肺の構造と機能、障害と修復機構

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肺は、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すための臓器です。肺に吸い込んだ酸素(O2)は、肺胞という組織で血管を流れる赤血球の中のヘモグロビンというタンパク質に結合して運ばれます。それに対して、二酸化炭素は水に溶けて炭酸イオンになる性質があるので、血液に直接溶けた重炭酸イオン(HCO3-)の状態で運ばれます。CO2+H2O→H+ + HCO3ー というわけです。

  1. ガス交換のしくみ 2021/09/17 看護roo! 『本当に大切なことが1冊でわかる呼吸器』

常時起きている障害と修復

外界と接している肺はさまざまな刺激により,日々,傷害を受けては修復されることを繰り返し,ある程度の炎症や外傷による傷害であれば,適切な治療とともに自己修復機能により,もとの状態に回復する。https://www.jstage.jst.go.jp/article/jst/52/1/52_031/_pdf

  1. Ⅳ.最近の話題 3.急性肺損傷における細胞治療の可能性 久保 裕司
  2. シンポジウム3『がん・組織障害とオートファジー』 SP3-1 肺胞上皮細胞の傷害と組織再生 東京慈恵会医科大学呼吸器内科 桑野 和善 (シンポジウム要旨)肺は粉塵、タバコの煙、薬物、放射線など外因と、遺伝子素因、免疫、加齢など内因性の素因との 相互関係によって、常に軽微ではあっても損傷を生じうるストレスを受けている。しかし、損傷を最低限にとどめ、損傷が生じた際に修復あるいは再生する生体の適応反応によって、臓器や生体の恒常性を維持している。急性肺損傷、間質性肺炎、COPDなどほとんどの肺疾患は、肺細胞の様々な損傷に対応する生体反応が適切でないことが病態の形成に関わっており、同じ刺激、損傷の程度であっても、 修復、再生過程における生体反応の違いが、疾患ごとの形態的及び機能的特徴を形成すると考えられる。‥ 細胞は、アポトーシス、細胞老化、オートファジーといった分子機構によって損傷に対応し、細胞の運命は決定され、臓器や生体の恒常性を維持する。しかし、損傷の原因が取り除かれず、高度あるいは慢性化すると、これらの維持機構の対応も変化し、病態の形成が始まる
  3. 肺の回復・成長・再生―肺移植と再生医療― 和田啓伸,坂入祐一,吉野一郎千葉大学大学院医学研究院呼吸器病態外科学
  4. 急性肺障害を引き起こす新たなメカニズムを解明 2022.4.11 三重大学 細菌由来のペプチドであるcorisinおよび類似構造のペプチドが肺胞上皮細胞の細胞死を誘発し、急性肺障害を引き起こすことを明らかにしました。さらにcorisinおよび類似構造のペプチドを抑制することにより、急性肺障害とそれに引き続いて起こる肺線維化を改善することを明らかにしました。

肺の線維化

  1. 肺線維症発症の中心的機構を発見特発性肺線維症の治療へ光 2023.08.31 神戸大学 
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