自分は今まで論文を出したときに、リジェクトされたことがたくさんありますが、一番多い理由は意義がそのジャーナルのレベルには達していないというものです。ただエディターからの手紙でリジェクトの理由としてはっきりとそう書いていることはあまりなくて、婉曲表現として、他の専門誌の方が合っているという言われ方をすることが普通だと思います。これが方便に過ぎないことは、論文投稿の経過が、Nature→Nature姉妹紙(専門誌)→Nature CommunicationsやScientific Reports(どちらも一般誌)という辿り方をすることを考えれば明らかでしょう。Nature姉妹紙(専門誌)に出したときに、もっと専門的な学術誌のほうがお似合いですよと言っておきながら、Scientific Reportsにはアクセプトされてりすることもありえるわけです。
意義の大きさが足りないこと以外に、よくあるリジェクト(エディターキック)の例は、out of scopeというものでしょう。つまり専門分野が違うのでうちの雑誌には載せられませんよというわけです。どうしてこのようなミスマッチが起こるのかというと、研究者としてはできるだけインパクトファクターが高い学術誌へ掲載したいわけです。となると多少専門分野が違うように見えてもとりあえずインパクトファクターが高いジャーナルからトライしてみたいという衝動にかられます。その結果として、out of scopeですよとか、うちの読者には合ってませんねと断われてしまうわけですね。
Most journals have a quite specific target audience, so they can get those people to subscribe to (and pay for) it.
https://www.quora.com/My-paper-was-rejected-because-it-was-out-of-scope-of-the-journal-said-the-editor-What-does-he-really-mean
上の説明がわかりやすいですね。お客さんは読みたいものを読むためにお金を払っているんだから、興味がない、分野外の論文がそこに混じっていたらうれしくないわけです。雑誌社としては、そんなことはできません。