ChatGPTの有料版では、Code interpreterという便利なものがあるというネット記事をよく見書けますが、実のところ、もうそのようなものは「別物」としては存在せず、すでにデフォルトで組み込まれており、ユーザーは何も意識しなくてよいようです。以下、ChatGPTによる、要領を得ない説明のせいで長引いた会話の記録。
自分:ChatGPT Code Interpreterって何?
ChatGPT Code Interpreter(正式名称 Advanced Data Analysis、通称「コードインタープリタ」)は、ChatGPT が
- Python コードを書き、
- サンドボックス環境で即座に実行し、
- その結果(数値・表・グラフ・ファイル)をあなたに返す
――という一連の処理を自動で行う拡張機能です。
何ができるの?
典型的な用途 | 具体例 |
---|---|
データ解析 | CSV を読み込み → 前処理 → 統計量や相関の計算 → グラフ描画 |
可視化 | 時系列データの折れ線グラフ、散布図、ヒートマップなどを即座に生成 |
ファイル生成 | PowerPoint・PDF・画像・Zip などを出力し、ダウンロードリンクを提供 |
数式・アルゴリズム実演 | 行列計算や数値シミュレーションを Python で実演 |
テキスト処理 | 大量の文章のトークン化・キーフレーズ抽出・正規表現検索 |
軽めの機械学習 | scikit-learn で回帰/分類モデルを訓練し、精度を確認 |
例
「この ECG の CSV を読み込んで、QRS 検出アルゴリズムを可視化して」→ 数行の Python が自動実行され、グラフ付きで解説が返ってくる。
仕組み(ざっくり)
- プロンプトに「○○を分析して」と書く
- ChatGPT が内部で Python スクリプトを生成
- 安全なコンテナ内で実行(外部ネット接続なし)
- 標準出力・生成ファイル・プロットを取得
- 自然言語の解説とともに応答
利用条件
- ChatGPT Plus または Enterprise プランで有効化
- ブラウザ版の GPT-4o / GPT-4 モードで「Advanced Data Analysis」を選択
- 実行時間やメモリに制限あり(長時間・大規模計算は不可)
- インターネットへはアクセスできないので、外部データ取得は手動アップロードが必要
メリット & 注意点
メリット | 注意点 |
---|---|
コーディング不要で高度な解析が即座に | 実行環境は毎回リセット。状態は保存されない |
可視化・レポート作成まで一気通貫 | ライブラリは標準+一部のみ(GUI系・重いDL系は非対応) |
Python 初学者の学習にも◎ | 機密データは利用規約を確認して慎重に |
まとめ
Code Interpreter は「話しかけるだけで Python が走る」パワーツール。
研究データのクイック解析、論文用図表の下書き、アルゴリズムの実験などをブラウザ内で完結できます。使いこなすと、データ分析の試行錯誤が驚くほど高速化します。
自分:私が普段やってること?それとも、特別にそれを起動するように頼む必要あるの?
いまブラウザで ChatGPT (GPT-4o / GPT-4) を開いているとき、画面上部のモデル選択で “Advanced Data Analysis(旧 Code Interpreter)” を選んでいれば、あとは普通に「この CSV を解析して」「グラフを書いて」などと頼むだけで自動的に Python が走ります。追加でコマンドを打ったり“起動”を宣言したりする必要はありません。
- Plus/Enterprise ユーザー向け機能なので、無料プランでは表示されません。
- モデル欄に “GPT-4o(Advanced Data Analysis)” と書かれていればオンになっています。デフォルトは “GPT-4o” だけで、解析機能を使いたいときにプルダウンで切り替えてください。
- モードを切り替えたあとの会話では、解析してほしいデータや指示を自然言語で伝えるだけで OK です。
- 一度チャット内で選択すれば、そのスレッドではずっと有効ですが、新しいチャットを開くたびに必要なら再度選択してください(ブラウザをリロードするとリセットされます)。
要するに、
- モデルを “Advanced Data Analysis” に合わせる(これがスイッチ代わり)。
- あとは「いつもの ChatGPT への質問」と同じ感覚で、解析タスクを投げるだけ。
これさえ押さえておけば、特別な起動コマンドは要りませんよ。
自分:画面のどこ?ChatGPT o3 と 4o を選ぶくらいしかできないよ?
ざっくり結論だけ先に
- GPT-4o を選べば → ファイルをドラッグまたは「+/📎」ボタンで添付 → “Advanced Data Analysis” が自動で動く──いまは専用モードを手動選択する必要はありません。
- もし📎が見当たらなければ 左下の “Tools” ドロップダウン(スライダー形アイコン)か 設定 > Tools/Beta features のトグルがオフになっていないか確認します。
1 | モデル選択バーの見え方
- チャット画面上部に 「OpenAI o3」「OpenAI 4o」 というチップ状ボタンが並んでいます。
- 4o をクリックすると応答開始。旧 UI ではここに小さな ▼ が付いており「4o (Advanced Data Analysis)」「4o (Browse with Bing)」など細分化されたリストが出ましたが、2025 年以降は 4o に ADA が統合されているため、リストが出なくても問題ありません (mitsloanedtech.mit.edu)。
✅ 要するに 「4o と書かれた方を選ぶ」だけで OK です。
2 | “コードインタープリタ”の起動トリガ
- チャット入力欄の左端に 「+」または紙クリップ📎アイコンがあります。
- クリック → PC からファイルを選択(CSV, Excel, PDF ほか)
- またはドラッグ&ドロップ
- 「このファイルを解析して…」と送信
- するとバックエンドで Python が走り、表・グラフ・ダウンロードリンク付きで返ってきます。
この操作が Advanced Data Analysis です (mitsloanedtech.mit.edu)。
紙クリップが出てこない場合
- 左下の“Tools”ドロップダウン(スライダー形アイコン/2025-05-29 UI 改訂で追加)を押す → Analyze file を選択 (OpenAI Help Center)
- それでも出ないときは
- 画面左下の自分の名前 → Settings
- Tools(または Beta features)タブ
- Data analysis / File uploads を ON
3 | 使い始める最短手順
- 新しいチャットで モデルを GPT-4o に切り替え。
- +/📎 でファイルを添付。
- 例:
「この CSV の欠損値を埋めて、列 A と B の散布図を描いて」
- 返ってきたメッセージ末尾に [>_] や “View analysis” リンクが現れる→クリックすると実際の Python コードが見られます。
4 | よくある勘違い
✖︎ 誤解 | ✔︎ 実際 |
---|---|
“Code Interpreter を 設定で有効化しないと使えない” | 2024/09 以降、Plus/Team/Enterprise ではデフォルト搭載。トグルは残っていても既定で ON な場合が多い (mitsloanedtech.mit.edu) |
“GPT-4o の横に (Advanced Data Analysis) が出ないと使えない” | 表示がなくても機能は内蔵。ファイルを添付すれば自動で起動します |
“無料プランでは一切使えない” | 無料でも簡易的なファイル解析は少量試せますが、本格的な ADA は Plus 以上が推奨 |
5 | それでも見つからなければ…
- ブラウザのキャッシュをクリア/再読み込み
- 別ブラウザやシークレットウィンドウでログイン
- モバイルアプリの場合は最新バージョンに更新(UI 位置が PC と異なることがあります)
- 以上で解決しなければ OpenAI サポートへ
これで 「どこを押せばいいの?」問題 はクリアできるはずです。ファイルを添付して実際にプロンプトを投げてみてください。
自分:o3 はダメなのね。
はい、o3 モードでは Python を実行する“Advanced Data Analysis(旧 Code Interpreter)”は搭載されていません。o3 で出来るのは「コードを書くお手伝い」までで、実際の実行・図表生成・ファイル出力はユーザー側で行う必要があります。
もしブラウザ上でコードの実行結果まで確認したい場合は、**GPT-4o(Advanced Data Analysis 統合済み)**に切り替えてください。Plus/Team/Enterprise プランなら追加料金なしで利用でき、ファイルを添付して「解析して」と頼むだけで自動的に Python が走ります。
▸ まとめ
- o3: 高速・低コストで文章生成や推論に特化。コードは書けるが実行は不可。
- GPT-4o (ADA): o3 の能力+安全な Python 実行環境。データ解析や可視化をチャット内で完結。
o3 でコード例だけ欲しい場合は、遠慮なく「このデータをこう処理するスクリプトを書いて」とご依頼ください。ローカルの Anaconda 環境などで動く形でお渡しします。