糖尿病が恐ろしいのは、自覚症状がないまま病気が進行すること。進行すると取り返しがつかないこと(失明、足の切断、腎臓透析)になることだそうです。これらの合併症もまた自覚症状が出にくいため、うっかりすると本当に恐ろしい結末になってしまいます。
糖尿病性網膜症
糖尿病の恐ろしさの一つが、合併症により失明する恐れがあること。実際に英国では毎週30人のペースで、糖尿病により失明しているのだそうです(dm-net.co.jp)。
糖尿病性網膜症の自覚症状
落下星氏のブログから、症状の記載を引用します。最初の兆候。
時々目の前を小さな虫が飛んでいるように思えたのです。でも、それが何を意味するのかわからなかったのです。白い壁などに向かって、片目で、なにげなく壁を見つめていると、小さい蠅のようなものが1~2匹飛んでいるように見えました。これは眼底に出血した血が固まって黒い点にみえるものだそうです。ただ、片目にしかみえませんから、注意してチェックしないと自覚しないことが多いのだそうです。
もう少し程度がひどいときの症状。
少し出血が多いときには、コップの中に黒いインクを1滴たらしたあとのように、小さな黒い点からインクが流れだしたように見えました。いづれの場合も、目球を動かすと、像も動くように見えますし、焦点を変えるとピンボケで見えなくなりました。普通に両目でみていたのでは気付きませんので、片目で無地の壁をみるようにすると、わかりやすいのです。
以下は、失明に至ったときの症状。
なにかかおかしい。物が見難い。ふと蛍光灯を見上げると、なんとなく赤っぽい。訳がわからず、とりあえず手のひらで片目づつおおってみると、あらら、左目は正常なのに右目だけにするとまっかに染まった室内。2~3回確認してからドクターの言葉を思い出したのです。「そうか・・・。これが眼底出血かぁ・・・。」
(引用元:落下星の部屋)
糖尿病性神経障害・壊疽・足の切断
糖尿病の合併症の一つに神経障害があり、足が壊疽(えそ)して最後は切断を余儀なくされるそうです。実際にイギリスでは1時間につき一本の足が(手術で)切断されているそう(dm-net.co.jp)。
参考
- 落下星の部屋
- 50代に糖尿病で亡くなった男が残す痛切な筆録 「落下星の部屋」が20年以上も続いている理由 (古田 雄介 2021/02/27 13:00 東洋経済ONLINE)
- 【糖尿病】 何より怖い合併症(全国健康保険協会)
- 私の糖尿病50年 糖尿病医療の歩み 後藤 由夫(東北大学名誉教授、東北厚生年金病院名誉院長)