アスペルギルス症とは
アスペルギルス症とは、アスペルギルス属(Aspergillus)の真菌によって引き起こされる感染症で、通常は肺の感染症。アスペルギルスは、屋内外のどこにでもいる真菌であるが、特に堆肥の山、通気口、空気中のほこりの中などに多い。アスペルギルス Aspergillusの胞子をほとんどの人が毎日吸い込んでいるが、通常であれば感染症は起こらない。アスペルギルス症は、なんらかの理由で免疫機能が低下した人において発症しやすくなる、日和見感染症。
- アスペルギルス症(MSD家庭版マニュアル)
アスペルギルス症の治療薬
ボリコナゾール、イサブコナゾール(isavuconazole)、ポサコナゾール、イトラコナゾールなどの抗真菌薬。
日本の病院では、呼吸器内科における肺アスペルギルス症の治療選択肢はかなり限られていて、アゾール系抗真菌薬に至っては、イトラコナゾール(商品名イトリゾール)かボリコナゾール(同ブイフェンド)しかなかった。… isavuconazoleという、まだ日本では販売されていないアゾール系薬は、侵襲性アスペルギルス症に対してボリコナゾールに非劣性であったことが過去の臨床試験で示されている(Lancet 2016; 387: 760-769)。 さて、日本で昨年(2020年)発売されたアゾール系薬のポサコナゾール(商品名ノクサフィル)について、侵襲性アスペルギルス症に対するエビデンスを紹介したいと思う(Lancet 2021; 397: 499-509)。(世代交代の予感、肺アスペルギルス症治療薬 ポサコナゾールの臨床試験 2021年03月02日 17:55 最新論文で考える日常臨床 Dotor’s Eye 呼吸器 倉原 優 Medical Tribune)
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