Operatta CLSとは
製品の特長はというと:
- ハイコンテントイメージング(イメージングサイトメリー):自動で画像撮像を行い、
画像情報を数値化- 共焦点観察と非共焦点観察とのハイブリッド
- 自動給排水機構付きの水浸対物レンズを搭載可
https://clmre.medic.kumamoto-u.ac.jp/seminar/detail20210525.html
- 高速リニアステージによりウェル間を移動
- 同一視野の繰り返し撮影によるタイムラプス撮影
- 高開口数の水浸レンズ
- スピニングディスク共焦点顕微鏡観察により3次元サンプルをイメージング
アズサイエンス https://azscience.jp/machine/detail/item_3566/
Operatta CLSでできること
主なことの抜粋です。
- 細胞数カウント
- 細胞の形態解析
- 細胞トラッキング
- 細胞質マーカーの定量
- トランスロケーション(細胞質から細胞膜、細胞質から核)
- 細胞毒性
- 脂肪滴の定量
- 細胞の生死判定
- スフェロイド解析
- 神経突起解析
- 核のフラグメンテーション
- 細胞密度の測定
- 核内マーカーの定量
- 受容体インターナリゼーション
- アポトーシス解析
- ミトコンドリアのクラス分け
製品開発の歴史
Operatta CLSは,High Content Screening システムのラインアップの中の製品の一つです。製品開発の歴史としては、
- 2003年 Opera
- 2009年 Operettta
- 2014年 Opera Phenix
- 2016年 Operetta CLS
となっています(下の動画参照)。
Operatta CLSによる観察・測定の原理、テクノロジー
下の動画は、原理的な説明などかなり詳細で、製品の概略を理解するのにお勧めです。
Tesdorpf and Trask – Advanced Analysis of Complex Cell Models with the New Operetta CLS HCA System Labroots チャンネル登録者数 3.32万人
研究者目線の製品紹介
Operetta® High Content Imaging System Funfact NUS Department of Microbiology and Immunology チャンネル登録者数 80人
Simplify discovery with the Operetta CLS high-content analysis system Revvity チャンネル登録者数 341人 チャンネル登録 3 共有 オフライン クリップ 157 回視聴 1 か月前
商品紹介動画
Operatta CLSを利用した研究の論文
- Anny Waloski Robert, Michel Batista, Jhonatan Basso Lino, Marco Augusto Stimamiglio, Alessandra Melo de Aguiar, Proteomics and image screening data of cellular secretomes and their biological effects: Comparing the signals sent by cardiac stromal cells and dermal fibroblasts in culture, Data in Brief, Volume 41, 2022, 107963, ISSN 2352-3409, https://doi.org/10.1016/j.dib.2022.107963.
- Pericoli, G.; Petrini, S.; Giorda, E.; Ferretti, R.; Ajmone-Cat, M.A.; Court, W.; Conti, L.A.; De Simone, R.; Bencivenga, P.; Palma, A.; et al. Integration of Multiple Platforms for the Analysis of Multifluorescent Marking Technology Applied to Pediatric GBM and DIPG. Int. J. Mol. Sci. 2020, 21, 6763. https://doi.org/10.3390/ijms21186763
その他の参考サイト
- Operetta CLS High-Content Analysis System Revvity製品サイト
ハイコンテントスクリーニング(HCS)を利用した科研費研究
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- 蛍光プローブ群への応答の網羅的解析による、がん個別化医療を志向した薬剤効果予測 22KJ1177 南條 愛華 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1) 研究計画に基づき、本年度は、(1)ハイコンテントイメージング手法による、がん細胞の酵素活性の測定、および(2)薬剤の記述子の探索を実施した。 (1)ハイコンテントイメージング手法による、がん細胞の酵素活性の測定 公益財団法人がん研究会がん化学療法センター分子薬理部で確立されているヒトがん細胞パネル(JFCR39)に含まれる複数種類の多様ながん細胞株に、当研究室で開発した蛍光プローブ群 (蛍光プローブライブラリー)を添加して、各細胞株における各プローブ由来の蛍光の上昇率を測定した。測定値から、がん細胞1細胞あたりの酵素活性(個々の蛍光プローブを代謝する活性)を算出し、蛍光プローブライブラリーへの「応答パターン」と定義した。測定装置はPerkinElmer社のOperetta CLSハイコンテント共焦点イメージングシステムを用い、試薬の添加や撮像の条件、画像解析のプロトコルの最適化を行った。
- 肺MAC症の病態進行に関わる病原性因子の解明 22K16382 深野 華子 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター 感染制御部, 主任研究官 (40807541) 本研究においては、国内において患者数が著しい増加傾向にある肺MAC症について、菌側因子に焦点を当て、病態の進行に関わる病原性因子の探索を目的としている。今年度においては、肺MAC症発症患者および症状のない患者から分離された臨床分離株約200 株についてのショートリードシーケンスデータの取得を終了している。更にそれらを使用した予備的なゲノム解析の結果、肺MAC症原因菌として分類される菌種の中でも希少な菌種また亜種が分離されていることを見出している。また、それらの菌株の病原性評価の表現型解析試験としてマクロファージ内への侵入効率・細胞内での増殖能を定量的に解析するため、プラスミド上に蛍光タンパク質(YFP)を発現させた標準株を使って、ハイコンテントイメージングシステムとマシンラーニングを使用した細胞内菌量の定量評価システムの構築に成功した。
- FlipGFPレポーターを用いた抗SARS-CoV-2プロテアーゼ阻害物質の探索 22K06625 染谷 雄一 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 室長 (50283809) 本研究課題はSARS-CoV-2のプロテアーゼをターゲットとしたFlipGFPレポーターシステムを利用して、様々な西洋薬や生薬から効果的にSARS-CoV-2プロテアーゼを阻害する候補化合物(物質)を同定することを目的としている。初年度はまず当該システムを駆使してSARS-CoV-2 3CLプロテアーゼ(pro)を阻害する生薬エキスを探索した。当該系は293T細胞にSARS-CoV-2 3CLproの切断配列を有するFlipGFP発現プラスミドおよびSARS-CoV-2 3CLpro発現プラスミドをトランスフェクションし、ハイコンテントイメージングシステム(Operetta CLS)によりGFP蛍光を呈する細胞をカウントすることで3CLpro活性を評価する。
- 自己免疫性神経疾患での血液脳関門/血液神経関門破綻の全容解明と新規治療法開発 21K07416 清水 文崇 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90535254) 本年度はMAGニューロパチーでのMAG抗体が血液神経関門(blood-nerve barrier: BNB)通過をきたす機序を解明した.MAGニューロパチーでは腓腹神経内有髄神経線維の髄鞘にMAG抗体の沈着が確認されるため,MAG抗体はBNBを通過していることが想定される.一方でMAG抗体はIgMであり分子量が大きいためBNBを容易に通過できないことが想像される.MAGニューロパチー患者血清をヒトBNB in vitroモデルに作用させると,BNB内皮細胞からのTNF-α発現増加がRNAシークエンス/パスウェイ解析,ハイコンテントイメージングで確認された.
- ディープフェノタイピング・iPS細胞技術の融合による希少難治性心筋症診療体系構築 21H02915 坂田 泰史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00397671) ヘテロ接合型トロポニンTΔ160E変異が同定された拡張相肥大型心筋症症例よりiPS細胞を樹立し、ゲノム編集を用いてΔ160E変異を正常に修復、あるいはホモ接合型にΔ160E変異を導入したiPS細胞を作成し、分化心筋を用いた機能解析を行った。トロポニンTΔ160E変異はサルコメア局所でのカルシウム濃度の減衰時間を延長させ、拡張速度を低下、弛緩時間を延長させた。Δ160E変異は異常電位を惹起し、活動電位持続時間を延長させ、NFATc1の核内移行、心筋肥大、CaMKIIδ・ホスホランバンリン酸化の亢進を来した。エピガロカテキンガレートをΔ160E心筋に投与したところ、カルシウム濃度減衰時間を短縮させ、拡張機能を改善させることを見出し、以上の知見を論文報告した。ハイコンテントイメージングを用いることにより、数千個のマウス培養心筋細胞において、カルシウム動態と免疫染色画像をリンクさせ取得する解析アルゴリズムを構築した。
- 別化医療を目的としたヒト不整脈源性右室心筋症モデル細胞の樹立と病態解明 20K21602 坂田 泰史 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00397671)
- ヒト脳全域を網羅的イメージングする超高速ブレインスキャナの開発 19K22696 八田 稔久 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20238025)
- Cell-basedハイコンテントイメージングと AIの融合による創薬基盤の創出 19K22591 林朗子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (60415271)
- 脆弱X症候群モデル神経細胞における活動パターンの多様性とその応用 19K20683 矢田 祐一郎 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 研究員 (80805797)
- 画像解析・ゲノム編集を組み合わせた難治性心筋症遺伝子変異の分子メカニズムの解明 19K16518 増村 雄喜 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (60793437)
- 放射線とがんとをつなぐ老化細胞の機能解析 19K12322 河合 秀彦 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (30379846)
- 拡張相肥大型心筋症の分子基盤に介入する治療法の開発 19K08489 肥後 修一朗 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (00604034)
- 機能ゲノミクスを用いた肉腫細胞の遺伝子依存性の解明とそれを標的とした治療法の開発 19H03525 旦 慎吾 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 分子薬理部, 部長 (70332202)
- シングルセルイメージング/シーケンスデータの情報学的融合パイプラインの開発 18K18152 岩本 一成 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (70619866) シングルセル計測技術はここ数年目覚ましく発展してきたが、異なる手法(イメージングとシーケンシングなど)で同一細胞を同時に計測する事は未だ難しい。そこで、本研究課題では、個別に取得されたイメージング/シーケンシングデータを情報学的に解析し、両データを融合するパイプラインの開発を行なう。開発したパイプラインをがんや形態異常疾患のDiGeorge症候群の要因であるCrk/Crkl遺伝子欠損マウス線維芽細胞(MEF)に適用し、Crk/Crkl遺伝子欠損に伴う細胞形状と遺伝子発現の関係を明らかにする。今年度は、Crk/Crkl遺伝子コンディショナルノックアウトMEFを用いて、細胞質および細胞核を免疫染色し、ハイコンテントイメージングサイトメータにより細胞画像を取得した。
- 新規ホールマウント骨染色法の多重染色解析への展開 18K11659 坂田 ひろみ 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50294666)
- 血液脳関門と血液神経関門の人為的改変を可能とする新規生物学的製剤の創薬 18K07526 清水 文崇 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90535254)
- 薬物の化学構造・生体反応性並びに個体因子の両者に着目した薬剤性肝障害評価手法開発 17K08419 佐々木 崇光 静岡県立大学, 薬学部, 客員共同研究員 (20382674)
- タウ病理の脳内進展過程を標的とした認知症に対する新規診断・治療法の開発 17H05080 武田 朱公 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (50784708)
- アクチン動態に基づく新たなシナプス可塑性モデル 17H03557 白尾 智明 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20171043)
- 小頭症を発症する遺伝性疾患の鑑別診断技術開発 16K15526 荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
- 加齢脳特異的シナプス機能異常マウスにおける神経活動依存性NMDA受容体動態の解析 15H06078 花村 健次 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40361365)
- ゲノム不安定性を誘発する先天性稀少疾患と小児がんコホートの分子遺伝疫学調査 15H02654 荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
- 出芽酵母の一細胞フェノームによる遺伝子機能と化学物質応答の統計モデリング 26882019 大貫 慎輔 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任研究員 (80739756)
- 遺伝性日光過敏症 (色素性乾皮症、コケイン症候群)の新規責任因子の同定 26461528 嶋田 繭子 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 技術職員 (80623834)
- 転写共役ヌクレオチド除去修復開始反応のin vitro再構成 26291005 荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
- 転写共役修復開始反応の分子機能解析(遺伝性光線過敏症の分子基盤) 14F04093 荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
- 高次元細胞内構造情報に基づく多面的フェノタイピング 08J09689 大貫 慎輔 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)