未分類」カテゴリーアーカイブ

エクソソーム実験の方法、試薬など

エクソソームの精製

  1. 培養上清からのエクソソーム回収とタンパク質およびmiRNA抽出方法の基礎(3) ベックマン・コールター
  2. エクソソームモノクローナル抗体 Anti CD9, CD63, CD81 コスモ・バイオ 血清、培養上清から免疫沈降法を用いて、エクソソームを単離
  3. ウェスタンブロットに使用できるエクソソームマーカー抗体 Exosome Antibody(System Biosciences社) フナコシ
  4. 【第6回】「パート3:“Protein cargo”の解析方法」 ThermoFisher エキソソーム中のProtein cargoの解析法として、一般的なタンパク質解析の手法であるWestern blotting法を紹介

脳活動を測定する原理、装置、応用事例、研究や臨床での使われ方など

脳波計(EEG)

アクティブ電極

  1. 新人技術者の脳波測定記 脳波計(EEG)の選び方 macnica リード線上にノイズがのっても十分なS/N比を確保しているため、電磁シールドがなくても脳波計測が可能 半導体の進化に伴いセンサパッドに高性能なアンプを組み込んだドライタイプの脳波計が台頭

ドライ電極

  1. ウェアラブル脳波計によるポータブルな脳波実験系の構築 成瀬康、横田悠右 情報通信研究機構脳情報通信融合℄ https://www.pgv.co.jp/nais-entry/about

ウェアラブル脳波計

  1. PGV 大阪大学産業科学研究所の関谷教授が開発した高精度ウエアラブル脳波計測技術を実用化し、計測した脳波をAI解析 PGVのパッチ式脳波計 着が簡単で、被験者自身でも可能 小型でワイヤレス計測が可能 自宅・会議室など場所を選ばない

脳波検査

  1. 脳波(EEG):どうやって測るの?何が分かるの?異常と言われたら? 更新日:2022/05/20 著者坂本 崇 | 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター病院 脳神経内科 監修水澤 英洋 | 国立精神・神経医療研究センター 脳波検査では、22個の電極を頭全体につけます。このほか、筋肉の動きを拾う電極を2個と、呼吸を調べるレスピレーターを鼻につけます。 目を開けたり閉じたりする行為や、目の上方30㎝で光をピカピカ放つ刺激をしたり、4分間深呼吸をしてもらう等して、脳波を20分位記録します。

脳波測定の実際

  1. 新人技術者の脳波測定記~アーチファクト① 電源ノイズ編~ 
  2. Figure -9. Raw data obtained from the EEG headset.
    Figure -10. Prefiltered EEG signals.

公開されている脳波データ

  1. EEG / ERP data available for free public download (updated 2020) Since there was no public database for EEG data to our knowledge (as of 2002), we had decided to release some of our data on the Internet.

同種移植とは

実験動物やヒトの移植における「同種」の意味についてのまとめ。

マウスの移植で同種移植と言った場合には、同じ系統のマウス間での移植のことを指すようです。

  1. マウス乳癌の同種移植 マウスに自然発生した乳癌を同じ系統のマウスに移植して、その移植性を検討すると共に移植時に見られる腫疹の生物学的並びに組織学的変化を追求した.https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/207115/1/ngh029003_765.pdf

同種移植マウスモデル(syngeneic model)

  1. 同種移植マウスモデル(syngeneic model)は同じソースの腫瘍細胞株を免疫健全な近交系マウスに移植して作製したモデルである。接種を受けるマウスは完全なマウス免疫システムと完全な免疫活性を持っていて、且つこの免疫システムは同種移植腫瘍組織と相容れ、腫瘍の微環境を最大限に模擬することができる。 Cyagen
  2. シンジェニックモデルは、マウスの同じ近交系に由来する不死化マウスがん細胞株に由来するホモグラフトです。 https://crownmbl.co.jp/model-systems/in-vivo/syngeneic-tumor-models

同種移植と拒絶

  1. ラットやマウスの同種臓器移植において, 一定期間培養すると移植片が拒絶されず, よって拒絶反応を惹起する細胞は, 移植片の中の, 実質細胞など臓器本来の細胞ではなく, 培養中に遊出するtransient cells, 特に樹状細胞(Dendritic cells, 以下DCと略す)であるとする多くの報告を紹介した https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/81/11/81_11_1655/_pdf

術語のまとめ

患者自身の組織(自家移植片[autograft];例,骨,骨髄,皮膚)

遺伝的に同一の(同系[一卵性双生児])ドナーの組織(同系移植片[isograft])

遺伝的に異なるドナーの組織(同種移植片[allograftまたはhomograft])

他の種由来の組織片(異種移植片[xenograftまたはheterograft])

移植の概要 MSDマニュアルプロフェッショナル版)

  1. 移植治療は大きく分けてご自分の細胞をあらかじめ採取したあとにご自身の体に戻す自家移植と、他人から(ドナーさん)移植細胞をもらう同種移植の2種類があります。https://www.med.oita-u.ac.jp/syuyou/sct2.html

非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(non-ampullary duodenal epithelial tumor; NADET) について

非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍 non-ampullary duodenal epithelial tumor

  1. 非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍non-ampullary duodenal epithelial tumor:NADET)はまれな疾患であ り,診断,治療ともにエビデンスが乏しい.2020年7月時点で,取扱い規約および治療ガイドラインは存在していない(現在,日本胃癌学会と日本肝胆膵外科学会が合同で十二指腸癌治療ガイドラインを作成中).http://www.igaku.co.jp/pdf/2011_shoukaki-02.pdf
  2. https://www.jstage.jst.go.jp/article/ningendock/35/4/35_562/_pdf/-char/ja
  3. 十二指腸の腺腫ならびに早期がん(乳頭部の腫瘍を除く)はまとめて表在型非乳頭部十
    二指腸上皮性腫瘍(SNADET)と呼ばれています。 https://kohnan.or.jp/kohnan/wp-content/uploads/2021/07/optout_2_20210716.pdf
  4. 非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(non-ampullary duodenal epithelial tumor, NADET) は比較的稀であるが、表在NADET(十二指腸腺腫または粘膜下層までにとどまる癌)に対する内視鏡診療について確立されたものがない。NADETではその発生部位・悪性度・粘液形質が密接に関連していることが知られているが、内視鏡的に粘液形質を同定する方法は確立していない。 https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23K11866/
  5. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4168083/
  6. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35310765/
  7. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/deo2.54
  8. https://www.jstage.jst.go.jp/article/ningendockitn/9/1/9_ND21-068/_article/-char/ja/
  9. https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/html/10.1055/a-1931-4105

非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍 の「型」

  1. 免疫組織化学的に粘液形質の評価を行ったNADET 150病変において,胃腸混合型および分類不能型形質を除いた胃型NADET 19例と腸型NADET 73例に対して,臨床的・内視鏡的特徴について比較検討を行った.https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1403203297

Dに出てくる単語:ZT(zeitgiber time)、位相(phase)

ZT(zeitgeber time)とは

zeitgeber とは、ドイツ語で英語でいうとtime giverだそうです。time giver timeというとますますわからないですね。zeitgeberのzeitはtimeというよりも時間周期を与えるキュー(刺激)みたいに捉えたほうがしっくりきます。

 “Zeitgeber” in German is “Time giver” in English and refers to the “agent of entrainment”. https://ruo.mbl.co.jp/bio/e/product/circadian/exuse/per1-2.html

下の説明が非常にわかりやすく、徹底的です。

A zeitgeber is any environmental cue that can be used by an organism to align its endogenous rhythm with the external day-night cycle. So far we have focused mainly on light as it is the most common zeitgeber, but there are other zeitgebers as well.

the experimental manipulations that chronobiologists impose lead to two new ways of talking about time. When an organism is free-running, we speak of circadian time (CT). When an organism is entrained to an artificially-imposed, environmental daily cycle, we speak of zeitgeber time (ZT).

https://ccb.ucsd.edu/the-bioclock-studio/education-resources/basics/part2.html

時間生物学における位相(phase)とは

位相というのは高校物理の波の勉強で出てきましたが、周期的に変化するものが(0度=<x<360度)の中のどの位置にいるかというものだったと思います。y = sin x xは角度 とすれば、x=0のときは位相が0度で、周期のちょうど真ん中にいれば位相は180度と言った具合です。

時間生物学でも24時間周期で変動する遺伝子の発現量が波のように変化するので位相という概念が出てきますが、位相の表し方としては、遺伝子発現がピークのときの”時刻”(一周期を0~24時間とした場合)で表すようです。位相という概念は同一ですが、表現の仕方が独特です。

  1. the peak of mRNA abundance (phase)   Peak times (phase) and amplitudes are summarized in circle plots.  the peak times (also referred to as phases) of pre-mRNA accumulation for cycling genes https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.1715225115 この論文では位相(遺伝子発現のピーク)をZT(zeitgeber time)で表示しています。
  2. phase (the maximum peak of expression of a certain gene) https://stackoverflow.com/questions/30463959/circadian-phase-plot-in-r

突然変異体などでは1周期が24時間からかけ離れたものも出現するので、0~24時間に当てはめて(ノーマライズして)位相を表示するというのもやや不自然に自分は思います。

  1. Phase Θ and amplitude A before (gray dot) and after (black circle) pulse. この論文では位相をラジアンで表示しています。

上の論文では位相の単位として24時間でなくラジアン(360度は2πラジアン)で表示していて、こっちのほうがリーズナブルかなと個人的には思いました。

位相を表示するレーダープロット(Radar plot)とは

  1. Radar plots representing the phase analysis of genes whose expression is circadian この論文では位相が0~24時間で表示されています。図の説明文では明示されていませんが、本文ではZTが使われているので、この図もZT表示と思われます。
  2. https://www.nature.com/articles/ncomms11662 個々の個体の位相の平均(ベクター表示)

 

 

COPID(肺気腫)、その他の肺の病気

肺の構造

  1. 肺の構造とガス交換(いわつき三楽クリニック 埼玉県さいたま市岩槻区)肺は、肺胞という小さな袋がブドウの房状にぎっしりと集まった構造をしています。肺胞はおよそ3億個あり、全てひろげるとテニスコート半分(約70m2)もの広さになります。

COPDの名称について

COPDとは肺や気管支に炎症が起こり、長期にわたり気道が細くなる病気です。従来、慢性気管支炎肺気腫(はいきしゅ)などと呼ばれてきました。(呼吸器内科 / COPD(肺気腫) 神鋼記念病院)

肺気腫とは

「肺気腫」とは? 酸素と炭酸ガスの交換を行っている「肺胞」の組織が壊れ、肺にたまった空気を押し出せなくなる病気です。肺胞と呼吸細気管支が拡張して破壊される疾患で、肺胞と肺胞との間の壁が壊れると、いくつもの肺胞が弾力性を失ったひとつの袋のようになります。こうした肺胞の集まり(気腫性嚢胞)がたくさんできた状態肺気腫といいます。肺気腫になると肺胞が破壊され、その数が減り、肺がスカスカの状態になります。(医誠会病院 http://www.is-kokyuki.com/byoki/emphysema.html)

肺気腫慢性閉塞性肺疾患表現型の一種で、肺気腫が主体の慢性閉塞性肺疾患を気
腫型と呼ぶ。

慢性閉塞性肺疾患としての肺気腫は、喫煙が主要原因 https://www.saitama-med.ac.jp/lecture/materials/96-H2507-2.pdf

  1. COPDってどんな病気ですか? 環境再生保全機構 COPD では肺胞が壊れて弾力性を失い、また、気管支に炎症が起こり、気管支の内腔が狭くなります。
  2. 肺気腫(小葉中心性)病理コア画像 ミクロ像(HE弱拡大):呼吸細気管支から末梢の肺組織が破壊され、不規則に拡張した気腔が散在している。

肺水腫とは

  1. 肺水腫 MSDマニュアルプロフェッショナル版 左室充満圧が突然上昇すると,血漿成分が肺毛細血管から間質および肺胞内へと急速に移動する結果,肺水腫が引き起こされる。
  2. 肺水腫(日本呼吸器学会)肺水腫はこの毛細血管から血液の液体成分が肺胞内へ滲み出した状態です。肺胞の中に液体成分が貯まるため、肺で酸素の取り込みが障害されて重症化すると呼吸不全に陥ることがあります。(図 正常な肺のガス交換 肺水腫

気胸とは

気胸とは?肺から漏れた空気が胸腔(胸膜腔)に貯留すること

気腫性嚢胞とは、肺胞の炎症などで、肺胞壁が破壊されて、肺胞同士がくっついて膨張したもの。そのうち、ブラは、肺組織内で形成されたもので、ブレブは臓側胸膜の間または直下にできたもの (気胸 花子のまとめノート)

  1. ブラとブレブの違い(看護roo!)ブラ:肺胞が破壊されて、肺胞の先端に嚢胞(気嚢)ができている状態です。ブレブ:破壊された肺胞と、臓側胸膜の一部が破れたことで、その間に嚢胞(気嚢)ができている状態です。
  2. ブラとブレブ(ナースプラス マイナビ看護部)

肺炎

単に“肺炎”というと、一般的には感染症としての肺炎を指す。細菌性肺炎では、 細菌感染によって肺内に白血球の集積肺の細血管からの滲出が起こるためにガス交換が障害されるが、適切な抗菌薬の使用によって、多くは1~2 週間で治癒する。https://www.saitama-med.ac.jp/lecture/materials/96-H2507-2.pdf

慢性閉塞性肺疾患と間質性肺炎

肺に慢性進行性の障害をきたす疾患は多数あり、その障害が不可逆的(元に戻らない)であると、徐々に健常肺が失われていくこととなる。慢性に進行する代表的な肺疾患が慢性閉塞性肺疾患間質性肺炎で、両者は肺容積について対照的な変化を示す。慢性閉塞性肺疾患は、気流閉塞によって充分に息を吐くことが難しくなっていくため、肺が次第に膨張していく。間質性肺炎は多数の疾患の総称であるが、肺線維化という病態をきたすと肺胞がつぶれる(虚脱する)ため、肺が次第に縮小していく。https://www.saitama-med.ac.jp/lecture/materials/96-H2507-2.pdf

COPD動物モデル

  1. ブタ膵臓エラスターゼ(PPE)誘発肺気腫モデル(SMCラボラトリーズ株式会社)図1.PPEモデルの肺HE染色画像 正常マウスに比べて、PPEモデルでは肺胞壁の破壊が認められます。

パーキンソン病(Parkinson’s disease)と発病の仮説、パーキンの働きなどについて

Brain-first・body-first仮説とは?

パーキンソン病は、体のどの部分から始まるのか?に関して、脳から始まる病型と体(特に腸)から始まる病型の2つに分かれるという仮説があるそうです。

  • 腸管に端を発した病理が迷走神経を介して脳に到達するという「PDの腸管起源説」が注目を集めている。
  • 上部消化管の粘膜損傷の既往は臨床的PD診断リスクの上昇と関連していることをJAMA Netw Open2024; 7: e2431949
  • 粘膜損傷と臨床的PDリスクとの有意な関連:調整後HR 1.76、95%CI 1.11~2.51、P=0.01

パーキンソン病の腸管起源説に新知見 上部消化管の粘膜損傷が発端か 2024年9月18日 16:26 MedicalTribune

Parkinson’s disease is characterized by the presence of abnormal, intraneuronal α-synuclein aggregates, which may propagate from cell-to-cell in a prion-like manner. However, it remains uncertain where the initial α-synuclein aggregates originate. We have hypothesized that Parkinson’s disease comprises two subtypes. A brain-first (top-down) type, where α-synuclein pathology initially arises in the brain with secondary spreading to the peripheral autonomic nervous system; and a body-first (bottom-up) type, where the pathology originates in the enteric or peripheral autonomic nervous system and then spreads to the brain. https://academic.oup.com/brain/article/143/10/3077/5896254

The hypothesis of body-first vs. brain-first subtype of PD has been proposed with REM-Sleep behavior disorder (RBD) defining the former. The body-first PD presumes an involvement of the brainstem in the pathogenic process with higher burden of autonomic dysfunction. https://content.iospress.com/articles/journal-of-parkinsons-disease/jpd223511

Brain-first and body-first Parkinson’s disease: are there subgroups of prodromal patients? VJNeurology チャンネル登録者数 4480人

  1. EAN 2021 | Brain-first and body-first Parkinson’s disease: are there subgroups of prodromal patients? Filip Scheperjans • 1 Jun 2021

How valid is the brain-first vs body-first model of Parkinson’s disease? VJNeurology チャンネル登録者数 4480人 Alberto Espay, MD, FAAN, University of Cincinnati, Cincinnati, OH

Brain-first and body-first仮説に関するレビュー論文

  1. Neurobiology of Disease Clinical and imaging evidence of brain-first and body-first Parkinson’s disease Neurobiology of Disease Volume 164, March 2022, 105626 Braak‘s hypothesis has been extremely influential over the last two decades.  By using REM-sleep behavior disorder (RBD) as a clinical identifier to distinguish between body-first PD (RBD-positive at motor symptom onset) and brain-first PD (RBD-negative at motor symptom onset), we explored the literature to evaluate clinical and imaging differences between these proposed subtypes.
  2. Brain-First versus Gut-First Parkinson’s Disease: A Hypothesis J Parkinsons Dis . 2019;9(s2):S281-S295. doi: 10.3233/JPD-191721.

Brain-first and body-first仮説に関する原著論文

  1. Body-First Subtype of Parkinson’s Disease with Probable REM-Sleep Behavior Disorder Is Associated with Non-Motor Dominant Phenotype J Parkinsons Dis . 2022;12(8):2561-2573. doi: 10.3233/JPD-223511.
  2. Brain-first versus body-first Parkinson’s disease: a multimodal imaging case-control study Brain, Volume 143, Issue 10, October 2020, Pages 3077–3088, https://doi.org/10.1093/brain/awaa238 Published: 24 August 2020

黒質(中脳)と青斑核(橋)と迷走神経背側核との位置関係

黒質は運動を司る領域で、黒質のドーパミン作動性ニューロンが変性すると運動障害が生じます。青斑核はREM睡眠に関連していて、青斑核が変性するとREM睡眠の異常が見られます。迷走神経背側核からは、副交感神経が伸びて内蔵を支配しています。

  1. 細胞間の伝搬経路 (点線)や、青斑核から上行する経路の実態はヒト脳では明らかになっておらず、病変が上行するという仮説の構造背景はヒト脳では未確定である(点線矢印)。 https://www.igakuken.or.jp/topics/2015/1007.html わかりやすい図

Braak’s Hypothesis

Braak’s Hypothesis: This theory suggests that Parkinson’s disease may start in the peripheral nervous system or the gut and then progress to the brain. According to this hypothesis, abnormal alpha-synuclein protein aggregates may initiate the disease process in the enteric nervous system and later spread to the brain through the vagus nerve. https://chat.openai.com/

It has been hypothesized that α-synuclein inclusions initially form in nerve terminals of the enteric nervous system, and then subsequently spread via autonomic connections to the dorsal motor nucleus of the vagus and intermediolateral cell columns of the sympathetic system (Braak et al., 2003a, b; Borghammer, 2018).

(引用元:Brain-first versus body-first Parkinson’s disease: a multimodal imaging case-control study Brain, Volume 143, Issue 10, October 2020, Pages 3077–3088, https://doi.org/10.1093/brain/awaa238)PDF

  1. The dorsal motor nucleus of vagus (図)
  2. The intermediolateral nucleus (IML) is a region of grey matter found in one of the three grey columns of the spinal cord, the lateral grey column. The intermediolateral cell column exists at vertebral levels T1 – L3. It mediates the entire sympathetic innervation of the body, but the nucleus resides in the grey matter of the spinal cord.

デュアルヒット仮説とは

the idea that PD pathology may in fact originate in synapses of the peripheral nervous system (PNS) and invade the brain from the olfactory epithelium and via retrograde axonal transport through the vagus, termed the dual-hit hypothesis [4]. https://content.iospress.com/articles/journal-of-parkinsons-disease/jpd191721

The progressive, neurodegenerative process underlying idiopathic Parkinson’s disease is associated with the formation of proteinaceous inclusion bodies that involve a few susceptible neuronal types of the human nervous system. In the lower brain stem, the process begins in the dorsal motor nucleus of the vagus nerve and advances from there essentially upwards through susceptible regions of the medulla oblongata, pontine tegmentum, midbrain, and basal forebrain until it reaches the cerebral cortex. With time, multiple components of the autonomic, limbic, and motor systems become severely impaired. All of the vulnerable subcortical grays and cortical areas are closely interconnected. Incidental cases of idiopathic Parkinson’s disease may show involvement of both the enteric nervous system and the dorsal motor nucleus of the vagus nerve. This observation, combined with the working hypothesis that the stereotypic topographic expansion pattern of the lesions may resemble that of a falling row of dominos, prompts the question whether the disorder might originate outside of the central nervous system, caused by a yet unidentified pathogen that is capable of passing the mucosal barrier of the gastrointestinal tract and, via postganglionic enteric neurons, entering the central nervous system along unmyelinated praeganglionic fibers generated from the visceromotor projection cells of the vagus nerve.

J Neural Transm (Vienna) . 2003 May;110(5):517-36. doi: 10.1007/s00702-002-0808-2. Idiopathic Parkinson’s disease: possible routes by which vulnerable neuronal types may be subject to neuroinvasion by an unknown pathogen H Braak 1, U Rüb, W P Gai, K Del Tredici Affiliations expand PMID: 12721813 DOI: 10.1007/s00702-002-0808-2

レビー小体とは

Lewy bodies (LBs) are complex, intracellular inclusions that are common pathological features of many neurodegenerative diseases. They consist largely of aggregated forms of the protein alpha-Synuclein (α-Syn), which misfolds to give rise to beta-sheet rich amyloid fibrils. The aggregation of monomers into fibrils occurs readily in vitro and pre-formed fibrils (PFFs) generated from recombinant α-Syn monomers are the basis of many models of LB diseases. https://actaneurocomms.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40478-021-01288-2

Metaiodobenzylguanidine (MIBG) とは

Metaiodobenzylguanidine (MIBG) was first developed in USA, in Michigan University Medical Centre, in early 1970, for imaging the adrenal medulla and its disease.1 MIBG, a guanithidine analog, is taken up by an active mechanism into the neuroendocrine cells due to its similarities with nor-epinephrine. It came into clinical practice in 1981 for localization of pheochromocytoma (pheo).2 In course of time, MIBG demonstrated its ability to concentrate in tumors of the neural crest origin such as neuroblastoma (NBL),3 carcinoids and medullary carcinoma of the thyroid.4, 5 Due to good selective uptake and retention of MIBG by these tumors, its potential was explored for therapy of neuroendocrine tumors (NETs) as well. MIBG is labeled with 123-Iodine (123I) which is exclusively used for imaging and also with 131-Iodine (131I); which can be used both for imaging and therapy of NBL or other MIBG avid neural crest tumors. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6475939/

パーキンソン病とパーキン遺伝子

パーキンソン病の原因遺伝子としてパーキンが見つかっています。パーキンはE3ユビキチンリガーゼの一種です。

以下はconsensus.appによる回答:

パーキンソン病におけるパーキンの役割

パーキンソン病(PD)は、神経変性疾患であり、特にドーパミン作動性ニューロンの喪失が特徴です。パーキン(Parkin)は、E3ユビキチンリガーゼとして知られ、ミトコンドリアの品質管理やタンパク質の分解に関与しています。パーキンの機能不全がPDの発症にどのように影響するかについて、多くの研究が行われています。

  • パーキンの機能喪失とPDの関連性
    • パーキンのE3リガーゼ活性の喪失が、遺伝性および散発性のPDの病因に寄与する。
    • パーキンの機能不全は、特定の基質の有害な蓄積を引き起こし、ドーパミン作動性ニューロンの生存に重要な役割を果たす。
  • パーキンの神経保護作用
    • パーキンの過剰発現は、α-シヌクレイン誘発性の神経病理を軽減し、ドーパミン作動性ニューロンの保護に寄与する。
    • パーキンは、6-OHDAラットモデルにおいて神経毒性に対する強力な神経保護作用を示し、行動の改善も観察された。
  • パーキンの多機能性と調節
    • パーキンは、ミトコンドリアの恒常性やストレス関連のシグナル伝達など、さまざまな細胞機能に関与し、これらの機能が神経保護に寄与する。
    • パーキンの活性は、酸化ストレスやニトロソ化ストレスによって調節され、これがPDの病因に関連する可能性がある。
  • パーキンとLewy小体の形成
    • パーキンは、Lewy小体の形成に関与し、α-シヌクレインと共局在することが示されている。

パーキンの活性は、パーキンソン病の発症と進行において重要な役割を果たします。パーキンのE3リガーゼ活性の喪失は、遺伝性および散発性のPDの病因に寄与し、ドーパミン作動性ニューロンの生存に不可欠です。また、パーキンの過剰発現やその多機能性は、神経保護作用を持ち、PDの治療における潜在的なターゲットとなり得ます。

採択される科研費申請書の作成方法:仮説を図で示そう!

科研費の申請書に研究計画を書くわけですが、分野が違う審査委員が初めてその研究テーマに関する話を読んで、スッと理解できるかというとそれは難しいはずです。どうすればスムーズに理解してもらえるのか?一番良いのは、その研究計画で検証しようとしている作業仮説の図(いわゆるポンチ絵)を示すことです。

自分のは探索型研究なので仮説がない?いやいや、むやみに探索しても結果がでるはずがありません。探索型と言いつつ、必ず何かしらの仮説が頭にあって、探索研究をやろうとしているはずです。データ駆動型研究でも同様です。ビッグデータの解析をやみくもにできるはずがありません。解析する以上なにかしらの仮説があってのことのはずです。科研費の申請書は仮説駆動型で書きましょう。論文を書くときだって、仮説駆動型で論文をつくったほうがトップジャーナルに掲載されやすくなるのは自明のことです。

作業仮説が描けない人は、多くの場合、そもそも作業仮説が頭の中でまだ固まっていないからです。白い紙を用意して、自由に描いていきましょう。何回も描きなおすのは当然のことです。そうしているうちに、自分がやりたいことや、どのステップにエビデンスがあって、どのステップがまだ未知なのか、どういう可能性があり得るのか、いろいろと頭の中が整理されてきます。この作業をやったかやらないかで、科研費の採否が決まるといっても過言ではありません。頭を使い、知恵を絞り、文献を確かめる作業なのでしんどくて当たり前です。文章を書く前に、作業仮説の図を描きましょう。いったん図が出来上がれば、あとはその図を説明するようにして本文を書いていけばいいので、本文はさくさく書けます。

自殺および自殺関連行動に関する科研費研究の採択課題

精神神経科学関連 自殺関連

  1. 体内微量リチウム濃度と攻撃性・自殺関連行動の関係の解明 23K07028 2023-04-01 – 2026-03-31 安藤 俊太郎 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20616784) 小区分52030:精神神経科学関連 基盤研究(C)
  2. コホート研究による子どもの自殺関連因子と予測因子の解明 21K07475 2021-04-01 – 2024-03-31 栗林 理人 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (80261436) 小区分52030:精神神経科学関連 基盤研究(C)
  3. がん患者の自殺の実態調査と医療者を対象とした自殺予防研修プログラムの開発研究  19K08051 2019-04-01 – 2023-03-31 河西 千秋 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50315769) 小区分52030:精神神経科学関連 基盤研究(C)
  4. 自殺企図者の微量リチウム濃度:症例対照研究 18K15488 2018-04-01 – 2022-03-31 兼久 雅之 大分大学, 医学部, 客員研究員 (40555190) 小区分52030:精神神経科学関連 若手研究
  5. 認知症予防に着眼した日本全国を対象とした調査:水道水リチウムの効果 18K07605 2018-04-01 – 2022-03-31 石井 啓義 大分大学, 医学部, 准教授 (00555063) 小区分52030:精神神経科学関連 基盤研究(C)

臨床心理学関連 自殺関連

  1. 自殺予防のための自閉スペクトラム症のある子どもの自殺リスクと自尊感情の検討 22K03102 2022-04-01 – 2025-03-31 太田 豊作 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10553646) 小区分10030:臨床心理学関連 基盤研究(C)
  2. 自殺関連行動に関連した青年期情緒障害のスクリーニングに関する総合的研究 20K14185 2020-04-01 – 2022-03-31 岡田 優 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (00836421) 小区分10030:臨床心理学関連 若手研究

社会福祉学関連 自殺関連

  1. 地域の中高年者自殺予防における一般医とソーシャルワーカーの連携構築(G-Swネット) 23K01813 2023-04-01 – 2028-03-31 坂下 智恵 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (70404829) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  2. ソーシャルワーカー養成課程で包括的な自殺予防教育推進に必要なプログラム等開発研究 19K02198 2019-04-01 – 2023-03-31 小高 真美 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (60329886) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)

教育心理学関連 自殺関連

  1. 性の多様性をめぐる対話的関係の形成を目指したゲーミング教材の開発と実践 22K03082 2022-04-01 – 2027-03-31 荘島 幸子 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 准教授 (70572676) 小区分10020:教育心理学関連 基盤研究(C)
  2. 健康診断におけるこころの状態スクリーニング面接が視覚障害学生の健康度に果たす役割 19K03252 2019-04-01 – 2023-03-31 佐々木 惠美 筑波技術大学, 保健科学部, 客員研究員 (70251056) 小区分10020:教育心理学関連 基盤研究(C)

家政学および生活科学関連 自殺関連

  1. 妊産婦の自殺予防に向けた死への不安・恐怖に関する総合的発達モデルの構築 18K13034 2018-04-01 – 2023-03-31 田中 美帆 武庫川女子大学, 文学部, 助教 (80802678) 小区分08030:家政学および生活科学関連 若手研究

教育工学関連 自殺関連

  1. 自殺予防のためのスマートフォン・アプリケーションの開発 20K03151 2020-04-01 – 2023-03-31 白石 将毅 札幌医科大学, 医学部, 訪問研究員 (60438059) 小区分09070:教育工学関連 基盤研究(C)

衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない 自殺関連

  1. 慢性自殺傾向を呈す自殺ハイリスク者に対する継続的地域支援のための基礎研究 19K10648 2019-04-01 – 2024-03-31 勝又 陽太郎 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (30624936) 小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない 基盤研究(C)

臨床看護学関連 自殺関連

  1. 若年者の自殺予防チェックリスト開発と対策モデルの構築 19K19561 2019-04-01 – 2023-03-31 青石 恵子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (00454372) 小区分58060:臨床看護学関連 若手研究

社会福祉学関連 自殺

  1. 18歳以前の逆境体験と若者の自殺リクスの関連に関するコホート研究 23K01890 2023-04-01 – 2026-03-31 大場 義貴 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (20440604) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  2. 地域の中高年者自殺予防における一般医とソーシャルワーカーの連携構築(G-Swネット) 23K01813 2023-04-01 – 2028-03-31 坂下 智恵 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (70404829) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  3. クライエントの自殺発生時にソーシャルワーカーが活用する対応マニュアルの開発研究 22K02076 2022-04-01 – 2025-03-31 小高 真美 武蔵野大学, 人間科学部, 准教授 (60329886) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  4. 精神保健福祉士によるソーシャルアクション研修プログラム開発と普及啓発に関する研究 22K01987 2022-04-01 – 2025-03-31 小沼 聖治 聖学院大学, 心理福祉学部, 准教授 (80737247) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  5. Age Friendly Cities指標を用いた介護予防政策評価と社会実装研究 21H00792 2021-04-01 – 2026-03-31 鄭 丞媛 新見公立大学, 健康科学部, 教授 (50553062) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(B)
  6. 都市部における勤労世代の生活困窮者が適切な支援に繋がる総合的支援モデルの構築 20K13793 2020-04-01 – 2023-03-31 松永 博子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70811272) 小区分08020:社会福祉学関連 若手研究
  7. 社会起業による開発的ソーシャルワークの実践効果と支援体制に関する実証研究 20K02310 2020-04-01 – 2023-03-31 呉 世雄 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (00708000) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  8. クィア視点に基づく性的指向・性自認に関する社会福祉士養成教育プログラムの開発 20K02267 2020-04-01 – 2023-03-31 長澤 紀美子 高知県立大学, 社会福祉学部, 教授 (50320875) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  9. 「雇用なき成長」下における若者の自立支援のあり方の国際比較研究 20K02206 2020-04-01 – 2023-03-31 佐々木 宏 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (50322780) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  10. 機械学習を用いた生活保護受給者の精神保健支援の検討 20J01910 2020-04-24 – 2023-03-31 小区分08020:社会福祉学関連 特別研究員奨励費
  11. 自殺率の高い離島の市における自殺の現状分析と自殺防止に関する研究 19K14003 2019-04-01 – 2023-03-31 波名城 翔 琉球大学, 人文社会学部, 講師 (70768811) 小区分08020:社会福祉学関連 若手研究
  12. 障害者の平等権としての合理的配慮 19K13990 2019-04-01 – 2023-03-31 村山 佳代 帝京平成大学, 現代ライフ学部, 講師 (20823066) 小区分08020:社会福祉学関連 若手研究
  13. 福島県の吃音問題の解決に向けたアクションリサーチ 19K13978 2019-04-01 – 2023-03-31 森 弥生 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90816399) 小区分08020:社会福祉学関連 若手研究
  14. 発達障害児の家族の相互交流支援プログラムの開発と効果評価 19K13976 2019-04-01 – 2023-03-31 平田 祐太朗 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (80770817) 小区分08020:社会福祉学関連 若手研究
  15. 認知症カフェスタッフの認知症の人とその家族の顕在的・潜在的ニーズに対する認識 19K02283 2019-04-01 – 2023-03-31 山田 裕子 同志社大学, 研究開発推進機構, 名誉教授(嘱託研究員) (80278457) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  16. 犯罪被害者の「回復」過程を促進する要因に関する研究 19K02221 2019-04-01 – 2023-03-31 伊藤 冨士江 上智大学, 総合人間科学部, 研究員 (00258328) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  17. ソーシャルワーカー養成課程で包括的な自殺予防教育推進に必要なプログラム等開発研究 19K02198 2019-04-01 – 2023-03-31 小高 真美 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (60329886) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  18. 生活困難状況にある若者への離家支援としての共同生活型支援の実態及び有効性の検討 18K13012 2018-04-01 – 2023-03-31 岡部 茜 大谷大学, 社会学部, 講師 (20802870) 小区分08020:社会福祉学関連 若手研究
  19. きょうだいを自殺で亡くした遺族への情報提供と支援のあり方に関する質的研究 18K13011 2018-04-01 – 2023-03-31 大倉 高志 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (00761769) 小区分08020:社会福祉学関連 若手研究
  20. 政策決定過程における精神障害当事者委員参画と当事者活動との関連 18K02113 2018-04-01 – 2023-03-31 松本 真由美 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (20738984) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(C)
  21. 統合データに基づく高齢者への社会的孤立軽減にむけた地域福祉実践のプログラム評価 18H00953 2018-04-01 – 2022-03-31 斉藤 雅茂 日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (70548768) 小区分08020:社会福祉学関連 基盤研究(B)

肝臓の解剖学と機能

生化学の勉強をすると、小腸で吸収された栄養分(糖類、アミノ酸など)は小腸に張り巡らされた毛細血管の中に入って門脈に送られるという説明を受けます。門脈というのは、肝臓に入っていく静脈です。

肝臓の位置

右上腹部にあり,右側が大きくなっています。 https://pt-dodo.com/article/liver-essentials.html

門脈とは

門脈系毛細血管二回通過する特殊な形態をもっています。具体的に説明すると、心臓から出た動脈は各消化管の毛細血管を通過して静脈になります。この静脈は消化管で吸収された栄養を多く含んでおり、肝臓内の毛細血管で吸収されたのち、静脈になり心臓に灌流されます。https://goukaku-ptot.com/veins-flowing-into-the-portal-vein/

門脈は一本の太い静脈の血管でそれが肝臓の中にはいって枝分かれして細かくなっていき毛細血管となります。そして肝臓の毛細血管が再度集まってしだいに太い幹になりやがて一本の太い血管(下大静脈)になります。下のリンクの肝臓の血液供給の図をみるとわかりやすい

  1. 肝臓の血管障害の概要 MDDマニュアルプロフェッショナル版 肝臓の血液供給

門脈へつながる消化器の静脈

門脈は、胃・小腸・大腸・脾臓からの栄養をそれぞれ、左胃静脈、上腸間膜静脈、下腸間膜静脈、脾静脈を通じて門脈に集めて肝臓に送り込んでいる (花子のまとめノート https://www.hanakonote.com/kaibouseiri/kanzou.html)

【基礎から勉強・解剖生理学】下大静脈(門脈・奇静脈)【理学療法士・作業療法士】【西島ゼミ】PTOT国試対策チャンネルチャンネル登録者数

肝臓の区画

肝臓は解剖学的には、前面から見ると肝鎌状靭帯により右葉と左葉の2つに分かれている。しかし実際臨床では実用性から、胆嚢底と肝背面の下大静脈を無結ぶ線カントリー線)を堺に右葉と左葉に分けて考えられている。(花子のまとめノート https://www.hanakonote.com/kaibouseiri/kanzou.html)

肝はまず,右葉と左葉の2区域に区分される.両者は下大静脈と胆嚢窩を結ぶ仮想の線(cantlie線)によって分けられる.https://www.chiringi.or.jp/k_library/kaishi/kaishi2012_2/index.html

肉眼的には大きく左葉右葉に分かれます。胆嚢窩下大静脈を結ぶ線によりその左側を左葉、右側を右葉とします(下図:肝臓の部位)。それぞれは門脈の走向に従って前・後側、内・外側の4つの区域尾状葉に分けられます(ヒーリーとシュロイの分類)。あるいは、S1-8の8つに分けることもあります(クイノーCouinaudの分類)。肝癌取扱い規約第5版補訂版では両者の分類が組み合わせて使われ、S1-8は亜区域と呼ばれます(下図:Couinaud区域分類)。肝に入る血管(門脈と肝動脈)、肝から胆汁を分泌する胆管の3つは結合織によって束ねられており、それをグリソン鞘と呼びます。https://www.palana.or.jp/ipath/manual/1-digestive/5_liver