睡眠時無呼吸症候群の恐ろしさ

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人生で成功できるかどうかを決める一つの要因は、睡眠の質なんじゃないかと最近思います。ぐっすり眠れた日の午前中は仕事が捗ります。睡眠不足で眠気と戦いながら机に座っていても、全く頭が働かないため仕事の能率が上がりません。睡眠の質の良しあしで、仕事の能率は10倍くらい軽く変わってくるのではないかというのが、自分の感覚です。具体的にいうと、仕事で作成すべき文書にとりかかっているときに、頭が冴えて居れば30分から1時間である程度のクオリティの文章が出来上がります。しかし、頭の働きが鈍い日だと、1日朝から晩までかかり切りなのにほとんど使い物にならない文章しか出てきません。

睡眠の問題が単に「時間」だけであれば、自分で睡眠不足を自覚できるので、自律すれば済む話ですが、恐ろしいのは、眠ってはいるのに質の良い睡眠になっていないことに気付けていない場合です。これは実は切実な問題で、「睡眠時無呼吸症候群」と呼ばれる病気があります。この病気の怖いところは、自分一人で寝ている限り気付けないこと。隣で寝ている人が夜中に起きて観察してくれて初めて気づくことができる病気です。

睡眠時無呼吸症候群とは

  • 通称 Sleep Apnea Syndrome (SAS)
  • 正式名称 閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)
  • 統計 日本で250万人以上の潜在患者
  • リスク 重症の場合、高血圧、心筋梗塞、心不全、心房細動、脳梗塞などになるリスクが増大。糖尿病や脂肪肝の悪化要因にも。AHIが5以上の睡眠呼吸障害がある場合には、循環器病による死亡リスクが5.2倍に上昇
  • 症状 動脈血酸素飽和度(SpO2)が3~4%以上低下した状態、もしくは覚醒を伴う状態(低呼吸)が1時間に何回も起こる。SpO2は正常値96%以上に対して、無呼吸の場合90%以下に低下
  • 指数 睡眠1時間あたりの「無呼吸」に加え「低呼吸」との合計回数を無呼吸低呼吸指数(AHI:Apnea Hypopnea Index)と呼び重症度を分類する際に使用 5≦AHI<15回 軽症、15≦AHI<30回 中等症、30回≦AHI 重症
  • 病型 閉塞型(OSA:Obstructive Sleep Apnea) ほとんどはこっち いびきが発生、中枢性(CSAS:Central Sleep Apnea syndrome) いびきが発生しない

参考:睡眠時無呼吸症候群の基礎 Dクリニック東京ウェルネス

睡眠時無呼吸症候群と高血圧

睡眠中に無呼吸が繰り返されると、そのたびに脳の覚醒が促されるために交感神経が興奮してしまいます。これが心臓の血液排出量を増加させることとなり、血圧を上げてしまうのです。‥ 一方、睡眠中に何回も呼吸が停止することで、体内は慢性的な酸素不足に陥ります。‥ 心臓は心拍数を上げて全身に酸素を送ろうとします。その結果、血圧を上昇させることとなります。こうして、寝ている間に二つの作用によって高血圧を引き起こしているのが、睡眠時無呼吸症候群です。(「睡眠時無呼吸症候群×高血圧」という時限爆弾を抱える日本人 末松 義弘2020.2.18 幻冬舎GOLD ONLINE)

下の睡眠時無呼吸症候群の測定記録例をみると、上の説明にあるように、確かに酸素飽和度SpO2が下がっているタイミングと脈拍が上昇しているタイミングが一致しています。

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