薬物(drug)とは
生体に対して影響を与える化学物質の総称(ウィキペディア)。
薬物動態とは
薬が体に吸収され、体のどこかに分布し、代謝され排泄される一連の動き。
1コンパートメントモデルと2コンパートメントモデル
コンパートメント、1コンパートメントモデル、2コンパートメントモデルというのは、薬理学独特の用語です。
生体に対して影響を与える化学物質の総称(ウィキペディア)。
薬が体に吸収され、体のどこかに分布し、代謝され排泄される一連の動き。
コンパートメント、1コンパートメントモデル、2コンパートメントモデルというのは、薬理学独特の用語です。
コンピューターサイエンスの論文でground truth imagesという言葉が出てきて、「何それ?」と思いました。ground truthというのは、もともとはリモートセンシングの領域で使われる言葉のようです。衛星写真で地上を撮影したときにその画像のピクセルが意味するものは地上では何か?ということのようです。リンゴの果樹園なのか、田んぼなのか、砂漠なのかといったことでしょうか。ウィキペディアによれば、推測されたものでなく、実際に観察されたものという解説でした。
Ground truth is a term used in various fields to refer to information provided by direct observation (i.e. empirical evidence) as opposed to information provided by inference. (Wikipedia)
機械学習の分野では、教師有学習で使われる「正解のわかったデータ」ということのようです。
多変量解析というのは一つの手法の名前ではなく、複数の独立変数や従属変数がある場合の統計解析全般を指す言葉です。
変数の種類や数によってさまざまな統計学的解析手法が存在しますが、どういうときにどれを使えば良いのかはなかなか自分の頭の整理がつかないため、わかりやすい説明をまとめておきたいと思います。
多変量解析の手法としてどれを選ぶかの基準として把握すべきことは、自分の持っているデータで、何が独立変数で何が従属変数と考えられるのか(もしくはそういう区別がないのか)、それらの変数の数はいくつあるのか、それらの変数の種類は「量的」(連続的に変化する量)か「質的」(カテゴリー分けしたもの)か、といったことです。
研究計画に多変量解析によりリスク因子を明らかにするなどと良く書かれていますが、多変量解析と一口にいってもいろいろな手法があります。どんなときにどんな手法を用いるべきなのか、知識を整理しておきたいと思います。それは、結果を表す「従属変数」が連続量か2値か生存曲線かで変わってきます。
参考
独立変数の数が一つで、従属変数の数も一つの場合、その関係を直線で表すことを考えることは単回帰分析と呼ばれます。Y=aX +b という式でデータを表すわけです。もちろん、データはこの直線のまわりにばらついて存在するのですが、できるだけうまいこと全体の傾向を表す直線を引くために、係数a, bを決定してやる必要があります。そのためには各点とこの式の値との差が一番小さくなればいいわけで、誤差の二乗の和を最小にするということを考えます。
回帰分析の説明の中には、因果関係を調べるための解析手法として紹介されているものも見かけますが、下の注意は非常に大事な点だと思います。決して因果関係を示すことができる手法ではないということです。
従属変数を独立変数で「予測」するのが回帰分析というと,いかにも「独立変数⇒従属変数」という矢印つきの因果関係を想定しがちですが,決して因果関係と断定はできません.あくまで回帰係数は相関関係です.例えば単回帰分析の場合,独立変数と従属変数を入れ替えても,標準化された回帰係数は全く変わらず,しかもその値は普通の単相関係数なのです.(1.単回帰・重回帰分析における基本的な注意点 koumurayama.com)
アウトカムが高血圧や交通事故など,二区分化された変数である際に用いられる。その結果はオッズ比として報告される。(臨床医が手がける疫学研究 奥田 雄介,石倉 健司 北里医学 2020; 50: 93-103)
- カテゴリー変数に限らず,連続変数であっても操作は可能であり,例えば血中ヘモグロビン10をカットオフとして,10未満と10以上の二区分化して解析することができる。
- この解析自体は時間の概念は含まず,縦断的,横断的いずれの状況でも使用することが可能である。例えば年齢と高血圧の関連は横断的であり,疾患Aと交通事故の関連は縦断的である。
(臨床医が手がける疫学研究 奥田 雄介,石倉 健司 北里医学 2020; 50: 93-103)
統計学は難しいと自分も思います。その難しさが何なのかというと、いろいろな手法があって頭がごちゃごちゃになるからではないかと思います。基本的な概念がいろいろ出てきますが、それらをしっかり整理して、そもそも統計学的な解析によって何を知りたいのかをはっきりさせ、自分が扱うデータがどんな種類(連続変数なのか、カテゴリーなのかなど)を把握し、適した統計学的解析手法が何かを選ぶことができれば、もう少し苦手意識が減るのではないかと思いました。
そのためにはできるだけ大きく統計学を俯瞰する必要があります。
まず、統計の目的として大きく2つが考えられます。一つは、データを得たときにそれを「記述」すること。例えば日本の小学6年生の身長を測定したデータがあれば、平均値を求めたり、ばらつき(標準偏差や分散)を求めることができ、日本人の小学6年生の身長を記述することができます。もうひとつが「推測」すること。小学6年生全員の身長を測定できない場合に、選ばれた一部の小学6年生の身長データから、全員(母集団)の身長を推測することです。あるいは東京都と大阪府の小学6年生の身長に差がないかどうかを調べる(推測する)ということもあり得ます。このように推測統計(統計的推測)は、母集団の値を推定することと、検定することが含まれます。
一部のデータ(標本データ)から元の集団(母集団)の値を推定する場合に、母集団の平均値のように一つの値として推定する「点推定」と、母集団の平均値がある一定の範囲に収まるという推定「区間推定」の2種類があります。
ALSの予後は個人差が非常に大きく、予後予測ができればより個人個人に合った治療が選択できるであろうということで、予後予測因子を同定するための研究が盛んです。ALSの進行の度合いを評価するスコアとして、ALS機能評価尺度(ALSFRS‐R)が良く使われます。
独立変数が一つで従属変数が一つの場合は、単回帰分析と言います。独立変数がX,従属変数がYとした場合、
Y=aX + b のように書けて、この式から得られる値と実験値との誤差が最小になるように(最小二乗法などで)a,bを決めてやればよいわけです。
それに対して、独立変数が複数あって、従属変数が一つの場合は、重回帰分析と呼ばれます。
Y = b0 + b1 * X1 + b2 * X2 + .. bn * Xn のようになります(独立変数がn個の場合)
例えば、下のリンク先の記事にあるように、学校のクラスの生徒一人一人に関して、身長、胸囲、腹囲、体重を測定しておき、身長、胸囲、腹囲から体重を推定する式を求めることは、重回帰分析になります。
体重 = b0 + b1 * 身長 + b2 *胸囲 + b3 * 腹囲
回帰分析というと、ロジスティック回帰分析という言葉も思い浮かびますが、重回帰分析とロジスティック回帰分析とは何が異なるのでしょうか?ロジスティック回帰分析は、従属変数が1か0つまり、あるイベントが起こるか起こらないかというイベントの有無を予測したいときに使うのでした。重回帰分析は連続して変化する数の推定に使われる点で異なります。
ネットの解説記事のまとめです。具体的な内容はリンク先をご覧ください。
インフルエンザウイルスは、8本に分かれた遺伝子RNAから合成された10または11のタンパク質により構成されるとても小さな粒子(参考1)。
インフルエンザウイルスは、細胞の膜上にあるシアル酸受容体に結合する。呼吸器と腸管にはインフルエンザウイルスを活性化するプロテアーゼが存在し、これによりインフルエンザウイルスが活性化(膜融合活性を獲得)する。ウイルスは細胞内に取り込まれる。プロテアーゼが存在する呼吸器と腸管では、細胞内に取り込まれたウイルスは膜融合ができるので先のステップへ進める。そうでない場合にはウイルスの侵入はここで終わる。膜融合により細胞内にウイルスが入り込み、ここで自らのRNAを放出し、そのRNAが細胞の核へと送り込まれて、ウイルスのRNAおよびmRNAが合成される。mRANはタンパク質に翻訳され、あたらしいウイルスの材料になる(参考1)。
コロナウイルスのSpikeタンパク質(Sタンパク質)がヒト細胞の細胞膜のACE2受容体に結合し、細胞膜上に存在するタンパク質分解酵素TMPRSS2によって切断され、Sタンパク質が活性化される。この活性化がウイルス外膜と細胞膜との融合に必要である。
ACE2が感染の際の受容体になっていることはこれまでに知られていたが、新たな受容体としてNeuropilin-1が同定された。
腎臓の移植というのは、言葉としてはよく耳にしますが、実際のところどうするのかは知りませんでした。自分はてっきりもとの腎臓と他人から頂いた腎臓とを交換するのだと思っていましたが、そうではないそうです。移植する腎臓は腹腔内に入れて、もともと持っていた腎臓はそのままにするのだそうです。そもそも機能していなかたわけで、自然に退縮するのだそう。
心臓移植ならおそらく「交換」するのでしょうから、腎臓移植もてっきり同様だろうと勝手に思い込んでいました。
ドナーから摘出した腎臓を、多くの場合、右下の下腹部に移植します。手術は全身麻酔で行います。自分の元の腎臓は、ほとんどの場合はそのまま残します。(腎移植手術はどのような手術ですか?)