「肺循環動態(pulmonary hemodynamics)」とは、肺循環における血液の流れの状態や性質を指し、以下のようなパラメータを具体的に測定・評価します:
🔍【主な評価項目】
1. 平均肺動脈圧(mean Pulmonary Arterial Pressure, mPAP)
- 正常:≦20 mmHg
- 肺高血圧症では上昇(≥25 mmHgと定義される)
2. 肺動脈楔入圧(Pulmonary Capillary Wedge Pressure, PCWP)
- 左心房圧を反映
- 前負荷(preload)の指標となる
3. 肺血管抵抗(Pulmonary Vascular Resistance, PVR)
- 計算式:
- 血管の狭窄やリモデリングを反映
4. 心拍出量(Cardiac Output, CO)
- 心臓が1分間に送り出す血液量
- 心臓カテーテル検査や心エコーで測定
5. 肺動脈コンプライアンス/キャパシタンス(Pulmonary Arterial Compliance / Capacitance)
- 動脈のしなやかさ
- 一回拍出量 ÷ 脈圧(systolic − diastolic)
🏥【どんな検査でわかる?】
- 右心カテーテル検査(Right Heart Catheterization)
- 最も正確に肺循環動態を測定できる
- mPAP, PCWP, CO, PVRなどを直接測定
- 心エコー(特にドプラー法)
- 推定肺動脈圧や心拍出量を非侵襲的に評価
- MRI・CT(限られたケース)
- 解剖学的情報と流量の定量を補助的に提供
✏️簡単なまとめ:
肺循環動態とは、肺の血管内でどれくらいの圧力でどれくらいの血液が流れ、血管がどの程度柔らかいかを示す生理学的な指標群です。
→ これらは肺高血圧症の重症度や治療効果の評価、予後予測に不可欠です。
(ChatGPT 4o)