因子分析(要因分析)とは

スポンサーリンク

 

因子分析とは

因子分析(要因分析とも呼ばれる)とはどんな分析手段なのでしょうか?因子分析とは、複数の観測値(例えば、国語のテストの点数、算数のテストの点数、理科のテストの点数、他の教科いろいろ)があったときに、これらの教科数よりももっと少ない種類の一般的な能力(例えば、言語能力、数理的能力)の存在を仮定して、それらの組み合わせ(線形結合)および、一般的な能力では説明がつかない個々の教科特有の能力との和とするモデルを考える分析手法です。

  1. 要因分析(コトバンク)
  2. 永田靖・棟近雅彦『多変量解析法入門』13.3因子分析pp197-205

因子分析と主成分分析との違い

  1. 主成分分析は因子分析ではない! 狩野裕 大阪大学大学院人間科学研究科 主成分分析(PrincipalCompotent Analysis; PCA) と因子分析(Factor Analysis; FA) との論争の歴史は長い.例えば,多変量実験心理学会の機関紙であるMultivariate Behavioral Research が 1989 年に特集を組んでおり ‥ PCAとFAは因果の方向が逆だという明確な違いが存在する
  2. 主成分分析とは? R を使った分析例や因子分析との違いを解説 Quest 主成分分析はデータの情報量を削減してデータの特徴を可視化したり要約したりするのに使われます。対して因子分析では複数のデータからその背後にある潜在的要素を発見するのに使われます
  3. 因子分析 mLAB 主成分分析は観測された変数を合成することが目的であるのに対し, 因子分析は観測された変数そのものが 潜在変数(因子) の合成であるとみなします.(説明の図がわかりなすい)
  4. 主成分分析と因子分析との比較 (SD法による庭景観写真の評価) u-tokyo.ac.jp 主成分分析は,「対象」のもつ変動を少数の次元で説明することを目的としている. つまり,「対象」の実現値を できるだけ少数の変数で近似することが目的である.‥ 因子分析は「変量」の構造をモデル化し,データがそのモデルに適合しているか といったことに関心がある.
  5. 心理データ解析 補足説明(1) 因子分析をする目的は「共通因子を見つけること」 主成分分析の目的は「情報を縮約すること」
  6. 因子分析(アイスタット)主成分分析の潜在変数は、一つは総合力があり、それ以外の潜在変数は相反する概念のもの、例えば、文系能力と理系能力、お笑い系能力とアイドル系能力など、となります。これに対し因子分析の潜在変数は、総合力が存在しません。そして潜在変数一つ一つが一つの概念、例えば、1番目潜在変数は文系能力、2番目潜在変数は理系能力を現します。

主成分分析と因子分析に纏わる間違い

  1. 主成分分析 -因子分析との比較- 2013.7.10. 心理データ解析演習 M1 枡田 恵 SPSSでは、因子分析のデフォルトが「主成分分析」になっているために、因子分析をするつもりが、誤って主成分分析を行ってしまうケースがある

pythonで行う主成分分析と因子分析

  1. 主成分分析と因子分析について juki juki 2020年10月26日 16:49 note.com

因子分析の創始者

因子分析は心理学の分野で多用されていますが、それは人間の能力やパーソナリティをできるでけ少ない数の基本要素によって説明したいという要請があるせいです。C. Spearmanが、心理学の研究で人間の知能を定量的に表すために使ったのが最初だそう。

  1. “General Intelligence,” Objectively Determined and Measured Author(s): C. Spearman Source: The American Journal of Psychology , Apr., 1904, Vol. 15, No. 2 (Apr., 1904), pp. 201-292 Published by: University of Illinois Press
  2. Two-factor theory of intelligence (Wikipedia)

参考

  1. 探索的因子分析と主成分分析との使い分け   奥 喜正
タイトルとURLをコピーしました