家族性筋萎縮性側索硬化症 Familial Amyotrophic Lateral Sclerosis (FALS)
ALSは多くの場合原因が不明ですが、原因遺伝子が明らかになっており遺伝する家族性ALSもあります。
家族性ALSの原因遺伝子
家族性 ALSでは30を超える原因遺伝子の変異が見つかっています。日本人の家族性ALSでは、スーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD1)という遺伝子に原因があることがもっとも多く(約2割)、そのほかFUS,TARDBP,VCP,OPTNといった遺伝子と関連する場合があります。一方、欧米の家族性ALSではC9ORF72という遺伝子に原因がある例が多く、人種や国による違いが指摘されています。
https://www.nanbyou.or.jp/entry/52 筋萎縮性側索硬化症(ALS)(指定難病2) 難病情報センター
家族性ALSは劣性変異か優性変異か
SOD1変異は優性遺伝することが知られています。
There are >60 known SOD1 mutations associated with ALS and all are dominant except for one in exon 4, a D90A substitution which is recessive.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9817920/
家族性ALSの遺伝子検査
About 60-70% of individuals with FALS will have a positive genetic test result (mutation identified). Those families with FALS where a mutation is not identified may have FALS caused by a gene or genes that have not yet been discovered.
https://www.als.org/navigating-als/resources/familial-amyotrophic-lateral-sclerosis-fals-and-genetic
ALS治療薬の開発
ロピニロール塩酸塩
- 既存薬がALS治療に効果か 候補1200種超え、iPSで絞り込み有料記事野口憲太2023年6月7日 7時30分 https://www.asahi.com/articles/ASR656HZZR62UTFL025.html この薬は、パーキンソン病の薬として承認されている飲み薬「ロピニロール塩酸塩」。 … 成果は6月1日付で、国際的な幹細胞研究の学術誌「セル・ステム・セル」に発表された。今後、慶応大発ベンチャー「ケイファーマ」が中心になり、大規模な治験を行う予定という。
- ALS進行、別の病気の治療薬で遅らせる…慶応大などのチームが成功2021/05/20 18:58 読売新聞ONLINE ALS患者の血液からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製し、神経細胞に変化させた。この細胞を使い、様々な病気に対する既存薬約1200種類の効き目を調べた結果、パーキンソン病の治療薬「ロピニロール塩酸塩」が、神経細胞の働きの悪化を抑えることがわかった。 … 2018年から治験を始め、発症から5年以内で軽度のALS患者20人が参加した。その結果、1年間服用した患者は半年間だけ服用した患者に比べ、自分で歩けなくなるなど重症になるまでの期間が平均で6か月半延びたという。
Lou Gehrig’s Disease
ALSはLou Gehrig’s Diseaseとも呼ばれます。アメリカのメジャーリーガーでヒーローであったLou Gehrig選手が罹患した病気であったためです。
When Lou Gehrig Knew Something Was Wrong Smithsonian Channel 4.21M subscribers