顔の発生

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頭と顔を構成する骨:脳頭蓋と顔面頭蓋

頭蓋は、脳が内部にある脳頭蓋と、顔の部分である顔面頭蓋の2つに大別されます。

脳頭蓋(のうとうがい)は、8個あります。

  1. 前頭骨
  2. 頭頂骨(左右)
  3. 側頭骨(左右)
  4. 後頭骨
  5. 蝶形骨
  6. 篩骨

顔面頭蓋は9種15個(左右対になっているものがあるので)からなります。

顔面頭蓋(がんめんとうがい)

顔面頭蓋 viscerocranium (9種15個)

  1. 鼻骨 nasal bone 有対
  2. 鋤骨 vomer 無対
  3. 涙骨 lacrimal bone 有対
  4. 下鼻甲介 inferior nasal concha 有対
  5. 上顎骨 maxilla 有対
  6. 頬骨 zygonatic bone 有対
  7. 口蓋骨 palatine bone 有対
  8. 下顎骨 mandible 無対
  9. 舌骨 hyoid bone 無対

参考

  1. 顔面頭蓋 (がんめんとうがい、英:viscerocranium) VISUAL ANATOMY
  2. 頭蓋骨を構成する骨と縫合 高津整体院

鰓弓(さいきゅう, branchial arch)/咽頭弓(いんとうきゅう, pharyngeal arch)の構造

鰓弓は咽頭弓とも呼ばれる。鰓(エラ)に分化するわけではないので、咽頭弓という呼称のほうが適切とする考え方がある。

  • 脊椎動物の発生において咽頭部に生じる、支柱状に突出した形態物。
  • 外側は外胚葉上皮、内側は内胚葉上皮に覆われており、内部を神経堤細胞と中胚葉の間葉が満たす。
  • 各咽頭弓の間は咽頭裂と呼ばれ、将来の鰓裂になる。陸上生活を行う多くの四肢動物では各弓の間は、咽頭の内外で溝状の構造として残る外胚葉上皮が溝状にくぼんだ構造は特に咽頭溝と呼ばれる。
  • 各咽頭弓の間で、咽頭内胚葉上皮が体の外側へ向かって嚢状に膨出した構造を咽頭嚢と呼ぶ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/咽頭弓

鰓弓とそれによってできる器官

第1鰓弓第2鰓弓下あご、口、耳などを作るもとなります。https://jsprs.or.jp/general/disease/umaretsuki/kuchi/saikyu.html

  1. 第1第2鰓弓症候群・小耳症による顔面変形の治療 東京警察病院 形成外科・美容外科

顎骨をふくむ頭蓋顔面骨の多くは神経細胞由来であり、腸骨を含む体幹や四肢の骨の多くは中胚葉由来である。

KAKEN

下顎骨と上顎骨の発生における類似性 明らかに、上顎骨と下顎骨の間でそれらの発生について興味深い比較が行われている(Dixon,·1957年)。それらの意義は、過大評価されている可能性もあるが、顔面隆起の外胚葉性間葉由来であること、骨化に先立ち上皮-間葉の相互作用が必要 https://www.quint-j.co.jp/books/browse/other/2024/2401_gakuganmen/pageindices/index4.html#page=4

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顎(あご)の進化

円口類の一種であるヤツメウナギには、普通のサカナである顎口類のような顎はない。そのため無顎類とも呼ばれるが、口が吸盤のような構造をしていて

鰓弓のうち、前方のものが発達して、上下の顎骨になった、というのが脊椎動物の顎の”はじまり物語”とされている

「なぜ顔は前を向いている?」生物進化を"口"の発達から考えてみた(馬場 悠男)
ごはんをお腹いっぱい食べたい!ーー太古の昔から、生物は命をつなぐエネルギーの吸収が最重要課題でした。膜を通して吸収するより効率良い吸収方法、つまり体の前端に取り入れ口を設けたのです。この時、「顔」の歴史は幕を開けたのでした。やがて、入れるばかりの穴は、咀嚼機能を獲得し、食性の変化とともに、「顔」もより複雑に変化していき...

(上顎骨は鰓弓由来ではないのでは?)

下顎の発生

  1. Development of the Mandible – Embryology [ Learn it in the most SIMPLE way] DentalManiaK 39.3K (4:00)

論文

  1. A new origin for the maxillary jaw (PDF) 2004年

舌の構造

舌(ぜつ、した)は、動物の口の中にある器官。脊椎動物の舌は、筋肉でできた突起物である。https://ja.wikipedia.org/wiki/舌

舌は筋肉からできていて、その筋肉は中胚葉由来のようです。

解剖学的記載は「全ての舌筋は後頭体節に由来する中胚葉から発生し、舌下神経に支配される」とされている。http://douken.kenkyuukai.jp/images/sys%5Cinformation%5C20160906174906-88C33B81B56F727295145970BA381F950612515FA9CDD93589F07BB1FEB16D14.pdf

舌の発生

舌体部の起源については,第1鯉弓にある1対の隆起の融合によるとするもの(Dursy1),Kolliker2)), 第1鰓弓と第2鰓弓との境界部に由来するとするもの(Reichert3),Hammer4),His5り)),tuberculumimparに由来するとするもの(His6)),などの他に外側舌隆起とtuberculumimparとの融合によるとするもの(Kallius7),McMurrich8))などがある.教科書的には外側舌隆起とtuberculumimparとの融合によるが,一般にtuberculumimparは一過性の隆まりにすぎず,舌にとって重要な構成要素ではないという考え方になっている(Hamilton9),Arey10))という記載がある.

舌根部については,第2鰓弓だけから生ずるとするもの(Reichert,Hammer,Born11)),第2鰓弓と第3鰓弓とに由来するとするもの(His6)),第2鰓弓とcopulaとに由来する(Arey),あるいは第3鰓弓の中胚葉が上皮下で移動し,第1鰓弓の中胚葉と融合する(Hamilton)という記載がある.

〔原著〕ヒトの舌発生についての研究 日本医科大学第1解剖学教室(主任:中村逸雄教授)(指導:横尾安夫名誉教授)横尾敦夫* 日医大誌第37巻第6号(1970)(383)―1

消化管の上皮細胞は内胚葉由来であるが,口腔内の粘膜や歯は外胚葉由来であるため,舌上皮も外胚葉由来と混同されやすい.しかし,最近の系統追跡実験などから舌上皮に存在する味蕾やその構成細胞である味細胞は同じ内胚葉由来であるとわかってきた. https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=629

副甲状腺の発生

  • 四足動物はカルシウムを食餌からしか得ることができないので、骨にカルシウムを蓄積し、濃度が低下する度に血液中に適量溶かし出す必要がある。副甲状腺は、血液中のカルシウム濃度を監視し、副甲状腺ホルモンを血液中に分泌して全身の骨からカルシウムを溶かし出し、血液中のカルシウム濃度を一定に保つ司令塔なのである。
  • 脊椎動物の上陸時に、首の中に副甲状腺が現れた。一方消えていったのは、肺呼吸で不要になったエラである。
  • 3番目の咽頭嚢は胸腺(免疫細胞の分化に関わる)と副甲状腺を、4番目は副甲状腺のみを産み出し
  • 解剖学的に魚類には副甲状腺がない
  • 哺乳類で、咽頭曩から副甲状腺が形成される過程は、Gcm-2という遺伝子によって制御されている
  • ゼブラフィッシュ胚におけるGcm-2の機能を抑制したところ、鰓芽が発生せず魚類においてGcm-2はエラの形成に必要
  • Gcm-2という遺伝子は元来エラの発生に必要な遺伝子であり、陸上に上る時にその機能を副甲状腺の発生に転用したと考えてよさそう
  • ゼブラフィッシュ胚で調べてみた。2つの副甲状腺ホルモンカルシウム感受性受容体はどれもエラで作られていることがわかった
  • 発生学的にも、生理学的にも、エラと副甲状腺はよく似た存在であると考えることができ、副甲状腺がエラから進化してきた可能性

新天地を目指して ―陸上への引っ越しと器官のリサイクル 岡部正隆 東京慈恵会医科大学 DNA医学研究所 JT生命誌研究館

  1. Duplicated zebrafish co-orthologs of parathyroid hormone-related peptide (PTHrP, Pthlh) play different roles in craniofacial skeletogenesis Yi-Lin Yan, Poulomi Bhattacharya,1 Xin Jun He, Bhaskar Ponugoti,1 Ben Marquardt,1 Jason Layman,1 Melissa Grunloh,1 John H. Postlethwait, and David A. Rubin1 J Endocrinol. 2012 Sep; 214(3): 421–435. Published online 2012 Jul 3. doi: 10.1530/JOE-12-0110 PMCID: PMC3718479 NIHMSID: NIHMS488120 PMID: 22761277 Parathyroid hormone (PTH) acts as the main hypercalcemic hormone while PTH-related protein (PTHrP, official human symbol PTHLH (PTH-like hormone) and referred to as Pthlh in this manuscript), is essential for embryonic development, differentiation, and tissue patterning (). Unregulated paracrine secretion of Pthlh is associated with a type of tumor that results in elevated blood calcium levels, a condition called humoral hypercalcemia of malignancy (HHM), while regulated secretion of Pthlh during mouse embryogenesis is essential for the developmental patterning of cartilage, bone, teeth, CNS, pancreas, and other tissues ().

単語

上顎(じょうがく):上(うわ)あごのこと。

下顎(かがく):下あごのこと

皮骨(コトバンク):膜骨とも呼ばれる。はじめ軟骨として発生し,それが骨化してできる骨を軟骨性骨または置換骨というのに対して、軟骨をへずに真皮中に直接形成される骨を皮骨または膜骨という。

顔の発生講義動画

  1. Development of the Face and Palate 浸透 チャンネル登録者数 310万人 (8:16)
  2. Development of the Human Face – Embryology DentalManiaK 39.3K (3:16)
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