柳井 晴夫『多変量データ解析法―理論と応用』(行動計量学シリーズ)1994/12/1 朝倉書店 を図書館で借りて読みましたが、多変量解析で用いられる手法の数学的な理論の解説でした。線形代数を知らない人にはチンプンカンプンの書物でしょう。目次は、
1. 多変量データ解析概論
1.1 多変量データ解析とは
1.2 多変量データ解析の各種方法
1.3 多変量データ解析の最近の動向
2. 基本的数理
2.1 ベクトルによる分散と相関の表現
2.2 多変量データとその行列による表現
2.3 質的データの相関
2.4 多変量データ間の距離
2.5 確率変数による分散共分散行列とその表現
3. 多変量データの構造分析
3.1 主成分分析
3.2 主成分分析の利用法
3.3 データが類似度で与えられる場合の分析法
4. 予測と判別
4.1 重回帰分析
4.2 重回帰分析の諸問題
4.3 多変量回帰分析
4.4 判別分析
5. 多群の変量間の関連分析―正準相関分析
5.1 正準相関分析
5.2 正準相関分析の諸性質(その1)
5.3 正準相関分析の諸性質(その2)
5.4 正準相関分析の適用例
5.5 正準相関分析における新展開
6. 質的データの数量化―数量化理論と関連手法
6.1 数量化の基本概念
6.2 数量化Ⅰ,Ⅱ類
6.3 数量化Ⅲ類と対応分析
6.4 偏対応分析とその性質
6.5 その他の話題―対応分析の新しい展開
7. 潜在変数分析―因子分析と共分散構造分析
7.1 潜在変数モデルとは
7.2 因子分析法
7.3 共分散構造分析
7.4 項目反応理論
8. その他の手法
8.1 多重配列データの解析法
8.2 生存時間データに関する多変量データ解析
8.3 多変量解析の応用と多変量解析パッケージ
9. 付録:数学的性質
9.1 ベクトルの行列
9.2 固有値,固有ベクトルとその性質
9.3 直交射影行列とその性質
9.4 一般逆行列とその性質
9.5 一般逆行列と射影行列
9.6 行列の諸性質
数学を用いて、多変量解析の種々の技法を数学的な原理からスッキリと理解したい人向け。自分には読むのが極めて困難な本でした。