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子宮体がんとエストロゲンと肥満

子宮体がんとは

  1. 婦人科のがんの中で一番多いがん
  2. 子宮内膜から発生するがん
  3. 肥満も要因となる
  4. 子宮体がんになった人の8割は閉経後の50歳以上で発症
  5. エストロゲンが発がんに関与する(閉経すると卵巣からのエストロゲンの分泌はないが、内臓脂肪がエストロゲンをつくっており、このエストロゲンが発がんに関与する)
  6. 閉経前は黄体ホルモン(プロゲステロン)が子宮内膜を保護しているが、閉経後は子宮内膜は微量のエストロゲンにも敏感に反応してしまいがんになる。

子宮体がんと肥満

  1. BMI30以上の女性はそれ未満の女性に比べて子宮体がんのなりやすさが4倍という疫学調査結果がある

 

アンドロゲンとエストロゲン

  1. 男性ホルモンであるアンドロゲンは、女性でも年齢にかかわらず副腎から分泌されている
  2. 脂肪中には酵素アロマターゼが豊富に存在し、アンドロゲンをエストロゲンに変換する

 

参考

  1. 子宮体がん、閉経後の肥満に要注意 この10年で倍増 (弘前大学大学院医学研究科産科婦人科学講座教授 横山良仁 2019年8月16日10時00分 朝日新聞DIGITAL APITAL)

羊水塞栓症(Amniotic fluid embolism; AFE)

羊水塞栓症とは

羊水塞栓症は、羊水が母体血中へ流入することによって引き起こされる「肺毛細管の閉塞を原因とする肺高血圧症と、それによる呼吸循環障害」を病態とする疾患である。本邦で平成元年から16年までの間に193例が妊産婦死亡で剖検されたが、その中で羊水塞栓症が24.3%と第1位であった1)。羊水塞栓症は妊婦が死亡するもっとも頻度の高い疾患といえる。(浜松医科大学産婦人科  金山尚裕 日本産婦人科・新生児血液学会

 

amniotic fluid embolism 2017/01/03 Richard Savel

 

羊水塞栓症の初の記載、病態解明の歴史

Amniotic Fluid Embolism: Latest Update 2013/03/18 AnesIllustrated