ビタミンCとは

ビタミンCとは

ビタミンCは、ビタミン13種類の中でも一番有名だと思います。働きは大きく2つ。一つは抗酸化作用。2つめは、コラーゲンを水酸化(ーOH基をつける)する反応に必要な補酵素として。コラーゲンは水酸化されて初めて正常な機能を持ちます。コラーゲンは、歯肉(歯ぐきのこと)など結合組織を構成する重要な成分。ビタミンC欠乏症は、壊血病(かいけつびょう)とも呼ばれ、歯肉炎や皮下出血などの症状を呈します。

ビタミンCの構造

ビタミンC(アスコルビン酸)の構造式(ChemSketchから)

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壊血病の症状と名前の由来

血管は場所によって太さが違います。細い毛細血管の場合は、一番内側は血管内皮細胞で、その外がわには「血管壁」を構成する細胞があります。血管内日斎藤と血管壁の細胞の間には「基底膜」と呼ばれる膜があり、基底膜はコラーゲンでできています。もっと太い血管の場合は、内膜、中膜、外膜という三層構造をしており、外膜と中膜はコラーゲンやエラスチンでできています。これ‐減は血管を構成する非常に重要なタンパク質なのです。

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壊血病とは血管がもろくなり出血する病気です。口や鼻から多く出血し、いかにも血液が壊れていくような症状であったことから壊血病と呼ばれるようになりました。(ビタミンCの必要性~歴史から見るビタミンC~ 分子生理科学研究所)

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補因子としてのビタミンCの働き

ビタミンCは、ジオキシゲナーゼという水酸化酵素の補因子としても重要です。ビタミンC欠乏症(壊血病)で血管がもろくなるのは、血管を構成するコラーゲン繊維ができなくなることが原因です。コラーゲンは、プロリンとリシンが水酸化されることで繊維構造をつくれるようになります。

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細かい話ですが根源的な部分を知れば、全体が統一的に理解できるようになります。まさに生化学は医学の土台ですね。

  1. ビタミンCはコラーゲンのプロリンとリシンの水酸化に必要な補酵素
  2. 水酸化されたコラーゲンは3量体を形成して繊維構造をとることができる。
  3. コラーゲンは結合組織の重要な成分であり、歯ぐき(歯肉)や血管の壁、その他、臓器と臓器、組織と組織を結びつけるような場所に必要。
  4. ビタミンC欠乏症(壊血病)では、コラーゲンが繊維構造をつくれなくなるため、血管がもろくなり出血しやすくなる。歯ぐきが弱くなり歯が抜ける。

細胞分化におけるビタミンCの役割

  1.  Ascorbate regulates haematopoietic stem cell function and leukaemogenesis. Nature. 2017; 549: 476-481
  2. Restoration of TET2 Function Blocks Aberrant Self-Renewal and Leukemia Progression. Cell. 2017; 170: 1079-1095.e20 Notably, exogenous vitamin C promotes DNA demethylation in embryonic stem cells (ESCs) and induced pluripotent stem cells (iPSCs) (Chung et al., 2010, Esteban et al., 2010) and dramatically enhances 5hmC levels in a TET-dependent manner (Blaschke et al., 2013, Chen et al., 2013, Yin et al., 2013).