自分の職場では、カフェテリアではみな一方向を向いて一人ひとり互いから距離をおいた状態で個別にご飯を食べています。当初は異様な光景だと思いましたが、いまではもうすっかり馴染みの風景になりました。やはり複数の人と対面で食事をすると、唾も飛ぶでしょうし感染の確立は格段に上がることでしょう。実際、レストランなどで会食したことにより感染したと思われるケースがいくつも報道されています。食堂のテーブルにアクリル板を立てて、互いの唾や飛沫がブロックできるように工夫しているお店もよく見かけます。レストランの経営者の立場からすると、営業しないのは死活問題ですが、客の立場からするとやはりワクチン接種も進んでいないこの時期に友人知人とレストランで会食するのはかなり危険な行為のように思えます。どういう状況で会食時の感染が生じるのか、報道されたケースをまとめておきたいと思います。
レストランなどにおける会食での新型コロナウイルス感染の事例
- <新型コロナ>埼玉県で新たに70人 2件は会食から感染か 2021年6月16日 18時24分 東京新聞 埼玉県内では15日、新型コロナウイルスの新たな感染者70人と死者2人が発表された。‥ 県によると、新規感染者の中には、会食での感染が疑われるケースが2件あった。
- 【30日・コロナ詳報】会食した親族ら8人が陽性、クラスターに 岐阜県で2人死亡、54人感染 2021年05月30日 19:16 岐阜新聞 22日に可児市の親族宅に集まり、夕食を共にした美濃加茂市や可児市の外国人の家族ら8人の感染が判明した。夕食には13人が参加していたという。
- 夫も兄もコロナで死んだ「私が殺したんや」自分を責める日々 2021年5月27日 11時55分 NHK WEB 夫と近所に住む70代の兄と3人で墓参りに行きました。‥ 喫茶店で食事を終えた後、兵庫県内の墓地に向かいました。‥ 帰りに3人でステーキハウスで食事をとりました。
- 新型ウイルス 県内36人感染、1人死亡 鈴鹿で会食クラスター 三重 2021-05-21 伊勢新聞 鈴鹿市と亀山市の20代男性4人は、12日に鈴鹿市の友人宅で開かれた食事会に参加し、この友人の濃厚接触者として検査を受けて陽性と判明。この食事会に参加した感染者は5人となった。県は20日、この食事会を県内75例目のクラスターと認定。食事会は約2時間にわたって開かれ、飲酒はなかった。5人以外に参加者はいなかった。
- 東京都 新型コロナ 1人死亡 543人感染確認 500人超は6日連続 2021年4月18日 20時57分 NHK WEB 会食で感染した人の中には、屋外でバーベキューをした人のケースも含まれていて、都の担当者は「屋外のアウトドアであってもマスクを外して食事をすれば感染のリスクが高まる。大人数での会食はもちろん、路上など外での飲み会も当然控えてほしい」と話しています。
- 東京、新たに446人感染大人数で会食事例も 2021/4/3 15:07 富山新聞 新規感染者のうち19人は会食での感染。高校の同級生13人と会食した20代女性や、20人で送別会をした60代男性のケースがあった。
- 東京、420人が感染し6人死亡 今月最多、大人数会食が複数 2021/3/24 20:50 (JST) 共同通信社 新規感染者では大人数での会食で感染した事例が目立ち、50代の女性は6人での会食、40代の男性は3家族12人で集まった飲食が原因だった。
- 会食時に新型コロナに感染した事例の研究結果「斜め向かい着座などがリスクを下げる可能性」国立感染症研究所2020年11月11日 スポーツ栄養Web 「一般的な会食」とは、レストラン、喫茶店、定食屋などであって、飲酒ではなく食事を目的として、未成年も含めて入店できる店舗での集会のこととしている。
- 2時間の食事会で感染?「まさか」 福井県の新型コロナ患者「死の恐怖」吐露 2020年4月9日 午後5時10分 福井新聞 友人3人と食事をした。別のグループに、後に感染者と分かる知人がいた。自分と知人の距離は複数の人を挟んで3~5メートル。互いの席で、会釈程度のあいさつをした。店内では従業員らが動くから空気も動く。離れていても感染するのかもしれない。トイレには行っておらず、ドアノブにも触っていないので、接触感染の可能性は低いと思う。店に行ってから数日後に37度台の発熱。
- 家族の食事会で新型コロナ感染 親子4人死亡、2人重体 2020.03.20 Fri CNN 家族の食事会で新型コロナ感染 親子4人死亡、2人重体 2020.03.20 Fri CNN 米ニュージャージー州で、家族の集まりが原因と思われる新型コロナウイルス感染症(COVID―19)の集団感染が発生し、高齢の母親とその子ども3人が死亡、2人が重体になったことがわかった。グレース・ファスコさん(73)は18日、COVID―19のため死亡した。その直前に、長男と長女が亡くなっていたことは知らないままだった。翌19日には別の息子が死亡した。子どもはいずれも50代。
マイクロ飛沫感染
- 飲食店のコロナ対策、注意すべきは「マイクロ飛沫感染」。アクリル板だけでは不十分?2021年05月11日 Foodist マイクロ飛沫感染とは、飛沫感染と空気感染の中間にあたるもの。エアコンの風などで空気中にマイクロ飛沫が流れ、5~7mの範囲であれば感染に及んでしまう。「日本では主に接触感染・飛沫感染への対策はしていても、マイクロ飛沫感染への対策があまりできていないお店が多いです。しゃべっているとどうしても目に見えない飛沫が出てきます。1~3マイクロの、重力で下に落ちていかない小さな飛沫が流れていき、それを吸い込んで感染することもありえます。大きなクラスターが発生したときには、このマイクロ飛沫感染が起きていると考えられているんです」例えば、以下の居酒屋でのクラスター事例では、エアコンの風によるマイクロ飛沫感染の様子がよくわかる。黒い「〇」が初発患者、赤い「〇」が感染してしまった客・従業員、そして白い「〇」が感染しなかった客だ。この居酒屋は、店内の入口側にエアコンがあった。時期は11月で肌寒く、窓も締め切っていたとされ、感染者の飛沫が図のような流れにのって感染したと予想されている。