クリニカルクエスチョン(CQ)とは何か
日常の臨床で疑問に思うことが何一つない臨床医はいないであろう.‥ 自分の行う意思決定すべてが証明された根拠に基づいていることはまったくないはずである.‥ 問いに対して明確で決定的な答えが得られることは少ない.というのも一般的にエビデンスレベルがもっとも高いと考えられているランダム化比較試験(RCT)の結果をもってしても,その研究が対象とした患者群と目の前の患者が完璧に一致することはほぼないため,絶対的な根拠とはなりえないからである.臨床現場において,あらゆる意思決定の段階で生まれるありのままの疑問,それが“CQ”である.(クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへ 整形外科)
クリニカルクエスチョン(CQ)の分類
- 病気や診療の実態を調べる
- 診断法を評価する
- 要因とアウトカムの関連性を調べる
- 治療・予防法の効果を調べる
参考:クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへ 整形外科
クリニカルクエスチョンが得られたら、次に、新規性、研究コスト、研究倫理などの確認をして、研究が実施可能となるようなリサーチクエスチョンにまで昇華させる必要があります。多少漠然としていた(抽象的だった)クリニカルクエスチョンをより具体的なものにして、検証可能な作業仮説(testable hypothesis)を導くのです。
PICO/PECO
FFINER;FIRM2NESS
以下、各科の先生がまとめたガイド記事のまとめです。
整形外科
- クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへ 整形外科71巻6号:514~519,2020
作業療法士
- 臨床家のための研究のすすめ:実践編 第1回「リサーチ・クエスチョンを作る」菅野圭子 作業療法33巻2号2014年4月(PDF)
理学療法士
- D-3 理学療法研究方法論(EBPT含む) 日本理学療法士協会生涯学習課(2017年4)
薬剤師
- 医療現場の疑問を整理する 第1章 医療現場の疑問をリサーチ・クエスチョンにする