動物の卵の動物極と植物極、動物の胚の頭尾軸、背腹軸、左右軸の決定機構について

動物極と植物極の定義

カエルの卵の場合、卵黄が多い半球(色素が少なく白く見える部分)と卵黄が少なめの半球(表面に色素がたくさんあって黒っぽい色をしている部分)とがあります。受精前は、カエル卵はランダムな方向を向いていますが、受精すると動物極(つまり黒い半球)が上を向くようになります。これは受精膜の中で卵という球体が自由に回転できるようになって、卵黄が詰まっていて重い植物極が重力によって下に向くからでしょう。

  1. 重力とカエル卵の発生 宇宙生物学  Vol.2, No.1, 16-24 (1988)総説 https://www.jstage.jst.go.jp/article/bss/2/1/2_1_16/_pdf/-char/en

受精卵は、極体があるほうを動物極、その反対側を植物極といいます。受精卵の段階で、動物極は頭になり、植物極は尾部や足になることが決まっているのです。https://www.try-it.jp/chapters-15244/sections-15245/lessons-15255/

上のトライの説明は少し意外でした。受精して極体を放出するまえの卵母細胞の段階でカエル卵などはすでに卵黄分布の非常に大きな偏りが存在していて、植物極と動物極はそれで決まっているからです。

  1. https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture_files/gf_02/1/notes/ja/asashima01.pdf