食後と食間の血糖値変化

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グルコースはエネルギー源として全身の細胞にとって非常に重要です。グルコースは血流にのって運ばれ、血液中のグルコースの量は「血糖値」と呼ばれます。血糖値の測定方法は、血液全体に対する濃度か、血清か、血漿かで3種類がありえます。臨床医学的には血漿(血液凝固を起こさせない状態で遠心して沈殿物を除去した上清)における濃度を測定したもののようです。

  1. Q.520 病院で測った血糖値と血糖自己測定の結果が合いません。故障でしょうか? 糖尿病ネットワーク 医療機関では静脈血漿中の血糖値を測定 自己測定用の器械は全血(血漿と血球を分けていない状態)で測定し、それを静脈血漿値に換算

食事すると糖質がグルコースにまで消化され小腸でグルコースが吸収されて血液中に入るので血糖値が上昇します。グルコースは全身の細胞で血液中から取り込まれてエネルギー源として使用されるので、食後しばらくすると血糖値は下がります。健康な人の場合、空腹時の血糖値は70 ~ 109 mg/dL、食後の上昇時は140 mg/dL未満とされています。

  1. 図1■2型糖尿病患者(n=19)および耐糖能正常者(n=21)が,野菜から摂取した日と炭水化物から摂取した日のそれぞれの平均血糖値 食べ方と食べる時間が血糖変動に影響を与える夕食は2回に分けて食べると糖尿病やメタボリックシンドロームの発症予防が期待できる 2018-06-20 Kagaku to Seibutsu 56(7): 483-489 (2018)
  2. 血糖値と糖尿病 なかしま内科クリニック 長崎県長崎市

食事の後、血糖値が上昇し始めるとインスリンというホルモンが膵臓の膵島のβ細胞から速やかに分泌されて、血液中のグルコースを細胞に取り込ませて血糖値を下げる働きをします。こうして血糖値が上がりすぎないように調節されます。

  1. ンスリンの反応(図) 糖尿病について 池田医院 大阪府藤井寺市

逆に食間に血糖値が下がると、グルカゴンというホルモンが膵臓の膵島のα細胞から分泌されて、グリコーゲンを分解してグルコースを供給するように働きかけます。

  1. Figure 1. Anatomical organization of the pancreas Published: 11 March 2016 Pancreatic regulation of glucose homeostasis Experimental & Molecular Medicine volume 48, pagee219 (2016)  膵臓、膵島、α細胞、β細胞がわかりやすく図示されている。

また、食欲の調節は、空腹時は胃からグレリンが、食後には脂肪細胞からレプチンが分泌されて、これらのホルモンが脳に働きかけることで行われています。

  1. 食欲ホルモン「グレリン」の謎を解明 なぜ食事リズムが乱れると運動不足に? 立体構造も解明 2020年09月01日  糖尿病ネットワーク 空腹になるとから血液中に「グレリン」が分泌され、血液を流れた「グレリン」が脳の摂食調節部位に作用することで、食欲が刺激され、空腹感が生まれる。「お腹が空いた」という感覚は、血液中に分泌された「グレリン」が脳を刺激することによって生まれる。
  2. 食欲をコントロールするホルモン”レプチン”とは health.docomo.ne.jp レプチンは、脂肪組織でつくられるホルモンで、脳の視床下部に満腹を知らせるサインを送って食べ過ぎを防ぎます。
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