腎臓の役割とは?尿をつくること、体液恒常性維持

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腎臓の役割

腎臓の役割はいくつもあります。

  1. 老廃物を排泄
  2. 体の水分量を調節
  3. 血圧の調節
  4. 電解質(ミネラル)の恒常性の維持
  5. 血液pHの恒常性の維持(弱アルカリに保つ)
  6. 血液を産生するホルモン(エリスロポエチン)の分泌
  7. ビタミンDの活性化

参考

  1. https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/060/070/01.html

尿をつくること

腎動脈を通って血液が腎臓に流れ込み、腎臓で老廃物や余計な水分がろ過されて取り除かれ、綺麗になった血液が腎静脈を通って出ていく。腎臓は尿を作っている場所。老廃物は尿として体の外に排出される。つまり、腎臓の大事な仕事の一つは、血液から尿を作ること。

  1. 尿のつくられ方 (「尿」で知る腎臓の病気 [監修]東京女子医科大学 第四内科学 血液浄化療法科 教授 土谷 健(つちや けん)先生)血液をろ過して尿がつくられる 腎臓で尿を作っているのは、「ネフロン」という構造です。ネフロンは腎臓の最小単位の構造物であり、腎臓1個に約100万個あります。
  2. おしっこについて知っていますか(キッセイ) おしっこは、腎臓で血液から作られることを知っていますか?

腎臓の構造

糸球体glomerulusは,毛細血管の糸玉である。糸玉のまわりをボウマン嚢Bowman’s capsuleという袋が取り巻き,濾過された尿を受け止める。糸球体とボウマン嚢を合わせて,腎小体renal corpuscle(マルピギー小体)と呼ぶ。(初心者のための腎臓の構造 坂井建雄順天堂大学医学部解剖学第1)

糸球体という毛細血管の張りめぐらされた場所(糸球体とボーマンのう~腎臓のミクロな構造~ 本田内科クリニック 千葉県市川市市川)

  1. MSDマニュアル家庭版 腎臓 腎臓、ネフロン、遠位曲尿細管、ヘンレ係蹄、近位曲尿細管、糸球体、ボーマン嚢 などの構造や位置関係がわかる

再吸収とは

腎臓の生理学を勉強していると「再吸収」という言葉が当たり前のように使われています。しかし、当たり前すぎるのか、再吸収とは何かが案外説明抜きで使われていることが多いように思います。腎臓は血液中の成分を尿中へと排出するか、排出せずに保持するかを決めているわけですが、いったん排出したものを、その先で再び血液に戻す(再吸収)するという作業をしています。

再吸収とは・・・・・血液に戻すこと   分泌とは・・・・・・・尿中に捨てること (泌尿器のしくみと働き

1日におよそ150㍑の原尿から体に必要な電解質を99%再吸収し、残り約1%(1.5リットル)を尿として出し、からだの電解質の濃度を一定に保っています。(腎臓の働きと検査 広島大学)

尿細管で再吸収されるという図をよく見ますが、尿細管から体の内部に取り込まれる絵が描かれていて、どうして血液に入れるの?と疑問を持ったことがありました。

  1. 腎臓の構造的ヒエラルキー —機能を支えるプラットホーム—日腎会誌 2018;60(8):1224‒1228. 第 4 回腎臓セミナー・Nexus Japan プロシーディング シンポジウム:腎臓の構造と機能異常

いろいろな解説記事を読むと、尿細管のまわりには血管があって、血管に入っていくということですが、その部分が省略されて描かれていなかっただけのようです。

糸球体から出た細動脈性の輸出動脈近位尿細管および遠位尿細管纏わりつくように尿細管周囲毛細血管網を形成し,再び集まって細静脈となり,小葉間静脈に流入する.(生理学ものがたり第 12 回 浸透圧および溶液の移動 その 2 滋賀医大名誉教授 北里 宏)

  1. 腎臓の働き 東京女子医科大病院

体液とは

体液という日本語は日常用語としては、血液、リンパ液、精液、汗など様々なものを指す言葉だと思いますが、腎臓内科学で使われる体液という語句はどういう意味をあらわすのでしょうか?

体液(細胞外液と細胞内液)https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/103/9/103_2074/_pdf

参考

  1. 腎臓による体液恒常性維持機構とその破綻 佐々木 成 日本内科学会雑誌 第103巻 第 9 号・平成26年 9 月10日
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