テント部dAVF

硬膜動静脈瘻とは、硬膜という脳を覆う膜の部分で動脈と静脈が直接交通し、圧の高い動脈の血液が静脈に流れ込む病態です。このため様々な症状を起こすことがありますが、テント部の硬膜動静脈瘻では脳静脈に逆流するため、脳出血などの重篤な症状を来すことが多いとされて、そのために根治的な治療が推奨されています。治療法としては血管内治療(塞栓術)、開頭手術、放射線治療などがあり、最近では開頭手術をすることなく根治が得られることから血管内治療が選択される機会が増えています。(本院でテント部硬膜動静脈瘻の治療を受けられた 患者さん・ご家族の皆様へ)

硬膜動静脈瘻とは、簡単に言うと動脈と静脈が毛細血管を介さずに直接繋がってしまう病気です。‥ 動脈が毛細血管を介さずに直接静脈に流れ込む状態を“シャント(短絡)”と呼び、動脈と静脈がつながった部位を“シャントポイント”と呼びます。通常、シャントポイントは1か所とは限りません。 (硬膜動静脈瘻とは はしぐち脳神経クリニック 福岡県西区)

  1. 小脳静脈性うっ血にて発症した single cortical drainage 硬膜動静脈瘻の一例 頭蓋内硬膜動静脈瘻(DAVFs)は,硬膜動脈と硬膜静脈の間に異常なシャントが形成された病態である.
  2. Myelopathyで発症したテント部硬膜動静脈瘻に対してNBCAを用いた経動脈的塞栓術を行った1例 テント部硬膜動静脈瘻(dAVF)経動脈的塞栓術(TAE) 右中硬膜動脈(MMA)内頚動脈(ICA)
  3. テント上の静脈流出路の還流障害を呈し,頭蓋内出血を きたしたFalcotentorial Junction 硬膜動静脈瘻の1例

 

硬膜動静脈瘻の疫学

桑山らの1,815例の全国調査によると本邦における硬膜動静脈瘻の発生頻度は0.29人/10万人/年 (https://www.jsts.gr.jp/guideline/165_167.pdf)

硬膜動静脈瘻の治療

  1. 脳血管内治療診療指針 6.硬膜動静脈瘻(duralarteriovenousfistula:dAVF)