投稿者「PhD」のアーカイブ

色で覚えるヘムの代謝:尿が黄色くて便が茶色い理由、黄疸で皮膚が黄色になる理由

脾臓にて

血が赤いのは、赤血球に含まれるヘモグロビンが赤い色をしているからです。

  1. fig.2──ヘモグロビンの色調の変化。酸素が結合したオキシヘモグロビンは赤色、酸素を除去したデオキシヘモグロビンは赤紫色をしている。 鉄に依存した赤血球による酸素輸送と人工赤血球酒井宏水【奈良県立医科大学医学部化学教室・教授】 生環境構築史 第3号  特集:鉄の惑星・地球 Earth, the Iron Planet 铁之星球——地球

赤血球は脾臓で分解されます。酸素を運搬する役目であったヘモグロビンは、ヘムとグロビンにわかれ、ヘムは鉄とポルフィリン環にわかれます。ポルフィリン環は分解されてビリベルジンになります。ビリベルジンは緑色をしています。これが還元されてビリルビンになります。ビリルビンは黄色です。

  1. ヘモグロビン 血液生物学研究室 丹羽和紀
  2. 図1 ビリベルジン還元酵素の結晶状態での反応 結晶状態で酵素反応を進めると、ビリベルジンとビリルビンの混合状態を示す色(黄緑色)に変化する。(BV:ビリベルジン、BR:ビリルビン)

ビリルビンは水に溶けませんので、アルブミンと結合した形で血液中を移動して、肝臓へと運ばれます。

肝臓にて

肝臓ではビリルビンをグルクロン酸で抱合した、抱合型ビリルビン(直接ビリルビン;ビリルビンジグルクロニド)に変換し、胆汁の成分として捨てます。

肝臓でのビリルビン処理が滞ってしまうと、ビリルビンは血液中に蓄積し、皮膚に沈着します。その結果が黄疸と言う病気です。ビリルビンは黄色いので、皮膚や白目の部分が黄色くなります。ちなみに、みかんの食べ過ぎで皮膚が黄色くなるのは、全く異なる理由からです。みかんにはβカロチンという脂溶性の黄色い色素が多量にふくまれているため、βカロチンが脂肪組織に蓄えられた結果、黄色くみえるだけです。その場合、白目が黄色くなることはありません。

  1. 成人の黄疸 執筆者: Danielle Tholey , MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University 医学的にレビューされた 2020年 1月 MSDマニュアル家庭版
  2. 柑皮症とは?社団法人母子保健推進会議会長●巷野悟郎

腸管にて

胆嚢から腸管にこのようにして捨てられた抱合型ビリルビンは、腸内細菌によってさらにウロビリノーゲンになります。ここで腸管で再吸収されるものと、そのまま腸管から排出に向かうものとにわかれます。

ウロビリノーゲンからからステルコビリノーゲン(この化合物の色は無色)、さらにステルコビリンになったものが便に排出されます。便が褐色である理由は、便に含まれるステルコビリンは褐色だからです。

腎臓にて

ウロビリノーゲンの一部は腸管で吸収され血中にはいったあと腎臓に送られて、ウロビリンに変換され尿に排泄されます。尿が黄色いのは、尿に含まれるウロビリンは黄色だから。

  1. 正常な尿の色 尿の色について ときわ会

参考記事

  1. 【連載】看護に役立つ生理学 第16回【ヘモグロビン代謝】どうやってヘモグロビンがビリルビンになるのか 公開日: 2015/4/11 ナース専科
  2. ビリルビン代謝の概要 肝臓の構造および機能 執筆者: Steven K. Herrine , MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University 医学的にレビューされた 2018年 1月 MSDマニュアルプロフェッショナル版
  3. ビリルビン代謝からみる黄疸の臨床 上 硲 俊 法 近畿大学医学部附属病院臨床検査医学部 近畿大医誌(Med J Kindai Univ)第43巻1,2号 67~76 2018
  4. 黒緑色便の原因とは?黒色便と緑色便の違いを知りたい 消化器科2018-11-13 レバウェル看護
  5. アンバウンドビリルビンの検査について 2022年10月25日 新生児は肝臓で間接ビリルビンをグルクロン酸抱合する処理能力が低いため血液中に間接ビリルビンのまま残り、さらに腸から肝臓へのウロビリノーゲン再吸収量が多いため、ほとんどの新生児では生理的に肌や白目が黄色に染まって見える黄疸が出現します
  6. 緑色の便 たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ

生化学の知識は日常生活や看護、医学にどのように関係していて、何にどう役立つのか?

 

医学の土台としての生化学

医学を理解するためには生化学の知識は必須です。なぜなら、人間が生きているということはとりもなおさず生体内で生化学の反応が起きているということであり、その生化学反応のバランスが崩れたときに病気になるからです。生化学反応のバランスを崩す要因はいろいろありえます。化学反応を触媒する酵素の遺伝子が欠損していたり、栄養のバランスが悪かったり、必要なビタミンが不足していたり、病原菌に感染して病原菌が産生する毒素が特定の生化学反応を阻害していたり、遺伝学的な要因などにより生化学反応を調節する細胞内情報伝達機構に異常が生じていたりと言った具合です。

看護学に必要な生化学

看護師は医師とともに医療を実践する立場にあります。与薬するときにその薬の作用機序を患者さんに聞かれて答えられるにこしたことはありません。万が一の投薬ミスなどに気付くためにも薬の作用機序、すなわちどんな生化学反応に影響を及ぼすのかを知っていたほうがよいでしょう。

  1. 事例で学ぶくすりの落とし穴 [第1回] 看護師に求められる与薬の知識とは 連載 柳田 俊彦 2020.07.27 医学界新聞 医学書院
  2. What is the role of biochemistry in medicine? Quora
  3. A New Approach to Teaching Biochemistry to Nursing Students 1981

体の中の変化を分子の変化として捉えるのが「生化学」です.生化学を学ぶと,体の中で起こるさまざまな反応を,分子レベルで説明することができます.さらに,疾病の症状が起こるメカニズムも説明できるので,生化学は疾病の治療とも密接にかかわっています.‥ 生化学の知識があれば,なぜ発熱するのかといった症状や,熱を下げるにはどうしたらよいかという治療の方針まで理解できます.つまり生化学を勉強することは,ヒトの体の中で起こっていることを理解するもっとも効率のよい方法なのです.(石堂一巳『生化学』2022年1月)

日常生活と生化学との関係

What you are is what you eat.という言葉があります。自分が食べたものが自分の体になるということです。どんなものをどれくらいの量食べればいいのか?その答えは生化学が教えてくれます。

 

参考

生化学biochemistryとよばれる学問分野は、歴史の長い生物学biologyや医学medicine (or medical science)と化学chemistryという異なる学術領域をミックスさせた学際的な出自をもつ、比較的あたらしい分野です。ちなみに、生化学分野おいて歴史的も内容的にも最も有名な学術雑誌The Journal of Biological Chemistryの創刊は1905年です。生化学では、生体のもつ分子(生体分子)の化学構造を決定し、生体中で起こっている化学反応(生化学反応)をひとつひとつあきらかにしてゆくことを勃興当時の中心テーマとしていました。やがて、生化学反応をつかさどる酵素enzymeの本体がタンパク質であることがわかってくると、タンパク質を分離・解析して、タンパク質の機能をあきらかにすることも大きなテーマとなってきました。そして、タンパク質の設計図は遺伝子が担うことも知られるようになり、生化学反応と遺伝子との関連をみいだしてしていくことも生化学が取り組む重要な課題となってきています。(https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-biochem/3263-2013-02-25-07-34-02.html)

飢餓時に脂肪酸のβ酸化が活発になりケトン体が増える理由 第99回 看護師国家試験 午前問題28 脂肪分解の過剰で血中に増加するのはどれか。

第99回 看護師国家試験 午前問題28 脂肪分解の過剰で血中に増加するのはどれか。

  1. 尿素窒素
  2. ケトン体
  3. アルブミン
  4. アンモニア

さてなぜ脂肪分解が過剰になるとケトン体が増えてしまうのでしょうか。

脂肪酸は、心筋や、骨格筋では、β-酸化によりアセチル-CoAに分解された後、さらに、TCA回路で代謝され、二酸化炭素と水にまで、分解されますが、肝臓では、β-酸化によりアセチル-CoAに分解された後、ケトン体に生成されます。(絶食時の代謝 http://hobab.fc2web.com/)

脂肪酸の酸化で作られるアセチルCoAの多くはTCA回路(クエン酸回路)に入りますが、絶食時などグルコースの供給が少ない状況ではアセチルCoAをTCA回路で処理する時に必要なオキサロ酢酸が不足するためTCA回路が十分に回りません。そのためTCA回路で処理できなかった過剰のアセチルCoAは肝臓でケトン体の合成に回されます。(385)ケトン体の健康作用と抗がん作用 「漢方がん治療」を考える)

  1. More Than One HMG-CoA Lyase: The Classical Mitochondrial Enzyme Plus the Peroxisomal and the Cytosolic Ones. Int J Mol Sci. 2019 Dec; 20(24): 6124. Published online 2019 Dec 4. doi: 10.3390/ijms20246124 PMCID: PMC6941031 PMID: 31817290 There are three human enzymes with HMG-CoA lyase activity that are able to synthesize ketone bodies in different subcellular compartments. The mitochondrial HMG-CoA lyase was the first to be described, and catalyzes the cleavage of 3-hydroxy-3-methylglutaryl CoA to acetoacetate and acetyl-CoA, the common final step in ketogenesis and leucine catabolism. This protein is mainly expressed in the liver and its function is metabolic, since it produces ketone bodies as energetic fuels when glucose levels are low.
  2. Fatty Acids: Metabolism P.C. Calder, in Encyclopedia of Food and Health, 2016 Ketone Body Synthesis https://www.sciencedirect.com/topics/agricultural-and-biological-sciences/ketone-bodies Ketone bodies are produced using acetyl-CoA derived from fatty acid β-oxidation in the liver under specific metabolic conditions.

β酸化でアセチルCoAとNADHが多量にできるとクエン酸回路が抑制される理由

絶食時には脂肪組織から脂肪酸が肝臓へと送られてきて、肝臓のミトコンドリア内ではβ酸化により多量のアセチルCoAが産生されます。ここで解糖系を思い出すと、解糖系の最後、ピルビン酸がクエン酸回路に入るためには、ピルビン酸CH3-C(=O)-COO- はピルビン酸デヒドロゲナーゼ酵素複合体の働きで脱炭酸反応により、アセチルCoA  構造式 CH3-C(=O)-S-CoA に変換するのでした。しかしながら、今、β酸化によってアセチルCoAがたくさんありますので、多量のアセチルCoAの存在は、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ酵素複合体の働きを抑制します。そのかわりに、ピルビン酸カルボキシラーゼを活性化します。

  1. アセチルCoAによるピルビン酸カルボキシラーゼの構造と活性の調節 巻: 519 号: 2 ページ: 118-130 発行年: 2012年03月15日 ピルビン酸カルボキシラーゼの構造と触媒活性の両方に及ぼすアロステリックアクチベーター,アセチルCoAの効果を調べた。

ピルビン酸カルボキシラーゼは、名前が示す通り、ピルビン酸にカルボキシル基をつけてオキサロ酢酸を産生します。

CH3-C(=O)-COO-   → オキサロ酢酸 -OOC-CH2-C(=O)-COO-

さらに、クエン酸回路の最後のステップを思い出してください。クエン酸回路の最後の反応は、リンゴ酸(malate)とNAD+から、オキサロ酢酸とNADHができる反応でした。しかし今の場合は、オキサロ酢酸とNADHがたくさんある状態ですので、クエン酸回路は逆向きの反応がおきてリンゴ酸(malate)が産生されます。実はオキサロ酢酸はミトコンドリアの膜を通って細胞質にいけないため、一度リンゴ酸の形になって膜を通過するのです。細胞質に出たリンゴ酸は、再度オキサロ酢酸に変換され、さらに、ホスホエノルピルビン酸(PEP)になって解糖系を逆向きに進みます。

注) リンゴ酸(malate)を、似た名前のマレイン酸maleic acidと混同しないこと。マレイン酸は、フマル酸(トランス型)の異性体でシス型のもの。

さてこのようにオキサロ酢酸が少なくなった状態で何が起きるかというと、アセチルCoAがケトン体の産生に使われることになるのです。

During a fast, the liver is flooded with fatty acids mobilized from adipose tissue. The resulting elevation of acetyl CoA produced by fatty acid oxidation inhibits pyruvate dehydrogenase and activates pyruvate carboxylase (PC). The OAA (Oxaloacetic acid) produced by PC is used by the liver for gluconeogenesis rather than for the TCA cycle. Additionally, fatty acid oxidation decreases the NAD+/NADH ratio, and the rise in NDAH shifts OAA to malate. The decreased availability of OAA for condensation with acetyl CoA results in the increased use of acetyl CoA for ketone body synthesis.

Lippincott Illustrated Reviews: Biochemistry 8th Edition 217ページ

肝臓で糖新生が行われているときはオキサロ酢酸が不足するので、アセチルCoAはTCA回路に入れない。このため、アセチルCoAからケトン体が産生される。

カラーイラストで学ぶ生化学 277ページ

脂肪酸アシルCoAのアセチルCoAへの酸化が肝臓のATP需要の供給に十分なNADHとFAD(2H)を産生するとき、アセチルCoAはTCA回路からケトン体合成へと移行し、TCA回路のオキサロ酢酸もリンゴ酸になる方向に向かい、グルコース合成(糖新生)に移行する。このパターンは、β酸化で比較的高いNADH/NDA+比によって制御される。

マークス臨床生化学 431ページ

オキサロ酢酸の合成経路

  1. オキサロ酢酸 hobab.fc2web.com オキサロ酢酸オキサロ酢酸(oxaloacetate)は、ピルビン酸(焦性ブドウ酸)を、ピルビン酸カルボキシラーゼによりカルボシキ化して、生成される。

ピルビン酸 CH3-C(=O)-COOH

オキサロ酢酸 HOOC-CH2-C(=O)-COOH

ピルビン酸の構造式の覚え方として、まずアセチルCoAの構造はCH3-C(=O)-S-CoAだと知っているものとして、ピルビン酸から二酸化炭素がはずれてアセチルCoAになると覚えておけば、

CH3-C(=O)-COOHという構造が出てきます。ピルビン酸にカルボキシル基を付加すると覚えておけば、オキサロ酢酸も構造式HOOC-CH2-C(=O)-COOHが浮かびます。

 

ケトンの産生

β酸化の最後のほうでアセトアセチルCoAができます。もしくは最後までいくとアセチルCoAになりますが、アセチルCoAが2分子できる逆反応でアセトアセチルCoAになります。

CH3-C(=O)-CH2-C(=O)-S-CoA

aceto- はアセチル基をもつという意味です。アセチル基ーアセチル基ーCoAといったネーミングです。これにHMG CoAシンターゼとアセチルCoAが作用して、HMG CoAができます。

3-hydroxy-3-methylglutaryl CoA の略です。これからアセチルCoAがとれてアセト酢酸(acetoacetate)  CH3-C(=O)-CH2-COO- になります。これがケトン体。その誘導体、アセトンおよび3ヒドロキシブチル酸とあわせてこの3つの化合物をケトン体と呼びます

 

脂肪分解の過剰によって、なぜ血中のケトン体が増加するのでしょうか?

脂肪分解の過剰によって、血中のケトン体が増加する主な理由は以下の通りです:

  1. グルコース供給の低下: 脂肪分解が過剰に起こる場合、脂肪酸が過剰に放出されます。この結果、脂肪酸が肝臓に取り込まれ、ケトン体として代謝されます。一方で、この過剰な脂肪分解によって肝臓でのグルコース合成の速度が低下し、血中の利用可能なグルコース供給量が減少します。その結果、組織や臓器は代替のエネルギー源としてケトン体を利用するようになります。
  2. アセチルCoAの蓄積: 脂肪分解によって生成された脂肪酸は、肝臓でミトコンドリア内でβ酸化反応を経てアセチルCoAに分解されます。過剰な脂肪分解が続くと、肝臓内でアセチルCoAの供給が増えクエン酸回路(TCAサイクル)の速度制限が生じます。この結果、アセチルCoAはケトン体の合成経路に偏り、ケトン体の生成が増加します。
  3. ケトン体生成酵素の活性化: 過剰な脂肪分解によって、肝臓のケトン体生成酵素が活性化されることがあります。例えば、アセチルCoAカルボキシラーゼ3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoAリアーゼなどの酵素が増加し、ケトン体合成の速度が促進されます。

したがって、脂肪分解の過剰は、グルコース供給の低下とアセチルCoAの蓄積によってケトン体の生成を増加させます。この状態は、絶食状態糖質制限ダイエットなどの条件下でよく見られます。また、糖尿病高脂血症などの代謝異常状態でも脂肪分解が亢進し、ケトン体の増加がみられることがあります。(https://chat.openai.com/)

エネルギー代謝経路は、食事をしたとき、食間(運動時や睡眠時)、飢餓時(何日も食事を取っていない状態)によって変化します。

ヒトの体内では、空腹時には体脂肪が分解され、満腹時には脂肪の合成が活発になっている。脂肪や炭水化物摂取が過剰になると脂肪は蓄積の方に偏り、肥満や、肥満に起因した様々な疾病を引き起こしやすくなる。‥ 空腹時の肝臓では脂肪酸が分解されてケトン体が生じ、ケトン体は生体燃料として利用されることが知られている(酢酸の生理機能性 日本栄養・食糧学会誌67(4):171-176(2014))

ケトン体飢餓絶食糖質制限時のエネルギー(ATP)産生源として重要だ。‥ 絶食を行うと、エネルギー代謝の経路が変化することも明らかになっている。絶食当初は肝臓のグリコーゲンを分解する糖代謝で生命活動を保つが、その後は腹部に蓄えられた脂肪を分解し、脂肪酸として心臓や筋肉の機能を維持する。ところが脳は、脂肪酸をダイレクトにATPに変換できないため、肝臓でつくられたケトン体を介してエネルギーを受け取るのである。(ケトン体は諸刃の剣、使い方次第で臓器保護 各種モデルの腎障害を抑制 2022年11月11日 17:50 MedicalTribune)

下の解説記事で紹介されているエネルギー代謝の図が非常にわかりやすいです。また解説もかなり詳細でわかりやすい。

絶食が数日以上におよぶと、脂肪組織から遊離した脂肪酸の分解(β酸化)が亢進し、肝臓でケトン体の産生が増え、血中のケトン体の濃度が上昇し、脳を含め多くの組織のエネルギー源としてケトン体が利用されるようになる。‥ グルコース(ブドウ糖)が枯渇した状態で脂肪酸が燃焼するとき、肝臓ではケトン体(アセト酢酸β-ヒドロキシ酪酸)という物質ができます。‥ アセトンはエネルギー源にはならず呼気から排出されます(図)。(385)ケトン体の健康作用と抗がん作用 「漢方がん治療」を考える)

グルコースが枯渇したときのエネルギー源としてのケトン体の利用

食事で炭水化物を摂取していれば、それを消化してグルコースが得られます。食べないでいると、グルコースを得るためにエネルギー貯蔵の形態であるグリコーゲンを分解して、グルコースを得ることができます。しかし絶食の期間が長引くと、グリコーゲンの貯蔵は枯渇してしまうため、糖質以外の物質から糖新生に拠ってグルコースを作る必要があります。

筋肉のタンパク質はアミノ酸にまで分解され、アミノ酸代謝によりピルビン酸、α-ケトグルタル酸、スクシニルCoA、フマル酸、オキサロ酢酸がつくられ、糖新生に利用されます。糖新生に利用されるアミノ酸は、糖原性アミノ酸と呼ばれます。

脂肪組織に貯蔵された中性脂肪(トリアシルグリセロール TAG)は分解されてグリセロールと脂肪酸が生成し、脂肪酸からはβ酸化によってアセチルCoAとプロピオニルCoAが生成されます。プロピオニルCoAはスクシニルCoAに変換され、糖新生に利用されます。

ちなみに、心臓は遊離脂肪酸を取り込んで自分でβ酸化してエネルギーを得ることができますが、脳は遊離脂肪酸を利用できないため、別の方法が必要になります。

そこで、糖新生と並ぶ重要性が出てくる代謝経路が、ケトン体の生成です。脂肪組織の中性脂肪が分k内されてできる脂肪酸は肝臓でβ酸化されアセチルCoAが得られますが、アセチルCoAは水に溶けないので、血流にのって体の各所に移動することができません。そこで肝臓では、アセチルCoAは一旦、ケトン体に変換されて、ケトン体が血流にのって体の各組織に運ばれ、などの臓器で取り込まれて再びアセチルCoAに変換され、クエン酸回路に入ることでエネルギー源として利用されます。いわば、飢餓時においてケトン体はグルコースの代替として活躍するわけです。

ATP release from damaged cells and tissues has recently attracted attention, and has been reported as an alarm signal compound, alarmin. ‥ The released ATP in serum, however, is rapidly degraded within few minutes (Blood Lactate/ATP Ratio, as an Alarm Index and Real-Time Biomarker in Critical Illness April 5, 2013 PLOS ONE https://doi.org/10.1371/journal.pone.0060561)

図 https://www.researchgate.net/publication/353171740_Physiological_impact_of_in_vivo_stable_isotope_tracing_on_cancer_metabolism/figures?lo=1 ケトン体(βヒドロキシ酪酸)がグルコースと同じ位置付けに示されている図でわかりやすい。

Metabolism | Ketone Metabolism Ninja Nerd チャンネル登録者数 297万人

アセチルCoAからのケトンの合成

  1. Biochemistry, Ketogenesis Kiranjit K. Dhillon; Sonu Gupta. Author Information Last Update: February 10, 2022.

ケトン体はなぜ肝臓自身では利用されないのでしょうか?

ケトン体肝臓によって生成されますが、肝臓自身ではほとんど利用されません。その主な理由は以下の通りです:

  1. 代謝の優先順位: 肝臓は、エネルギー源としての優先順位が異なります。ケトン体は脂肪酸の代謝によって生成され、通常は他の組織や臓器でエネルギー源として利用されます。肝臓は、他の組織がエネルギーを必要としている場合に、ケトン体を優先的に供給するため、自身で利用する必要性が低くなります。(*コレ、日本語が変で意味をなしていない!chat.openai.comダメじゃん)
  2. グルコースの重要性: 肝臓はグルコースの生産と調節を主な役割としています。ケトン体は脂肪酸から生成されるため、主に有酸素条件下での脂肪酸代謝の産物として形成されます。しかし、肝臓は一酸化炭素の形成によるエネルギー源であるグルコースの合成に重点を置いています。グルコースは中枢神経系や赤血球など、特定の組織において重要なエネルギー源として必要です。(*コレも回答になっていない!chat.openai.comダメじゃん)
  3. ケトン体の代謝能力: ケトン体は一部の組織で効率的に利用されますが、肝臓自身の細胞内でのケトン体代謝能力は比較的低く、代謝に必要な酵素や転送システムが制限されています。そのため、肝臓自身がケトン体を利用することは限られています。(*コレが唯一回答らしい説明)

ケトン体は特に長時間の絶食状態糖質制限ダイエットなどの条件下で、他の組織や臓器がエネルギー源として活用するために重要な役割を果たします。肝臓は他の組織のエネルギー供給やグルコースの維持に注力するため、自身でのケトン体利用は限られています。(https://chat.openai.com/)

呼気中のアセトンの定量

  1. 呼気を用いて体脂肪の燃焼をモニタリングする簡易な方法を開発 医療技術ニュース 2021年02月16日 15時00分 Monoist 体脂肪が燃焼、分解される際、脂肪の代謝反応によって血中に生成されたアセトンが、アセトンガスとして呼気中に現れる。
  2. 安静時および運動時における呼気アセトン排出量と脂肪酸化量の関連 早稲田大学審査学位論文博士(スポーツ科学)
  3. 呼気中アセトン濃度を指標とした糖代謝・脂質代謝の評価(KAKEN 18K19763)

 

参考

  1. Ketosis, ketogenic diet and food intake control: A complex relationship February 2015Frontiers in Psychology 6:27 Follow journal DOI: 10.3389/fpsyg.2015.00027 Nutrient-sensitive neurons reacting to glucose but also to fatty acids (FAs) concentrations are present at many sites throughout the brain and may play a key role in the neural control of energy and glucose homoeostasis.
  2. FUEL METABOLISM IN STARVATION George F. Cahill, Jr. Annu. Rev. Nutr. 2006. 26:1–22 doi: 10.1146/annurev.nutr.26.061505.111258
  3. Ketone Strong: Emerging evidence for a therapeutic role of ketone bodies in neurological and neurodegenerative diseases Thomas N. SeyfriedJournal of Lipid Research VOLUME 55, ISSUE 9, P1815-1817, SEPTEMBER 01, 2014  DOI:https://doi.org/10.1194/jlr.E052944

 

代謝マップいろいろ

代謝経路は複雑に絡みあっています。エネルギーを得るための異化反応の経路の中間産物であっても、場合によっては他の化合物をつくるための材料として別の経路に分岐して利用されるということがあります。そんな複雑な代謝経路の全体像を一目で見られるように代謝マップが描かれています。

  1. https://pathways.embl.de/ipath3.cgi?map=metabolic
  2. 絶食時の代謝 

脂肪酸のβ酸化、ミトコンドリアマトリックスへ輸送するためのカルニチンシャトルなど

脂肪酸の分解は、β酸化と呼ばれます。β酸化という名前の由来は、脂肪酸の構造は、端にカルボキシ基がついた炭素鎖の形HOOC-C-C-C-C-C-C をしているわけですが、まずこれがアシルCoAのかたちC-C-C-C-C-C-C-C-C(=O)-S-CoAになり、もともとカルボキシ基がついた炭素(α炭素)の隣の炭素(β炭素)Cが酸化されてC(=O)となるからです。その際端の炭素2つ(カルボキシ基およびα炭素)は切り離されアセチルCoA(構造式H3C-C(=O)-S-CoA)になります。残された炭素鎖のほうは、CoAが結合することにより、炭素2つ分短くなったアシルCoAになります。

一回のβ酸化に必要な補酵素は、FAD,NAD+,CoAで、一回のβ酸化で産生されるものは、FADH2,NADH,炭素2つ分短くなったアシルCoAです。電子運搬体であるFADH2とNADHはもちろん、電子伝達系に入ってATPをつくることができます。つまり、脂肪酸は長い炭素鎖を持っているため、β酸化を繰り返すことにより多量のFADH2とNADHとアセチルCoAを作ることができるのです。アセチルCoAもクエン酸回路に入ることで酸化されてエネルギー代謝に寄与します。

    1. 畠山『生化学』116ページ
    2. Beta Oxidation and Fatty Acid Oxidation (EVERYTHING YOU NEED TO KNOW BIOCHEMISTRY MCAT) Science Simplified チャンネル登録者数 1.81万人
    3. Metabolism | Fatty Acid Oxidation: Part 1 Ninja Nerd チャンネル登録者数 297万人
    4. Metabolism | Fatty Acid Oxidation: Part 2 Ninja Nerd チャンネル登録者数 297万人

血管内皮細胞への遊離脂肪酸の取り込みと組織への輸送

  1. Endothelial Cell Receptors in Tissue Lipid Uptake and Metabolism February 2021Circulation Research 128(3):433-450 DOI:10.1161/CIRCRESAHA.120.318003
  2. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1550413120302576
  3. https://www.mdpi.com/2073-4425/13/12/2301 Upregulation of FAPB4 could also increase FA efflux to perivascular cells

遊離脂肪酸のミトコンドリアマトリックス内への輸送の方法

β酸化はミトコンドリア内で起こります。そのためには脂肪酸をミトコンドリア内に輸送しなければなりません。細胞外から細胞質側へ脂肪酸を取り込むのは、脂肪酸トランスポーターがその役を果たします。

ではミトコンドリアの外膜はどうやって通過するのでしょうか。

細胞に取り込まれた脂肪酸は、細胞質でアシルCoA合成酵素の働きにいよってCoAと結合して、アシルCoAになります。

細胞質にあるアシルCoAは、ミトコンドリア外膜にあるCPT1(カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1)の働きで外膜を通過すると同時に膜間腔(ミトコンドリア外膜と内膜との間の空間)でカルニチンと結合してアシルカルニチンになります。

  1. イラストレイテッド生化学 275ページ
  2. https://themedicalbiochemistrypage.org/carnitine-palmitoyltransferase-1-cpt1-deficiency/ 分かりやすい図
  3. https://www.mdpi.com/1422-0067/24/19/14857
  4. https://www.researchgate.net/figure/L-Carnitine-functions-as-a-cofactor-for-long-chain-fatty-acids-across-the-inner_fig2_373689252
  5. https://www.wikilectures.eu/w/Entry_of_fatty_acids_into_the_mitochondrial_matrix
  6. https://www.creative-proteomics.com/resource/acylcarnitine-functions-and-analysis-methods.htm

ミトコンドリア内膜上にあるカルニチントランスロカーゼ(carnitine translocase)の働きにより、アシルカルニチンはミトコンドリアマトリックス内に入ります。ここでミトコンドリア内膜上のCPT2の働きにより再度、アシルCoAに戻されます。そして、β酸化の経路へと入ります。

  1. https://pharmaxchange.info/2013/10/activation-and-transportation-of-fatty-acids-to-the-mitochondria-via-the-carnitine-shuttle-with-animation/ この解説記事中の図が実に見やすい。
  2. Fatty Acid beta-Oxidation AOCS Lipd Library
  3. 畠山『生化学』図6-3カルニチンによる脂肪酸のミトコンドリア内への輸送
  4. https://ja.wikipedia.org/wiki/カルニチン

β酸化の4ステップ

β酸化はβ炭素が酸化されてβ炭素(3位)とα炭素(2位)との間で切れると覚えれば単純ですが、なぜそんな場所で開裂することが可能なのでしょうか。

炭素鎖を簡単のためRとしておきます。β炭素を太字Cにしておきます。

ステップ1:脱水素反応

α炭素とβ炭素から水素がとれて、間に二重結合が導入される

アシルCoA R-CH2-CH2-CH2-C(=O)-S-CoA  + FAD

(酵素:アシルCoAデヒドロゲナーゼ)

→ trans-α,β-エノイルCoA R-CH2-CH=CH-C(=O)-S-CoA  + FADH2

ステップ2:水和反応

trans-α,β-エノイルCoA R-CH2-CH=CH-C(=O)-S-CoA + H2O

(酵素:エノイルCoAヒドラーゼ)

→ β-ヒドロキシアシルCoA R-CH2-C(-OH)CH2-C(=O)-S-CoA

ステップ3:脱水素反応

β-ヒドロキシアシルCoA R-CH2-CH(-OH)-CH2-C(=O)-S-CoA + NAD+

(酵素:β-ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼ)

β-ケトアシルCoA R-CH2-C(=O)-CH2-C(=O)-S-CoA + NADH  + H+

ステップ4:チオーㇽ開裂(Thiolytic cleavage; thiolysis)

-ケトアシルCoA R-CH2-C(=O)-CH2-C(=O)-S-CoA

(酵素:β-ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼ)

→ アシルCoA R-CH2-C(=O)-S-CoA + アセチルCoA CH3-C(=O)-S-CoA

  1. IX. Mitochondrial beta-oxidation Four enzymes and reactions Fatty Acids tutorial Net BioChem library.med.utah.edu
  2. 脂肪酸のβ酸化 sc.fukuoka-u.ac.jp
  3. Trudy McKee, James R. McKee『マッキー生化学: 分子から解き明かす生命』387ページ(グーグルブックス)
  4. 畠山『生化学』図6-4 β酸化 b. β酸化の反応

この4ステップが一つのサイクルとなり、脂肪酸の炭素鎖が2つずつ短くなっていきます。偶数個の炭素からなる脂肪酸だった場合は、最後の2つはアセチルCoAなのでそれで完了。

 

プロピオニルCoAの行先

脂肪酸の炭素数が奇数個だった場合は、最後に3個の炭素が残ることになります。つまり

プロピオニルCoA CH3-CH2-C(=O)-S-CoA が最後に残ります。プロピオニルCoAは、以下の反応でスクシニルCoAに変換されてクエン酸回路に入り、糖新生に使われます。

プロピオニルCoA  CH3-CH2-C(=O)-S-CoA + HCO3- + ATP

→ D-メチルマロニルCoA   -O-C(=O)-C(-CH3)-H-C(=O)-S-CoA

→ L-メチルマロニルCoA   -O-C(=O)-C(-CH3)-H-C(=O)-S-CoA

(酵素:メチルマロニルCAムターゼ、補酵素B12)

→スクシニルCoA -O-C(=O)-CH2-CH2-C(=O)-S-CoA

ムターゼというのは補酵素としてビタミンB12を使って、官能基を一つとなりの炭素に移す働きをします。

補酵素B12を必要とするこれらの酵素反応においては,ある炭素に結合した水素とその隣りにある炭素に結合した置換基(Y)の場所が入れ替わる. たとえば,メチルマロニル⊖CoA転位酵素(ムターゼ)は,ある炭素に結合したHとその隣りの炭素に結合したC(=O)SCoA基の場所が入れ替わる反応を触媒する.(718ページ 第18章 酵素触媒反応の機構・ ビタミンの有機化学 ブルース有機化学概説 オンライン提供 化学同人

  1. Paula Yurkanis Bruice『Organic Chemistry 8th edition』Chapter 23 The Organic CHemistry of the Coenzymes, COmpouds Derived from Vitamins page 1142~page 1143 23.6 VITMIN B12: THE VITAMIN NEEDED FOR CERTAIN ISOMERIZATIONS

ムターゼで移動された官能基は-COO-かと思ったら、ブルースの教科書の説明によれば、-C(=O)-S-CoAの方でした。

不飽和脂肪酸のβ酸化

飽和脂肪酸の場合は上記の説明でよいとして、不飽和脂肪酸の場合、すなわち二重結合が出てきたときにどのような反応になるのでしょうか。

  1. http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/betaoxid.htm

ケトン体の産生

  1. 飢餓時におけるエネルギー源としてのケトン体の利用

食後と食間の血糖値変化

グルコースはエネルギー源として全身の細胞にとって非常に重要です。グルコースは血流にのって運ばれ、血液中のグルコースの量は「血糖値」と呼ばれます。血糖値の測定方法は、血液全体に対する濃度か、血清か、血漿かで3種類がありえます。臨床医学的には血漿(血液凝固を起こさせない状態で遠心して沈殿物を除去した上清)における濃度を測定したもののようです。

  1. Q.520 病院で測った血糖値と血糖自己測定の結果が合いません。故障でしょうか? 糖尿病ネットワーク 医療機関では静脈血漿中の血糖値を測定 自己測定用の器械は全血(血漿と血球を分けていない状態)で測定し、それを静脈血漿値に換算

食事すると糖質がグルコースにまで消化され小腸でグルコースが吸収されて血液中に入るので血糖値が上昇します。グルコースは全身の細胞で血液中から取り込まれてエネルギー源として使用されるので、食後しばらくすると血糖値は下がります。健康な人の場合、空腹時の血糖値は70 ~ 109 mg/dL、食後の上昇時は140 mg/dL未満とされています。

  1. 図1■2型糖尿病患者(n=19)および耐糖能正常者(n=21)が,野菜から摂取した日と炭水化物から摂取した日のそれぞれの平均血糖値 食べ方と食べる時間が血糖変動に影響を与える夕食は2回に分けて食べると糖尿病やメタボリックシンドロームの発症予防が期待できる 2018-06-20 Kagaku to Seibutsu 56(7): 483-489 (2018)
  2. 血糖値と糖尿病 なかしま内科クリニック 長崎県長崎市

食事の後、血糖値が上昇し始めるとインスリンというホルモンが膵臓の膵島のβ細胞から速やかに分泌されて、血液中のグルコースを細胞に取り込ませて血糖値を下げる働きをします。こうして血糖値が上がりすぎないように調節されます。

  1. ンスリンの反応(図) 糖尿病について 池田医院 大阪府藤井寺市

逆に食間に血糖値が下がると、グルカゴンというホルモンが膵臓の膵島のα細胞から分泌されて、グリコーゲンを分解してグルコースを供給するように働きかけます。

  1. Figure 1. Anatomical organization of the pancreas Published: 11 March 2016 Pancreatic regulation of glucose homeostasis Experimental & Molecular Medicine volume 48, pagee219 (2016)  膵臓、膵島、α細胞、β細胞がわかりやすく図示されている。

また、食欲の調節は、空腹時は胃からグレリンが、食後には脂肪細胞からレプチンが分泌されて、これらのホルモンが脳に働きかけることで行われています。

  1. 食欲ホルモン「グレリン」の謎を解明 なぜ食事リズムが乱れると運動不足に? 立体構造も解明 2020年09月01日  糖尿病ネットワーク 空腹になるとから血液中に「グレリン」が分泌され、血液を流れた「グレリン」が脳の摂食調節部位に作用することで、食欲が刺激され、空腹感が生まれる。「お腹が空いた」という感覚は、血液中に分泌された「グレリン」が脳を刺激することによって生まれる。
  2. 食欲をコントロールするホルモン”レプチン”とは health.docomo.ne.jp レプチンは、脂肪組織でつくられるホルモンで、脳の視床下部に満腹を知らせるサインを送って食べ過ぎを防ぎます。

グルコース-アラニン回路と乳酸回路(コリ回路)との違い

グルコース-アラニン回路とコリ回路(乳酸回路)との違いを考える前に、もっと大きく物事を捉えることにします。そのほうが理解しやすいですし、忘れにくいと思うので。

そもそも人間はどうやってエネルギー(エネルギー通貨であるATP)を得ているのかというと、グルコースの分解(解糖系)とそれに続く(酸素が利用できる場合)クエン酸回路を利用することによってでした。エネルギー供給源としてグルコースが必要なのです。ただし、クエン酸回路に入る分子はアセチルCoAなので、脂肪酸分解など他の経路からアセチルCoAが作れる場合は、グルコースがなくてもエネルギーが取り出せます。また脳では、脂肪酸が脳血管関門を通れないためにグルコース以外としてはケトン体が利用されることもあります。

そのような事情から、グルコースは主要なエネルギー源だと言えます。食事して炭水化物(糖質)を栄養源にできるときは、小腸まででグルコースにまで分解されて、グルコースが小腸で吸収され血流に入って全身の組織に供給されるので、異化反応(分解反応)によってグルコースを代謝してエネルギーを取り出すことができます。

問題は食事してしばらくたったあと、あるいは、激しい運動をしてグルコースが枯渇してきた場合です。エネルギー源の貯蔵形態であるグリコーゲンや脂肪酸も枯渇してくると、なんとかしてグルコースを作らなければなりません。そのような状況で働くのが「糖新生」の代謝経路で、肝臓で主として起こります。「糖新生は肝臓で起こる」というのが一つ大事なポイント。なぜかというと、グルコース-6リン酸からグルコースになるステップ(糖新生の最終ステップであり、解糖系の最初のステップでもある)に必要な酵素グルコース-6-ホスファターゼが筋肉には存在せず、肝臓にあるためです。解糖系でグルコースがグルコース6リン酸になるときに働く酵素は別あって、ヘキソキナーゼという酵素でした。一般的に化学反応は可逆反応だといわれますが、なぜヘキソキナーゼが逆反応を触媒できないのかというと、それはこの反応の自由エネルギー変化の大きさのせいです。自由エネルギー変化が0に近い場合は、可逆反応になります。自由エネルギー変化が非常に大きい(グルコースとATPがグルコース6リン酸とADPになる場合のΔG=-33.4 kJ/mol)ので、逆変化のΔG=+33.4 kJ/molとなり逆反応が起きなくなります。

  1. Chandel『代謝ナビゲーション』26~27ページ
  2. https://www.cliffsnotes.com/study-guides/biology/biochemistry-i/introduction-to-biological-energy-flow/free-energy-calculations
  3. Glucose-6-Phosphatase Information
  4. Why is the reaction glucose to glucose 6-phosphate mediated by hexokinase not reversible in glyconeogenesis? (https://chat.openai.com/chat) The reaction of glucose to glucose-6-phosphate, which is catalyzed by hexokinase, is an irreversible step in glycolysis. This reaction is also not reversible in gluconeogenesis. One of the main reasons for this irreversibility is the large negative free energy change that occurs during the hexokinase-catalyzed reaction. The hydrolysis of ATP that occurs during this reaction releases a large amount of free energy, making the reaction highly exergonic. This energy is then used to drive the formation of glucose-6-phosphate. In addition, glucose-6-phosphate is trapped within the cell since it cannot diffuse across the plasma membrane due to its negative charge. In gluconeogenesis, glucose-6-phosphate is produced from fructose-6-phosphate through a different enzyme called glucose-6-phosphatase. This enzyme catalyzes the hydrolysis of glucose-6-phosphate to glucose and inorganic phosphate, which allows glucose to be released from the cell and transported to other tissues.

    Overall, the irreversible nature of the hexokinase-catalyzed reaction is an important feature of glucose metabolism, as it ensures that glucose is rapidly and efficiently converted to glucose-6-phosphate for energy production, and that glucose-6-phosphate is effectively trapped within the cell for further metabolism.

すると、糖新生を肝臓で行うための、出発材料は何で、どこで手にはいるのかということが問題になります。筋肉では酸素が利用できない条件下では解糖系でピルビン酸からさらに乳酸にまでなります。この乳酸が血液を通って肝臓に運ばれて、肝臓における糖新生の出発材料になります。肝臓でできたグルコースは再び血中を通って筋肉に戻されてエネルギー源として使われます。これで、回路が完成しますので、乳酸回路(コリ回路)と呼ぶのです。

筋肉では解糖系でできたピルビン酸が乳酸にならずにアミノ基が付加されてアラニンになる経路もあります。

ピルビン酸 CH3-C(=O)-COOH  + グルタミン酸H2N-CH(-COOH)-CH2-CH2-COOH

アラニンCH3-C(-NH2)-COOH +αケトグルタル酸 C(=O)(-COOH)-CH2-CH2-COOH

このアラニンが血液中を通って肝臓に運ばれて、糖新生の出発材料になります。

コリ回路:(筋肉)グルコース→ピルビン酸→乳酸(血中、肝臓)→グルコース(血中、筋肉)

グルコースアラニン回路:(筋肉)グルコース→ピルビン酸→アラニン(血中、肝臓)→グルコース(血中、筋肉)

こうして書き比べると、肝臓での糖新生の出発材料が筋肉で得られる乳酸かアラニンかという違いしかないことがわかります。

  1. マークス臨床生化学400ページ

ちなみに筋肉中のグルタミン酸は、αケトグルタル酸にアミノ基転移が起きることで生じます。じゃあ、そのアミノ基はどこからくるかというと、筋肉でタンパク質がアミノ酸にまで分解され、そのアミノ酸がαケト酸になるときに生じるアミノ基です。

アミノ酸H2N-CH(-COOH)-側鎖  +αケトグルタル酸 C(=O)(-COOH)-CH2-CH2-COOH

αケト酸 C(=O)(-COOH)-側鎖 + グルタミン酸H2N-CH(-COOH)-CH2-CH2-COOH

ちなみに肝臓でアラニンがつかわれるとき、炭素骨格は糖新生に使われますが、窒素の部分は尿素になり最終的に尿として排出されます。

  1. マークス臨床生化学541ページ、598ページ

グルコース-アラニン回路とコリ回路(乳酸回路)との使い分け

人工知能ChatGPT(https://chat.openai.com/chat)に聞いてみます。

質問:When alanine is preferred and when lactate is prefferred in gluconeogenesis as a starting materials?

回答:

In gluconeogenesis, both alanine and lactate can be used as starting materials for glucose synthesis, but their utilization is dependent on the specific metabolic conditions. Alanine is typically preferred as a starting material in gluconeogenesis when there is a high demand for glucose and when amino acids are being mobilized from muscle tissue. During intense exercise or prolonged fasting, skeletal muscle breaks down protein to release amino acids, including alanine. Alanine is then transported to the liver where it is converted to pyruvate and used in gluconeogenesis to produce glucose. The conversion of alanine to pyruvate also generates ammonium ions, which can be incorporated into the urea cycle and excreted in urine. Thus, alanine is an important source of both glucose and nitrogen during times of high energy demand. Lactate, on the other hand, is preferred as a starting material in gluconeogenesis when there is a high demand for glucose and a shortage of oxygen. During intense exercise, the demand for ATP exceeds the supply of oxygen, leading to the production of lactate via anaerobic metabolism. Lactate is then transported to the liver, where it is converted to pyruvate and used in gluconeogenesis to produce glucose. This process is important for maintaining blood glucose levels during periods of intense exercise or hypoxia.

Overall, the utilization of alanine or lactate in gluconeogenesis is dependent on the metabolic state of the organism and the specific demands for glucose production.

酸素の供給が足りない条件では、筋肉で乳酸ができるため、乳酸回路が働くという答えでした。

 

人工知能ChatGPTに聞いてみた

今や人工知能ChatGPTは、米医師資格試験に合格できるくらいの実力なのだそうです。

  1. ChatGPTが米医師資格試験で合格ライン 医学学習支援に活用できる可能性も 2023年02月17日 17:40 MedicalTribune

そこで、ChatGPT(https://chat.openai.com/chat)にグルコース-アラニン回路とコリ回路(乳酸回路)との違いについて聞いてみました。

質問:What is the difference between glucose-alanine cycle and glucose-lactate cycle?

回答:

The glucose-alanine cycle and the glucose-lactate cycle are two different metabolic pathways that occur in the body during periods of intense exercise or prolonged fasting.

The glucose-alanine cycle, also known as the Cori cycle, is a metabolic pathway that occurs in the liver and skeletal muscles. During periods of intense exercise, skeletal muscles break down glycogen to produce glucose. The glucose is then transported to the liver, where it is converted to pyruvate and then to alanine, which is released into the bloodstream. The alanine is transported back to the skeletal muscles, where it is converted back to pyruvate and used to regenerate glucose through gluconeogenesis. The glucose is then transported back to the liver, completing the cycle. ん?よくわからないせつめい。

In contrast, the glucose-lactate cycle, also known as the Lactic acid cycle, is a metabolic pathway that occurs in the skeletal muscles. During periods of intense exercise, the skeletal muscles break down glycogen to produce glucose, which is then converted to pyruvate through glycolysis. Under conditions of low oxygen, pyruvate is converted to lactate instead of being further metabolized to produce energy. The lactate is then transported to the liver, where it can be converted back to glucose through gluconeogenesis.

The key difference between the two cycles is the end product that is transported from the muscles to the liver. In the glucose-alanine cycle, alanine is transported, whereas in the glucose-lactate cycle, lactate is transported. Additionally, the glucose-lactate cycle occurs entirely within the skeletal muscles and liver, while the glucose-alanine cycle occurs between the liver and skeletal muscles. これもよくわからない説明

 

筋肉に存在した物質を利用して、肝臓で糖新生を行うことで筋肉へのグルコースを供給する回路として、グルコース-アラニン回路と似たものとしてコリ回路というものがありました。コリ回路は別名、乳酸回路とも呼ばれることからわかるように、無酸素運動により筋肉中でできた乳酸を肝臓に送ってグルコースに変えて、また筋肉に戻して利用するものです。ハーバーの生化学の教科書にはこれら2つの回路を一つの図としてまとめたものが掲載されていてわかりやすかったのですが、2つ同時に、2つの違いに注意しながら勉強するのがお勧めです。

【コリ回路・グルコースアラニン回路】この一本で完結する!テストから国試までのポイントを糖新生と結びつけて理解しよう! 薬juku【薬学生向けテスト対策】

インスリンの作用、インスリン依存性および非依存性取り込み、GLUT

インスリンの作用

ご飯を食べると唾液内のアミラーゼや膵臓から分泌されたアミラーゼの腸管における作用によって炭水化物がグルコースにまで分解されて、腸管の上皮細胞からグルコースが吸収され血流に入ります。血液中のグルコースの濃度、すなわち血糖値が上昇すると、膵臓のランゲルハンス島(膵島とも呼ばれる)にあるβ細胞がそれを検知してホルモンの一種であるインスリンを分泌し、インスリンは血流にのって全身の細胞にグルコースを取り込むように指令を出します。そうすることで血糖値が下がり、血糖値が一定の範囲内に調節されるわけです。

血流から組織内へのインスリンの移動

インスリンが全身の細胞に働きかけるためには、血管の中から組織のほうに出ていく必要があります。血管の一番内側は血管内皮細胞があるわけですが、どのようにして血管を出ていくのでしょうか。

そのメカニズムはというと、血管内皮細胞の表面にはインスリン受容体があり、血流の中のインスリンはこのインスリン受容体に結合することによって、血管内皮細胞の中にいったん取り込まれ、反対側に移動して血管の外に出ていくか(transcytosis)、もしくは、血管内皮細胞と血管内皮細胞との間をすり抜けて移動していく(paracellular diffusion)という2つのメカニズムが想定されています。

  1. Endothelial Transcytosis of Insulin: Does It Contribute to Insulin Resistance? Warren L. Lee and Amira Klip 10 AUG 2016 https://doi.org/10.1152/physiol.00010.2016  insulin must exit capillaries, which (in tissues like skeletal muscle and fat) are lined by a layer of continuous endothelium. Insulin must therefore pass between endothelial cells (paracellular diffusion, green arrow) or be transported across individual cells by transcytosis (red arrow) to access the interstitium.

血流から組織内へのグルコースの移動

細胞の代謝活動は,血管を循環する血液により供給される糖や酸素などにより支えられている.体の大部分においては,これらの物質は血管壁を容易に通過して組織へと浸透していく.しかしながら,脳など一部の器においては血液と組織細胞の間に関門が形成され,このような自由な物質の移動が妨げられている。この「血液一組織関門」(blood-tissuebarriers)の存在により得られる特殊な環境は,光にする透明度が要求される眼球をはじめとして,その器特有の機能の発揮に大きく寄与している.それでは,関門で取りまれた細胞へはどのようにして栄養が届くのであろうか.ここでは,最近明らかになった糖輸送体GLUT1ギャップ結合蛋白質コネキシンの関与する糖の関門通過機構について,関門の構造とも関連づけながら述べる. https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenbikyo1950/33/2/33_2_99/_pdf

インスリン依存性グルコース輸送体GLUT4

全ての細胞は解糖系を持っていてグルコースを代謝してエネルギーを取り出しています。細胞がグルコースを細胞外から取り込むときにグルコーストランスポーター(輸送体)Glucose Transporter (GLUT)が働きますがGLUTには1サブタイプがあります。

  1. GLUT4(糖輸送体タイプ4) 実験医学 糖輸送には13種類に及ぶ糖輸送タンパク質が組織特異的に発現し,異なった機能特性・制御メカニズムによって細胞内糖輸送を担っている。GLUT4は骨格筋,心筋,脂肪細胞に豊富に発現
  2. Metabolism | Glycolysis Ninja Nerd チャンネル登録者数 293万人
  3. 2型糖尿病に関わるグルコース輸送体「GLUT4」上の糖鎖の機能を解明 -たった1つのN型糖鎖がインスリンに応答した血糖値調節を左右する- 2011年7月19日 独立行政法人 理化学研究所  研究チームは、N型糖鎖の付加されないGLUT4は、付加された場合に比べて分解が速いことを明らかにし、N型糖鎖がGLUT4の品質管理に重要な役割を果たしていることを見いだしました。さらに、GLUT4がGLUT4小胞に蓄積してインスリンに応答するには、N型糖鎖の正しい構造が必要であることも発見しました。

GLUT2

GLUT2は他のサブタイプに比べると比較的グルコースに対して低親和性を示し、グルコースが高濃度になったときに膵臓のβ細胞に取り込まれて、糖代謝によりATPが産生されてATP依存的カルシウムチャネルが開いて細胞外から細胞内へとカルシウムイオンが流入し、カルシウム依存的な膜小胞の開口が生じるのでインスリンが分泌されます。

  1. 生化学 畠山 医学書院 第4章 投資す代謝 血糖調節とインスリン 図4-4
  2. 糖尿病の発症メカニズム ② インスリン分泌のメカニズム 食事により栄養素が体内に吸収されると、小腸からインクレチンが分泌され、栄養素が吸収されたことをすい臓に伝えます。その状態で、グルコースがすい臓に入ってくると、グルコースの濃度に応じてすい臓からインスリンが分泌されます。

GLUT2肝臓細胞でブドウ糖の出入り制御を助けている。また、膵臓すいぞうのβ細胞における血中ブドウ糖濃度の監視にも使われていて、濃度が上がったことを検知するとインスリン(insulin)が放出される。

https://numon.pdbj.org/mom/208?l=ja

GLUT4 is an insulin-dependent GLUT () whereas GLUT2 is, in contrast, an insulin-independent transporter ().

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7522350/

インスリン依存性、インスリン非依存性のグルコース取り込み

In the human body, glucose uptake is accomplished via two mechanisms, insulin mediated glucose uptake (IMGU), which occurs only in insulin-sensitive tissues (i.e. liver, muscle and adipocytes) and non-insulin mediated glucose uptake (NIMGU), which occurs in both insulin-sensitive and non-insulin-sensitive tissues (i.e., brain, blood cells, nerve, etc.).

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2894300/

GLUT1 is insulin-independent and is widely distributed in different tissues. GLUT4 is insulin-dependent and is responsible for the majority of glucose transport into muscle and adipose cells in anabolic conditions.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9801136/

  1. https://www.sciencedirect.com/topics/agricultural-and-biological-sciences/glucose-transporter

GLUTs 1, 3, and 4 are transporters that have high affinity for glucose ranging in Km of 2–5 mM glucose. Consequently, the functions of these transporters align with the physiological concentration of glucose of about 5 mM. On the other hand, GLUT2 has a low affinity for glucose with its Km of about 15–20 mM glucose. GLUT2, therefore, is able to move glucose into the liver cell and the pancreatic beta cell in proportion to the plasma level of glucose.

https://www.sciencedirect.com/topics/biochemistry-genetics-and-molecular-biology/glut4

肝臓のGLUTs

An auxiliary function of some GLUTs in the liver seems to be the transport of dehydroascorbic acid (DHA), the oxidized form of ascorbic acid (AA, vitamin C) as described for the GLUT isoforms GLUT1, GLUT3, and GLUT4 [188]. The last-mentioned glucose transporter GLUT4 is known as major isoform in muscular and adipose tissues and only shows minor expression levels in the liver as well [228].

https://link.springer.com/article/10.1007/s00424-020-02417-x

GLUT-2 (SLC2A2)  also transports other dietary sugars such as galactose, mannose and fructose with a high affinity for glucosamine[11,24,25]. GLUT-2 is highly expressed in the liver, pancreatic beta cells, and on the basolateral surface of kidney and small intestine epithelia[26,27] with expression regulated by sugars and hormones[23,28].

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3520166/

第112回看護師国家試験(令和5年2月12日(日)実施)解答速報

第112回看護師国家試験実施

  1. 保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第18条の規定により、第112回看護師国家試験を次のとおり施行する。(厚生労働省)試験期日令和5年2月12日(日曜日) 試験科目:人体の構造と機能疾病の成り立ちと回復の促進、健康支援と社会保障制度、基礎看護学、成人看護学、老年看護学、小児看護学、母性看護学、精神看護学、在宅看護論及び看護の統合と実践 合格者の発表:試験の合格者は、令和5年3月24日(金曜日)午後2時厚生労働省ホームページの資格・試験情報のページにその受験地及び受験番号を掲載して発表する。

第112回看護師国家試験解答速報サイト

  1. 専門学校高崎福祉医療カレッジ 第112回看護師国家試験*解答速報
  2. 医教 第112回看護師国家試験第112回看護師国家試験ダウンロード(1ページPDF)
  3. 看護roo!合格判定
  4. ナース専科
  5. メディカLIBRARY MCメディカ出版 (要登録)

合格発表

試験の合格者は、令和5年3月24日(金曜日)午後2時に厚生労働省ホームページの資格・試験情報のページに、その受験地及び受験番号が掲載されます。

  1. 看護師国家試験の施行(厚生労働省)