最近よく耳にするフレイルという言葉、これは一体何でしょうか。「要介護」になる一歩手前の危険な状態を指すようです。
フレイルとは
フレイル(frailty)とは、高齢で虚弱になった状態です。フレイルの英語はfrailty(名詞!)、英語のfrailは形容詞で、「虚弱な」という意味です。日本語と英語が一見対応していないので、最初、戸惑いました。
フレイルの基準
Friedさんが提唱した基準では、5項目のうち3項目以上該当するとフレイル、1または2項目だとフレイルの前段階であるプレフレイルと判断されます。
- 最近痩せてきた・体重減少・意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
- 外出するのが億劫・疲れやすい・何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
- 歩行速度の低下
- 握力の低下
- 走るとすぐ息切れする・疲れやすくなった・身体活動量の低下
自分は最近、歩くのが遅くなったと感じます。若い人の歩く速さについていけません。1項目当てはまっているので要注意ですね。健康診断のときの問診票に、歩くのが普通より早いかふつうか遅いか記入する欄がありますが、あれはフレイル予備軍かどうか調べるためだったのかと気付きました。
フレイルという概念は身体(physical frailty)だけでなく、心と脳(cognitive frailty)、社会的(social frailty)なものまで含めて広い意味で使われることもあるようです。
参考
- 3分でわかるフレイル 東京医師会
- フレイルとは 長寿科学振興財団
論文
- Screening for Frailty With the FRAIL Scale: A Comparison With the Phenotype Criteria J Am Med Dir Assoc . 2017 Jul 1;18(7):592-596. doi: 10.1016/j.jamda.2017.01.009. Epub 2017 Mar 6.
- A SIMPLE FRAILTY QUESTIONNAIRE (FRAIL) PREDICTS OUTCOMES IN MIDDLE AGED AFRICAN AMERICANS J Nutr Health Aging. 2012 Jul; 16(7): 601–608. doi: 10.1007/s12603-012-0084-2 PMCID: PMC4515112 NIHMSID: NIHMS709065 PMID: 22836700