. 新しいチャットで モデルを GPT-4o に切り替え
  2. +/📎 でファイルを添付
  3. 例:

    「この CSV の欠損値を埋めて、列 A と B の散布図を描いて」

  4. 返ってきたメッセージ末尾に [>_]“View analysis” リンクが現れる→クリックすると実際の Python コードが見られます。

4 | よくある勘違い

✖︎ 誤解 ✔︎ 実際
“Code Interpreter を 設定で有効化しないと使えない” 2024/09 以降、Plus/Team/Enterprise ではデフォルト搭載トグルは残っていても既定で ON な場合が多い (mitsloanedtech.mit.edu)
“GPT-4o の横に (Advanced Data Analysis) が出ないと使えない” 表示がなくても機能は内蔵。ファイルを添付すれば自動で起動します
“無料プランでは一切使えない” 無料でも簡易的なファイル解析は少量試せますが、本格的な ADA は Plus 以上が推奨

5 | それでも見つからなければ…

  • ブラウザのキャッシュをクリア/再読み込み
  • 別ブラウザやシークレットウィンドウでログイン
  • モバイルアプリの場合は最新バージョンに更新(UI 位置が PC と異なることがあります)
  • 以上で解決しなければ OpenAI サポートへ

これで 「どこを押せばいいの?」問題 はクリアできるはずです。ファイルを添付して実際にプロンプトを投げてみてください。

 

自分:o3 はダメなのね。

はい、o3 モードでは Python を実行する“Advanced Data Analysis(旧 Code Interpreter)”は搭載されていませんo3 で出来るのは「コードを書くお手伝い」までで、実際の実行・図表生成・ファイル出力はユーザー側で行う必要があります。

もしブラウザ上でコードの実行結果まで確認したい場合は、**GPT-4o(Advanced Data Analysis 統合済み)**に切り替えてください。Plus/Team/Enterprise プランなら追加料金なしで利用でき、ファイルを添付して「解析して」と頼むだけで自動的に Python が走ります。

▸ まとめ

  • o3: 高速・低コストで文章生成や推論に特化。コードは書けるが実行は不可。
  • GPT-4o (ADA): o3 の能力+安全な Python 実行環境。データ解析や可視化をチャット内で完結。

o3 でコード例だけ欲しい場合は、遠慮なく「このデータをこう処理するスクリプトを書いて」とご依頼ください。ローカルの Anaconda 環境などで動く形でお渡しします。

 

心電図の意味

心電図の詳細

ECG Simplified #1 Cardiac dipole and Instantaneous vector The Physiology Channel チャンネル登録者数 1.23万

ECG and Electric Dipoles UCL Medical Physics and Biomedical Engineering チャンネル登録者数 3440人

  1. https://www.bem.fi/ 12-Lead ECG System https://www.bem.fi/book/15/15.htm Bioelectromagnetism(本のPDF)https://www.bem.fi/book/book.pdf
  2. Physiological basis of electrocardiography By Alex Yartsev – 20/01/2018 Last updated 25/11/2024 – 14:43 https://derangedphysiology.com/main/cicm-primary-exam/cardiovascular-system/Chapter-735/physiological-basis-electrocardiography
  3. The ECG Curve: What Is It and How Does It Originate? https://thoracickey.com/2-the-ecg-curve-what-is-it-and-how-does-it-originate/

AP End − AP Epi = ECG

 Fig 1. A. Asymmetry of ventricular wall and AP propagating from endocardial side to epicardial side and repolarization from epi to end generating R and T waves of ECG (lead II Positive Waves). B. Relationship between the cardiac dipole model and ECG: Depolarization starts from the endocardial side of ventricle muscle (Epi) and spreads to the epicardial side (End). Since the duration of the action potential is shorter on the Epi than the End., repolarization begins on the Epi and terminates on the End. The difference between the total potential on the Epi and that on the End of the myocardium is approximately equal to the ECG waveform. D. End and Epi AP elicit positive and negative potential, respectively. Their difference is closely related to ECG.

  • Tensor cardiography: A novel ECG analysis of deviations in collective myocardial action potential transitions based on point processes and cumulative distribution functions Shingo Tsukada ,Yu-ki Iwasaki,Yayoi Tetsuo Tsukada Published: August 8, 2024 https://doi.org/10.1371/journal.pdig.0000273 https://journals.plos.org/digitalhealth/article?id=10.1371/journal.pdig.0000273

 

# 左室は内膜(endocardium)から外膜(epicardium)へ脱分極が進み、再分極は逆向きに起こるため、内層は正極性、外層は負極性の電位を ECG に与えます。結果として ECG 波形は「内層 AP − 外層 AP」の差分でほぼ説明できる.したがって「AP End − AP Epi = ECG」

左室心筋の**脱分極**は「内膜(endocardium)から外膜(epicardium)へ」進行し、**再分極**はその逆、「外膜から内膜へ」進みます[^2][^7][^9]。このため、**内膜側の活動電位(AP Endo)は外膜側(AP Epi)よりも持続が長く、再分極のタイミングが遅い**という特徴があります[^2][^9]。

心電図(ECG)は、**心筋壁内の電位差**、つまり「内膜側の電位−外膜側の電位」の変化を体表面で記録したものです[^4][^7]。この原理から、**ECG波形はおおむね「AP Endo − AP Epi」で説明できる**、すなわち

> **ECG ≈ AP Endo − AP Epi**

という関係が成立します[^4][^7]。

– **脱分極時**は内膜側が先に+(陽性)になり、その後外膜側が+になるため、電位差が生じてQRS波が形成されます[^7]。
– **再分極時**は外膜側が先に−(陰性)になり、内膜側が遅れて−になるため、T波が形成されます[^2][^7][^9]。

このように、**心電図の波形は「内膜AP − 外膜AP」の差分でほぼ説明できる**という理解は、現代の電気生理学的知見と合致しています[^4][^7]。

> 「心電図は、心内膜側の電位−心外膜側の電位=心電図ということは覚えておきましょう」[^7]

この考え方は、特に左室のような壁厚がある心筋で顕著です。

<div style=”text-align: center”>⁂</div>

[^1]: https://new.jhrs.or.jp/pdf/education/akiyamalecture09.pdf

[^2]: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jse/43/3/43_201/_pdf/-char/ja

[^3]: https://new.jhrs.or.jp/pdf/education/akiyamalecture05.pdf

[^4]: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/35/4/35_447/_pdf

[^5]: https://kenkyuukai.m3.com/journal/FilePreview_Journal.asp?path=sys%5Cjournal%5C20120523135602-83CF7C8E825B618D9952752533B880984CF5BE735C167A87E66E28B1AB28BC27.pdf\&sid=507\&id=202\&sub_id=2569

[^6]: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmbe1963/23/7/23_7_452/_pdf

[^7]: https://www.byomie.com/wp-content/digitalBook/sampleVol2/pageindices/index7.html

[^8]: https://www.kango-roo.com/learning/2229/

[^9]: https://www.jamt.or.jp/studysession/center/asset/docs/基礎電気生理から心電図を学ぶ151010.pdf

[^10]: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsvc/47/1/47_1/_pdf

(https://www.perplexity.ai/)

血液検査の見方、意味

MCVとは

MCV(Mean Corpuscular Volume;平均赤血球容積)とは

内容
測定対象 1個の赤血球(RBC)がどのくらいの体積を占めているかを平均値で示す指標
単位 フェムトリットル (fL = 10⁻¹⁵ L)
基準値のおおまかな目安 成人で ≒ 80 – 100 fL(検査機関や年齢・妊娠などの条件で若干変動します)
算出式(自動血球計数器で自動算出) MCV = (ヘマトクリット [%] × 10) ÷ 赤血球数 [10⁶/µL]

なぜ重要か ― 診断・鑑別の「入り口」になる

MCVパターン 赤血球分類 主な鑑別疾患・代表例
低値 (< 80 fL) 小球性 (microcytic) ・鉄欠乏性貧血・サラセミア(遺伝性ヘモグロビン合成障害)・慢性疾患に伴う貧血 など
基準範囲 (80 – 100 fL) 正球性 (normocytic) ・急性出血直後・腎性貧血(エリスロポエチン低下)・骨髄抑制(再生不良性貧血、化学療法後) など
高値 (> 100 fL) 大球性 (macrocytic) ・ビタミンB₁₂/葉酸欠乏(巨赤芽球性貧血)・肝疾患・アルコール多飲・甲状腺機能低下症・溶血や出血後の網赤血球増加 など

MCVは “小さい・普通・大きい” の三分岐で貧血のタイプを瞬時に絞り込み、次に必要な検査(鉄代謝指標、ビタミンB₁₂・葉酸、網赤血球、骨髄像など)を決める羅針盤として機能します。


解釈時の注意点

  1. 二つ以上の病態が重なると平均が「正常化」する
    例:鉄欠乏(小球性)と葉酸欠乏(大球性)が併存すると MCV は見かけ上正常になり得ます。
  2. 網赤血球が多いと偽性の高値
    溶血や大量出血後では、体積の大きい未成熟赤血球が増え、MCV が上がる場合があります。
  3. 自動分析器の補正限界
    高度な高脂血症・寒冷凝集素症などでは測定誤差が生じることがあるため、周辺データや末梢血塗抹標本の確認が重要です。

まとめ

MCV は“赤血球の平均サイズ”を示す基本指標であり、

  • 貧血の 分類と鑑別 の出発点
  • 治療効果や病態変化の フォローアップ
    に欠かせません。値の高低が示唆する病態を背景臨床像と合わせて読み解くことで、次に進むべき検査・治療戦略が明確になります。

(ChatGPT o3)

見かけ貧血とは

見かけ貧血(pseudo‐anemia/相対的貧血)とは

見かけ貧血 真の貧血
本質 赤血球質量(RBC mass)は正常だが、血漿量が相対的に増えているため、Hb・Ht が希釈され低値に見える 赤血球質量そのものが減少している
機序 血漿量↑ → “薄まる” 造血低下・破壊亢進・出血など
検査 ① 赤血球指数(MCV など)は多くの場合正常範囲② RI 法などで測定するRBC mass は正常 RBC mass 低下
治療 原因となる血漿増加の是正(例:輸液過多→制限、心不全→利尿)*造血刺激や鉄剤は不要 原因に応じた造血補助・出血コントロール・補充療法

よく遭遇するシチュエーション

状況 具体例 ポイント
生理的 妊娠(妊娠中期~後期)持久系アスリート(いわゆる“スポーツ貧血”の大半) 循環血漿量が増える一方で赤血球増加は相対的に遅れる/軽度
病的 心不全・腎不全に伴う体液貯留急性大量輸液や輸血後早期重症熱傷・敗血症などでの毛細血管リーク後の輸液負荷 浮腫、体重増加、BNP 上昇など「水分過多」の手がかりがある
検査上の錯覚 採血のリンゲル希釈、点滴ルート側での採血 採血手技によるアーティファクト

鑑別のコツ

  1. 臨床状況を確認
    ・急な輸液/輸血後、妊娠中、慢性心不全……など血漿増加の条件があれば疑う。
  2. 赤血球指数は通常正常
    ・MCV, MCH は小球性・大球性に偏らない。
  3. RBC mass 測定(同位体希釈法)
    ・臨床研究・特殊例で用いるが、一般診療では体液貯留の指標(体重、尿量、BNP)や経時的変化で総合判断。
  4. 治療の反応
    ・利尿・体液管理で Hb/Ht が速やかに回復すれば見かけ貧血の裏付けとなる。

臨床的意義

  • 過剰治療を防ぐ
    鉄剤・エリスロポエチンなど不適切な造血刺激を避けられる。
  • 体液バランスのモニター指標
    Hb/Ht の日内変動が大きい ICU 患者では、希釈の程度を推定するバロメータになる。
  • 妊婦健診での指導
    妊娠中期の軽度 Hb 低下は生理的であり、必要以上の鉄剤投与を抑制。

まとめ

見かけ貧血は “血が薄まって見えるだけ” の状態で、赤血球そのものは不足していません。

  • 血漿量増加が原因 → 心不全、輸液、妊娠、アスリートなど
  • MCV や RBC mass で真の貧血と区別
  • 治療は 体液調整が中心、造血刺激は不要

臨床では「Hb が低い=すぐに鉄剤や輸血」ではなく、まず 希釈性かどうか を見極めることが重要です。

(ChatGPT o3)

γーGTとは

γ‐GT(γ‐GTP/GGT:γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)とは

内容
正式名称 γ-glutamyl transpeptidase(国際名称:γ-glutamyltransferase, GGT)
主な局在 肝胆道系上皮、小腸上皮、腎尿細管、膵臓、脾臓ほか(血清値はほぼ肝由来)
生理機能 グルタチオン(GSH)分解→アミノ酸輸送を助ける「γ‐グルタミル回路」の要酵素
基準値の目安 ♂ 10–50 U/L、♀ 7–32 U/L(施設・測定法で幅あり)
測定意義 肝細胞障害・胆汁うっ滞・アルコール多飲・薬剤性障害などのスクリーニング

なぜ上がるのか ― 病態別の“典型パターン”

上昇パターン よくある原因例 同時に見やすい検査変化
急性アルコール摂取/慢性大量飲酒 飲酒量の指標 として健診で重宝 AST/ALT ≧ 2、MCV↑、HDL↑ など
薬剤性肝障害 抗けいれん薬(フェニトイン、バルプロ酸)、抗菌薬(リファンピシン)、向精神薬 ほか ALP、ALT も上昇しやすい
胆道系障害 胆石症、胆管炎、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC) ALP↑、ビリルビン↑、IgM↑(PBC)
脂肪肝・メタボ関連 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD/NASH)、肥満、糖尿病、脂質異常 ALT優位の上昇、FIB-4指数評価
心疾患・肺疾患 うっ血性心不全、肺梗塞 などのうっ血性肝障害 BNP↑/D-dimer↑、ALP+ビリルビン併存

解釈のコツと注意点

  1. 単独上昇だけでは“肝機能障害の重症度”は語れない
    • GGT は感度が高い一方、特異度が低い。ALT・ALP・ビリルビンとの組み合わせで「壊死系」(ALT) か「胆汁うっ滞系」(ALP, GGT) かを見極める。
  2. アルコール曝露指標として日常診療で便利
    • 飲酒中止後 2–3 週で速やかに低下するため、断酒指導のモニターになる。
  3. 薬剤・ハーブ・サプリにも気を配る
    • フェノバルビタール、アスピリン長期高用量、セントジョーンズワートなどでも上昇。
  4. 偽陰性・偽陽性
    • 妊娠(特に後期)で ALP は上がるが GGT は変わらず ⇒ 胆汁うっ滞の鑑別に寄与。
    • 透析患者では基準値の上限まで下がることがある。
  5. 下限値低下の臨床意義は乏しい
    • 軽度低値は通常無視できる。極端な低下はおおむね測定誤差か希釈採血をまず疑う。

ざっくりまとめ

  • γ‐GT は“肝胆道にストレスが掛かったサイン”
    • 肝細胞よりむしろ胆管・小葉内導管の膜損傷に敏感
  • 上昇=即重症ではない
    • ALT/ALP/GGT 比 でパターン分類して原因検索へ
  • 飲酒量・薬剤歴・メタボ評価とセットで読む
    • 生活習慣病マーカーとしても臨床的価値が高い

“肝臓の信号機”AST・ALT・ALP・γ‐GTを並べると、障害部位と原因がおおよそ描ける――その中で γ‐GT は 胆汁うっ滞とアルコール多飲 を最も鋭敏に照らし出すライト、という位置づけです。

GOTとは

GOT(Glutamic-Oxaloacetic Transaminase)とは

※現在の国際名称は AST:Aspartate Aminotransferase ですが,日本では旧称「GOT」がいまだに日常診療で使われます。

内容
正式名称 L-aspartate:2-oxoglutarate aminotransferase(EC 2.6.1.1)
主な分布 肝細胞(特にミトコンドリア内),骨格筋,心筋,腎臓,脳,赤血球など
生理機能 アミノ酸代謝(アスパラギン酸 ⇄ 2-オキソグルタル酸 ⇄ グルタミン酸 ⇄ オキサロ酢酸)糖新生や尿素回路に関与
基準値の目安 ♂ 10 – 40 U/L,♀ 7 – 32 U/L(施設・測定系により差)
同族酵素 ALT(GPT)―肝細胞質に豊富で肝特異性が高い

なぜ上がるのか ― 病態別の特徴

上昇レベル 代表的原因 コメント
軽度(×1.5〜3) 脂肪肝,慢性肝炎,アルコール多飲,運動後,筋肉注射 ALT もやや上がるが AST≧ALT ならアルコール性を示唆
中等度(×3〜15) 急性ウイルス性肝炎,薬剤性肝障害,胆道疾患の一部 ALT が優位のことが多い
高度(> 500 U/L) 劇症肝炎,虚血性肝障害(ショック肝),アセトアミノフェン過量,広範な筋壊死 AST と ALT がともに急上昇;AST の方が早くピークアウト
AST 単独高値 急性心筋梗塞(発症 6–12 h で上昇,3–7 日で正常化)横紋筋融解症,筋ジストロフィー,溶血 CK・トロポニン・LDH,ミオグロビンなど併せて評価

AST / ALT(De Ritis)比の臨床的意味

De Ritis 比(AST÷ALT) 臨床的示唆
< 1.0 急性ウイルス性肝炎,脂肪性肝障害(NAFLD/NASH)
≈ 1.0 正常人,慢性肝炎の安定期
> 2.0 アルコール性肝障害,肝硬変(進行例),薬剤性ミトコンドリア障害
> 3.0 劇症肝炎,筋壊死,溶血 など外肝性の可能性も

解釈のポイント

  1. AST は“肝特異的”ではない
    肝+筋(心筋・骨格筋)由来が混在するため,CK,ALP,LDH や病歴(胸痛・運動・外傷・注射)で部位を絞り込む。
  2. ALT(GPT)とのペア読みが基本
    ・ALT 優位 → 肝細胞障害主体
    ・AST 優位 → アルコール性/筋原性/進行肝硬変を疑う
  3. ミトコンドリア型 AST(m-AST)
    劇症肝炎やアルコール性肝障害で細胞崩壊が強いと血中に漏出し AST 値が不釣合いに高くなる。
  4. 偽性上昇
    溶血サンプル,激しい筋トレ直後,骨格筋注射後などは一過性に上昇。
  5. 低値 にはほぼ臨床的意義なし。

まとめ

  • GOT=AST はアミノ酸代謝酵素で,肝・心・筋の細胞傷害を反映
  • AST / ALT(De Ritis)比 を用いると,アルコール性肝炎や筋障害の鑑別に有用。
  • AST 高値を見たら 「肝以外の筋肉もチェック」 が鉄則。

検査値は“単品”より パターン読み+臨床文脈 で真価を発揮します。

Glutamic-Oxaloacetic TransaminaseとAspartate Aminotransferase がなぜ同じ?

なぜ “GOT” と “AST” が同じ酵素なのか

――化学反応(トランスアミナーゼ反応)の視点から


1. 基本反応式

L-Aspartate+α-Ketoglutarate    ⇌    Oxaloacetate+L-Glutamate\boxed{ \text{L-Aspartate} + \alpha\text{-Ketoglutarate} \;\;\rightleftharpoons\;\; \text{Oxaloacetate} + \text{L-Glutamate} }

  • アミノ基供与体(アミノ酸) …… L-Aspartate
  • アミノ基受容体(2-オキソ酸) …… α-Ketoglutarate
  • 生成物(新たなアミノ酸) …… L-Glutamate
  • 生成物(新たな 2-オキソ酸) …… Oxaloacetate

この可逆反応を触媒するのがひとつの酵素であり,命名の観点が違うだけでGOT=ASTです。


2. 命名のロジック

名称 焦点を当てた化学種 英名略称の由来
Glutamic-Oxaloacetic Transaminase 両方の基質を列挙(L-Glutamate + Oxaloacetate) 「Glu + OAA を用いるトランスアミナーゼ」→ GOT
Aspartate Aminotransferase アミノ基供与体(L-Aspartate)を強調 「Asp からアミノ基を転移する酵素」→ AST

歴史的には,1950–60 年代に各国の臨床化学教科書で “GOT/GPT” の表記が浸透しましたが,**IUBMB 酵素委員会(EC 名)**では “donor:acceptor aminotransferase” という体系化が進み,

L-aspartate : 2-oxoglutarate aminotransferase(EC 2.6.1.1)
が正式名になっています。


3. 反応機構(ピリドキサールリン酸依存)

  1. 内部アルジミン形成
    PLP(ピリドキサールリン酸)のアルデヒド基が酵素の Lys 残基とシッフ塩基を形成し待機。
  2. 外部アルジミン → キノイド中間体
    L-Aspartate が結合し PLP とシッフ塩基交換 → アミノ基が PLP に移動してピリドキサミンリン酸(PMP)を生成。
  3. 第一産物放出
    脱アミノ化された Oxaloacetate が遊離。
  4. 第二基質結合
    α-Ketoglutarate が入り,PMP からアミノ基を受け取って L-Glutamate が生成。

つまり “アミノ基を運ぶタクシー” が PLP/PMP ペアであり,タクシー乗客が Asp⇄Glu,降車地が OAA⇄αKG というイメージです。


4. 命名の違いが生じた背景

時代・分野 主な測定系 呼称
1950–60s 臨床化学創成期 Glutamate + OAA → Glutamate 消費 を指標に連続測定 GOT
1970s〜 酵素名の国際標準化 アミノ基 “供与体” を先に書く IUBMB 方式 AST
現在(臨床現場) 日本では旧称が残存,欧米論文はほぼ “AST” 併記(AST/GOT)も多い

まとめ

  • 同一反応・同一酵素
    • 基質 2 つを並列で呼ぶGlu-OAA Transaminase(GOT)
    • アミノ基ドナーで呼ぶAspartate Aminotransferase(AST)
      と命名しただけの違い。
  • 反応の本質は PLP 依存性トランスアミネーション で,アミノ基を Asp と Glu 間で往復させ,OAA と αKG を介して TCA 回路と尿素回路をつなぐ要酵素

命名の変遷を踏まえると,「GOT で測った昔の健診データも,AST と同じ酵素活性を示す」と理解できます。

(ChatGPT o3)

GOTだと逆向きの反応?

「GOT だと逆向きの反応?」――結論から言うと “いいえ、同じ酵素が可逆的に両方向を触媒します”

名前が取り上げる基質が違うだけで、「前後どちら専用」というわけではありません。以下、化学反応の向きと歴史的背景を整理します。


1. 可逆反応そのものは 1 本

L-Aspartate+α-Ketoglutarate    ⇌    Oxaloacetate+L-Glutamate(1)\underset{\text{(1)}}{\boxed{\text{L-Aspartate} + \alpha\text{-Ketoglutarate} \;\;\rightleftharpoons\;\; \text{Oxaloacetate} + \text{L-Glutamate}}}

  • (1) の左向き(Asp ➝ OAA)を強調して呼ぶと Aspartate Aminotransferase(AST)
  • 逆向き(Glu ➝ Asp)を強調して呼ぶと Glutamic-Oxaloacetic Transaminase(GOT)

どちらも EC 2.6.1.1、同一タンパク質です。


2. 方向性を決めるのは「名前」ではなく 基質濃度と共役反応

典型的な生化学コンテクスト 主反応の実際の流れ
尿素回路・アスパラギン酸供給(ミトコンドリア) Glu + OAA → Asp + αKG(=“GOT 方向”)
アミノ酸分解/糖新生前駆体生成(細胞質) Asp + αKG → OAA + Glu(=“AST 方向”)
マラテ‐アスパラギン酸シャトル ミトコンドリア側:Glu → Asp(GOT2)細胞質側:Asp → OAA(GOT1)

平衡定数 KeqK_{eq} はおおよそ 1 付近で “ほぼ可逆” なので、
どちらの呼称でも “逆向き” という概念自体が当てはまりません


3. GOT と呼ばれた理由 = 「測定法の都合」

  • 1950 年代の Reitman–Frankel 法 では
    L-Glutamate + OAA → Asp + αKG を走らせ、生成した αKG をカラー発色体で定量。
    ⇒ 使用した基質名をそのまま並べて Glutamic-Oxaloacetic Transaminase (GOT)
  • その後、国際酵素命名委員会(IUBMB)が
    “アミノ基ドナーを先に書く” というルールを採用 → Aspartate Aminotransferase(AST) が推奨名に。

4. まとめ — “呼び名の向き”と“化学的向き”を混同しない

誤解 正しい理解
「GOT と言うと Glu→Asp の逆向き酵素?」 いいえ、単なる呼称。酵素は同一で 可逆
「AST は肝指標、GOT は別物?」 ラボや論文で AST=GOT と併記されるのはこのため。
「臨床値の差は向きの違い?」 血中活性の高さは組織由来・細胞障害の程度が主因で、“反応向き”と直接関係しない。

したがって “GOT だと逆向き” ではなく、
「どちらの方向も同じ酵素が自在に触媒する。その可逆反応を昔は G-OAA 方向で測っただけ」──これが正確な答えです。

(ChatGPT o3)

 

 

心電図のAI解析

心電図のパブリックデータ

  1. https://www.kaggle.com/datasets/shayanfazeli/heartbeat
  2. https://physionet.org/about/database/ https://physionet.org/content/adfecgdb/1.0.0/
  3. https://www.kaggle.com/datasets
  4. Published: 25 May 2020 PTB-XL, a large publicly available electrocardiography dataset Scientific Data volume 7, Article number: 154 (2020) https://www.nature.com/articles/s41597-020-0495-6

心電図の波形の起源

  1. 心電図の意味 http://ikagaku.jp/archives/14631

転移学習

  1. Classify Time Series Using Wavelet Analysis and Deep Learning This example shows how to classify human electrocardiogram (ECG) signals using the continuous wavelet transform (CWT) and a deep convolutional neural network (CNN). Training a deep CNN from scratch is computationally expensive and requires a large amount of training data. In various applications, a sufficient amount of training data is not available, and synthesizing new realistic training examples is not feasible. In these cases, leveraging existing neural networks that have been trained on large data sets for conceptually similar tasks is desirable. This leveraging of existing neural networks is called transfer learning. In this example we adapt two deep CNNs, GoogLeNet and SqueezeNet, pretrained for image recognition to classify ECG waveforms based on a time-frequency representation. GoogLeNet and SqueezeNet are deep CNNs originally designed to classify images in 1000 categories. We reuse the network architecture of the CNN to classify ECG signals based on images from the CWT of the time series data. The data used in this example are publicly available from PhysioNet. https://www.mathworks.com/help/wavelet/ug/classify-time-series-using-wavelet-analysis-and-deep-learning.html

医療データ解析

  1. Proceedings of Machine Learning Research 252:1–31, 2024 Machine Learning for Healthcare MedTsLLM: Leveraging LLMs for Multimodal Medical Time Series Analysis https://arxiv.org/pdf/2408.07773

データ

  1. medical-data-analysis Here are 20 public repositories matching this topic… https://github.com/topics/medical-data-analysis

ECG解析

心電図から異常を読み取って、心血管イベントの予測に活かすということは循環器内科医が実現したいことだと思います。そのような解析において、機械学習やAIがどう役立つでしょうか。

  1. Using AI to Detect ECG Abnormalities https://www.nyit.edu/news/articles/using-ai-to-detect-ecg-abnormalities/ 論文紹介記事
  2. Artificial intelligence-enhanced electrocardiography for the identification of a sex-related cardiovascular risk continuum: a retrospective cohort study The Lancet Digital Health ArticlesVolume 7, Issue 3e184-e194March 2025 https://www.thelancet.com/journals/landig/article/PIIS2589-7500(24)00270-X/fulltext 研究結果 AI-ECGは性別を高精度で識別した。BIDMCの外来患者において心電図が正常であった女性では、「性別不一致スコア」が高いほど、共変量で調整後の心血管死のリスクが有意に高かったが、男性ではそのような関連は見られなかった。UK Biobankコホートでも同様の傾向が見られた。 BIDMCコホートでは、「性別不一致スコア」が高い女性は将来の心不全や心筋梗塞を発症するリスクが高く、両コホートにおいて、男性的な心臓形態(左室質量および心腔容積の増加)や、男性的な非心臓的特徴(筋肉量の増加および体脂肪率の低下)も多く見られた。
  3. A comparison of artificial intelligence–enhanced electrocardiography approaches for the prediction of time to mortality using electrocardiogram images European Heart Journal – Digital Health, Volume 6, Issue 2, March 2025, Pages 180–189, https://doi.org/10.1093/ehjdh/ztae090 Published: 18 November 2024
  4. ECG signal feature extraction trends in methods and applications Anupreet Kaur Singh & Sridhar Krishnan BioMedical Engineering OnLine volume 22, Article number: 22 (2023) Published: 08 March 2023 https://biomedical-engineering-online.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12938-023-01075-1
  5. Working with ECG — Heart Rate data, on Python Bartek Kulas Bartek Kulas Follow 9 min read · Feb 8, 2023 https://bartek-kulas.medium.com/working-with-ecg-heart-rate-data-on-python-7a45fa880d48
  6. How to analyze an ECG with Python Alejandro Ena Alejandro Ena Follow 4 min read · Nov 16, 2022 https://medium.com/@lalesena/how-to-analyze-ecgs-with-python-396e34ece937
  7. ECGxAI: Explainable AI for the electrocardiogram https://github.com/UMCUtrecht-ECGxAI/ecgxai
  8. Pre-Processing techniques and artificial intelligence algorithms for electrocardiogram (ECG) signals analysis: A comprehensive review Computers in Biology and Medicine Volume 170, March 2024, 107908 Computers in Biology and Medicine https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0010482523013732
  9. ECG data classification and explainability with machine learning and deep learning algorithms Jaya Ojha Thesis submitted for the degree of Master in Applied Computer and Information Technology – ACIT (Data Science) 60 credits Department of Computer Science Faculty of Technology, Art and Design Oslo Metropolitan University — OsloMet Spring 2024 https://oda.oslomet.no/oda-xmlui/bitstream/handle/11250/3162970/no.oslomet%3Ainspera%3A232817044%3A126581247.pdf
  10. Harnessing 12-lead ECG and MRI data to personalise repolarisation profiles in cardiac digital twin models for enhanced virtual drug testing Medical Image Analysis Volume 100, February 2025, 103361  Camps et al. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S136184152400286X
  11. Diagnosis of Atrial Fibrillation Using Machine Learning With Wearable Devices After Cardiac Surgery: Algorithm Development Study Daisuke Hiraoka1 Author Orcid Image ; Tomohiko Inui1 Author Orcid Image ; Eiryo Kawakami2, 3 Author Orcid Image ; 01.08.2022 in Vol 6, No 8 (2022): August https://formative.jmir.org/2022/8/e35396
  12. Real-life application of Artificial Intelligence for ECG analysis July 19, 2021 ブログ記事 https://cardiologs.com/blog/ai-systems-powered-by-deep-learning/

ECGと深層学習

  1. Deep Learning Applications in 12-lead Electrocardiogram and Echocardiogram. JMA J. 2025;8(1):102-112. Nakayama M, Yagi R, Goto S.  https://www.jmaj.jp/detail.php?id=10.31662%2Fjmaj.2024-0195
  2. Prediction of incident atrial fibrillation using deep learning, clinical models, and polygenic scores European Heart Journal, Volume 45, Issue 46, 7 December 2024, Pages 4920–4934, https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehae595
  3. Cardioattentionnet: advancing ECG beat characterization with a high-accuracy and portable deep learning model Front. Cardiovasc. Med., 06 January 2025 Sec. Cardiac Rhythmology Volume 11 – 2024 | https://doi.org/10.3389/fcvm.2024.1473482 この研究では、「CANet(キャネット)」という新しいコンピュータモデルを作りました。これは、心電図(しんでんず:心臓の動きを記録した波形のこと)を使って、不整脈(ふせいみゃく)という心臓のリズムの異常を早く見つけるためのものです。このモデルのすごいところは、小さくて軽くて、持ち運べる機械にも使えるように作られていることです。たとえば、スマホや腕時計みたいな機械にも入れられるってことです。中で使われている技術は、過去と未来のデータをよく見て判断するしくみ(BiLSTM)、大事なところを重点的に見るしくみ(Attention)、計算を速くして、必要な情報だけをうまく取り出すしくみ(軽量なフィルター)、これらを組み合わせることで、長い心電図データでも、ムダなくしっかり分析できるようにしています。そして、モデルは小さいのに、頭がいいというのがポイントです。「小さくてかしこい不整脈チェッカーを作ったよ!」という話。
  4. A systematic review and Meta-data analysis on the applications of Deep Learning in Electrocardiogram 07 July 2022 Volume 14, pages 9677–9750, (2023) https://link.springer.com/article/10.1007/s12652-022-03868-z
  5. Front Public Health. 2023 Nov 7;11:1273253. doi: 10.3389/fpubh.2023.1273253 Medical image analysis using deep learning algorithms Mengfang Li https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10662291/
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異常の検出・予後予測

  1. Anomaly detection in healthcare data with Darts https://unit8.com/resources/anomaly-detection-in-healthcare-data-with-darts/
  2. Ensemble Post-hoc Explainable AI in Multivariate Time Series: Identifying Medical Features Driving Disease Prediction Jacqueline Michelle Metsch, Philip Hempel, Miriam Cindy Maurer, Nicolai Spicher, Anne-Christin Hauschild doi: https://doi.org/10.1101/2025.02.14.638219 Posted February 18, 2025.
  3. ECG data analysis and heart disease prediction using machine learning algorithms June 2019 DOI:10.1109/TENSYMP46218.2019.8971374 Conference: 2019 IEEE Region 10 Symposium (TENSYMP) Authors: Sushmita Roy Tithi https://www.researchgate.net/publication/338940370_ECG_data_analysis_and_heart_disease_prediction_using_machine_learning_algorithms
  4. https://quantumzeitgeist.com/british-heart-foundation-launches-ai-ecg-challenge-for-cardio-care/

データクリーニング

  1. EEG および ECG 信号クリーニングの概要 医療信号処理は人間の健康を理解する鍵です。EEGとECG信号は脳と心臓の機能に関する深い洞察を与えてくれます。しかし、これらの信号は有用な情報を明らかにするためにはクリーニングが必要です。https://editverse.com/ja/clean-filter-transform-complete-python-workflow-for-medical-signal-processing/

論文

  1. Clinically meaningful interpretability of an AI model for ECG classification Vadim Gliner, Idan Levy, Kenta Tsutsui, Moshe Rav Acha, Jorge Schliamser, Assaf Schuster & Yael Yaniv npj Digital Medicine volume 8, Article number: 109 (2025) 17 February 2025 https://www.nature.com/articles/s41746-025-01467-8
  2. Analyzing the performance of biomedical time-series segmentation with electrophysiology data Richard Redina, Jakub Hejc, Marina Filipenska & Zdenek Starek Scientific Reports volume 15, Article number: 11776 (2025) https://www.nature.com/articles/s41598-025-90533-y Published: 06 April 2025
  3. Machine learning for ECG diagnosis and risk stratification of occlusion myocardial infarction Nature Medicine volume 29, pages1804–1813 (2023) Published: 29 June 2023 https://www.nature.com/articles/s41591-023-02396-3
  4. Machine Learning-Based Clustering Using a 12-Lead Electrocardiogram in Patients With a Implantable Cardioverter Defibrillator to Identify Future Ventricular Arrhythmia Circulation Journal doi:10.1253/circj.CJ-24-0269 https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/advpub/0/advpub_CJ-24-0269/_pdf/-char/en
  5. Harnessing 12-lead ECG and MRI data to personalise repolarisation profiles in cardiac digital twin models for enhanced virtual drug testing Medical Image Analysis Volume 100, February 2025, 103361  https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S136184152400286X

PythonによるECG解析モジュール

  1. https://neuropsychology.github.io/NeuroKit/functions/ecg.html 

時系列データ解析

  1. Platform for Analysis and Labeling of Medical Time Series Sensors 2020, 20(24), 7302; https://doi.org/10.3390/s20247302
  2. Guide to Time-Series Analysis in Python https://www.tigerdata.com/blog/how-to-work-with-time-series-in-python#object-objectwhy-use-python-for-time-series-data-analysis