糖やアミノ酸を表示するのに便利なフィッシャー投影式とは

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分子の立体構造を表示するとき、例えば乳酸CH(-OH)(-CH3)(-COOH)を表示するなら、中心の炭素原子から4つの結合が外に向いているわけですが、実線、太線(またはくさび型の太線)、破線(またはくさび型の破線)を用いて奥行を表現するのでした。実線は紙面方向の結合、太線は手前に飛び出しているもの、破線は紙面より向こう側へ向かう結合といった具合です。

しかしこれとは別の表記方法としてフィッシャー投影式というものがあります。フィッシャー投影式では実線しか使いませんがその代わりに、向きに関しての規則があります。乳酸CH(-OH)(-CH3)(-COOH)を例に説明すると、

  1. 酸化状態がもっとも高い炭素を上側に描く(カルボキシ基やアルデヒド基が上にくる)
  2. 最も長い炭素鎖を縦方向に描く
  3. 不斉炭素から左右、横方向に伸びる結合は紙面から手前にくるようにする。(逆にいうと、不斉炭素から伸びる縦方向の結合は、紙面の向こう側に向かうようになっている)
  4. 中心の炭素は省略して、描かない
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