運動とストレスホルモンとの関係 上昇するのか減少するのか変化しないのか

運動するとコルチゾール(ストレスホルモン)が上昇するという記述を見かけて、驚きました。運動するとストレス解消になるというのが、よく一般的に言われることだと理解していたからです。

  • 有酸素トレーニングは、コルチゾール(ストレスホルモン)値を上昇させる。それで炎症が起こり、加齢が加速する。コルチゾール値が高まると、体内の酸化物質の量が増加する。この酸化物質が、脳、心臓、消化管、その他の器官の炎症を増大させる。
  • 2010年のある研究では、300人以上の持久性運動の選手(長距離走者、トライアスロン選手、自転車競技者)のコルチゾール値を調べ、非アスリート対照群と比較した。その結果として、有酸素運動競技者のコルチゾール値は対照群よりもかなり高く、この値の高さとトレーニング量の多さに明確な相関関係が認められた。
  • 2011年の研究では、健康で活動的な男子大学生に対する自転車こぎの影響を調べた結果、コルチゾール値と炎症マーカーがかなり増大することがわかった

出典:長距離の「有酸素運動」は脳を老化させる デイヴ・アスプリー 栗原百代:翻訳 2020.7.17 4:20

上の記事で紹介されていたスキームは、有酸素運動⇒コルチゾール上昇⇒酸化物質の量の増加⇒脳、心臓、消化管などで炎症が増大⇒加齢が加速 です。有酸素運動は体にとって良くないという内容で驚きました。

  1. シリコンバレー式超ライフハック 2020/7/2 ダイヤモンド社 デイヴ・アスプリー 著, 栗原 百代 訳
  2. 溜まったストレスは運動で解消するべき4つの理由 5/2(日) 12:08 シェア ウィメンズヘルス YAHOO!JAPAN ハードな運動は体にとってストレスなので、運動をすると一時的に体内のコルチゾールが増える。でも、ゴットフリード博士いわく、回復にあてる時間を十分取れば、コルチゾールは適度に調節される。

運動がストレス解消に良いというのは、自分でも日頃実感していることですので、上で紹介されていた内容は運動の条件によるのではないかと思います。実際、運動でストレスホルモンが減るという話もあります。

  • 運動をするとコルチゾールの分解が促され、体内のストレスホルモンを減らすことができます。
  • 有酸素運動、球技、ダンス系、ヨガ系、どのスポーツでも効果があります。
  • たった3分間のストレッチを行うだけでも、コルチゾールの分泌量が減るという研究も報告されています。

vol.9 運動をしてストレスホルモンを分解しよう

言っていることが、真逆ですよね。運動でコルチゾールが増えるのか、減るのか、変わらないのかは、研究によってまちまちのようです。

運動でコルチゾールが上昇したとする研究報告・解説記事

運動でコルチゾールが減少したとする研究報告・解説記事

  1. ダイエットの意外な落とし穴「有酸素運動でかえって太る人」の特徴 運動前に必ず体に入れたい食べ物 PRESIDENT Online 水野 雅登 水野 雅登 医師 YAHOO!JAPAN 有酸素運動は、このコルチゾールの分泌量を減らしてくれます。
  2. 【心の健康】体だけじゃない!運動の精神的な効果 2020年8月31日 運動することで感情や気分のコントロールを司る「セロトニン」が分泌され、ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」が減少します。運動は体だけでなく、心にも良い影響があるのです。

運動でコルチゾールが変化しなかったとする研究報告・解説記事

  1. 一過性の有酸素運動が唾液中コルチゾールの分泌に与える影響に関する予備的検討 この論文の背景のセクションで、運動がコルチゾール量に与えた影響に関する先行研究がまとめられています。