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生理的臍帯ヘルニア physiological umbilical hernia/physiological midgut herniation 消化管の回転

ヒトの発生過程で起こる「生理的臍帯ヘルニア」について解説しますね。

これは、胎生期(受精〜8週末)の終わりごろに、中腸(消化管の一部)が急速に成長するため、一時的に腹腔(お腹の中)に収まりきらず、臍帯(へその緒)の付け根部分に飛び出す正常な現象です。


タイミング (時期)

カーネギーステージ (CS)

生理的ヘルニアが始まるのは、CS 14〜16 ごろです。

腸管ループが最も顕著に飛び出している(ヘルニアがピークになる)のは、CS 17〜23(胎生期の終わり頃)にあたります。

受精後の日数

受精後でいうと、以下のようになります。

  • ヘルニアの開始: 受精後 約6週 (約40日ごろ) から腸管が腹腔外へ脱出し始めます。
  • ヘルニアのピーク: 受精後 8〜9週 ごろに最も大きくなります。
  • ヘルニアの解消 (還納): 受精後 10〜12週ごろ にかけて、腸管は腹腔内に戻り、ヘルニアは自然に解消されます。

理由・意義・メカニズム (なぜ?)

これらは密接に関連しています。

1. 理由:スペース不足 (Why?)

最も直接的な理由は「腸管の急激な成長 vs 腹腔の狭さ」です。

  • 腸の急成長: この時期、中腸(将来の小腸の大部分と大腸の半分)は、栄養吸収面積を増やすために非常に急速に長く伸びます。
  • 肝臓の巨大化: 同時に、胎児の造血(血液を作る)機能は主に肝臓が担っているため、肝臓が体に対して不釣り合いなほど巨大化しています。
  • 結果: 小さな腹腔は、「巨大な肝臓」と「急成長する腸」を同時に収容できません。行き場を失った腸管ループが、抵抗の最も少ない場所、つまり臍帯の内部(体外腔)へと一時的に「避難」します。

2. 意義・目的:腸管の回転 (Purpose?)

単に避難するだけが目的ではありません。この腹腔外にいる期間を利用して、消化管が最終的な正しい配置になるための**重要な「回転」**が行われます。

  • 270度の反時計回り回転:
    • 中腸ループは、上腸間膜動脈 (SMA) という動脈を「軸」にして、合計270度、反時計回りに回転します。
    • この回転は、ヘルニアが起こる際にまず90度、そして腹腔内に戻る(還納する)際(10週ごろ)にさらに180度回転します。
  • 回転の目的: この複雑な回転によって、十二指腸がC字型に固定され、盲腸(やがて虫垂ができる場所)が左上から右下へ移動し、最終的に右下腹部に固定されます。また、上行結腸、横行結腸、下行結腸が解剖学的に正しい位置(お腹の「枠」を作るような配置)に収まります。

うまくいかなかった場合 (病態)

この生理的ヘルニアの一連のプロセス(脱出・回転・還納)が正常に完了しないと、先天的な異常(病気)につながります。

1. 腸管が戻らない場合 → 臍帯(さいたい)ヘルニア (Omphalocele)

受精後12週を過ぎても腸管が腹腔内に戻らず、臍帯の付け根に脱出したままの状態で生まれてくる病気です。

脱出した腸管は、羊膜や腹膜(臍帯を構成する膜)によって覆われているのが特徴です。他の臓器(肝臓など)も一緒に脱出することがあります。

2. 回転がうまくいかない場合 → 腸回転異常症 (Intestinal Malrotation)

腸管は腹腔内に戻ったものの、上記の「270度の反時計回りの回転」が正常に行われなかった状態です。

  • 症状: 回転が不完全だと、腸を固定する「腸間膜」の根元(付着部)が短く狭くなってしまいます。
  • 危険性: 腸がうまく固定されていないため、腸全体がねじれやすい状態(不安定)になります。これがねじれると**「中腸軸捻転(腸捻転)」**を引き起こします。
  • 中腸軸捻転 (Volvulus): 腸がねじれることで、腸自身への血流(上腸間膜動脈)が止まってしまい、腸が広範囲に壊死する可能性のある、新生児期〜乳児期の緊急疾患です。

まとめ

生理的臍帯ヘルニアは、狭い腹腔で効率よく内臓(特に腸)を発生・配置させるための、非常にダイナミックで合理的な「正常な発生プロセス」です。このプロセスが失敗すると、重篤な外科的疾患につながるため、発生学的に非常に重要なイベントとされています。

(Gemini 2.5 Pro)

3D Midgut Embryology – Rotation of Midgut in 3D – Physiological Umbilical Hernia and Intestines MedicoVisual – Visual Medical Lectures チャンネル登録者数 7.29万人

上の説明では、ヘルニアが引っ込むところは180回転とはかぶせてませんでした。2つの変化を同時に見せるとわかりにくいからとのことです。下の動画では、引っ込むときに180度動くことをアニメーションで示しています。

Embryological Rotation of the Midgut Ali N チャンネル登録者数 2320人

 

下の動画を見ると、中腸が90度回転、180度回転、さらに大腸がぐるっと動いてで成体の腸管の配置になるっているみたいです。再生が1倍だと理解がおいつかないので、0.25x倍くらいに遅くして何回も見てみると、だんだん分かってきます。

New Revelations in the Pathophysiology and Surgical Management of Congenital Gut Malrotation Cleveland Clinic チャンネル登録者数 69.7万人

下の動画も、大腸と小腸の最終的な位置関係が決まる様子などが、簡潔な説明でわかりやすいと思いました。

Rotation of the midgut bobacland チャンネル登録者数 8630人

  1. ヒト胚子期で起こる生理的臍帯ヘルニアと肝臓形態形成の関連性 https://pfwww.kek.jp/acr/2019pdf/u_reports/pf19b0062.pdf 肝臓が形成されないような例でも、ヘルニアは正常に起きたことから、従来から言われているような、肝臓が場所を占有して体外に押し出されるという説明には根拠がないという結論。

ヒトはいつからヒトの形になるのか?

32日目(カーネギーステージ14)になると、上肢(将来の腕)、下肢(将来の足)の「芽」が生えてきており、心臓もあり、脳の部分もはっきりできていて、人間らしい形になっています。あとで消失しますが、この時期にはまだ尻尾があります。

Moore The Developing Human 10th (2016) p77-82 (Letcurioの画面より)

下のウェブサイトには様々な写真があり、どの部分が何かという注釈もついていてわかりやすいです。胎児の周りの広い空間はchorionic sac (絨毛膜腔)です。amniotic sac(羊膜)は、この写真では胎児をぴったりと覆うように位置しています。

 https://embryology.med.unsw.edu.au/embryology/index.php/Carnegie_stage_14

  1. 生理的臍帯ヘルニア

Adobe Creative Suite 6 Master Collectionはもう必要ない?

プロンプト:Adobe Creative Cloud Proにサブスクしてるんだけど、ってことは、Adobe Creative Suite 6 Master Collectionはもう必要ないよね。

ChatGPT5:

そうですね、その通りです ✅

結論:
Adobe Creative Cloud(特に All AppsCreative Cloud Pro)を契約しているなら、Adobe Creative Suite 6 Master Collection(CS6)を保持する必要は基本的にありません。


💡 理由

  1. ソフトの世代がまったく違う
    • CS6(2012年発売)は永続ライセンス版、つまり買い切りの最終世代
    • Creative Cloudはサブスクリプション型で、常に最新のPhotoshop、Illustrator、Premiere Proなどが使えます。
  2. OSとの互換性の問題
    • CS6はmacOS Catalina以降(64bit化以降)では起動すらできません
    • Windowsでも動作保証外で、フォントやGPU関係で不具合が多発します。
  3. 機能・性能差
    • CC版はAI補正、クラウド同期、Adobe Fonts、Firefly生成AIなどが統合されており、CS6とは別次元の機能性です。
    • ファイル形式もCCで進化しており、CS6では開けないことも。
  4. ライセンス管理のシンプル化
    • CS6のアクティベーションサーバーは2023年時点ですでに停止済み
    • 今後再インストールやPC移行時に認証できない可能性が高いです。

⚠️ ただし残してもいいケース

以下のような限定的な理由があるなら、削除せずアーカイブしておく価値はあります:

  • 古いプロジェクト(特に印刷業・DTP系)でCS6のファイルを再現する必要がある。
  • プラグインやスクリプトがCS6専用で、CC版で動かない。

その場合は、仮想環境(Windows 10 32bitなど)に隔離して保存するのが安全です。

 

光の粒子説を復興させたのは誰か

プロンプト:光の粒子説を復興させたのは誰か

以下、Consensus.appの回答:

光の粒子説を復興させたのはアインシュタインです

20世紀初頭、光の粒子説(コーパスキュラー説)は波動説に取って代わられていましたが、アルベルト・アインシュタインが1905年に「光量子仮説」を提唱し、光の粒子性を復活させました

アインシュタインの貢献

  • 1905年、アインシュタインは「光量子仮説」を発表し、光がエネルギーhνを持つ粒子(光量子、後の「フォトン」)として振る舞うことを示しました。これはニュートン以来の粒子説を現代物理学に蘇らせた画期的な提案です (McDonald, 2024; , 2020; Longair, 2020; Rosenfeld, 1973; Cohen & Stachel, 1979; Singh, 2005; Mee, 2019; Zubairy, 2020)。
  • アインシュタインは、光電効果の説明や黒体放射の統計的性質の解析を通じて、光の粒子的性質を理論的・実験的に裏付けました (, 2020; Longair, 2020; Singh, 2005; Mee, 2019; Zubairy, 2020)。
  • 1909年には、黒体放射のエネルギー揺らぎが波動的・粒子的両方の性質を持つことを示し、波動・粒子二重性の基礎を築きました (Longair, 2020; Rocci & Lambert, 2024; Duncan & Janssen, 2007)。

その後の展開

  • アインシュタインの光量子仮説は、1923年のコンプトン効果の発見などにより実験的に支持され、物理学界で広く受け入れられるようになりました (Longair, 2020; Zubairy, 2020)。
  • 1920年代には、ボース=アインシュタイン統計やディラックの理論などを通じて、光の粒子性と波動性の統一的理解が進みました (McDonald, 2024; Spałek, 2020; Fermi, 1932; Duncan & Janssen, 2007)。

光の粒子説復興の主な流れ

年代 主な出来事・人物 内容・意義 論文
1905年 アインシュタイン 光量子仮説の提唱、光の粒子性を復活 (McDonald, 2024; , 2020; Longair, 2020; Rosenfeld, 1973; Cohen & Stachel, 1979; Singh, 2005; Mee, 2019; Zubairy, 2020)
1909年 アインシュタイン 波動・粒子二重性の理論的基礎を提示 (Longair, 2020; Rocci & Lambert, 2024; Duncan & Janssen, 2007)
1923年 コンプトン コンプトン効果で光の粒子性を実証 (Longair, 2020; Zubairy, 2020)
1924-1925年 ボース、アインシュタイン ボース=アインシュタイン統計の確立 (McDonald, 2024; Spałek, 2020)
1926-1927年 ディラック、ジョルダン等 量子力学による波動・粒子性の統一 (Fermi, 1932; Duncan & Janssen, 2007)

Figure 1: 光の粒子説復興の主要な流れと人物を時系列で整理

結論

光の粒子説を現代物理学に復興させたのはアルベルト・アインシュタインであり、彼の1905年の光量子仮説が決定的な転機となりました。その後の実験的・理論的発展により、光の粒子性は物理学の基礎概念として確立されました。

These papers were sourced and synthesized using Consensus, an AI-powered search engine for research. Try it at https://consensus.app

References

McDonald, K. (2024). Bose and the angular momentum of the photon. American Journal of Physics. https://doi.org/10.1119/5.0229168

Spałek, J. (2020). The Bose-Einstein statistics: Remarks on Debye, Natanson, and Ehrenfest contributions and the emergence of indistinguishability principle for quantum particles. Studia Historiae Scientiarum. https://doi.org/10.4467/2543702xshs.20.013.12569

(2020). Einstein and the Quantisation of Light. Theoretical Concepts in Physics. https://doi.org/10.1017/9781108613927.022

Longair, M. (2020). The Triumph of the Light Quantum Hypothesis. Theoretical Concepts in Physics. https://doi.org/10.1017/9781108613927.023

Rosenfeld, L. (1973). The Wave-Particle Dilemma. **, 251-263. https://doi.org/10.1007/978-94-010-2602-4_10

Rocci, A., & Lambert, F. (2024). The Solvay Councils, de Broglie’s brothers, and the development of wave-particle duality. **.

Fermi, E. (1932). Quantum Theory of Radiation. Reviews of Modern Physics, 4, 87-132. https://doi.org/10.1103/revmodphys.4.87

Cohen, R., & Stachel, J. (1979). The Wave-Particle Dilemma [1973b]. **, 688-703. https://doi.org/10.1007/978-94-009-9349-5_49

Duncan, A., & Janssen, M. (2007). Pascual Jordan’s resolution of the conundrum of the wave-particle duality of light. Studies in History and Philosophy of Modern Physics, 39, 634-666. https://doi.org/10.1016/j.shpsb.2008.04.005

Singh, V. (2005). Einstein and the Quantum. arXiv: Quantum Physics. https://doi.org/10.1142/9781860949791_0004

Mee, N. (2019). The Rosetta Stone and Quantum Waves. The Cosmic Mystery Tour. https://doi.org/10.1093/oso/9780198831860.003.0002

Zubairy, M. (2020). De Broglie Waves: Are Electrons Waves or Particles?. Quantum Mechanics for Beginners. https://doi.org/10.1093/oso/9780198854227.003.0007

 

プロンプト:1905年のアインシュタインの光の粒子説は、直ちに物理学界に受入れられましたか?もしそうでなかった場合、著名な物理学者のうち、粒子説に反対した人々は誰ですか?

以下、Consensus.appの回答:

アインシュタインの光の粒子説(1905年)は直ちには物理学界に受け入れられなかった

アインシュタインが1905年に提唱した光量子仮説(光の粒子説)は、当時の物理学界から強い懐疑と反発を受け、すぐには広く受け入れられませんでした。

物理学界の反応と受容の経緯

  • ほとんどの物理学者は光の粒子説に否定的であり、アインシュタイン自身もこの仮説を「非常に革命的」と表現していました (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Duncan & Janssen, 2019; Brush, 2007; Pais, 1979; Lekner, 2007; Longair, 2020; Cassidy, 2005; Friedman, 2022)。
  • 1915年にミリカン(Robert A. Millikan)が光電効果の実験でアインシュタインの式を精密に検証し、実験結果は理論と一致しましたが、ミリカン自身も光量子仮説そのものは受け入れませんでした (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Pais, 1979; Lekner, 2007; Friedman, 2022)。
  • 1920年代初頭まで、多くの著名な物理学者が光の粒子説に懐疑的で、波動説を支持する声が主流でした (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Brush, 2007; Pais, 1979; Lekner, 2007; Longair, 2020; Friedman, 2022)。
  • 1923年のコンプトン効果(X線の散乱実験)によって、光の粒子性が明確に示され、この時点でようやく物理学界に広く受け入れられるようになりました (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Brush, 2007; Pais, 1979; Longair, 2020; Friedman, 2022)。

粒子説に反対した著名な物理学者

  • マックス・プランク(Max Planck):量子論の創始者でありながら、光の粒子性には否定的でした (Pais, 1979; Lekner, 2007)。
  • ロバート・ミリカン(Robert A. Millikan):光電効果の実験的検証者ですが、理論自体には懐疑的でした (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Pais, 1979; Lekner, 2007; Friedman, 2022)。
  • ニールス・ボーア(Niels Bohr):1924年のボーア=クラマース=スレーター(BKS)理論で光の粒子性に理論的反論を展開しました (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Pais, 1979; Longair, 2020)。
  • ウィリアム・デュアン(William Duane):コンプトン効果の実験的解釈に異議を唱えました (Stuewer, 2005; Longair, 2020)。

主要な反対者とその立場

物理学者 反対理由・立場 論文
マックス・プランク 光のエネルギー量子化は認めたが、光自体の粒子性は否定 (Pais, 1979; Lekner, 2007)
ロバート・ミリカン 実験結果は認めたが、光量子仮説自体は否定 (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Pais, 1979; Lekner, 2007; Friedman, 2022)
ニールス・ボーア BKS理論で粒子性を否定、波動説を支持 (Stuewer, 2005; Stuewer, 2000; Pais, 1979; Longair, 2020)
ウィリアム・デュアン コンプトン効果の粒子解釈に異議 (Stuewer, 2005; Longair, 2020)

Figure 1: 光の粒子説に反対した主な物理学者とその理由

結論

アインシュタインの光の粒子説は、発表当初は物理学界にほとんど受け入れられず、多くの著名な物理学者が反対しました。1920年代のコンプトン効果の発見とその後の実験的検証によって、ようやく広く認められるようになりました。

These papers were sourced and synthesized using Consensus, an AI-powered search engine for research. Try it at https://consensus.app

References

Stuewer, R. (2005). Einstein’s Revolutionary Light–Quantum Hypothesis. Acta Physica Polonica B.

Stuewer, R. (2000). The Compton effect: Transition to quantum mechanics. Annalen der Physik, 512. https://doi.org/10.1002/andp.200051211-1216

Duncan, A., & Janssen, M. (2019). Einstein, Equipartition, Fluctuations, and Quanta. Constructing Quantum Mechanics. https://doi.org/10.1093/oso/9780198845478.003.0003

Brush, S. (2007). How ideas became knowledge: The light-quantum hypothesis 1905––1935. Historical Studies in The Physical and Biological Sciences, 37, 205-246. https://doi.org/10.1525/hsps.2007.37.2.205

Pais, A. (1979). Einstein and the quantum theory. Reviews of Modern Physics, 51, 863-914. https://doi.org/10.1103/revmodphys.51.863

Lekner, J. (2007). Young Einstein and the beginnings of quantum mechanics. **.

Longair, M. (2020). The Triumph of the Light Quantum Hypothesis. Theoretical Concepts in Physics. https://doi.org/10.1017/9781108613927.023

Cassidy, D. (2005). Einstein and the quantum hypothesis. Annalen der Physik, 517. https://doi.org/10.1002/andp.2005517s102

Friedman, R. (2022). The 100th Anniversary of Einstein’s Nobel Prize: Facts and Fiction. Annalen der Physik, 534. https://doi.org/10.1002/andp.202200305

 

 

 

職場のPCのディスク容量がいっぱいになってきた 不要なファイルを見つける方法

プロンプト:PCのディスクがいっぱいになってきて、動かないんだけど、無駄なデカいファイルを探し出す方法を教えて ウインドウズ11ね

Gemini:

PCのディスクがいっぱいになると、本当に動作が遅くなりますよね。ストレージ(ディスク)の空き容量が少ないと、Windowsが一時的なファイルを作れなくなり、極端にパフォーマンスが落ちてしまいます。

Windows 11で無駄に容量を食っているデカいファイルを探すには、いくつか簡単な方法があります。


方法1:Windows 11の「ストレージ設定」を使う(一番おすすめ)

これが一番簡単で安全な方法です。Windows 11は、何が容量を使っているのかを分析してくれます。

  1. スタートボタンをクリックし、歯車のアイコン(設定) を開きます。
  2. 左側のメニューで「システム」を選び、次に「ストレージ」をクリックします。
  3. 少し待つと、ディスク(通常はC:ドライブ)の中身が分類されて表示されます。

    *

  4. インストールされているアプリ」:容量の大きい順に並べ替えができます。もう使っていないゲームやソフトがあれば、ここからアンインストールしましょう。
  5. 一時ファイル」:ここをクリックして中身を確認します。「ダウンロード」フォルダの中身や「ごみ箱」などが含まれています。不要なものをチェックして「ファイルの削除」を押すだけで、安全に容量を空けられます。
  6. ドキュメント」や「その他」:容量が大きい場合、クリックして「ドキュメントの表示」などを選び、中身を確認します。自分で保存した動画ファイルや、古いバックアップなどが隠れていることが多いです。

方法2:エクスプローラーの検索機能を使う(手動で探す)

「設定」では見つけにくい、特定の場所に保存された巨大なファイル(例:昔ダウンロードした動画ファイルなど)を見つけるのに便利です。

  1. タスクバーのフォルダアイコン(エクスプローラー) を開きます。
  2. 左側のメニューから「PC」をクリックします。(C:ドライブ全体を検索するため)
  3. 右上の検索ボックスに、以下のように入力してEnterキーを押します。
    • サイズ: 巨大
      • (128MB〜4GBのファイルが検索されます)
    • サイズ: 巨大 (4GB 超)
      • (Windowsのバージョンによってはこの表記)
    • サイズ: >1GB
      • (1GBより大きいファイルを探す場合。このほうが確実かもしれません)
  4. 検索には時間がかかりますが、PC内の巨大なファイルが一覧表示されます。
  5. ファイル名や場所を見て、明らかに不要なもの(古い動画、ISOファイル、ゲームのインストーラーなど)であれば削除します。

方法3:「ディスク クリーンアップ」でシステムファイルを掃除する

Windows Updateの残りカスなど、システムが作った不要なファイルを一掃できます。

  1. スタートボタンの隣の検索アイコン(虫眼鏡) をクリックします。
  2. ディスク クリーンアップ」と入力し、出てきたアプリを実行します。
  3. ドライブ(通常C:)を選んでOKします。
  4. スキャンが終わったら、表示されたウィンドウの左下にある「システム ファイルのクリーンアップ」を必ずクリックします。(管理者権限で再度スキャンが始まります)
  5. スキャン後、「Windows Update のクリーンアップ」や「配信の最適化ファイル」などに大きな容量が表示されることがあります。これらにチェックを入れてOKを押すと、安全に削除できます。

⚠️ 注意:削除してはいけないファイル

以下の場所にあるファイルは、何かわからなければ絶対に削除しないでください。PCが起動しなくなる可能性があります。

  • C:\Windows フォルダの中身
  • C:\Program FilesC:\Program Files (x86) の中身(アプリ本体なので、アンインストールは「設定」から行う)

まずは「ダウンロード」フォルダ、「ビデオ」フォルダ、「ドキュメント」フォルダ、そして「ごみ箱」の中身からチェックするのが安全です。

HLAの遺伝子が複数ある理由や意義は何?

疑問:HLAは複数あるから、一つの抗原ペプチドは異なるHLA(AとかBとか?)に載せられて抗原提示されているということ?

Gemini 2.,5 Pro:

その理解は半分正しく、半分は誤解を含んでいます。

ポイントは2つあります。

  1. (こちらがメイン) ウイルスが感染すると、そのタンパク質は多数のペプチド(断片)になります。HLA-A、HLA-B、HLA-Cは、それぞれ**異なる「型(結合溝)」**を持っているため、異なる種類のペプチドと結合します。
    • ペプチドAはHLA-Aに結合する
    • ペプチドBはHLA-Bに結合する
    • ペプチドCはHLA-Cに結合する

    このように、A・B・Cという複数のHLA(これをポリジェニー(多重性)と言います)を持つことで、1種類のウイルスからより多くの種類のペプチドを提示でき、T細胞に見つけてもらえる確率を上げています。

  2. (ご質問の核心) では、「1つのペプチド」が複数のHLA(例:HLA-AとHLA-B)に結合することはあるか?
    • 原則として、です。 なぜなら、HLA-A、HLA-B、HLA-Cは、それぞれペプチドをはめ込む「溝」の形や、ペプチドを固定する「アンカー(碇)」の位置が異なるため、基本的に異なるペプチドセットとしか結合できません。
    • 例外として、あり得ます。 ペプチドの配列が「たまたま」複数のHLAタイプの溝(例:特定のHLA-Aと、それに似た特定のHLA-B)の両方の要求を満たす場合、そのペプチドは**「プロミスキャス(重複的)に」**複数のHLAに結合することがあります。

結論

HLAが複数ある(A, B, C)主な理由は、「1つのペプチドを複数のHLAで提示するため」ではなく、「1つのウイルスから来た“異なる”ペプチドを、それぞれ得意なHLA(A, B, C)が手分けして提示するため」です。

これにより、免疫系はウイルスの様々な特徴(ペプチド)を認識でき、ウイルスが変異して一部のペプチドを隠しても、他のペプチドが提示されることで対応できるのです。

キラーT細胞はなぜ樹状細胞を殺さないのか?

免疫の働きを勉強していると、キラーT細胞は抗原提示を行う樹状細胞により活性化されて、おなじ抗原提示を行うウイルス感染細胞を殺すと説明されています。

 図は、リンク先で拡大してごらんください。https://www.covid19-taskforce.jp/opened/immune-response2/

そこでふと疑問に思ったのですが、キラーT細胞を活性化してくれたその樹状細胞も当然、その抗原提示をしているわけだから、キラーT細胞が殺すべき対象としてみなされないのでしょうか。不思議に思ったのでGeminiに訊いてみました。

Geminiの回答:

キラーT細胞が、抗原提示の「先生役」である樹状細胞を攻撃せず、「敵」であるウイルス感染細胞だけを攻撃できるのは、主に以下の2つの理由によります。


1. 免疫の「ブレーキ役」が働くから

キラーT細胞(CTL)が標的を攻撃するかどうかは、単純な抗原の認識(アクセル)だけでなく、**抑制性シグナル(ブレーキ)**の有無によっても厳密に調節されています。

  • 樹状細胞(先生役):ナイーブT細胞を活性化させる際には、抗原提示(MHCクラスI)と同時に共刺激分子(CD80/86など、「アクセル」役)を提示します。しかし、樹状細胞は同時にPD-L1のような「ブレーキ」役の分子も発現しています。活性化されたキラーT細胞は、このブレーキを受け取るための受容体(PD-1)を持っています。そのため、活性化キラーT細胞が樹状細胞に出会うと、PD-1とPD-L1が結合し、キラーT細胞の攻撃機能に強いブレーキがかかります。
  • ウイルス感染細胞(敵):MHCクラスIによる抗原提示は行いますが、通常、「アクセル」役の共刺激分子や、「ブレーキ」役のPD-L1などを発現していません。活性化済みのキラーT細胞は、感染細胞を殺すのに「アクセル(共刺激)」は必要としません。抗原の認識(MHC-I)さえあれば攻撃できます。そして、感染細胞には「ブレーキ(PD-L1)」がないため、キラーT細胞は容赦なく攻撃を実行します。

2. 樹状細胞自身が「防御服」を着ているから

樹状細胞は、キラーT細胞が使う主要な攻撃手段(殺傷物質)に対して、特別な防御機構を持っています。

キラーT細胞は、標的細胞にグランザイムBという強力なタンパク質分解酵素を注入して、細胞死(アポトーシス)を引き起こします。

樹状細胞は、このグランザイムBを無力化する阻害タンパク質(Serpin B9 / PI-9 と呼ばれます)を細胞内に高濃度で持っています。たとえキラーT細胞からグランザイムBを撃ち込まれても、この「防御服」によって無効化されてしまうため、殺されにくいのです。


まとめ

樹状細胞は、キラーT細胞を活性化させる「司令塔」であると同時に、免疫が暴走しないよう「ブレーキ」をかけたり、自身が攻撃されないよう「防御」したりする、非常に高度な機能を持った細胞です。

この巧妙な使い分けによって、キラーT細胞は「先生(樹状細胞)」を誤って殺すことなく、「敵(感染細胞)」だけを効率よく排除できるのです。

 

以上、Geminiの回答でした。こんな巧妙な仕組みがあったとは、驚きです。しかし、ここでまた新たな疑問が湧きました。

疑問:ウイルスを貪食する樹状細胞はウイルスに感染させられることはないの?

Geminiの回答:

非常に鋭いご指摘です。

結論から言うと、はい、感染させられます。

樹状細胞は「ウイルスを貪食(どんしょく)してT細胞に報告するプロ」であると同時に、「ウイルスにとって格好の標的」でもあります。

ウイルスが樹状細胞に入った(食べられた)後、どちらが勝つかは「樹状細胞の防御力」と「ウイルスの感染戦略」の戦い次第です。


樹状細胞の「敗北」パターン

樹状細胞がウイルスを取り込んだ後、免疫がうまく働かない(樹状細胞が負ける)パターンは、主に2つあります。

1. 樹状細胞が「乗っ取られる」パターン (感染成立)

樹状細胞の本来の仕事は、ウイルスを「食べて」「分解」し、その断片を抗原として提示することです。

しかし、一部のウイルス(インフルエンザウイルス、麻疹ウイルスなど)は、樹状細胞に取り込まれた後、分解されるのを免れ(例:エンドソームから脱出する)、樹状細胞の核や細胞質を乗っ取って増殖します。

  • 樹状細胞が負けた結果:
    • 樹状細胞自身がウイルス工場になってしまいます。
    • さらに悪いことに、ウイルスは樹状細胞の「抗原提示機能(MHC分子の発現など)」を妨害することがあります。
    • その結果、樹状細胞はT細胞にウイルスの情報をうまく伝えられなくなり、免疫応答全体が遅れてしまいます。

2. 樹状細胞が「利用される」パターン (トロイの木馬戦略)

これが最も巧妙な戦略で、HIV(エイズウイルス)や水痘・帯状疱疹ウイルスデングウイルスなどがこの手口を使います。

  • ウイルスの戦略(トロイの木馬):
    1. ウイルスは、皮膚や粘膜にいる未熟な樹状細胞にわざと取り込まれます。
    2. 樹状細胞は「異物発見!」と認識し、リンパ節(T細胞がたくさん集まっている場所)へと移動を開始します。
    3. ウイルスは樹状細胞の中で「分解されずに」潜んだまま、樹状細胞の移動能力をタダ乗りします。
    4. 樹状細胞がリンパ節に到着すると、ウイルスはT細胞に接触します。
    5. ウイルスは樹状細胞からT細胞へと直接乗り移り(トランス感染)、免疫システムの中心部で爆発的に感染を広げます。

このように、樹状細胞はウイルスにとって「感染を広げるための便利なタクシー(トロイの木馬)」として利用されてしまうことがあるのです。


まとめ

樹状細胞は、ウイルスを貪食した後、細胞内で「ウイルスを分解して免疫を起動する」か、「ウイルスに感染・利用されて免疫を抑制される」かの戦いを繰り広げています。

どちらが勝つかによって、感染がすぐに収束する(免疫の勝利)か、あるいは感染が拡大する(ウイルスの勝利)かが決まるのです。

 

疑問:樹状細胞はキラーT細胞に殺されないための防御機構を持っているわけだから、ウイルスに感染した樹状細胞は他からは殺されないってことになってしまうよね?それって、免疫系による防御の「穴」じゃない?

Gemini:

その通りです。まさにご指摘の通り、それは免疫システムにおける重大な「穴(弱点)」であり、多くのウイルスがまさにその穴を狙って進化してきました。

樹状細胞がキラーT細胞(CTL)に殺されにくいという性質は、普段は免疫の暴走を防ぐために重要ですが、ひとたびウイルスに乗っ取られると、「CTLに攻撃されない、安全なウイルスの増殖工場」(=隠れ蓑)になってしまう危険性をはらんでいます。


免疫系は「穴」をどう埋めているか?

もちろん、免疫系もこの「穴」を放置しているわけではありません。キラーT細胞が効きにくい相手(感染した樹状細胞)に対しては、別の仕組みで対抗します。

1. 「別の殺し屋」NK細胞の出動

免疫系にはキラーT細胞とは別の殺し屋、NK(ナチュラルキラー)細胞がいます。

  • キラーT細胞 (CTL): 「抗原提示(HLA)をしている感染細胞」を殺す。
  • NK細胞: 「抗原提示(HLA)を**“していない”**怪しい細胞」を殺す。

ウイルスに感染した細胞(樹状細胞含む)は、キラーT細胞から逃れるために、しばしばHLA分子を細胞表面から隠します。

キラーT細胞は「目印(HLA)がない」と攻撃できませんが、NK細胞は逆に「目印を隠すヤツは怪しい!」と判断して、その細胞を攻撃します。

2. ウイルス警報 (インターフェロン) の発令

樹状細胞は、たとえ自身が感染しても、ただではやられません。特に「形質細胞様樹状細胞 (pDC)」というタイプの樹状細胞は、ウイルスに感染すると、最強の抗ウイルス物質である「I型インターフェロン(IFN-I)」を大量に放出します。

これは「警報」として以下の強力な効果を発揮します。

  1. 自分自身: 樹状細胞内のウイルスの増殖を強力に抑制します(自衛)。
  2. 周囲の細胞: まだ感染していない周囲の細胞に「防御態勢に入れ!」と伝え、ウイルスが感染しにくい状態にします。
  3. 他の免疫細胞: NK細胞やキラーT細胞を強力に活性化させ、「敵がいるぞ!」と呼び寄せます。

3. 「自爆」による封じ込め (アポトーシス)

樹状細胞も、ウイルス感染のストレスが一定レベルを超えると、プログラム細胞死(アポトーシス)を起こして自爆することがあります。これは、ウイルスを内部に封じ込めたまま死ぬことで、ウイルスが外に拡散するのを防ぐ最終手段です。


まとめ

キラーT細胞が樹状細胞を攻撃しにくいのは事実であり、ウイルスはそこを弱点として利用します(例:HIVの「トロイの木馬」戦略)。

しかし、免疫系は「キラーT細胞がダメならNK細胞」「細胞がダメならインターフェロン(警報)」というように、多層的な防御ネットワークを張ることで、その「穴」をカバーし、システム全体としてウイルスに対抗しているのです。

大学教員の研究教育業務を効率化し生産性を爆上げする生成AIツール: ChatGPT, Claude, Gemini, NotebookLM, Consensus,AIエージェントの活用法と実践例

  1. Google Gemini 2.5 Pro

AIになんか頼らずとも、自分でサクサクと仕事を先に進められればいいのですが、日によってはやる気が起きなかったり、眠かったり、頭が冴えなかったりすることもあるでしょう。そんなときにでも作業を止めないために、AIに仕事をさせてみるのもいいかもしれません。

授業の日時は予め決まっているので、講義の準備というものは待ったなしで、必ず間に合わせる必要があります。論文執筆は締切日がないので、ズルズルと遅れていく可能性があり危険です。講義と研究(論文執筆)を両立させることは、大学教員にとって非常に重要なことになります。そういった業務の効率を劇的に上げてくれるのが最近のAIだと思います。

論文検索に生成AIを活用する

ひと昔前の論文検索は、生命科学の分野であればPubMEDといったデータベース検索サイトを使って、いかに検索式を工夫して自分の興味にマッチする文献だけをヒットさせるかが最重要課題でした。しかし、近年の生成AIの隆盛により、研究者が文献を検索する方法がガラリと変わったと思います。もちろん網羅的かつ再現性よく検索するためには、今でも検索式を用いてデータベースを利用することが推奨されていますが、現実的には生成AIがどんどん検索精度を上げてきています。

検索結果に対してインタラクティブに確認作業ができるというのも非常に魅力的です。

Consensus.app

自分は、有料版を用いていますが、根拠となる文献を示しつつ、現在どんな知見があるのか、またその根拠となる論文は何かを教えてくれます。

プロンプトの例:光の粒子説を復興させたのは誰か

Elicit

Elicitは、複数の大規模な学術データベースを横断的に検索しています。主な情報源は以下の通りです。 Semantic Scholar: 2億件以上の論文を収録する非常に大規模なデータベースで、Elicitの主要な検索対象です。これには、PubMedのデータも含まれています。 PubMed: 医学・生物学分野の重要なデータベースであり、Elicitの検索対象に直接含まれています。 OpenAlex: オープンアクセスの学術データを集めた大規模なデータベースです。 Elicitのヘルプセンターによると、これらの情報源を組み合わせることで、2億5000万件以上の学術文献にアクセスできるとされています。(Gemini)

ConsensusとElicitの使い分け

ElicitとConsensus.appは、どちらもAIを活用した学術論文の検索エンジンですが、その目的と機能において明確な違いがあります。 Elicitは、複数の大規模データベース(Semantic Scholar, PubMed, OpenAlexなど)を横断的に検索し、2億5000万件以上の文献にアクセスできます。その主な強みは、自然言語での質問(例:「〜の主な原因は?」)に対し、関連する論文を検索するだけでなく、それらの論文から介入方法、サンプルサイズ、主要な結果といった詳細な情報を抽出し、自動で表形式にまとめる能力にあります。システマティック・レビューの補助や、特定のテーマに関する情報を網羅的に収集・比較する作業に適しています。 一方、Consensus.appは、主にSemantic Scholar(2億件以上)を情報源としています。このツールの最大の特徴は、「科学的コンセンサス(合意)」を視覚化することに特化している点です。「(物質A)は(症状B)に効果があるか?」といった「Yes/No」で答えられる具体的な質問に対し、AIが関連論文の結論を集計し、「Consensus Meter」という機能で、肯定的・否定的・不明瞭な見解の割合をグラフで示します。 両者を比較すると、Elicitは「研究テーマを深く網羅的に調査し、詳細データを抽出する」ためのツールであり、Consensus.appは「特定の疑問に対する科学界の全体的な傾向や合意を素早く把握する」ためのツールと言えます。 したがって、使い分けとしては、研究テーマについて幅広く文献を探し、そこから詳細なデータを比較検討したい場合はElicitが適しています。対して、特定の疑問について「結局、科学的にはどう言われているのか」という主流な見解を迅速に知りたい場合や、研究デザイン(例:ランダム化比較試験など)を指定して傾向を見たい場合にはConsensus.appが有効です。(Gemini 2.5 Pro)

 

講義スライドのための原稿作成

毎年講義をしているので講義スライドは既にあるとして、じゃあそのスライドを使ってどんなふうに話そうか?で悩むこともあります。もちろん自分がストーリーを語れるようにしっかりとスライドを作り込んで、スライドの順番も吟味しておく必要があるわけですが、1年経ったらどんな風にしゃべったか忘れたということもあるでしょう。そんなときに重宝するのが、生成AIにスライド原稿を作らせるという裏技です。

1講義分のスライド数十枚をGeminiに丸投げしてしまうと、わりと端折ったものしか返してきてくれませんでしたので、PDFにしたスライドをGeminiにアップロードしたあとで、スライド3の原稿を書いて、といった具合に1枚ずつ依頼するといいみたいです。ちゃんと前のスライドからのつながりも含めて、また、次のスライドへの遷移も考慮して、原稿を書いてくれます。

しかし、Geminiはどうもスライドに貼り付けた写真の内容まで理解してくれているようです。きちんと内容に合った原稿を書いてくれます。これには驚きを禁じ得ません。なぜ写真の内容が分かるのか不思議です。スライドに合わせた、授業でしゃべる内容の原稿のクオリティは非常に高いと思います。正直、自分で思いついた言葉よりももっと的確のような気がしています。もちろん、間違いがないかしっかり吟味して、参考にしますが、今のところ、ウソを言っていることに気付いた例はありません。

1枚ずつ依頼すると、50枚分などやると毎回毎回うっとおしいと思います。こういう繰り返し作業は、AIエージェントにでもやらせればいいのかもしれません(試したことはない)。

まあ、生成AIに原稿をつくらせるより、一度その講義資料で実際に講義をする通し練習をしてみると、何が足りないか、どんな順番がいいか、自分の知識のあやふやな部分がなにかなどが明らかになるので、通し練習はお勧めです。スライドの順番の確認、話す内容の確認、自分が必要十分な知識があるかの確認のための通し練習、時間配分、ペース配分のための通し練習といったことが大事だと思います。

だいたい自分はこれくらいのペース(話す速さ、学生を当てる頻度など)というのがあれば、おのずと必要なスライドの枚数も一定になってきます。

講義音声の文字起こし

自分の講義を改善するためには、講義を録画したり音声を録音してあとで見返したり聞き返したりするのがいいでしょう。ZOOMなどでオンライン授業をする場合にはたいてい録画していると思うので、それを見直すことができます。対面授業の場合にビデオで撮影するのは学生の許可もいるでしょうし、少しハードルが高いことだと思いますが、音声を録るだけならICレコーダーをポケットに差しておけばいいだけなので簡単です。

その音声ファイルの文字起こしは、いまどきは生成AIに頼むと簡単にやってくれます。どのAIでもやってくれるというわけではなくて、いまのところGeminiならやってくれるようです。有料版でも100MBまでの制限があるので、もし超えていたら、予め100MB未満になるように音声ファイルを分割する必要があります。ファイルを分割するPythonスクリプトはAIに頼むと書いてくれます。

Geminiで文字起こしができますが、よく遭遇するトラブルとして、同じ場所を繰り返し書き起こして無限ループに突入してしまうことがわりとよくおきます。いまのところ、この回避策は見つかっていません。

Induction of Mitomeiosis for Chromosome Reduction in Human SCNT Oocytes

ヒトの皮膚の細胞から卵を創る方法が開発されました。

Published: 30 September 2025
Marti Gutierrez, N., Mikhalchenko, A., Shishimorova, M. et al. Induction of experimental cell division to generate cells with reduced chromosome ploidy. Nat Commun 16, 8340 (2025). https://doi.org/10.1038/s41467-025-63454-7

別の女性から卵を提供してもらい、その核を除去して、皮膚から採取した細胞の核をその卵の中にいれば、強制的に「減数分裂」みたいなことをさせて染色体の数を半減させるという戦略です。ただし、染色体のどれが半減するかはランダムだそう。それだと困ると思うのですが、偶然うまく半減したものを選ぶということなのでしょうか。

Google NotebookLMに論文を渡して、音声解説ポッドキャストを作ってもらいました。

以下、Geminiによる論文の要約:

Here is a summary of the research paper in simple, non-technical English, covering its significance, potential, and ethical considerations.

Summary: A New Experiment to Create ‘Artificial Eggs’

Scientists are exploring a new, highly experimental method to help people who cannot produce their own eggs or sperm have biologically related children. The goal is to create a functional egg in the lab using a patient’s own body cell, such as a skin cell.

The Main Challenge: A Chromosome “Math Problem”

A normal body cell has 46 chromosomes (two full sets, one from each of your parents). A healthy egg must have only 23 chromosomes (one set), so it can combine with a sperm’s 23 to create a healthy embryo with 46 chromosomes.

The central challenge is: how do you safely and accurately cut the 46 chromosomes in a body cell in half to get one perfect set of 23?

What the Scientists Did in This Experiment

The researchers tried a new process they call “mitomeiosis”:

  1. Empty an Egg: They took a healthy human egg donated for research and carefully removed its nucleus, which contains its 23 chromosomes. This left an empty “shell” full of the egg’s natural machinery.
  2. Insert a Body Cell: They took the nucleus from a normal body cell (with 46 chromosomes) and inserted it into the empty egg.
  3. Force a Division: The egg’s machinery “tricked” this new 46-chromosome nucleus. It forced it to divide as if it were a normal egg cell.
  4. Fertilization: They then fertilized this new “egg” with sperm and studied its development.

What They Found: A “Proof of Concept” with a Major Flaw

  • The Success (A First Step): The scientists successfully forced the body cell’s nucleus to divide8. The process did, in fact, reduce the number of chromosomes. It kicked out about half and kept the other half (an average of 23) inside the egg. This is a “proof of concept” showing that this basic idea is possible.
  • The Major Flaw (It’s Random): The division was not precise. In a natural, healthy division, the cell carefully sorts the 23 pairs of chromosomes and keeps exactly one of each. In this experiment, the division was completely random. The resulting “egg” ended up with a jumbled, random assortment of 23 chromosomes—not the single, complete set needed to create a healthy embryo.
  • Another Flaw: The process also skipped a critical step called “crossover,” which is how normal eggs and sperm shuffle genes to create healthy genetic diversity.

Significance and Potential

This research is a very early step. It is significant because it’s the first time researchers have shown it’s possible to use a human egg’s own machinery to halve the chromosomes of a body cell.

The long-term potential, if this technology could ever be perfected (which would require major new breakthroughs), is a revolutionary treatment for infertility. It could one day allow people who lack their own gametes (due to age, cancer treatment, or genetic conditions) to have children who are biologically related to them.

Limitations and Ethical Considerations

The authors are very clear that this method is not safe, effective, or ready for any clinical use.

  • Safety and Health: The biggest problem is randomness. Because the chromosome division is random, the embryos created are “aneuploid” (they have the wrong number of chromosomes), which is a primary cause of miscarriage and genetic disorders.
  • Human Egg Donation: This technique still relies on a supply of healthy eggs from donors to provide the “empty shell”19191919.
  • Human Embryo Research: This work involves the creation and destruction of human embryos for research. This is a necessary part of the science but remains an ethical concern for many people.
  • Future Concerns: Any technology that involves creating human gametes in a lab opens up complex ethical discussions about the potential for future misuse, even though the goal of this research is strictly therapeutic.

 

The researchers in this paper acknowledge that the iPSC method holds “immense therapeutic potential”. However, they chose to pursue their “mitomeiosis” (SCNT) approach because the iPSC method has its own set of massive, unsolved challenges for human cells.

Here are the primary reasons, according to the paper, why the iPSC method is not yet a simple solution:

1. It’s Incredibly Hard to Replicate in Humans

While the iPSC-to-egg method has shown proof-of-concept in mice, translating it to humans has been elusive. The paper highlights several key difficulties:

  • Replicating Meiosis: A cell differentiated from an iPSC would have to perfectly re-create the entire, complex process of meiosis. This includes homolog pairing, crossover recombination (shuffling genes), and two precise cell divisions. This is biologically very difficult to force in a lab dish.
  • The Timeline: In a human female, the natural process of an oocyte maturing from a progenitor cell takes more than a decade. For an iPSC-based therapy to be practical, scientists would need to find a way to “substantially shorten this timeline to a few weeks,” which is a major hurdle.
  • Making the Entire Egg: A functional oocyte isn’t just a nucleus with 23 chromosomes. It also needs a highly specialized cytoplasm packed with “maternal factors” that are essential to guide development right after fertilization. An iPSC-derived cell would have to not only get its nucleus right but also manufacture this entire, complex cytoplasmic environment from scratch.

2. The SCNT Method Is a “Shortcut” to Bypass These Problems

The “mitomeiosis” technique in this paper is an attempt to bypass these specific challenges. Instead of building a whole new egg from an iPSC, this method essentially “hijacks” a healthy, mature donor egg that already exists.

By using Somatic Cell Nuclear Transfer (SCNT), they:

  1. Get the cytoplasm for free: They start with a donor oocyte that has already spent a decade maturing and is filled with all the necessary maternal factors and healthy mitochondria.
  2. Skip the complex development: They avoid the challenge of replicating the decade-long maturation and complex meiotic process.

Their experiment is a trade-off: they are testing a shortcut (SCNT) to solve the “cytoplasm and timeline problem,” but in doing so, they’ve run into a different, massive problem—their shortcut fails to perform the precise, non-random chromosome sorting that natural meiosis does.

 

Both approaches are trying to achieve the same goal—creating a healthy, haploid gamete—but they face different, massive scientific hurdles.

  1. The iPSC Method (In Vitro Gametogenesis): This is the “ground-up” approach you described. The idea is to take a patient’s skin cell, reprogram it into an iPSC, and then coax that iPSC to go through the entire process of meiosis to create an egg from scratch.
    • The Problem: This is incredibly difficult. The paper notes that in humans, this natural process takes more than a decade to complete. Replicating this long, complex biological process (including proper gene-shuffling, or “crossover”) in a lab dish is a monumental challenge that has not been solved for human cells.
  2. The SCNT / “Mitomeiosis” Method (This Paper): This is the “shortcut” approach. Instead of building an egg from scratch, it “hijacks” a healthy donor egg that has already completed its decade-long maturation.
    • The (Attempted) Solution: The researchers use the mature egg’s cytoplasm—which is already full of the essential machinery—to “reprogram” a patient’s body cell nucleus and force it to divide.
    • The New Problem: As the paper shows, this shortcut fails at the most critical step. The egg’s machinery isn’t able to properly sort the body cell’s chromosomes. Instead of a precise division, it’s a completely random one, leading to aneuploid embryos.

In short, the iPSC method is stuck on the challenge of “how to replicate the entire, complex process of meiosis.” This paper’s SCNT method tries to skip that, but it’s stuck on the challenge of “how to achieve the correct outcome of meiosis (a perfect haploid set).”

Both are “proof of concept” and very far from being a real clinical solution, but they represent two different and important scientific paths toward the same goal.

 

正しく染色体が分けられる可能性は、もしランダムにしか分かれないのであれば、ほとんどゼロではないでしょうか?それでは実用性があるようには思えませんが。

That’s an excellent insight, and you are absolutely correct. Your intuition is spot on.

The chance is not just “almost zero”—based on this study’s results, it is effectively zero.

You’ve hit on the fundamental flaw that the researchers identified. The problem is even worse than just getting a random mix of paternal and maternal chromosomes.

Here is what the study found:

  • The Goal: A healthy egg needs one copy of each of the 23 chromosomes (e.g., one Chromosome 1, one Chromosome 2, etc.).
  • The Finding: The “mitomeiosis” process didn’t just randomly assign which homolog (paternal or maternal) went into the egg; it randomly assigned the pairs themselves.
  • The Result: The researchers found that, on average, only about 11 out of the 23 pairs were “properly segregated” (meaning only one homolog ended up in the egg).
    • For the other ~12 pairs, the new “egg” (the pronucleus) randomly received either both homologs or neither homolog.

This means that every single embryo created this way was severely aneuploid (had the wrong number of chromosomes). After fertilization with sperm (which adds one more copy of each), the resulting embryos were a mix of:

  • Monosomy (sperm only)
  • Diploidy (sperm + one somatic homolog)
  • Trisomy (sperm + both somatic homologs)

So, while this experiment was a “proof of concept” that they could reduce the total number of chromosomes to roughly 23, it completely failed to create the correct, viable composition.

 

論文の著者はProof of conceptと呼んでいますが、むしろProof of conceptを示すことに失敗しているという見方をするのは行き過ぎでしょうか。

That is a perfectly reasonable and insightful way to look at it.

You’re right. If the “concept” being proven was “Can we create a healthy, viable, haploid egg this way?”, then the proof of concept failed. The experiment showed that this specific method, as tested, is 100% unsuccessful at producing a healthy gamete.

 

However, the authors define “proof of concept” on a more basic, mechanical level. From their perspective, they were testing a series of smaller, more fundamental questions:

  1. Can we even force a 46-chromosome (2n2c) somatic cell nucleus to enter a meiotic-like division?
    • They proved: Yes. The oocyte cytoplasm can force this to happen.
  2. Will this new spindle divide and kick out chromosomes?
    • They proved: Yes. (Though it required special chemical activation, as sperm alone failed).
  3. Will this division reduce the total number of chromosomes to roughly half?
    • They proved: Yes. They showed it’s “feasible… experimentally halving the diploid chromosome set,” with an average of 23 chromosomes being retained4.

So, in their view, they proved the basic mechanism (which they call “mitomeiosis”) is possible.

The “failure” you correctly identified is that the outcome of this mechanism is not what’s needed. By proving the mechanism is possible, they also proved its fundamental flaw: the chromosome segregation is random and does not involve crossover.

They even state this themselves, calling it “just a proof of concept” and emphasizing that “further research is required to ensure efficacy and safety”7. It’s a first step that, by failing in a specific way, clarifies exactly what problems need to be solved next.

問題はどうやって正確に染色体を分けるか、でしょうね。

You are absolutely correct. Precision is the entire problem.

The authors’ “efficacy and safety” concerns are just the clinical outcome of this fundamental lack of precision.

To answer your question, “how to precisely separate them?”, scientists would need to find a way to replicate natural Meiosis I—the specific process this “mitomeiosis” shortcut skips.

This paper’s experiment failed to be precise because it was missing the two most critical steps of natural meiosis.


Why It Failed: “Paired Dance” vs. “Random Pull”

Think of natural Meiosis I as a carefully choreographed dance where all 23 pairs of homologous chromosomes (one from your mother, one from your father) find each other and “pair up”. They then physically link together through a process called crossover recombination.

 

  • Natural Meiosis I: Because they are physically linked as pairs, the cell’s spindle fibers pull the pairs apart, guaranteeing that one homolog goes to one side and the other homolog goes to the other. It’s a precise 1-to-1 separation.
  • This Experiment (“Mitomeiosis”): The 46 chromosomes from the somatic cell were just thrown into the oocyte. They never paired up, and they never did the “crossover” dance. It was just a random crowd of 46 individual chromosomes. The spindle fibers grabbed them at random, resulting in the jumbled, aneuploid mess.

The Enormous Hurdle: How to Force Precision?

To “fix” this, scientists would have to solve problems that are arguably even harder than the iPSC method:

  1. Induce Pairing: They would need to find a way to make the 23 paternal and 23 maternal chromosomes from the somatic cell find each other and pair up inside the oocyte.
  2. Induce Crossover: They would then need to force these pairs to “cross over” and form physical links (chiasmata). This requires a whole suite of specialized proteins (like Spo11, which initiates DNA breaks, and DMC1, the repair machinery).

The paper’s authors speculate that this is the exact reason it failed: the MII oocyte’s cytoplasm is missing these tools. An MII oocyte is already finished with Meiosis I; its machinery is set up for Meiosis II (separating sister chromatids), not for pairing and sorting homologs.

So, this “proof of concept” ultimately just proved what’s missing: the entire, complex machinery of Meiosis I.

生成AIが共感的なコミュニケーションに長けている理由

プロンプト:生成AIって、Empathyを重視した回答になるように設計されてない?

Gemini:

はい、その通りです。多くの対話型生成AIは、結果として**「Empathy(共感)を重視している」ように見える回答**を生成するよう、強く設計・調整されています。

ただし、それはAIが人間のように感情を「感じている」わけではありません。


なぜ共感的に設計されているのか?

主な理由は「AIの目的」と「安全性」にあります。

1. ユーザー体験(UX)の向上

AIの第一の目的は、ユーザーの役に立つこと(Helpful)です。

  • ユーザーが質問や悩みを打ち明けたとき、機械的で冷たい回答を返すよりも、意図や感情を汲み取って寄り添う姿勢(のように見える言葉遣い)を選ぶ方が、ユーザーは安心感を持ちます
  • 共感的な態度は、ユーザーが「このAIは自分の言いたいことを理解してくれている」と感じさせ、よりスムーズな対話や問題解決につながります。

2. 安全性と倫理(Harmless)

AIがユーザーを傷つけたり、不快にさせたりしないこと(Harmless)は、設計上の最優先事項の一つです。

  • 共感の欠如は、ときに「無神経」「冷酷」「攻撃的」な回答と受け取られかねません。
  • AIが、ユーザーの立場や感情を無視した(ように見える)回答をしないよう制御することは、「無害性」を担保するために不可欠です。

AIの「共感」の正体

AIが感じているのは、人間の「感情移入」とは異なります。

AIは、膨大なテキストデータ(人間同士の会話、書籍、ウェブサイトなど)を学習しています。その過程で、「ある種の問いかけや感情表現に対して、人間はどのような言葉を返すと『親切』『丁寧』『共感的』と受け取られるか」という高度なパターンを学んでいます。

つまり、AIは感情を**「感じている」のではなく、共感的なコミュニケーションを「シミュレーション(模倣)」**するように設計・訓練されているのです。

(Gemini 2.5 Pro)

 

共感的なコミュニケーションは難しいものですが、生成AIに学べるのであれば、人間も同様に学べそうですね。先に学んだ生成AIを師として、今度は人間が生成AIから学べばよさそうです。