酸素が結合するのが酸化、もしくは水素が取られるのが酸化、もしくは電子を取られるのが酸化という習い方をしたように思います。
結局、酸素が結合したときには酸素は電子を引っ張る力が強い(電気陰性度が大きい)ので、酸素と結合した原子(炭素など)にしてみれば、共有電子対をつくっても全体としては酸素原子のほうに電子が分布した状態になり、電子を取られた状態になっているというわけです。
水素が取られるというのも、水素が取られるときにはヒドリドイオン(Hマイナス)では離れるので、それは「水素原子+電子」という計算になるので、結局は電子を取られているというわけ。
じゃあ、電子を取られるのがなぜ酸化(自然に起こる)反応なのかというと、電子にしてみれば、位置エネルギーが高い状態から、位置エネルギーが低い状態に移っているだけということになります。例えるなら、机の上に置いたコップは、机の下つまり床の上に置かれたときよりも、机の高さ分の位置エネルギーを持っているわけで、机の支えがなくなったら床にむかって落ちていきます。位置エネルギーが高いところから位置エネルギーが低いところに移動して、その分、運動エネルギーになります。運動エネルギーをもったコップは、何か他のものを動かしたり仕事ができます。
電子も同様で、電気的な位置エネルギーがたかいところから低いところに移動する間に、その差となるエネルギーを使ってほかの何かの仕事ができる、もしくはそのエネルギーを他のものに与えるというわけ。
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