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胆道とは?胆道炎とは?

胆道とは

胆道とは、肝臓で作られた胆汁十二指腸に流れるまでの道で、胆管胆のうからなります。胆のうは胆のう管で胆管につながり、胆汁を一時的にためて濃縮させる働きがあります。食事をすると胆のうから濃縮された胆汁が絞り出され十二指腸に流れていき、膵臓(すいぞう)で作られた消化酵素を含む膵液などの消化液とともに食物の消化吸収を促します。(胆道感染症(胆のう炎・胆管炎)  済生会)

胆道炎(胆のう炎・胆管炎)

  1. 急性胆のう炎と急性胆管炎

鑑別診断をあげる

「鑑別診断をあげる」という言葉を聞いたのですが、一体これはどういう意味でしょうか?

⑥ 鑑別診断を挙げるコツ 音声(YOUTUBE)

このようにして鑑別診断(differential diagnosis)をあげるには,知識をillness scriptの形で利用できること,そしてproblem representationを提示できることが前提になる.(鑑別診断のあげ方

同時に鑑別診断も挙げさせよう。突拍子もない鑑別診断を挙げるようならよくわかっていない証拠。反対に稀だけど見逃してはいけない鑑別診断をきちんと挙げさせるのも大事。(第1回 忙しいERで教育なんてできる?

その難しさには,① まだ指 導医自身がうまく鑑別診断を挙げることができないと感じている場合と② 後輩がちゃんと所見や検査データを チェックしていながら次の診断治療過程に反映できていないことについて何を指摘すればよいのかわからない場合, の2種類があると思われます。(誰も教えてくれなかった診断学

病歴を取り、身体診察をして、目の前の患者さんが鑑別診断にあがった疾患(=疑った疾患)を持っている確率がどの程度か、見積もってみる。(鑑別診断なしの検査に待った【実名臨床道場】診断に結び付く検査値の読み方を野口善令氏が伝授実名臨床道場事務局2014年2月19日)

排泄とは

日本語の日常的な言葉としての「排泄」は、おしっこをする、うんちをするで、排せつ物を体外に出すことだと思いますが、医学用語としては、腎臓において老廃物などを尿中に排出することも「排泄」と呼ぶようです。知りませんでした。

薬の排泄とは、体から薬が除去されることです。すべての薬は最終的に体から排泄されます。化学的に変化(代謝)してから排泄されることもあれば、そのまま排泄されることもあります。大半の薬、特に水溶性の薬とその代謝物は、主として腎臓から尿中に排泄されます。

尿中への薬の排泄 薬のある特性など、薬を排泄する腎臓の能力に影響を及ぼす要因がいくつかあります。薬や代謝物が尿中に十分に排泄されるためには、水溶性でかつ血液中のタンパク質にあまり強く結合しないものである必要があります。(MSDマニュアル家庭版

体から除去されることが排泄だが、尿中に出ることも、まだその尿が体の中にあるのにもかかわらず、排泄というようですね。

QT延長とは?

QT延長(心電図におけるQT間隔の延長)が問題という記述をよく見かけますが、QT延長とは何でしょうか?下の動画の説明がわかりやすいです。QTのフェーズは、活動電位に対応しており、ナトリウムチャンネルの機能の増大やカリウムチャンネルの機能の減少がQT延長につながるのだそうです。
Long QT Syndrome and Torsades de Pointes, Animation 2020/04/07 Alila Medical Media

小区分「血液および腫瘍内科学関連」の基盤研究(C)採択課題一覧 

小区分「血液および腫瘍内科学関連」の基盤研究(C)採択課題一覧 をKAKENデータベースから取得しました。採択課題名、研究期間(年度)、キーワードの順です。

    1. 急性骨髄性白血病における新規分子標的の単離 2020-04-01 – 2023-03-31 急性骨髄性白血病 / スクリーニング / 分子標的
    2. 骨髄線維症の線維化解除メカニズムの解析 2020-04-01 – 2023-03-31 骨髄線維症 / 線維化解除
    3. 新たな概念によるハイリスク骨髄腫の予後不良に関わる分子機構の探索と克服薬の開発 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / リプログラミング / 免疫組織学的検討 / TC11 / GTN057
    4. 脂肪酸によるアロ反応性T細胞のヒストン修飾及びエフェクター活性の制御 2020-04-01 – 2023-03-31 移植片対宿主病 / 脂肪酸 / ヒストン修飾 / T細胞
    5. 多発性骨髄腫の髄外増幅形成と薬剤耐性獲得機構の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / CD44 / 細胞間相互作用
    6. 活性化プロテインCおよびプロテインS制御による安定化第VIII因子製剤の開発 2020-04-01 – 2023-03-31 第VIII因子 / 活性型プロテインC / プロテインS / 血友病
    7. リキッドバイオプシーを用いた多発性骨髄腫の病態予測ゲノムバイオマーカーの探索研究 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / リキッドバイオプシー / ゲノムバイオマーカー
    8. 細胞系譜追跡を用いた造血システム発生様式の解析 2020-04-01 – 2023-03-31 発生・分化 / 移植・再生医療
    9. 急性骨髄性白血病におけるT細胞系転写因子ネットワークの解明 2020-04-01 – 2023-03-31 急性白血病
    10. 全ての慢性骨髄性白血病患者の治癒を目指した新規薬剤の開発と免疫状態の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 慢性骨髄性白血病 / 治療不要寛解 / 幹細胞 / メチル化阻害剤
    11. CD35陽性白血病幹細胞の機能解析と治療標的候補分子の抽出 2020-04-01 – 2023-03-31 白血病幹細胞 / 補体系 / CD35
    12. 前白血病幹細胞を標的とした小児白血病の発症予防の試み 2020-04-01 – 2023-03-31 白血病 / 小児 / 遺伝子異常
    13. 移植急性期のB細胞恒常性異常に基づく慢性GVHD発症予測と先制的治療法の開発 2020-04-01 – 2023-03-31 同種造血幹細胞移植 / 移植片対宿主病
    14. 組織滞在型マクロファージの分化機構および生物学的機能の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 マクロファージ / 免疫発生 / 造血発生 / 炎症性疾患 / 卵黄嚢
    15. 悪性リンパ腫の多様性から解く臓器指向性の解明と新規治療への応用 2020-04-01 – 2023-03-31 悪性リンパ腫 / 臓器指向性 / 微小環境 / がん関連線維芽細胞
    16. 細胞接着分子群と細胞増殖シグナル解析に基づいた若年性骨髄単球性白血病治療法の開発 2020-04-01 – 2023-03-31 JMML
    17. ドナー細胞由来白血病の発症にかかわる細胞外小胞の病態生理学的役割の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 白血病 / 骨髄移植治療 / ドナー細胞由来白血病
    18. 急性移植片対宿主病における腸内真菌叢の役割の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 同種造血細胞移植 / 移植片対宿主病 / 腸内真菌叢 / 免疫再構築 / 腸内細菌叢
    19. EVI1-GATA2バランスによる3q白血病悪性化機構の解析 2020-04-01 – 2023-03-31 転座 / 逆位 / EVI1 / MECOM / GATA2
    20. 血管前駆細胞移植を用いた低酸素解除による難治性多発性骨髄腫治療 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫
    21. 難治性白血病発症機序の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 FMS様チロシンキナーゼ3 / 急性骨髄性白血病
    22. 小児急性骨髄性白血病の網羅的メチル化解析を中心とした統合的解析とその臨床応用 2020-04-01 – 2023-03-31 急性骨髄性白血病 / 遺伝子 / マイクロアレイ / トランスクリプトーム / メチル化アレイ
    23. 多発性骨髄腫の病態形成に関わる抗腫瘍免疫機構の解析研究 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / 幹細胞 / 腫瘍免疫
    24. ヒト造血幹細胞におけるCD34抗原の発現意義の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 造血幹細胞 / CD34抗原
    25. デキサメタゾンとIMiDsの相乗的な抗骨髄腫作用の分子メカニズムの解明 2020-04-01 – 2023-03-31 IMiDs / デキサメタゾン / 多発性骨髄腫
    26. ヒストンメチル化酵素MMSETを標的とした多発性骨髄腫に対する新規治療薬の開発 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / 創薬 / エピジェネティクス
    27. がん化学療法後のB型肝炎ウイルス再活性化後の核酸アナログ中止規準の確立 2020-04-01 – 2023-03-31 HBV再活性化 / 核酸アナログ中止基準 / 高感度HBs抗原検査 / 高感度HBコア関連抗原検査
    28. 多発性骨髄腫細胞の起源となる異常Bリンパ球はどのような機序で生じるか 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / 染色体転座 / 再プログラミング / iPS細胞 / 造血前駆細胞
    29. HLAの異常に基づく成人T細胞白血病リンパ腫の個別化免疫療法を目指した基礎的研究 2020-04-01 – 2023-03-31 HLA / 成人T細胞白血病リンパ腫 / 個別化免疫療法
    30. PROTAC技術を用いた成人T細胞白血病・リンパ腫に対する新規創薬基盤の樹立 2020-04-01 – 2023-03-31 ATL / PROTAC / CARD11
    31. グルコース飢餓時における白血病細胞の新たな解糖系活性化機構の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 急性白血病 / がん代謝 / 解糖系 / マンノース
    32. Dis3欠損骨髄腫モデルマウスの確立 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / モデルマウス
    33. 骨髄造血微小環境の質と量を制御する転写シグナルネットワークの解明 2020-04-01 – 2023-03-31 間葉系幹細胞 / 造血幹細胞 / Foxp2
    34. 癌遺伝子WT1による造血器腫瘍の代謝制御 2020-04-01 – 2023-03-31 白血病 / WT1遺伝子 / がん代謝 / 分子標的治療
    35. 国際共同によるNK/T細胞リンパ腫の病態比較と治療最適化 2020-04-01 – 2023-03-31 内科 / NK/T細胞リンパ腫 / 東アジア / 国際共同研究 / データベース
    36. TKI時代のPh+ALLにおける多角的予後因子分析 2020-04-01 – 2023-03-31 フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病 / チロシンキナーゼ阻害剤 / JALSG試験 / TRUMPデータ / 予後因子
    37. 血小板活性化受容体CLEC-2を標的とした抗体医薬の開発とその薬理作用の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 CLEC-2 / 血小板 / 抗体医薬
    38. ストレス造血におけるエピジェネティック制御機構の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 ポリコーム / ストレス造血 / 細胞死
    39. 再賦活化骨髄間葉系幹細胞を利用した人工骨髄グラフトの開発 2020-04-01 – 2023-03-31 再賦活化骨髄間葉系幹細胞
    40. 造血器腫瘍治療における細胞内シグナル修飾と免疫賦活化の両面からの難治性の克服 2020-04-01 – 2023-03-31 多発性骨髄腫 / 抗体療法 / HDAC阻害剤 / 免疫チェックポイント / 治療抵抗性
    41. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の臨床検体シーケンスによる腫瘍内不均一性の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 悪性リンパ腫 / 腫瘍内不均一性 / 次世代シーケンス
    42. 脂質の質による造血幹細胞および白血病制御機構の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 脂肪酸の質 / 造血幹細胞 / 白血病 / ELOVL6
    43. 難治性急性リンパ性白血病におけるクローン解析に基づく発症・再発様式の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 急性リンパ性白血病 / 遺伝子再構成 / 再発 / クローン変化
    44. がん遺伝子MLL-AF4のRNA結合因子による発がん抑制機構 2020-04-01 – 2023-03-31 白血病 / MLL-AF4 / 発現制御
    45. 脂肪組織由来間葉系幹細胞-造血幹細胞における代謝経路解析:抗加齢作用に注目して 2020-04-01 – 2023-03-31 骨髄造血微小環境 / 間葉系幹細胞 / メタボローム解析
    46. 慢性活動性EBウイルス感染症発症の背景因子としての腸、口腔、鼻腔の細菌叢 2020-04-01 – 2023-03-31 慢性活動性EBウイルス感染症 / Epstein-Barr virus / 細菌叢 / dysbiosis
    47. 急性骨髄性白血病の変異FLT3のオルガネラシグナルとその理解に基づく治療戦術構築 2020-04-01 – 2023-03-31 急性骨髄性白血病 / FLT3 / オルガネラ / チロシンリン酸化シグナル
    48. 免疫不全を基盤として発症する炎症性腸疾患の病態解明 2020-04-01 – 2023-03-31 DNAリガーゼIV / 原発性免疫不全症 / 炎症性腸疾患 / CD4陽性T細胞
    49. 血液がんに関わるMMSETとヌクレオソーム複合体のクライオ電顕による構造解析 2020-04-01 – 2023-03-31 MMSET / ヒストンメチル化 / クライオ電子顕微鏡
    50. Ab initio法を活用した造血系腫瘍におけるlncRNAの統合的機能解析 2020-04-01 – 2023-03-31 造血器腫瘍 / システム生物学 / ab initio遺伝子軌道法 / long non-coding RNA / ゲノム編集
    51. マウスモデルによるATLL腫瘍形成メカニズムの解明と腫瘍幹細胞プロファイルの同定 2020-04-01 – 2023-03-31 成人T細胞白血病・リンパ腫 / CARD11 / 腫瘍幹細胞
    52. 炎症関連リンパ腫で形成されるケモカインネットワーク分子基盤の解明と治療標的の同定 2020-04-01 – 2023-03-31 リンパ腫 / ウイルス / ケモカイン
    53. キメラ型抗原受容体遺伝子導入Tリンパ球による原発性骨髄線維症に対する細胞免疫療法 2020-04-01 – 2023-03-31 移植・再生医療 / 骨髄増殖性疾患 / 細胞療法
    54. ラマン分光法を用いたALアミロイドーシスに対する迅速診断法の新規開発 2020-04-01 – 2023-03-31 ALアミロイドーシス / ラマン分光法
    55. 血管増殖におけるVWF-HBDの同定と抑制型VEGFアイソフォームとの相互作用 2020-04-01 – 2023-03-31 von Willebrand factor / VEGF / von Willebrand disease / heparin / vascular growth
    56. 疾患特異的iPS細胞を用いた凝固・線溶機能と血管内皮―血小板相互作用解析 2020-04-01 – 2023-03-31 線維素溶解 / 凝固 / iPS細胞 / 血小板 / 内皮細胞
    57. 骨髄不全症候群のT細胞遺伝子変異像による免疫異常の病態解明と新規治療指標開発 2020-04-01 – 2023-03-31 bone marrow failure / pure red cell aplasia / T cell
    58. トロンボポエチン受容体作動薬ロミプロスチムの造血への影響とDNA修復効果の検証 2020-04-01 – 2023-03-31 血液免疫学
    59. 自己免疫性造血不全における新たな免疫回避機構による造血制御変容の基盤的解明 2020-04-01 – 2023-03-31 免疫学 / 自己免疫疾患 / iPS細胞 / HLA / 免疫不全マウス
    60. 正常造血と造血器腫瘍における新規Gタンパク質共役受容体の役割の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 Gタンパク質共役受容体 / 造血器腫瘍 / 正常造血
    61. クロマチンループ因子CTCFによるヒト造血幹細胞静止期離脱機構の解明 2020-04-01 – 2023-03-31 ヒト造血幹細胞 / オープンクロマチン解析 / CTCF
    62. The role of inflammasome in steroid refractory graft-versus-host disease after allogeneic stem cell transplantation 2020-04-01 – 2023-03-31 移植片対宿主病 / 同種造血幹細胞移植 / インフラマゾーム / ステロイド抵抗性
    63. 慢性骨髄性白血病におけるDMR達成率向上の治療戦略の開発 2020-04-01 – 2024-03-31
    64. 第三世代シークエンサーを用いた血栓症の遺伝的背景の解明と診断・治療への活用 2019-04-01 – 2022-03-31 静脈血栓塞栓症 / 第三世代シーケンサー / 血栓症修飾遺伝子
    65. 2019-04-01 – 2022-03-31 Multiple Myeloma / NK cells / sSLAMF7 / CAGE
    66. 血小板産生と機能獲得におけるAutophagyの役割の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 Autophagy / platelet production
    67. 多発性骨髄腫に対するRSK2標的化創薬研究 2019-04-01 – 2022-03-31 多発性骨髄腫 / RSK2 / 創薬研究 / 分子標的
    68. 骨髄内細胞外小胞によるAML/MDSの病態進展機構の解析 2019-04-01 – 2022-03-31 細胞外小胞 / エクソソーム / 骨髄リプログラミング / 白血病 / 骨髄異形成症候群
    69. 生体内ゲノム編集を利用したHTLV-1を標的にする新規抗ウイルス療法 2019-04-01 – 2022-03-31 成人T細胞白血病 / 生体内ゲノム編集 / ヒト免疫不全ウイルス 1 型
    70. 先天性貧血の発症に関与するmRNA選択的な翻訳調節機構の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 リボソームタンパク質 / 貧血 / ゼブラフィッシュ / リボソーム病
    71. ATLに対する個別化治療:MTAPを指標としたPRMT5阻害剤による治療の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 ATL / MTAP / PRMT5 / 個別化治療
    72. 小児ホジキンリンパ腫の病態解明による治癒率のさらなる向上への試み 2019-04-01 – 2024-03-31 ホジキンリンパ腫 / 小児がん
    73. 小児白血病の発症プロセスに基づく発症・再発予防法開発への基礎研究 2019-04-01 – 2022-03-31 白血病 / 小児 / 遺伝的背景 / 遺伝子異常
    74. 間葉系幹細胞から造血支持細胞に至る細胞系譜の同定 2019-04-01 – 2022-03-31 間葉系幹細胞 / 造血幹細胞 / ニッチ / 細胞系譜追跡
    75. PNHのクローン性造血機序の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 発作性夜間ヘモグロビン尿症 / PIGA遺伝子 / PNHクローン / クロ-ン性拡大 / 造血幹細胞
    76. 造血幹細胞抗原ESAMの欠損が胎生期に致死的な赤血球造血不全をきたすメカニズム 2019-04-01 – 2022-03-31 造血幹細胞 / 赤血球造血 / 血管内皮細胞
    77. PNH治療のための最適ターゲットの同定 2019-04-01 – 2022-03-31 発作性夜間ヘモグロビン尿症 / PNH / 血管内溶血 / 補体 / 抗補体薬
    78. 鉄過剰状態における造血幹細胞内鉄代謝制御の解明-アナモルシンを中心に- 2019-04-01 – 2022-03-31 アナモルシン / 鉄・硫黄クラスター / 鉄過剰 / 骨髄異形成症候群 / 遺伝子改変マウス
    79. 栄養環境変化による造血幹細胞恒常性維持機構の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 造血幹細胞 / 自己複製
    80. 赤血球最終分化段階のミトコンドリア除去機構の解明と血球貪食症候群への応用 2019-04-01 – 2022-03-31 オートファジー / 赤血球
    81. アンジオクラインシステムによる造血幹細胞の生着制御機構の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 血管内皮細胞 / 造血幹細胞増幅 / アンジオクライン因子 / 造血幹細胞生着 / 造血幹細胞移植
    82. Role of the angiocrine factor Egfl7 in multiple myeloma progression and drug resistance 2019-04-01 – 2022-03-31 multiple myeloma
    83. 後天性赤芽球癆における体細胞遺伝子変異の機能解明と新規治療基盤の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 後天性赤芽球癆 / 遺伝子変異 / 機能解析 / ゲノム編集 / 標的治療
    84. 遺伝性血小板減少症の網羅的遺伝子診断系の確立および病態解析を含む新規疾患群の提唱 2019-04-01 – 2022-03-31 遺伝性血小板減少症 / 網羅的遺伝子解析 / MECOM / CDC42
    85. リポソーム誘導B7-H3陽性MDSCの誘導機序とT細胞抑制機序の分子基盤の究明 2019-04-01 – 2022-03-31 リポソーム / MDSD / B7-H3
    86. 血栓形成における12-リポキシゲナーゼの局在・活性制御メカニズムの解明 2019-04-01 – 2022-03-31 12-リポキシゲナーぜ / 血栓形成 / RhoA
    87. 原因遺伝子RUNX1の新しい機能に基づく家族性血小板異常症の発症機構の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 家族性血小板異常症 / FPD / RUNX1 / DNAメチル化 / エピジェネティクス
    88. 脱アシル化酵素サーチュインを標的とした新規白血病治療法の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 ATL / HTLV-1 / サーチュイン
    89. 経口抗凝固薬(DOAC)が示す抗腫瘍作用の分子薬理的研究 2019-04-01 – 2022-03-31 DOAC / 経口抗凝固薬 / 抗腫瘍作用 / PAR-2 / PAR-1
    90. 好中球分化誘導因子C/EBPαとポリコーム抑制複合体のクロストークの解明 2019-04-01 – 2022-03-31
    91. 変異型CALRのホモ多量体化を標的とした治療概念の確立 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄増殖性腫瘍 / calreticulin / JAK2 / MPL
    92. BCR-ABL細胞内局在制御によるCML根治治療の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 慢性骨髄性白血病 / BCR-ABL / AMPK / p53 / オートファジー
    93. 造血転写制御への新規介入方法の探索とその臨床応用に向けた研究 2019-04-01 – 2022-03-31 RUNX1 / AML1 / 転写因子 / 白血病 / 造血幹細胞
    94. RUNX1による造血幹細胞分化プロセスの解明と新たな分子標的薬の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 転写因子 / Runx1 / 遺伝子発現
    95. トロンボモジュリン由来ペプチドによる特発性肺線維症の新規治療法の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 IPF / Thrombomodulin
    96. ATLにおける制御性T細胞の選択的な増殖機構:OX40L/OX40に着目して 2019-04-01 – 2022-03-31 HTLV-1 / ATL / OX40 / OX40L / Foxp3
    97. HMGA2によるがん特異的クロマチン・転写因子ネットワーク機構の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 Hmga2 / エピゲノム / 白血病
    98. 多発性骨髄腫の微小環境の病態解明と治療法の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 多発性骨髄腫 / 骨髄微小環境 / 間葉系幹細胞
    99. MLL遺伝子再構成陽性乳児ALLに対するFLT3を標的とした分子標的療法の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 乳児白血病 / MLL遺伝子 / 分子標的療法
    100. がん化学療法後の全身性免疫炎症病態へのFusobacteriumの役割の解明 2019-04-01 – 2023-03-31 Fusobacterium
    101. TALENを用いたゲノム編集によるユニバーサルな抗原特異的制御性T細胞の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 T細胞療法 / 制御性T細胞 / ゲノム編集
    102. 骨髄微小環境(ニッチ)による造血幹細胞プールの再生機構 2019-04-01 – 2022-03-31 造血幹細胞 / ニッチ / 間葉系幹細胞 / 同種造血幹細胞移植 / 骨髄
    103. 遺伝子改変マウスC/EBPβを用いた移植後慢性GVHDの病態解明と新規治療 2019-04-01 – 2022-03-31 Transplantation / GVHD / Monocyte
    104. 骨髄増殖性腫瘍とその二次性白血病におけるinitiating変異の同定と機能解析 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄増殖性腫瘍 / 急性骨髄性白血病 / initiating変異
    105. 血小板が関与する新たな肺線維化機構の解明と治療標的としての可能性 2019-04-01 – 2022-03-31 血小板 / 肺線維化 / CLEC-2
    106. TP53変異が急性リンパ性白血病の抗がん剤耐性に与える影響の解析 2019-04-01 – 2022-03-31 急性リンパ性白血病 / TP53変異 / 抗がん剤耐性
    107. 難治性B細胞腫瘍の新たな分子標的COTとその臨床的バイオマーカーとしての有用性 2019-04-01 – 2022-03-31 難治性B細胞腫瘍 / COT / 臨床的バイオマーカー
    108. 骨髄形質細胞の遺伝子発現解析によるALアミロイドーシスの分子病態解明 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄腫類縁疾患 / ALアミロイドーシス / 微小残存病変
    109. 骨髄液エクソソームにフォーカスした低リスクMDSの造血不全の病態解明と、治療応用 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄異形成症候群 / エクソソーム / miRNA / 骨髄微小環境
    110. 好中球SiglecへのVWFとADAMTS13の結合を介したNETs形成調節機構 2019-04-01 – 2022-03-31 ADAMTS13 / クリアランス機構
    111. 造血幹細胞の増殖・分化制御におけるZFATとGemininの分子的クロストーク 2019-04-01 – 2022-03-31 造血幹細胞 / 自己複製 / 分化 / ZFAT / Geminin
    112. セマフォリン4Aが移植後免疫応答に及ぼす影響の解明と新規急性GVHD制御法の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 GVHD / 制御性T細胞 / セマフォリン
    113. 細胞指向性送達理論に基づくエクソソーム捕捉型核酸医薬による多発性骨髄腫治療の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 多発性骨髄腫 / エクソソーム / CD63 / 核酸医薬 / 抗体薬物複合体
    114. ゲノム編集によるFLT3変異改変ヒト白血病細胞の作製と新規治療法の探索 2019-04-01 – 2022-03-31 FLT3 / ゲノム編集 / 白血病 / 遺伝子変異
    115. RUNX1変異モデルマウスを用いた低リスク骨髄異形成症候群の分子発症機序の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄異形成症候群 / 骨髄不全症 / モデルマウス / ミトコンドリア機能動態 / RUNX1変異
    116. 白血病幹細胞に対するDNA修復関連分子を標的にした新規治療法の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 急性骨髄性白血病 / 白血病幹細胞 / DNA修復機構
    117. RUNX1-EVI1型白血病の分子病態の解明と分子標的療法の開発 2019-04-01 – 2022-03-31 内科 / 癌 / 遺伝子 / 分子標的療法
    118. 骨髄異形成症候群の造血障害・遺伝子変異細胞クローン性拡大とNKG2D免疫との関連 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄異形成症候群 / NKG2D免疫 / LIG4変異
    119. 骨髄異形成症候群における無効造血環境形成の血球動態に基づく基礎的検討 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄異形成症候群 / 無効造血 / 好中球
    120. CALR変異幹細胞の増幅機構及び変異体の機能モチーフを標的とした骨髄線維症の制御 2019-04-01 – 2022-03-31 骨髄増殖性腫瘍 / 原発性骨髄線維症 / 分子標的療法 / Calreticulin
    121. びまん性大細胞型B細胞リンパ腫のゲノム変異が微小環境に及ぼす影響と新規治療開発 2019-04-01 – 2022-03-31 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 / リンパ腫周囲環境
    122. B細胞リンパ腫における新しいCD20陰性化機序の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 リンパ腫 / 遺伝子
    123. GPR25遺伝子による血小板減少性血栓性素因を呈する疾患病態の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 血小板減少症
    124. 同種造血幹細胞移植後の免疫再構築と同種免疫応答におけるSTAP蛋白の役割 2019-04-01 – 2022-03-31 STAP蛋白 / GVHD / 胸腺再生 / 免疫再構築
    125. 多発性骨髄腫の予後予測バイオマーカーとしてのニッチ細胞解析の有用性 2019-04-01 – 2022-03-31 多発性骨髄腫 / 微小環境
    126. 血小板インテグリン活性化の分子機構および血管病変形成における意義の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 血小板
    127. KIRアリル多型に着目した造血幹細胞移植における免疫の最適化 2019-04-01 – 2022-03-31 同種造血幹細胞移植 / 移植片対宿主病 / 移植片対腫瘍効果 / NK細胞多型
    128. 急性白血病におけるスーパーエンハンサーを介した転写因子ネットワーク異常の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 白血病 / 転写因子 / ヒストン修飾 / スーパーエンハンサー
    129. 急性骨髄性白血病における変異型セリンプロテアーゼの高発現とその生物学的意義の解明 2019-04-01 – 2022-03-31 造血器腫瘍 / 急性骨髄性白血病
    130. チロシンキナーゼ阻害剤による動脈硬化促進に関わるバイオマーカーの網羅的探索研究 2019-04-01 – 2022-03-31 慢性骨髄性白血病 / チロシンキナーゼ阻害薬 / 動脈硬化 / バイオマーカー
    131. 腫瘍細胞特異性を向上させた次世代キメラ抗原受容体(CAR)ベクターシステムの構築 2019-04-01 – 2022-03-31
    132. 新規多発性骨髄腫モデルマウスを用いた統合的エピジェネティック治療の確立 2019-04-01 – 2022-03-31 多発性骨髄腫 / エピジェネティック / モデルマウス
    133. 生体イメージングによる造血幹細胞ニッチの加齢変化の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 造血幹細胞 / ニッチ / 微小循環
    134. HTLV-1キャリアのATL発症予防対策に向けた潜伏感染のメカニズム解明 2018-04-01 – 2021-03-31 HTLV-1 / ヒト化マウス / in situ hybridization / 潜伏感染
    135. 絶対的遺伝子発現解析による造血幹細胞・ニッチ間分子コミュニケーションの全貌の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 遺伝子発現 / 造血幹細胞 / ニッチ / 分子コミュニケーション / 微小環境 / システムバイオロジー
    136. 複数回の造血幹細胞移植後にもかかわらず再発した白血病細胞の免疫回避機構の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 HLA-LOH / HLA不適合移植 / 再発 / 白血病
    137. 治癒を目指した慢性骨髄性白血病幹細胞の分子遺伝学的、免疫学的特性解析 2018-04-01 – 2021-03-31 慢性骨髄性白血病 / 分子標的 / 腫瘍免疫 / CML / CML幹細胞 / チロシンキナーゼ阻害薬 / 免疫チェックポイント分子
    138. 骨髄腫におけるKL-6およびMUC1-galectin-3による増悪化機構の解析 2018-04-01 – 2021-03-31 多発性骨髄腫 / KL-6 / 予後不良因子 / MUC1 / galectin-3
    139. 多発性骨髄腫におけるセマフォリン3Aシグナルを介した薬剤耐性機序の解明とその克服 2018-04-01 – 2021-03-31 多発性骨髄腫 / セマフォリン3A / ニューロピリン1 / FPPC / furin / 薬剤耐性機序
    140. CALR遺伝子変異により発症する骨髄増殖性腫瘍に対する新規治療戦略の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 骨髄増殖性腫瘍 / 変異型CALR / 低分子化合物 / calreticulin
    141. TGFbシグナル抑制分子CD109の造血における機能解析 2018-04-01 – 2021-03-31 TGFbシグナル / CD109 / トランスフォーミング成長因子
    142. 血液凝固第VIII因子産生細胞の起源解明による新たな血友病治療への展開 2018-04-01 – 2021-03-31 血液凝固第VIII因子 / 血友病A / 再生医療 / 遺伝子治療 / 肝臓類洞内皮細胞 / 血友病 / 第VIII因子
    143. 成人T細胞性白血病に対するTax特異的免疫細胞療法の実現のための基礎的研究 2018-04-01 – 2021-03-31 免疫細胞療法 / 成人T 細胞白血病・リンパ腫 / 遺伝子治療 / Tax / 腫瘍免疫
    144. ABLファミリー遺伝子に内在する新たな造白血病活性抑制機構の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 ABLファミリー遺伝子 / 白血病 / Mastcytosis / 発がんシグナル / 発がん制御 / ABL ファミリー遺伝子
    145. B細胞性腫瘍のクローン性進展におけるSGO-1の機能的意義と制御による合成致死 2018-04-01 – 2021-03-31 多発性骨髄腫 / クローン進展 / SGO1 / BUB1 / 染色体分配異常 / B細胞性リンパ腫 / クローン性進展 / Shugoshin / 造血器腫瘍
    146. 同種移植関連微小血管障害症の病態解明:Gas6-TAMシグナルの意義 2018-04-01 – 2021-03-31 Gas6 / Mer / TA-TMA / HSCT / 同種造血幹細胞移植 / 血栓性微小血管障害症 / 急性移植片対宿主病 / TAM受容体
    147. 骨髄増殖性腫瘍の病態進展におけるドライバー変異とヒストン修飾因子異常の相互的役割 2018-04-01 – 2021-03-31 骨髄増殖性腫瘍 / カルレチクリン / ドライバー変異 / ヒストン修飾 / HMGA2
    148. 細胞エネルギー代謝を介する造血幹細胞の巨核球分化機構の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 造血幹細胞 / 細胞代謝 / 巨核球 / 分化
    149. PU.1発現低下による成熟B細胞腫瘍発症メカニズムの解明と治療応用への基礎研究 2018-04-01 – 2019-03-31 PU.1 / 腫瘍抑制因子 / DLBCL / B細胞リンパ腫 / 多発性骨髄腫 / KL-6 / Mucin 1 / B細胞腫瘍 / 古典的ホジキンリンパ腫 / 治療
    150. 概日リズム因子を標的とした難治性急性骨髄性白血病の治療開発 2018-04-01 – 2021-03-31 概日リズム因子 / 白血病 / 概日リズム遺伝子
    151. 白血病に対するネオアンチゲン特異的な革新的遺伝子改変ヘルパーT細胞療法の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 ネオアンチゲン / 遺伝子改変T細胞 / 急性骨髄性白血病 / 白血病幹細胞 / 細胞免疫療法 / 遺伝子改変ヘルパーT細胞 / 白血病 / 免疫療法
    152. 血小板減少症/血栓性素因におけるG蛋白質共役型受容体GPR25の関与と機能の検討 2018-04-01 – 2021-03-31 血小板 / G蛋白質 / 血栓性素因 / 血小板減少
    153. ウイルス療法と腸内細菌叢制御を統合した造血器腫瘍の新規免疫療法 2018-04-01 – 2021-03-31 ウイルス療法 / 腸内細菌叢 / 免疫療法 / ウイルス / 造血器腫瘍 / 希少糖
    154. 老化制御による新規骨髄増殖性腫瘍治療法の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 骨髄増殖性腫瘍 / 細胞老化
    155. Aza-dCによるMDS患者の貧血改善における翻訳調節機構の関与 2018-04-01 – 2021-03-31 骨髄異形成症候群 / 赤血球分化 / 貧血 / アザシチジン
    156. TFL発現異常による免疫制御の破綻が引き起こすがん病態悪化機構の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 TFL / Zc3h12d / Regnase / 転写後調節 / リンパ腫
    157. 老化に伴う造血幹細胞のリンパ球産生機能低下を制御する方法の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 造血幹細胞 / 老化 / クロマチン構造調節蛋白 / リンパ球 / 造血 / 免疫
    158. 転写因子C/EBPβによるストレス造血制御機構の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 ストレス造血 / 造血幹細胞 / C/EBPβ / 転写制御
    159. 慢性移植片対宿主病の病態における好中球細胞外トラップの役割の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 慢性GVHD / 好中球細胞外トラップ / 形質細胞様樹状細胞 / Ⅰ型インターフェロン / 慢性移植片対宿主病 / 同種移植 / 免疫寛容
    160. 白血病発症過程におけるDNA脱メチル化関連分子の果たす機能的役割の統合的理解 2018-04-01 – 2021-03-31 造血器腫瘍 / 白血病 / DNAメチル化
    161. T細胞レセプター遺伝子導入T細胞における細胞内シグナルの増強 2018-04-01 – 2021-03-31 遺伝子導入T細胞 / TCR遺伝子導入 / T細胞内シグナル / 遺伝子改変
    162. 若年性骨髄単球性白血病に対する改変T細胞と分子標的薬による複合治療法の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 若年性骨髄単球性白血病 / GMR-CAR-T細胞 / iPS細胞 / 分子標的薬 / 遺伝子改変T細胞 / 複合治療
    163. 変異チロシンキナーゼのシグナル伝達経路を標的とした難治性造血器腫瘍の統合的治療法 2018-04-01 – 2021-03-31 造血器腫瘍 / 分子標的療法 / チロシンキナーゼ / FLT3-ITD / シグナル伝達
    164. 造血システムの加齢に伴うエピゲノム変化と造血器腫瘍発症の分子基盤 2018-04-01 – 2021-03-31 Ezh2リン酸化 / Nrf2 / 造血幹細胞
    165. 非トランスフェリン結合鉄による効率的フェロトーシス誘導を介した抗腫瘍効果の探求 2018-04-01 – 2021-03-31 フェロトーシス / 抗腫瘍効果 / 非トランスフェリン結合鉄 / 鉄
    166. 異所発現性血液凝固第7因子の癌の静脈血栓塞栓症、悪性化への役割の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 癌 / 血栓塞栓症 / 静脈血栓塞栓症
    167. 造血細胞移植後の晩期障害のバイオマーカーと病態解明 2018-04-01 – 2022-03-31 造血細胞移植 / 晩期障害 / バイオマーカー / 遺伝子解析 / 移植片対宿主病
    168. 骨髄線維症におけるfibrocyteの線維化・髄外造血誘導機構の解析 2018-04-01 – 2021-03-31 骨髄線維症 / 線維細胞 / Chitinase-3-like 1
    169. 造血細胞移植関連遺伝子多型機能に基づく免疫制御性マイクロRNAの探索 2018-04-01 – 2021-03-31 造血幹細胞移植 / 遺伝子多型 / マイクロRNA / 免疫制御 / 造血細胞移植
    170. PBKが骨髄腫の悪性化に寄与する作用機序の解明と治療標的分子としての可能性の検討 2018-04-01 – 2021-03-31 多発性骨髄腫 / 悪性化 / PBK / 治療 / マウス / ゲノム編集 / 治療標的分子 / キナーゼ
    171. 不適合HLA抗原を標的とした移植後再発に対するTCR導入T細胞療法の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 アロ抗原 / 同種造血細胞移植 / 養子免疫療法 / 同種移植
    172. 脱ユビキチン化酵素USP10が司る造血幹細胞維持機構の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 USP10 / DNA修復 / 造血幹細胞 / 相同組換え修復 / 脱ユビキチン化酵素
    173. 血小板ー白血球コンタクトの免疫学的解析による炎症メカニズムの解明と新規治療の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 糖尿病 / 急性炎症 / ヒストン / 好中球 / リン酸化 / 血小板 / 炎症 / 血栓
    174. 骨髄形質細胞シングルセル解析によるPOEMS症候群の分子病態の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 POEMS症候群 / シングルセル解析 / 形質細胞腫瘍 / 次世代シークエンサー / POEMS syndrome / 形質細胞 / 次世代シーケンサー
    175. ヒツジ胎仔造血環境下でのヒトiPS細胞由来造血幹細胞の発生機序の解明とその応用 2018-04-01 – 2021-03-31 ヒトiPS細胞 / 造血幹細胞 / 分化 / 動物体内 / 胎仔 / ヒツジ / 再生医学 / 幹細胞 / 血液内科学 / 応用動物学 / トランスレーショナルリサーチ
    176. 多発性骨髄腫進展のドライバー因子の同定と早期治療介入への応用 2018-04-01 – 2021-03-31 多発性骨髄腫 / APOBEC3B / MGUS / 点突然変異 / APOBEC3
    177. 腫瘍の多様な染色体・ゲノム構造と異常転写産物形成の分子機構の統合解析 2018-04-01 – 2021-03-31 がん / ゲノム / キメラ遺伝子 / エクソン / イントロン / 染色体 / 転写産物
    178. リボソーム生合成障害が造血器腫瘍の発症・進展に果たす役割の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 DDX41 / リボソームプロファイリング / 急性骨髄性白血病 / 骨髄異形成症候群 / リボソーム
    179. EPCRに結合するモノクローナル抗体による重症性マラリア治療法の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 プロテインC / マラリア / 受容体 / 血栓 / 血管内皮 / モノクローナル抗体
    180. Study of Novel Epigentic Regulator Natd1 in Hematopoiesis and Leukemogenesis 2018-04-01 – 2021-03-31
    181. 新たな抗体改変技術を利用したがんに対する革新的免疫療法の開発研究 2018-04-01 – 2021-03-31 改変抗体 / 造血器腫瘍
    182. 多発性骨髄腫に対する新規CAR-T細胞療法の開発 2018-04-01 – 2021-03-31 細胞免疫療法 / CAR-T / NY-ESO-1 / 多発性骨髄腫
    183. TAK1-Pim-2経路がもたらす骨髄腫の難治性と骨破壊の役割とその克服法の開発 2018-04-01 – 2022-03-31 多発性骨髄腫 / TAK1 / Pim-2 / 骨髄間質細胞 / 骨病変
    184. 慢性移植片対宿主病における単球・マクロファージの役割の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 免疫学 / 慢性移植片対宿主病
    185. 血小板インテグリン活性化ダイナミクスを制御する分子機構の網羅的解析 2018-04-01 – 2021-03-31 血小板 / インテグリン / 血栓 / 血栓・止血
    186. 新規実験システムを用いた血小板インテグリン制御分子の多角的解析とその応用 2018-04-01 – 2021-03-31 インテグリン / GPIIb-IIIa / 血小板 / 後天性血小板無力症 / 自己抗体 / CMK細胞 / CalDAG-GEFI / Kindlin 3
    187. 臨床データ解析による臍帯血移植成績向上のための国際標準アルゴリズム確立 2018-04-01 – 2021-03-31 臍帯血移植
    188. マウスB細胞腫瘍モデルを用いたNotchシグナル活性化の意義の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 B細胞リンパ腫 / 腫瘍微小環境 / T細胞 / Notch / 免疫微小環境
    189. リンパ節間葉系間質細胞の生物学的特性解明と濾胞性リンパ腫薬物治療への応用 2018-04-01 – 2021-03-31 間質細胞 / リンパ腫 / 腫瘍微小環境 / 間葉系間質細胞 / 間葉系幹細胞 / 抗がん剤抵抗性
    190. 新規培養法を用いたヒトリンパ球系分化制御および腫瘍化の分子遺伝学的研究 2018-04-01 – 2021-03-31 ヒト / リンパ球分化 / 樹状細胞分化 / ストローマ細胞 / 腫瘍化
    191. 移植前にGVHD関連T細胞を推定するヒト急性GVHDにおけるT細胞応答の解析 2018-04-01 – 2021-03-31 造血幹細胞移植 / 移植片対宿主病 / T細胞 / アロ抗原 / T細胞受容体
    192. 移植後の水痘帯状疱疹ウイルスに対する免疫再構築を基盤とした感染予防戦略の確立 2018-04-01 – 2021-03-31 ウイルス感染症 / 水痘帯状疱疹ウイルス / 移植 / 水痘・帯状疱疹ウイルス / 再活性化 / ワクチン / 造血細胞移植
    193. 小胞体ストレスネットワーク制御による骨髄線維症制御へのアプローチ 2018-04-01 – 2021-03-31 UPR / JAK2V617F / metformin / GRP78 / 骨髄線維症 / 小胞体ストレス / 分子シャペロン / メトホルミン
    194. 難治性再生不良性貧血におけるトロンボポエチン受容体作動薬の効果反応予測因子の同定 2018-04-01 – 2021-03-31 GPIアンカー膜蛋白欠失血球 / HLAクラスⅠアレル欠失血球 / 細胞表面抗原解析 / TPO受容体作動薬 / 再生不良性貧血 / エルトロンボパグ / HLAクラスⅠアリル欠失血球
    195. 腫瘍ウイルス感染初期に形成されるエピゲノム異常と発がん機構の解明に向けた統合解析 2018-04-01 – 2021-03-31 ウイルス / エピゲノム / HTLV-1 / EBウイルス / トランスクリプトーム / 悪性リンパ腫 / エピジェネティクス / EZH2
    196. 造血器腫瘍における造血ニッチ細胞の遺伝子・機能異常解析 2018-04-01 – 2021-03-31 造血ニッチ / 骨髄異形成症候群 / 骨髄繊維症 / 造血器腫瘍 / 幹細胞ニッチ / 間葉系幹細胞
    197. ヒト赤芽球におけるオルガネラリロケーションの統括的制御機構の解明 2018-04-01 – 2022-03-31 ヒト赤芽球 / 脱核 / Cdc42 / CASIN / 赤血球造血
    198. 後天性鉄芽球性貧血の分子疫学及び病態の解明 2018-04-01 – 2021-03-31 鉄芽球性貧血 / 骨髄異形成症候群
    199. CRISPRスクリーニングによるT/NK細胞性リンパ腫の網羅的分子標的同定 2018-04-01 – 2021-03-31 T/NK細胞リンパ腫 / CRISPRスクリーニング / 分子標的治療 / T細胞性リンパ腫 / NK細胞性リンパ腫

語句

  1. 骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes:MDS)は造血細胞の異常な増殖とアポトーシスによって特徴付けられる腫瘍性の疾患で,未熟な造血細胞に生じた異常が原因であると考えられている1, 2)。 (日本血液学会造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版補訂版)
  2. 甲状腺分化癌の治療にエビデンスをもつ分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害薬,TKI)の登場は,分化癌の治療戦略に変革をもたらした。TKIは根治切除不能な甲状腺癌を適応症とするが,甲状腺全摘後に放射性ヨウ素(RAI)内用療法が行われていることが大前提となる。その上でRAI治療抵抗性が確認され,且つ進行性が認められる症例に対してのみTKIの投与が考慮される。… そこで今回は甲状腺分化癌にTKIを使用できる「TKI時代」にふさわしいRAI治療の特集を企画した。(特集2.TKI時代の分化型甲状腺癌に対するRAI治療」によせて 内分泌甲状腺外会誌 35(3):173,2018
  3. グラフト:移植片
  4. 治療概念:遺伝学的リスクを持ち発病していない状態への医学的介入を治療として位置づけることは、既存の治療概念を根治型治療(treatlnent)から救済型治療(cure)へと拡大するものである。(遺伝 医学 の 発展 と疾病 ・ 治療概念の 変容 生命 倫理 VOL .13 NO .1 2003 .9 167)

ロジスティック回帰分析(多変量解析)の実例

独立変数(説明変数)が複数あり、従属変数がバイナリー(イベントの有無)の場合に、どの独立変数の寄与が大きいかを調べる手法が、ロジスティック回帰分析だそうです。わかりやすい説明サイト、実例紹介サイトのまとめです。

  1. ロジスティック回帰 多変量解析の手法別解説 統計分析研究所アイスタット:説明変数として、喫煙本数と飲酒日数、従属変数(目的変数)として健康か不健康かという例で、解説。
  2. https://www.amed.go.jp/content/000048629.pdf 検討可能な説明変数の数は、イベントありなしの少ないほうの数を10で割った数だそうです。

内的妥当性とは?外的妥当性とは?

基礎系の生命科学研究を長年やってきたにも関わらず自分に全く馴染みがなかった言葉が、内的妥当性と外的妥当性です。これは、看護学の研究者が当たり前に使っていて、初めて聞いたときにとても新鮮に感じました。

説明を聞いてみると、特に目新しい概念というわけではなく、単に自分はそういう言葉遣いをしてこなかったというだけのようです。砕けた言い方をするならば、外的妥当性というのは、どれくらい一般化できるかという意味です。内的妥当性というのは、その実験結果がどれくらい間違いがないか(つまり再現性があるか)ということです。学問分野によって常識がずいぶん違うものなんですね。

ランダム化比較試験(RCT)は,最も内的妥当性が高い臨床研究として有名ですが,研究の対象となる人が限定されることから,外的妥当性は低いとの指摘もあります.一方,全数調査をするようなコホート研究では,ランダム化比較試験(RCT)より外的妥当性は高いが内的妥当性は低いといわれています.(妥当性 jspt.japanpt.or.jp)

内的妥当性とは、独立変数と従属変数の因果関係について、その因果関係が確かにあるということが確信をもっていえる程度のことである。外的妥当性とは、研究の結果がどの程度一般的なものであるかの程度のことである。(内的妥当性と外的妥当性 sotsurontaro2.seesaa.net/)

(1)内的妥当性Internal validity)=因果推論  内的妥当性とは、「観察された共変する2つの事象に因果関係があるかどうか」ということに関する妥当性です。つまり内的妥当性とは因果推論そのものです。XとYが共変することは分かっていたとします。この2つは「原因」と「結果」であると言うことができれば内的妥当性は高いと表現されます。一方で、交絡因子・内生性の問題があり、見かけ上はXとYに関係性があるものの、それが因果関係になければ内的妥当性は低いと考えられます。(妥当性(Validity)と信頼性(Reliability)  2014/12/15 healthpolicyhealthecon.com)

例えば3歳児神話の研究では「就業している母親はこどもを保育園に通わせる」「就業している母親は学歴や年齢が高い」「ソーシャルサポートや同居家族が多いと保育園に通わせない可能性が高い」など、独立変数に関連する様々な要因が従属変数(例えば数年後の知能や社会性)に影響を与える可能性は十分ある。
このような場合に単純に独立変数と従属変数の関係を調べても、内的な妥当性(=従属変数への独立変数単独の効果を見ることができる程度)が低いため、様々な反論にさらされる可能性がある。(星野 崇宏 名古屋大学大学院経済学研究科 educ.kyoto-u.ac.jp

参考

  1. 【図解】内的妥当性と外的妥当性 note.com/akiduki
  2. 内的妥当性 【読み】:ないてきだとうせい 【英語】:internal validity  quint-j.co.jp
  3. EBMにおける内的妥当性と外的妥当性って何ですか?
  4. 臨床研究の実践知 小山田 隼佑 第3320号 2019年4月29日

 

冠微小循環とは?冠微小循環障害とは?

冠微小循環とは

一般に約100~150μm未満の血管系を微小循環と称している.(冠微小循環の視覚化 pp.873-877 呼吸と循環 53巻8号 2005年8月

冠動脈はepicardialarteryから心筋に入り込み,分枝して冠小動脈になる(>100-150μm:large arterial microvessels / small arteries, <100-150μm: small arterial-microvesels / arterioles). 分枝に従い, 血管径を減じ, 毛細血管前小動脈 (precapillary), 内皮細胞と周皮細胞(pericyte)からなる毛細血管(<10μm:capiillary)を経て, 小脈(venule70μm)に移行する. 冠小動脈は中外膜の3層構造を有する筋性動脈である. このレベルでは中膜は4~6層の平滑筋細胞から構成される. 末梢に進むに従い, 中膜の厚さを減じ, precapillaryレベルの中膜は1層の平滑筋細胞になる. 終末小動脈の中膜は不連続となり, 平滑筋細胞も散在するようになる. 小脈は内皮細胞のみから構成されるが, 血管の増大に伴い中膜の平滑筋細胞が認められるようになる.(冠微小循環の基礎知識 心臓Vol.40 No.7(2008)

冠微小循環の生理学的役割

心臓には約45mlの血液が含まれ、動脈系毛細血管静脈系に約1/3ずつ存在する。冠微小循環は直径200μm以下の血管径の総称であり、左心室筋重量の約8%の血液が含まれている。動脈系の微小循環は直径200~100μmの小動脈small artery)と100μm以下の細動脈(arteriole)に分けられる。両者は血管抵抗の75%を担っており、抵抗血管とも呼ばれている。細小動脈の役割は、体血圧が変動しても自動的に抵抗を調節することにより毛細血管内圧を25~30mmHgで一定に保つことである(自動調節能 autoregulation)。これは、毛細血管における酸素や栄養の交換を安定的に行う”恒常性の維持”のためである。毛細血管には冠微小循環の血液の90%が存在し、容量血管としての働きをもつ。拡張期に冠動脈から心筋に流れ込む血液を心筋内圧を上昇させることなく全て収容することができる。(急性心筋梗塞における冠微小循環障害の病態と治療戦略 岡山医学会雑誌 2009 JStage

冠血流の自動調節能

冠血流量は、灌流圧が一定であれば血管抵抗により決まる。冠血管抵抗に対する心外膜側の太い動脈の関与は生理的状態では少なく、細動脈などの抵抗血管により規定される。反応性充血やジピリダモール、アデノシンなどの薬物による冠拡張でみられるように、冠血流は安静時の5~6倍程度まで増加しうる。労作などにより心筋酸素消費量が増加すると、細動脈が拡張し、冠血管抵抗を減血流量を増やすことにより供給を維持する。一方、冠灌流圧の変化に対しても、心筋酸素消費量が一定であれば70~130mmHgの範囲では冠血流量を一定に保持する働きがあり(autoregulation,自動調節能)、動脈硬化などによる80%程度までの内径狭窄では、その末梢部の圧の多少の低下にもかかわらず虚血とはならない。(冠血流予備能〈coronary flow reserve〉 トーアエイヨ―)

冠微小循環が抱える根音的な問題

左冠動脈前下行枝および回旋枝は, 左心室心外膜表面を走行し, 途中直角に心筋膜下層に向かって走行して内膜下層心筋部位に微小血管として分布する. この冠血流が途えると心筋組織に虚血が生じる. 特に心筋膜下層は, 心筋にして直角に走行する冠血管が周囲の心筋が収縮する度に圧迫されるため, 常に虚血になる危険に曝されている. (心臓微小循環 日薬理誌 1999)

冠微小循環障害

冠微小循環障害(CMD)には機能性構造性の2類型があることが明らかになりつつある。イギリスKings CollegeのRahmanらは、86名の狭心症患者を対象として、この分類の確定を報告している。… 著者らは、機能性CMDでは心筋‐冠動脈カップリング不全が酸素需要増をまねく一方、構造性CMDでは全身性内皮細胞障害による心筋過活動を介して血流供給が相対的不足となる、という機構を提唱している。(メディカルオンライン)

  1. Physiological Stratification of Patients With Angina Due to Coronary Microvascular Dysfunction.  Journal of the American College of Cardiology Volume 75, Issue 20, 26 May 2020, Pages 2538-2549

no reflow現象

急性心筋梗塞症例の治療目標は,梗塞責任血管の速やかな再疎通である。なかには責任血管が再疎通しても冠微小循環に構造的障害が生じたために十分な心筋血流が得られない症例が存在し,noreflow現象と呼ばれている。(急性冠症候群の最近の動向 治療 虚血再灌流時の微小循環保護:現状と展望 CARDIAC PRACTICE Vol.22 No.2, 67-71, 2011)

心血管イベントの予測因子としての冠微小血管機能障害

冠動脈疾患の診療は、主に冠動脈狭窄心筋虚血検査によって行われてきた。しかしながら、近年の筆者らの臨床研究によって、狭窄や虚血がなくても血管径が100μm未満の冠微小血管機能が障害している患者が存在し、心血管イベントの強い予測因子であることが明らかとなった。冠微小血管そのものを描出することはできないが、心臓PET装置と心筋血流トレーサを用いることでアデノシン負荷時と安静時血流量の比から、非侵襲的かつ定量的冠血流予備能を算出することが可能である。(冠微小循環機能評価 北海道大学 研究シーズ集)

冠血流予備能(CFR)とは

冠血流予備能(CFR)とは安静時に比較して最大冠拡張時に何倍増やすことができるかを示す指標である。… CFRは局所的狭窄のみでなく、瀰慢性病変の存在や微小循環障害の存在によっても低下する。(CFRとFFR ―その類似点と相違点― 日本心臓核医学会誌 Vol.19-1 jastage.jst.go.jp

部分冠血流予備比(FFR)とは

下の記事の説明が、FFRの定義が最も詳細です。

FFRとは圧センサー付きガイドワイヤー(pressure guidewire)を用いて冠動脈狭窄の遠位部圧を計測し、最大充血状態(抵抗血管を最大拡張した状態)での病
変部圧較差から重症度評価を行うものである。狭窄のない正常冠動脈では心筋外血管に抵抗、すなわち圧較差は存在しないため、その心筋灌流圧は(Pa-Pv)と
なり(Pa:大動脈圧Pv:中心静脈圧)、細小動脈血管抵抗をRとすると、正常最大心筋灌流量QN,max=(Pa-Pv)/Rで表わされる。狭窄が存在すると狭窄遠位部圧(Pd)は低下し、その際の心筋灌流圧は(Pd-Pv)となるため、狭窄存在下の最大心筋灌流量QS,max=(PdPv)/Rとなる。FFRは次のように定義される。
FFR = 狭窄存在下の最大心筋灌流量 / 正常最大心筋灌流量 = QS,max / QN,max
抵抗血管を最大拡張の状態とするとその抵抗値Rは最小となり、また一定となる。Pa、Pdに対しPvが十分低いと仮定すると、
FFR=QS,max/QN,max=(Pd-Pv)/(Pa-Pv)≒Pd/Pa
正常血管である場合のFFR=1.0であり、FFRが0.75に低下しているということは、その血管が正常であった場合に得られる最大血流量の75%の血液を供給しうるということを意味する。(FFR を用いた心筋虚血の評価 田中信大 Nobuhiro Tanaka 東京医科大学 循環器内科 日本心臓核医学会誌 Vol.16-1)

下の記事は図解してあってわかりやすい。

狭窄の存在下での最大増加血流量が、その狭窄が存在しないと仮定した場合の最大増加血流量に対してどの程度の割合なのかを表す指標を FFR(心筋血流予備量比)といいます。 カテーテル検査ではプレッシャーワイヤーというカテーテルを用いて、薬剤により最大充血させた狭窄病変の FFR を計測することで、その狭窄病変が PCI 適応なのかそうではない のかを鑑別することができます。

FFR = Pd / Pa
Pa: 大動脈圧ガイディングカテーテルの先端の部位で測定)
Pb:狭窄病変遠位部の冠内圧プレッシャーワイヤーの先端の部位で測定)(葛西昌医会病院 臨床工学科 MEだより 第91号

最大冠拡張状態では冠動脈圧冠血流比例関係になるため、冠内圧の比冠血流量の比とみなすことができる。以上の理由から、薬剤により最大冠拡張誘発時のPdとPaの比部分冠血流予備比(FFR)と定義することができる。… FFR0.75以下は虚血陽性、0.75-0.8はグレイゾーン、0.8以上は虚血陰性と診断できる。… 虚血のカットオフは0.75、PCIによるイベント抑制が期待できるカットオフは0.67とされている。(CFRとFFR ―その類似点と相違点― 日本心臓核医学会誌 Vol.19-1 jastage.jst.go.jp

方法  心臓カテーテル検査に続いて行います。 冠動脈拡張剤(ATP: アデノシン)点滴投与しながら、プレッシャーワイヤーという装置(外径: 約0.36mm)を冠動脈に挿入してFFRを測定します。 通常、数分間で終了します。(冠血流予備量比(FFR)測定 Fractional Flow Reserve 阪和記念病院)

血管造影を基準に行うカテーテル治療が薬物療法と比較して予後を改善しないという報告がある一方で、部分冠血流予備量比(FFR)に基づいたカテーテル治療が予後を改善することが報告され、ガイドラインにおいても虚血に基づいた治療適応の決定が推奨されている。(血流予備能定量化の臨床的意義 日本心臓核医学会誌 Vol.18-1)

  1. 心筋血流予備量比(FFR) /冠攣縮薬物誘発試験|左心カテーテルの検査 (2020/07/20 看護roo! 『本当に大切なことが1冊でわかる循環器』より転載。)

瞬時血流予備量比(iFR;instantaneous wave-free ratio)

【背景】 冠動脈狭窄重症度指標としてのFFRの意義は確立しているが、より非侵襲的iFR(instantaneous wave-free ratio)Pd/Pa(resting distal coronary artery pressure/aortic pressure)がどの程度それを代替できるかは不明である。Stony Brook University Medical CenterのJeremiasら(The RESOLVE Study)は、1768名の患者を対象としてこの問題を検討した。 【結論】 iFRPd/Paはともに80%程度の正確度でFFRを評価でき、一部病変ではその正確度は>=90%となりえる。(FFRをiFR・Pd/Paで代替する? メディカルオンライン)

冠血流予備量比(FFR)とともにカテーテル検査室で得られる虚血指標である瞬時血流予備量比(instantaneouswave-FreeRatio:iFR)の有用性について、2017年3月の米国心臓病学会(ACC)で、大規模臨床研究であるDEFINE-FLAIR試験1)*とiFR-SWEDEHEART試験2)**の結果が報告された。(7月に京都で開催された第26回日本心血管インターベンション治療学会学術集会(CVIT2017)の共催セミナー「FFR*を極める」では、わが国のFFRの第一人者である田中信大先生(東京医科大学八王子医療センター循環器内科)と、大規模臨床試験のFAME試験にも参加し「FFRの父」とも呼ばれるNicoH.J.Pijls先生〔Catharina Hospital (オランダ)〕が登壇し、FFRの可能性と虚血指標についての最新動向を発表した。2017年9月25日 http://friends-live.jp/

PCIを適用する病変の選択

FAMEstudyでは、多枝病変患者におけるFFRガイドのPCI手技の有用性について検討された4)。血管造影所見のみで適応を決定しPCIを施行した群に比して、全病変のFFR評価を行い、FFR0.80未満の病変についてのみPCIを施行した群の方が、心イベント数のみでなく医療費も抑制すると報告された。また解剖学的な重症度指標であるSYNTAXscoreを、FFR値を勘案して有意な病変に対してスコア化するFunctionalSYNTAXscoreは、より治療後のイベント発生を予測することに有用であった5)。非侵襲的負荷試験と比べ、個々の病変枝ごとの虚血の有無を判定できるFFRは、実臨床におけるPCIの治療戦略を立てる上で、非常に有用な情報を与えてくれる指標といえる。(FFR を用いた心筋虚血の評価 日本心臓核医学会誌 Vol.16-1)

冠循環研究の歴史

冠循環にかかわる歴史は古く,冠動脈“coronaryarteries”の名付け親はGalen(130-200)[1]である.古代ギリシャで競技の優勝者に対して,冠として授与されたアポロンの霊木である月桂樹の輪から由来しているといわれる.その後,10数世紀を経て血液循環の確立で有名なHarvey(1578-1657)[1]が冠血管には心筋内の血行路があり,それが心筋を栄養することを的確に指摘している(図1).( 冠循環 岡山大学大学院医歯学総合研究科システム循環生理学 梶谷 文彦 LECTURES 日生誌 Vol. 66,No. 6 2004

冠微小循環に関する科研費研究課題

研究課題名に冠微小循環を含む研究課題のリストです。

  1. Rhoキナーゼを介した心筋症の冠微小循環障害による心筋リモデリングの機序解明 2019-04-01 – 2022-03-31 基盤研究(C)
  2. 非虚血性心不全における冠微小循環障害のメカニズム解明と治療戦略開発 2018-04-01 – 2021-03-31 基盤研究(C)
  3. 難治性冠攣縮性狭心症患者における冠微小循環障害バイオマーカーに関する検討 2016-04-01 – 2019-03-31 基盤研究(C)
  4. 急性心筋梗塞における内皮Toll様受容体を介した冠微小循環傷害の分子機序の解明 2016-04-01 – 2019-03-31 基盤研究(C)
  5. 近赤外線蛍光顕微鏡による糖尿病性冠微小循環障害時の心内膜側虚血発症メカニズム解明 2016-04-01 – 2019-03-31 基盤研究(C)
  6. 心臓の機械的負荷への適応機構解明:カルシウム動態と冠微小循環リモデリング 2011 – 2012 研究活動スタート支援
  7. 心筋内ラジカル分子計測による糖尿病性心内膜側冠微小循環障害発症メカニズムの解明 2010 – 2012 基盤研究(B)
  8. 毛細血管径・血流計測用生体顕微鏡開発と糖尿病性冠微小循環障害発症解明及び血行再建 2007 – 2009 基盤研究(B)
  9. 循環フィジオームの推進-冠微小循環、心筋アクチン・ミオシン架橋連関を中心に- 2005 – 2008 基盤研究(A)
  10. 胎児脳および冠微小循環障害におけるアデノシンによる虚血部位のサルベージ 2004 – 2005 基盤研究(C)
  11. 細径ペンシル型生体顕微鏡開発と心筋虚血再灌流時冠微小循環障害発症メカニズムの解明 2004 – 2006 基盤研究(B)
  12. 新生ラットにおける冠微小循環系と心筋の相互依存性増殖過程の医工学的解析 2003 – 2004 若手研究(B)
  13. 心筋虚血再潅流障害時冠微小循環の解明と治療戦略 2003 – 2004 基盤研究(C)
  14. 虚血後リモデリング心臓の冠微小循環制御に対する麻酔薬の作用 2003 – 2006 基盤研究(B)
  15. 虚血性心疾患における冠微小循環調節の破綻とRhoA/Rho-kinase系の役割 2002 – 2003 基盤研究(C)
  16. 糖尿病の病態による冠微小循環機能障害の検討:微小循環機能改善へのアプローチ 2002 – 2003 基盤研究(C)
  17. SPring-8大型放射光による冠微小循環と心筋クロスブリッジ機能の解析 2001 – 2004 基盤研究(S)
  18. 冠微小循環に及ぼす虚血再潅流傷害の特性と麻酔薬の作用に関する研究 2000 – 2002 奨励研究(A)
  19. L-NAME摂取ブタにおける心筋内小動脈狭窄病変の冠微小循環に与える影響 2000 – 2001 基盤研究(C)
  20. NADH蛍光・血流分布の同時測定による糖尿病・高血圧時の冠微小循環異常の解析 1999 – 2000 基盤研究(C)
  21. ロータブレーター(PTCRA)に伴う冠微小循環障害の機序の解明 1999 – 2000 基盤研究(C)
  22. 冠微小循環虚血時における局所血流・代謝分布異常とミクロメカニクス障害の解析 1998 – 1999 基盤研究(C)
  23. 脳・冠微小循環発生動態の3次元解析と内皮細胞の機能の変遷 1998 – 1999 基盤研究(C)
  24. 冠微小循環ミクロメカニクスの情報分子伝達系を介した統合調節機構の解析 1998 – 1999 基盤研究(A)
  25. 針状レンズ生体顕微鏡による高血圧肥大心の心内膜側冠微小循環の経時的障害過程の解析 1997 – 1999 基盤研究(B)
  26. 冠微小循環の内皮機能及び自己調節機能に与えるリゾレシチンの影響 1996 基盤研究(C)
  27. 分子血流トレーサを用いた冠微小循環heterogeneity評価法の確立 1996 – 1997 基盤研究(A)
  28. 冠微小循環調節における血行力学刺激と生体分子情報伝達を介した統合機構の解析 1996 – 1997 国際学術研究
  29. 分子血流トレーサを用いた冠微小循環調節系の時間的応答の解明 1995 奨励研究(A)
  30. Hi bernating myocardiumの冠微小循環動態の解明と診断法の確立 1995 奨励研究(A)
  31. 磁性流体機能の応用による冠微小循環血流制御システムの開発 1995 – 1996 基盤研究(B)
  32. 生体内における冠微小循環制禦機構へのG蛋白の関与 1993 一般研究(C)
  33. 虚血域冠微小循環からみた冠静脈洞閉塞法の心筋保護効果とその機序に関する基礎的研究 1992 奨励研究(A)
  34. CCDマイクロスコープによるヒト冠微小循環の術中計測 1992 – 1993 一般研究(C)
  35. 血管内皮ー白血球混合培養系を用いた冠徴小循環酸素ラジカル代謝り解析 1989 – 1990 一般研究(C)

参考

  1. 瀰漫(び まん)ある風潮などが広がること。はびこること。蔓延。(WEBLIO)

 

小区分「脳神経外科学関連」での2021年度の科研費「基盤研究(C)」採択課題全84件

2021年度の科研費 小区分「脳神経外科学関連」での審査状況

2021年度の科研費「基盤研究(C)」への応募件数は44,948件でした。採択件数は12,775件で、採択率は, 12,775/44,948=28.4%です。小区分「脳神経外科学関連」への応募件数は、313件で、採択数は84件。ですから、「脳神経外科学関連」は、26.8%の採択率です。基盤研究(C)の審査は小区分ごとに行われますが、一人で313件もの計画調書を読むのは困難なため、応募書類は機械的に分割されます。何個に分割されたのかはわかりませんが例えば4つに分けられたとすると1分割あたり78件を審査したという計算になります(もし5分割だと審査委員一人あたり63件になります)。いずれにしても、全部読んで審査することを考えると、大変な数です。

小区分「脳神経外科学関連」での2021年度の科研費「基盤研究(C)」採択課題全84件

小児難治てんかん手術例における脳梁髄鞘化の発達プロファイリング
TERTを標的とした悪性髄膜腫の新規治療法開発
内向き整流Kチャネルを基軸としたグリオーマ浸潤メカニズムの解明
葉酸受容体標的ホウ素化合物を用いたCED法によるBNCT治療効果向上に関する研究
神経毒性蛋白排出障害による神経変性機序の解明と新規排出促進の理論基盤の確立
血管信号抑制ASLによる非侵襲脳循環測定の精度向上技術の開発
交流磁場による新規神経膠芽腫治療の確立
ミトコンドリア機能に着目した膠芽腫におけるHDAC7の機能解析
脳ペリサイトの機能変化による細胞間クロストーク異常と脳血管障害の進展
脳腫瘍幹細胞の非対称性分裂におけるエピジェネティクス制御機構の解明
liquid biopsyによる、神経膠腫の非侵襲的診断/病態把握システムの開発
脳動脈瘤破裂におけるinflammasome活性化とsirtuinの役割
神経系に元来備わる自己修復能の活性化法:電気刺激療法を用いて
悪性グリオーマのグルタミン飢餓状態による一炭素代謝経路の調整と新規治療標的の探索
部分再開通における脳梗塞進展の機序解明と治療法の開発
脳深部刺激術におけるclosed-loop systemの応用と脳機能解析
脳虚血および虚血耐性現象におけるミトコンドリア細胞間移動の意義の解明
覚醒下脳手術による意欲関連ネットワークの解明
神経組織内因性蛍光反応を基盤とした大脳皮質活動領域の術中直接可視法の確立
経頭蓋電気刺激による脳神経疾患での姿勢制御異常に対する新規治療開発
脳出血慢性期モデルに対する幹細胞とScaffold合剤の有効性評価
脳動脈瘤破裂予防を目指した創薬標的の同定
網羅的メチル化解析で同定された頭蓋内高悪性度胚細胞腫治療標的候補分子群の機能解析
脳循環変化に伴う有害事象を予測する、新たな術中モニタリングシステムの開発
M2マクロファージ上に発現する B7 分子を標的とした転移性脳腫瘍の発症制御
マイクロミニピッグの脳室下帯におけるneurogenesisの検討
脳における血管内皮細胞特異的に制御するAQP11 欠損病態モデルの構築
中枢神経系悪性リンパ腫臨床試験における網羅的遺伝子解析による予後及び予測因子解析
オリゴデンドロサイトとニューロンとの相互作用を標的とした膠芽腫の新規治療法の探索
脳虚血病態におけるペリサイトの細胞死にフェロトーシスは関与するか?
性差関連因子の解析による膠芽腫の発生や治療抵抗性に関わる新たな経路の同定
クラスタリング手法によるMRI画像解析ー聴神経鞘腫の病態解明と先制医療の実現ー
安全かつ高効率誘導を実現する新世代型ダイレクトリプログラミング法の総合的開発
膠芽腫に対するアミノ酸代謝阻害併用ケトン食療法の基礎的研究
脳内てんかんネットワークのElectrical fingerprintの同定
脳動脈瘤壁の慢性炎症と退行性変化をもたらす血行力学的因子の解明
主幹動脈閉塞性脳梗塞に対する血管内治療を用いた新たな側副血行賦活化治療の開発
悪性脳腫瘍手術における術中判断を支援する局所噴霧式新規蛍光プローブの開発
悪性脳腫瘍に対するウイルス療法における力学動態解析に基づく治療効果増強法の開発
膠芽腫の再発形式に関与する幹細胞マーカー発現変化の解明
シロスタゾールを用いたもやもや病における内因性幹細胞賦活と血管新生促進療法の開発
脊髄損傷急性期に対する間葉系幹細胞静脈投与に対する脊髄腸相関に関する研究
難治性下垂体腺腫に対するNOTCHおよびPROP1を標的とした新規治療法の開発
神経膠腫の浸潤機序解析と浸潤能を標的とした先駆的治療法の開発
先端巨大症における成長ホルモン奇異性上昇の生物学的意義;反応振幅の度数分布から
エクソソームを利用した下垂体腺腫でのソマトスタチン受容体発現の評価システムの開発
ガンマ波規則性定量化・動的解析によるてんかん病変部・ネットワーク描出法の開発
髄液及び脳からの老廃物の排泄の改善による認知症発症の予防
脳梗塞に対するiPS細胞移植と内在性幹細胞による幹細胞コンビネーション治療法開発
膠芽腫に対するNK細胞と新たな免疫チェックポイント阻害の併用療法の開発
線維芽細胞に着目したくも膜炎症の分子機構の解明と新たな脳保護薬の開発
ドラッグリポジショニングによる中枢神経疾患治療薬の開発
脳梗塞におけるPDGFナノ粒子を用いた新規治療の開発
深在性かつ広範に跨る脳疾患部位を効果的に冷却できるハイブリッド脳冷却技術の開発
模擬微小重力環境で培養したヒト頭蓋骨由来間葉系幹細胞の脳梗塞ラットへの移植効果
悪性髄膜腫に対するWT1ペプチドワクチン療法の開発
頸動脈狭窄症における局所的乱流と脳梗塞発症リスクに関する研究
新規治療法開発を目指したクモ膜下出血後白質神経傷害の解明
特発性正常圧水頭症モデルを用いたGlymphatic systemの解析
好中球のRAGEによるクモ膜下出血後脳血管攣縮機構
好中球細胞外トラップを標的とした内頚動脈狭窄症不安定プラークに対する創薬
てんかんにおけるアデノシンA1受容体活性と心拍変動の関連の研究
S1PR1シグナル制御による脳血液関門保護を介したくも膜下出血の新規治療法開発
血行力学的観点に基づいた未破裂脳動脈瘤の増大抑制に関する研究
MYCファミリー遺伝子を標的にした膠芽腫に対する革新的治療法の開発
ムコリピンを標的としたがん根治・予防を可能とする治療薬の創出
Pseudoprogressionの病態解明と画像診断法の確立
逆行性顔面神経細胞変性の抑制機構の解明―変性神経の外科的治療をめざしてー
悪性神経膠腫の薬剤耐性へのDNA修復異常の関与の解明
腫瘍免疫の再活性化を可能にする悪性グリオーマ分子標的治療薬の開発
TET2遺伝子を用いた膠芽腫に対するマルチターゲット脱メチル化遺伝子治療研究
神経膠腫オルガノイドバンク構築による個別化治療の開発
新たな神経炎症経路に着目したくも膜下出血後認知機能障害の病態解明と治療応用
神経膠芽腫において代謝経路再編成が細胞増殖や治療抵抗性に与える機序の解明
脳梗塞に対する幹細胞移植後の機能回復に関連する脳可塑性の解明
siRNA結合ナノパーティクルを用いた膠芽腫に対する標的遺伝子治療法の開発
歯周病巣のexosomeによる脳動脈瘤破裂への影響
浸潤性脳腫瘍に対する分子標的薬と遺伝子治療との併用療法とその腫瘍微小環境の解明
神経膠腫の二重微小染色体による診断法とLiquid biopsyの開発
植物性エストロゲンによる脳動脈瘤形成予防の解明
新規トリプトファン代謝酵素阻害剤とインターフェロンによるグリオーマ複合免疫療法
microRNA解析に基づく悪性脳腫瘍の新規治療法とバイオマーカーの開発
抗腫瘍血管新生薬新規創薬のためのiPS細胞などを用いたドラッグリポジショニング
くも膜下出血後早期脳損傷の軽減をめざして:エダラボンのドラッグリポジショニング

グリオーマ幹細胞とは

そもそもがん幹細胞とは何でしょうか?

がん幹細胞

がん幹細胞の概念はもともと「移植腫瘍を形成するためには一個の腫瘍細胞の移植では不十分で、必ず多数の腫瘍細胞を移植する必要がある」という古くから知られた事実を説明するために生まれてきた概念である。(脳外誌24巻6号2015年6月 jstage.jst.go.jp

がん幹細胞というのは、最初は概念だったんですね。実体が明かになる前に、まず概念が確立しその実体を追い求めて研究が進むというのは科学研究の世界ではよくあることです。