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Fontanelles(フォントネル)泉門(せんもん)とは?

Fontanelles(フォントネル)泉門(せんもん)というのは、新生児や乳児の頭蓋骨に見られる、骨化がまだ完了していない柔らかい部分のことです。新生児の頭蓋骨は複数の骨(前頭骨、頭頂骨、後頭骨など)から構成されていますが、これらの骨は出生時には完全には癒合しておらず、骨と骨の間に結合組織で覆われた隙間があります。この柔らかい部分がフォントネルです。

主な泉門の種類

大泉門(anterior fontanelle) 頭頂部、前頭骨と両側の頭頂骨の間にあります。 菱形をしており、最も大きい泉門です。 通常、生後12〜18か月頃に閉じます。

小泉門(posterior fontanelle) 後頭部、後頭骨と両側の頭頂骨の間にあります。 小さな三角形の形をしており、生後2〜3か月頃に閉じます。

側頭泉門(sphenoidal fontanelles) 側頭部、蝶形骨と頭頂骨の間にあります。 通常、生後早期に閉じます。

乳様泉門(mastoid fontanelles) 乳様突起付近にあり、側頭骨、頭頂骨、後頭骨の接合部です。 生後数か月で閉じます。

フォントネルの役割:

出産時の柔軟性の確保 出産時頭蓋骨が重なり合うことで産道を通りやすくします(頭蓋骨の「オーバーライド」現象)。

脳の成長に対応 新生児期から乳児期にかけて脳が急速に成長するため、そのスペースを確保します。

(ChatGPT 4o)

  1. Development of Sutures and Fontanelles by Peter Ward, PhD Lucturio.com (5:51)

口蓋の発生

口蓋 palateの発生

DPES EarlyEmbryonicFacialDevelopment Faculty of Dentistry, University of Toronto チャンネル登録者数 1.34万人 (4:33) 下の動画では神経堤細胞の発生のところから再生するようにしています。

硬口蓋 hard palateとは

大きく口を大きく開けて中を覗き込んだときにみえる見える「口の中」が医学用語で「口腔」です。口腔の天井の部分が、「硬口蓋」です。その置くが、「軟口蓋」で、さらにそのおくに「口蓋垂」(いわゆる、のどちんこ)があります。

Hard palate – Function, Definition & Anatomy – Human Anatomy | Kenhub Kenhub – Learn Human Anatomy チャンネル登録者数 132万人

  1. 頭頸部の解剖 日本頭頚部癌学会
  2. 「のどちんこ」(口蓋垂)の、上品で恥ずかしくない別の呼び方は?

硬口蓋は、場所の名前なので、口蓋骨Palatine Bone (パラタイン・ボーン)、上顎骨Maxilla (マクシラ)、周囲の軟部組織や粘膜などから成り立っています。

 

philtrum

The philtrum (Latin: philtrum from Ancient Greek φίλτρον phíltron, lit. “love charm“) or medial cleft is a vertical indentation in the middle area of the upper lip, common to therian mammals, extending in humans from the nasal septum to the tubercle of the upper lip. (Wikipedia)

4 Lips anatomy ahmed eman チャンネル登録者数 2300人

心療内科とは?精神的な要因で身体が不調になった患者さんを診療する診療科

心療内科と精神科の区別が今までついていませんでした。調べてみると、精神的な要因で身体が不調になった患者さんを診療する診療科が心療内科ということのようです。

・心療内科は、こころの病が原因で症状が「身体」に現れる病気を治療する。
・精神科は、こころの病が原因で症状も「こころ」に現れる病気を治療する。

心療内科と精神科はどう違う?2020.07.1 そよかぜ病院 徳島県徳島市名東町

診療内科は比較的新しい診療科だそうです。

心療内科は比較的新しい科で、わが国で九州大学に心療内科が初めて創設されたのは約50年前です。

日本心療内科学会 https://jspim.org/togen/inryou/

Stomodeumとは?口陥(こうかん)/口窩(こうか)、将来、口や口腔になる、外胚葉の落ち込んだ部分

下の図は発生初期の「顔」の部分。左側はまだ神経管が閉じ切っていなくて、吻側側で神経溝が見えている状態。右側は、発生が進んえで神経管が閉じた時期。

Drawing (A) of a ventral view of a 3- to 4-week embryo shows the anterior neuropore and the early formation of the maxillary processes. Drawing (B) in the late fourth week shows closure of the anterior neuropore and the location of the future frontonasal process. (Modified with permission from Netter’s Atlas of Human Embryology. Edited by Cochard, L.R., PhD. 2002. Icon Learning Systems, Teterboro, New Jersey, Figures 9.5. Netter Illustrations from www.netterimages.com, © Elsevier Inc, All rights reserved).

 

ヒトの顔が胎児期にどのように形成されるのかを理解するための方法として、Stomodeum 口陥(こうかん)を取り囲む5個の突起すなわち、frontonasala process, maxillary processes(左右1対)、mandibular processes(左右1対)という3つの構造がそれぞれ何になるかという観点をもつとスッキリと整理できます。これら5個の突起(3つの構造)は総称してfacial primodiaと呼ばれます。

Stomodeum 口陥(こうかん)は、将来、口や口腔になる、外胚葉の落ち込んだ部分のことです。

 

発生学の模式図を眺めていると、Maxillary processes上顎突起と下顎突起Mandibular processesは、2つの異なる鰓弓のように一見見えますが、どちらも第1鰓弓(第1咽頭弓)に由来し、第1鰓弓から分かれたものです。

     

  • 左 https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-3-319-26158-4_21
  • 中 https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-3-030-53099-0_1
  • 右 https://www.ajnr.org/content/34/12/2233

The first pharyngeal arch splits into two distinct processes during early development: Maxillary processes: These are lateral extensions of the first arch. Mandibular processes: These are ventral extensions that fuse at the midline to form the lower jaw. (ChatGTP)

下の動画ではprimitive mouth pitとも紹介されています。

Development Of Face || Face Development || Development Of Face Embryology || Stomodeum #medicine Medicine Simplified チャンネル登録者数 1620人

buccopharyngeal membraneとは

上の動画で出てくるbuccopharyngeal membraneは、oropharyngeal membraneと同じことのようです。

質問:Is “buccopharyngeal membrane” the same as “oropharyngeal membrane”?

回答(ChatGPT)

The buccopharyngeal membrane and the oropharyngeal membrane refer to the same embryological structure, but the terminology used depends on the context or preference of the source.

  • Embryological Structure: Both terms describe the bilaminar membrane that forms at the cranial end of the developing embryo, consisting of ectoderm externally and endoderm internally. This membrane separates the primitive oral cavity (stomodeum) from the foregut.
  • Developmental Significance: The buccopharyngeal/oropharyngeal membrane breaks down during the fourth week of development to establish a connection between the oral cavity and the pharynx.
  • Terminological Preference:
    • Buccopharyngeal membrane: This term is more traditional and emphasizes the boundary between the future oral (buccal) and pharyngeal regions.
    • Oropharyngeal membrane: This is more commonly used in modern embryology texts and aligns with the terminology of the adult anatomy (oral cavity and pharynx).

The two terms are interchangeable and refer to the same structure. “Oropharyngeal membrane” is now more widely used in contemporary literature, reflecting updated anatomical terminology.

下の画がわかりやすいと思います。buccopharyngeal membrane(oropharyngeal membrane)が、消失して口腔内と繋がる前(第4週の終わり頃)(左図A)と消失後(第5週のはじめ)(右図B)とが示されています。

https://www.ajnr.org/content/34/12/2233

 

人間の各臓器、器官は内胚葉、中胚葉、外胚葉のどれに由来するかを簡単に覚える方法

語呂合わせで覚える方法が紹介されていました。

内緒で帰国。暴動起きてランラン降伏。

だそうです。

内(内胚葉)緒(消化器)で帰(胸腺)国(呼吸器)。暴(膀胱)動(尿道)起きてランラン(卵黄のう)降(甲状腺)伏(副甲状腺)。

これはすごい、一発で覚えられました。

参考:【発生学】内胚葉から分化する器官の覚え方・ゴロ【CBT国家試験対策】2022 11/08内科外科③『血液』 2022年11月8日 ゴロゴロ医学

詳しい説明や細かい注意は上記サイトをご覧ください。

 

脾臓ってどっちだっけ?と自分も思いましたが、脾臓は「中胚葉」由来です。消化管の付属器官である肝臓、胆嚢、膵臓は内胚葉由来になります。胚も内胚葉。これはもう発生学の教科書の図をみたら一発でイメージで頭に入ると思います。

膀胱は「内胚葉」。胸腺も内胚葉。尿道も内胚葉。上のゴロが役立ちます。

【決着!】内分泌の読み方は「ないぶんぴ」か「ないぶんぴつ」か?

内分泌と書いて、昔、数十年前、すなわち自分が子供の頃は、「ないぶんぴ」と呼んでいたような気がします。しかし、近年は、「ないぶんぴつ」の読み方のほうが一般的で、「ないぶんぴ」という言い方を耳にすることは無くなっていました。ところが、大学生と話していたときにその大学生が内分泌を「ないぶんぴ」と読んだので、あれ?まだ高校では「ないぶんぴ」なのか?と不思議に思いました。

NHKではこれまで「ぶんぴ」を優先してきましたが、「ぶんぴつ」を優先に変更しました。もともと、戦前の辞書では「ぶんぴ」を主見出しにするものが多く、医学用語としても『メインはぶんぴで、ぶんぴつでもよい』という扱いです。しかし、平成20年に放送文化研究所が行った調査では、60歳以上はほぼ半々ですが、若い人ほど「ぶんぴつ」が増え、20代では70%以上になっています。ですから、今後も「ぶんぴつ」が優勢になる傾向がはっきりしたのです。「ひつ」が増えた理由は、つくりの「必」は「ひつ」としか読まないため、字にひきずられてこう読む人が増えていると考えられています。(NHK アナウンスルーム「放送用語の変更③~〝分泌〟ぶんぴ?ぶんぴつ?~」 2014年8月6日)

上の説明によれば、泌を誤読して「ひつ」が広まったとのことです。これは知りませんでした。

  1. 内分泌 ないぶんぴつ GOO辞書

正式には、「ないぶんぴつ」らしいが、医学の世界では以前より、「ないぶんぴ」という慣用的な読み方が普通である。しかし、「ホルモンを分泌する(ぶんぴつする)」のようにするつけて動詞的に扱う場合には、ぶんぴつという読み方が普通である。 https://ameblo.jp/medical-word/entry-11759759211.html

名詞として使うか、動詞として使うかで読み方が異なるというのもまたまた悩ましい話です。

ないぶんぴつせん【内分泌腺】 学研KIDSネット

「糖尿病の最先端医療」 山口大学医学部附属病院第三内科 副科長 太田康晴 准教授 山口大学広報室 チャンネル登録者数 4700人

上の動画では大学医学部の先生が、「インスリン分泌 いんすりんぶんぴつ」と読んでいます。

  1. 第20回 内分泌系による情報伝達 生物基礎 NHK高校講座

上のNHK高校講座のこの動画では、「分泌する ぶんぴする」、「ホルモンの分泌 ほるもんのぶんぴ」、「分泌物 ぶんぴぶつ」、「内分泌系 ないぶんぴけい」と読んでいます。高校では、「分泌 ぶんぴ」なんですね。

フジタビト file08 内分泌・代謝・糖尿病内科学 鈴木 敦詞 教授 藤田医科大学【公式】 FUJITA HEALTH UNIVERSITY チャンネル登録者数 3260人

上の「内分泌・代謝・糖尿病内科学」専門の教授は、「内分泌 ないぶんぴつ」と読んでいます。

糖尿病・内分泌内科学/熊代尚記教授 金沢医科大学オフィシャルチャンネル チャンネル登録者数 645人

上の動画の先生も「糖尿病・内分泌内科学 とうにょうびょう ないぶんぴつないかがく」と読んでいます。

糖尿病・内分泌内科学/中川淳臨床教授 金沢医科大学オフィシャルチャンネル チャンネル登録者数 645人

上の動画の教授もそうですが、なにしろ医学部の「内分泌内科学」の先生が「ないぶんぴつないかがく」と読んでいるのですから、分泌は「ぶんぴつ」と大学の医学部の世界では読まれるということで間違いないと思います。

糖尿病・内分泌内科 名古屋大学医学部創基150周年記念行事Webオープンキャンパス チャンネル登録者数 204人 チャンネル登録 10 共有 オフライン

上の動画の先生も「糖尿病 内分泌内科 とうにょうびょう ないぶんぴつないか」でした。

獨協の中心で愛を叫ぶ #27 内科学(内分泌・代謝)講座 主任教授 麻生 好正 獨協医科大学病院 臨床研修センター チャンネル登録者数 268人

糖尿病・内分泌内科学/生駒麻貴医員 金沢医科大学オフィシャルチャンネル チャンネル登録者数 645人

上の若い医師の先生も「ないぶんぴつ」でした。

弘前大学大学院医学研究科 若手研究者紹介(内分泌代謝内科学講座・村澤真吾先生編) 弘前大学 Hirosaki University チャンネル登録者数 1690人 チャンネル登録 3 共有 オフライン クリップ

こちらの若い先生も「ないぶんぴつ」でした。

と思っていろいろ見ていると、「ないぶんぴ」と読まれる先生もいらっしゃるようです。

大分大学研究紹介:医学部医学科 内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座 教授 柴田 洋孝 大分大学研究マネジメント機構 産学官連携推進センター チャンネル登録者数 192人

上の動画の教授は「内分泌代謝 ないぶんぴたいしゃ」と読んでおられました。

【健康シリーズ 第27回】『ゲスト:山岸 昌一 様(昭和大学 医学部 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌内科学部門 教授)』 長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル チャンネル登録者数 33.5万人

上の番組でも紹介する人が、「内分泌内科学部門 ないぶんぴ ないかがく ぶもん」と読んでいました。

さてランダムにYOUTUBEから10動画を見てみましたが、ないぶんぴつ:ないぶんぴ=8:2という結果でした。

間脳の視床下部には、ホルモンを分泌する神経細胞があり、これを神経分泌細胞(しんけい ぶんぴつ さいぼう、neurosecretory cell)という。また、このように神経がホルモンを分泌することを神経分泌(しんけい ぶんぴつ)という。

https://ja.wikibooks.org/wiki/高等学校理科_生物基礎/ホルモンによる体内環境の調節

上のウィキは高校生向けの教材ですが「ぶんぴつ」と読ませています。

中学、高校での教育と、大学以降の教育で読み方の主流派が変わっているようです。

「分泌」に「ぶんぴ」とルビがありますが、「ぶんぴつ」ではないでしょうか。教科書の表記は、文部科学省『学術用語集(医学編)』を参考にしており、ここでは「分泌」の読みは「bunpi〔tu〕」という表記で示されています。また、『生物教育用語集』(日本動物学会/日本植物学会編)においても、「分泌(ぶんぴ)」として立項されています。これを受けて、「新しい保健体育」や東京書籍の他の教科書(高校生物など)でも現在は「ぶんぴ」という読みで統一しています。しかしながら、「ぶんぴつ」の読みが誤りであるとは言えませんので、今後の教科書表記が変更される可能性はあります。

Q&A 中学校 保健体育 東京書籍

なかなか悩ましい状況です。中学から高校にかけて、一生懸命生物の勉強をして「ぶんぴ」と覚えたのに、大学に入ったら「ぶんぴつ」と言われても戸惑う人が多いのではないでしょうか。

「分泌」の読み方は「ぶんぴ」または「ぶんぴつ」。どちらかといえば「ぶんぴつ」と読まれることが多い。かつては「ぶんぴ」が正しい(本来的な)読み方とされてきたが、現代においては「ぶんぴつ」と読む人の割合が増え、いまや慣用的な読み方として完全に定着している。放送業界でも「ぶんぴつ」と読まれるようになっている。

《分泌》の正しい読み方 実用日本語表現辞典 https://www.weblio.jp/

結論として、高校では、「ないぶんぴ」かもしれませんが、大学だと「ないぶんぴつ」がメジャーで、「ないぶんぴ」と読む先生もいらっしゃるということのようです。

高校と大学で、言葉遣いが変わるというのはわりとありますので、あまりこだわらずに、自分が今いる場所で周りのみんなが使っている言葉を使うのがよいと思います。

下の動画はTRYという学習塾のサイトで高校生向けの解説ですが、「ぶんぴつ」と読んでいます。

【生物基礎】 体内環境の維持39 ホルモン:内分泌腺と外分泌腺 (12分) 映像授業 Try IT(トライイット) チャンネル登録者数 73.7万人

ホルモンはからだのはたらきを調整しているんじゃな。
内分泌腺(ないぶんぴつせん)で作られているぞ。https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/medicine/karada/karada021.html 中外製薬

製薬会社の説明サイトも「ぶんぴつ」でした。

結論

本来は「ぶんぴ」が正しい読み方だったので、今でも「ぶんぴ」と読む人がおり、もちろんその読み方は正しいのですが、間違った読み方であったはずの「ぶんぴつ」が世の中に完全に定着してしまっているので、今となっては「ぶんぴつ」のほうが多数派であるといえましょう。

唾液腺の発生

唾液腺(salivary glands)の種類

耳下腺(じかせん、parotid gland):par(傍に)と otis(耳)が語源

顎下腺 (がっかせん、submandibular gland またはsubmaxillary glandとも呼ばれる)

舌下腺 sublingual gland

  1. 腺液唾— 臨床と研究のための解剖学 2009 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjoms/57/7/57_384/_pdf/-char/ja

https://www.drfrancishall.co.nz/parotid-tumours-and-salivary-stones/

https://www.drstevensperry.com/post/parotidectomy-for-parotid-tumors

 

There are three major salivary glands located bilaterally outside the oral cavity with long ducts that convey the saliva to the mouth. https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-3-031-38567-4_6

腺などの器官の分岐のメカニズム

人間の体には樹木のように枝が伸びて枝分かれした構造が一般的にみられます。細胞レベルでも、神経細胞、例えば小脳のプルキンエ細胞などは実に見事な樹木のような樹状突起を持っています。臓器レベルだと、肺は気管から気管支に枝分かれして、気管支はさらに細かく、細かく20数回も枝分かれした構造になっていて最終的な末端部分には肺胞とよばれる構造があってそこに毛細血管が密集していて酸素や二酸化炭素が、肺胞内の「空気」と血管内の「血液」との間で交換されます。

  1. Organ-Specific Branching Morphogenesis Front. Cell Dev. Biol., 07 June 2021 https://www.frontiersin.org/journals/cell-and-developmental-biology/articles/10.3389/fcell.2021.671402/full
  2. Interface Oral Health Science 2009 Conference paper Cleft formation and branching morphogenesis of salivary gland: exploration of new functional genes  https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-4-431-99644-6_2

腺である肝臓も、肝臓の中には門脈と動脈、胆管がやはり樹状の構造をしています。他の臓器、例えば、唾液腺も枝分かれ構造をしています。膵臓もそうです。

  1. FGF signaling regulates salivary gland branching morphogenesis by modulating cell adhesion Ayan T. Ray, Philippe Soriano 20 March 2023 DEVELOPMENT https://journals.biologists.com/dev/article/150/6/dev201293/297264/FGF-signaling-regulates-salivary-gland-branching 
  2. Salivary Gland Branching Morphogenesis — Recent Progress and Future Opportunities Int J Oral Sci, 2(3): 117–126, 2010 https://www.nature.com/articles/ijos201017.pdf
  3. Epithelial branching morphogenesis of salivary gland: exploration of new functional regulators Takaoshi Sakai The Journal of Medical Investigation 56 suppl. 2009.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmi/56/Supplement/56_Supplement_234/_pdf

こういった管が分岐するメカニズムにはどれくらい共通性があるのでしょうか。

分岐について比較検討した論文

  1. Patterned cell and matrix dynamics in branching morphogenesis Rockefeller University Press Journal of Cell Biology (JCB) February 2017216(3):jcb.201610048 DOI:10.1083/jcb.201610048 LicenseCC BY-NC-SA 4.0https://www.researchgate.net/publication/313466383_Patterned_cell_and_matrix_dynamics_in_branching_morphogenesis

唾液腺の分岐メカニズムに関する理論的な考察をした論文

  1. Inflationary theory of branching morphogenesis in the mouse salivary gland Ignacio Bordeu, Lemonia Chatzeli & Benjamin D. Simons Nature Communications volume 14, Article number: 3422 (2023) Published: 09 June 2023  https://www.nature.com/articles/s41467-023-39124-x we propose that the gland develops as a tip-driven branching-delayed random walk (BDRW). 

肺の発生 肺芽の伸長と分岐の分子メカニズム

口や鼻から吸い込んだ空気は気管を通って、その先の気管支(名前が変わっただけ)に入り、気管支の枝分かれを経て、肺胞に到達します。気管は体の中心にあるまっすぐな部分で、分岐した先からは「気管支」と呼ばれるようになるのだそうです。気管支の分岐の数は一番多いところで23回にもおよぶそう。そして、先端部にある肺胞の数は左右の肺をあわせると10億個に上るのだそうです。下のNHKのリンク先では動画で、は、気管内視鏡が気管支の中に入っていく様子が示されています。さすがNHKが子供向けにつくった動画だけあって、とてもわかりやすい。

  1. ヒトの呼吸器のしくみ NHK for School

下のYOUTUBEの動画でも、気管内視鏡で気管支の内部を検査している様子が映し出されています。模式図などで気管支が枝わかれしているのは頭では理解できますが、こうやって内視鏡を中にいれて実際に分岐部に遭遇すると枝分かれが「実感」できます。

【聖マリアンナ医科大学病院】気管支鏡検査と肺癌診療の進歩 呼吸器内科森川 慶 聖マリアンナ医科大学病院 メディカルサポートセンター チャンネル登録者数 258人

声帯

声帯腫れテスト:声帯損傷を簡単にチェック Fauquier ENT チャンネル登録者数 61.8万人

肺の発生

  • 腺様期 pseudoglandular period
  • 管状期 canalicular period
  • 終末嚢期 terminal sac period
  • 肺胞期 alveolar period

参考サイト

  1. 「呼吸器系」ユニット (Respiratory System) 呼吸器系の講義計画表・講義録 https://www.lab2.toho-u.ac.jp/med/physi1/respi.html 大学の発生学の講義録でとても分かりやすい説明です。
  2. https://embryology.ch/en/organogenesis/respiration-tract/phases-of-lung-development/introduction.html
  3. Introduction – Lung Development by John McLachlan, PhD Lecturio.com
  4. Histological Differentiation – Lung Development by John McLachlan, PhD  Lecturio.com LECTURIOの講義動画ではいろいろな教科書から挿絵が借用されていますが、この動画ではカールソン Carlsonの教科書の図が多用されていました。なので、Carlsonの教科書を読みながらこの動画を視聴したり、逆にこの動画を見たあとでカールソンの教科書を読み直したりすると効果的に勉強できます。
  5. Transverse View – Lung Development by John McLachlan, PhD  Lecturio.com 胎児は生まれるまえに「呼吸」をしており羊水を肺に吸い込んでいるそうです。しかし生まれてきて最初の呼吸をしたあとは、肺の中に残っている液体は肺胞で毛細血管に吸収されて、問題は生じないようです。
  6. Respiratory Distress Syndrome – Lung Development by John McLachlan, PhD Lecturio.com
  7. Tracheo-esophageal Fistulas – Lung Development by John McLachlan, PhD Lecturio.com

腸管から気管が分化するときのシグナル

肺は消化管から芽を出すことで作られます。

Fig. 1. Overview of the stages of lung development. Lung endoderm specification begins at ∼E9.0 on the ventral side of the anterior foregut endoderm (yellow) where initiation of Nkx2.1 expression commences.  https://europepmc.org/article/pmc/pmc3899811

気管の分岐の分子シグナル

Specification and early development of the lung endoderm. (A) The lung endoderm (marked by Nkx2.1 expression, blue) is first specified on the ventral side of the anterior foregut at E9.0. Wnt2/2b and Bmp4 signaling (indicated in orange???) from the surrounding mesoderm is required for this specification and for patterning of the anterior foregut in a ventral-dorsal manner. Wnt2 and Wnt2b signal via β-catenin to promote the expression of Nkx2.1 whereas Bmp4 represses the inhibitory action of Sox2 on Nkx2.1 expression. (B) During lung development, Fgf10 is essential for branching morphogenesis and is expressed in the mesenchyme surrounding developing branch points (Fgf10 expression indicated in green). This expression is restricted by epithelial expression of genes such Shh and Bmp4 (purple). Fgf10 also directs the orientation of epithelial cell division through regulation of Ras/Sprouty, setting up the appropriate direction of branch growth. https://europepmc.org/article/pmc/pmc3899811

 

FGF-Regulated ETV Transcription Factors Control FGF-SHH Feedback Loop in Lung Branching Developmental Cell Volume 35, Issue 3, 9 November 2015, Pages 322-332 Journal home page for Developmental Cell Article https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S153458071500653X

Figure 1. Epithelial-mesenchymal cross-talk and governing signalling during early development and branching morphogenesis of lung. Factors are represented only at sites where the expression is most abundant. Fibroblast growth factor-10 (FGF-10) is highly expressed in the distal mesenchyme and acts as a chemotactic focus for the epithelium during lung budding. FGF-10 also regulates Sox9 expression in the distal epithelial progenitors and induces bone morphogenetic protein (BMP)-4 expression. Sox2 expression in the proximal epithelium is under regulation of histone deacetylases 1/2 (HDAC1/2) signalling. FGF-10 expression in the mesenchyme is regulated by Wnt/β-catenin signalling (red arrow). A high concentration of BMP-4 signal also serves to locally inhibit endoderm proliferation, thereby inducing the lateral outgrowth of new airway branches. Sonic hedgehog (Shh) at the distal tips functions to downregulate FGF-10 expression in the mesenchyme, which limits local budding. Transforming growth factor-β (TGF-β) signalling also prevents local budding, by decreasing endodermal proliferation and by stimulating synthesis of matrix components at branch points. Solid arrows indicate sources from and influences on cells/molecules; dotted arrow indicates direction of patterning.

https://www.mdpi.com/1422-0067/17/1/128

 

FIGURE 1. A Wnt7b-Fgf10 epithelial-mesenchymal crosstalk maintains distal epithelial progenitors during lung development and becomes reactivated in the adult lung to regenerate injured airway epithelium. (A) During the branching stage of lung development, Fgf10 is expressed by mesenchymal progenitor cells, which depends on Wnt/β-catenin signaling, and acts on the distal epithelium to induce Bmp4 and Sox9 expression to keep them in an undifferentiated state. As the epithelial tube grows toward the Fgf10 source, Sox9 + progenitors acquire more proximal positions, switch on Sox2 expression and acquire bronchial epithelial fate. Simultaneously, distal Fgf10-expressing airway smooth muscle (ASMC) progenitors encounter epithelial Bmp4 and Shh (not shown) causing them to stop expressing Fgf10 and differentiate into mature ASMCs as they relocate proximally.

Fgf10 Signaling in Lung Development, Homeostasis, Disease, and Repair After Injury MINI REVIEW article Front. Genet., 25 September 2018 Sec. Stem Cell Research Volume 9 – 2018 | https://doi.org/10.3389/fgene.2018.00418 https://www.frontiersin.org/journals/genetics/articles/10.3389/fgene.2018.00418/full

https://link.springer.com/referenceworkentry/10.1007/3-540-29623-9_3330

肺の分化のステージ

ヒトの肺の発生段階は5つであり肺芽期、腺様期、管状期、嚢状期、肺胞期に分類される http://www.hs-kyoto.net/?page_id=7544

I型肺胞上皮細胞

肺胞を構成する細胞の種類の中にI型肺胞上皮細胞(AT1細胞)と、II型肺胞上皮細胞(AT2細胞)とがあります。I型は肺胞を構成する主要な細胞です。肺胞の内部の空気の部分と、肺胞を取り囲む毛細血管の中の血液との間で酸素や二酸化炭素のやり取りを効率よく行うため、肺胞の壁をつくっているI型肺胞上皮細胞の厚みは非常に薄いものになっています。肺の肺胞の総表面積は約 70~100 m²(テニスコートほどの広さ)といわれており、その大部分がAT1細胞によって覆われています。

AT1 cells cover 95% of the gas exchange surface and are 0.1 µm thick to allow passive diffusion of oxygen into the blood stream. https://www.pnas.org/doi/full/10.1073/pnas.1906663116

出生時の変化

動脈管の閉鎖

  • 胎児の動脈管では中膜の平滑筋細胞が円周方向,縦方向,らせん方向とさまざまな方向に配列し,ほかの血管と異なり,大きく収縮したり,拡張したりすることが可能である.
  • 出生時の酸素分圧の上昇は動脈管の平滑筋細胞へのCaイオンの流入を促進し,動脈管収縮を一気に引き起こす.
  • 平滑筋の収縮により機能的閉鎖し,内管が完全に閉鎖した動脈管は,中膜組織の低酸素状態をきたし,次第にアポトーシスによる動脈管壁の線維化と変性が生じて永久的な閉鎖となる.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/46/2/46_166/_pdf/-char/ja

科研費申請書作成で「見栄え」が大事な理由

科研費採択に必要な3要素は「アイデア」、「業績」、「見栄え」であると謳った科研費の教科書も刊行されていますが、「見栄え」は非常に大事な要素だと自分も思います。

見栄えがなぜ大事なのか?中身がよければ、見栄えはどうでもいいじゃないかと思う人もいるかもしれません。それはごもっともな意見です。しかし、採択・不採択の申請書をこれまでにいろいろ読んできた自分の経験から言うと、

見栄えが悪い=読む人のことを考えていなくて、独りよがりな印象を与える=実際に計画の中身を読んでみると、研究計画に無理があって独りよがりな計画で実現可能性が低そう

という極めて強い相関関係があります。つまり、本文を1行も読まなくても、見栄えだけで審査しようと思えばできてしまうのです。ここでいう見栄えとは、レイアウトをパッとみたときに、図の大きさが大きすぎず小さすぎず適正か、文章が詰まり過ぎておらずスカスカでもなく丁度よくて読む気が起きるか、どこに何が書いてあるのかセクションの切れ目が瞬間的にわかるか、業績が一瞬でわかるように整然とまとめて書かれているかといったことです。

強い相関があるので、見栄えが悪いと思った瞬間、どうせこの申請書はダメだろうとう判断が入った状態で読まれる恐れがあります。つまり審査委員からしたら、落とす理由を確認しながら読むことになってしまいかねないんですね。