2024年のノーベル物理学賞は、ちょっと驚きましたが純粋な物理学者ではなく、AIの研究者に贈られました。ヒントンは深層学習の創始者として有名で、深層学習の発展を目の当たりにしてヒントンの偉大さに敬服していたので、彼がノーベル賞をとったというのは当然だと思うと同時に非常に嬉しい気持ちにもなりました。また人工知能の研究でノーベル物理学賞が獲れるのだということに驚きもありました。
ヒントンと共に受賞した人がホップフィールドだったのも驚きでした。ホップフィールドのモデルは結構古くて、機械学習の教科書には必ず紹介されており、ネットワークがパターンを学習できるという点で画期的だったのですが、なんとなく古びて忘れ去られたような存在に感じていたからです。
しかしノーベル賞の対象となるのはパイオニア的な仕事であり、そういう意味で評価されるべき仕事が正当な評価を受けたという気もします。「ホップフィールド・ネットワーク」は名前は馴染なのですが、自分の不勉強のせいでいまひとつ中身がわかっていませんでした。しかし、これを機に解説記事が出ていて、日経サイエンスの記事が非常にわかりやすいと思いました。
- ノーベル物理学賞:物理学からAIの基礎を築いた2氏に 2024年10月9日2024年(編集部 古田 彩)日経サイエンス